概要
仮面を着用する地球連合軍特殊部隊「ファントムペイン」指揮官。ロード・ジブリール直属の部隊で、スティング、アウル、ステラの3人のエクステンデッドを部下に持つ。ザフトの最新型モビルスーツ「セカンドステージシリーズ」を奪取し、追撃を受けながらも持ち前の指揮能力で相手を出し抜き、命令は遵守する優秀な軍人。パーソナルカラーは赤紫で、搭乗機は宇宙ではエグザス、地上ではウィンダムを駆り、ナチュラルながらシンやアスランと互角以上に渡り合った。ベルリンではデストロイガンダムにステラを乗せ、その護衛に付く。しかしキラとの戦闘で撃墜され不時着後に機体から投げ出され気絶。
アークエンジェルに収容されるが、クルーから見た彼の姿はかつて艦を守って死亡したと思われたムウ・ラ・フラガであった。ムウはストライクガンダムの爆散時に瀕死の重傷を負いながらも地球連合軍に救出され、ジブリールにより偽の記憶を植えつけられ、ネオとして生きていたのだった。
初めはムウとしての記憶の戻らないネオだったが、収容後に行われた身体検査の結果、アークエンジェルに残されていたムウの身体記録と完全に一致した事や、アークエンジェルで過ごす内に失った記憶の一部が徐々にフラッシュバックし始めた事で、自身の「過去」が偽りだったことを知る。暫くはアークエンジェルで拘束されたまま過ごすが、ザフトのオーブ侵攻の際に解放されスカイグラスパーでアークエンジェルの援護に回り、戦闘後にアークエンジェルと共に戦うことを誓った。その後カガリ・ユラ・アスハからアカツキを託された。最終局面でミネルバの陽電子砲をその身で受け止めた際にネオがフラッシュバックを起こし、ムウとしての記憶を取り戻した。そして、アカツキでザフト軍を正面突破し、レクイエムを破壊。勝利に貢献した。その後は愛するマリュー・ラミアスとの感動の再会をし、戦後は共にオーブで過ごした。
彼の着用する仮面はゼクス・マーキスのように頭部と目元を隠すヘルメットのようなもの。視聴者へのミスリードを誘うための物であり、劇中において仮面を被っている理由は一切語られていない。が、『DESTINY ASTRAY』ではアッシュ・グレイが同じようなデザインの仮面を着用していた事から記憶を消すような効果があるのかもしれない。
記憶を失っていた間の行動とはいえ、様々な悲劇の一因でもある人物。しかしアークエンジェルではそのことについて言及していない。ZやLではそのことにかなり補正が掛かっている。
なお、ボンボン版のDESTINYではムウは既に戦死扱いの為、作中のネオはムウではなく、ただの「名前ありの敵の1人」である。彼はフリーダムとの戦闘で撃墜され、戦死した為、その正体は永遠の謎である。一応、「ムウと何らかの関係がある」という裏設定があるようだが。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 敵としては主に専用ウィンダムで、セツコ編で何度も交戦する。ようやく味方になったと思いきや、能力値がキラ達に負けている。さらに乗機のアカツキの攻撃力も負けている。さらに終盤近い参戦なので、能力値を上げる期間もない……と悪いことだらけである。小隊員として大人しくしたほうがいいが、強くしたいのならブロッキングを取得して、技量値を上げることを勧める。なお上述のように本作はスパロボ補正があるので、原作再現編でもifルートステラ生存状態でも、参入時にはネオとしての行動を悔いている真情を吐露する会話を見ることが出来る。ちなみに声バグ被害者の代表格でもある。
- スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク
- ユルゲンスと共に013特命部隊の指揮を執る。専用台詞の設定が完全にムウと切り分けられてはいないようで、バトルシアターでキラに援護させると「ムウさん」と呼ばれる…。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 既にムウに戻っており、第2次Zでは本人が直接登場することは無いが、とある場面でシンの口から名前が出てくる。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 地球防衛部隊の一員として顔見せ程度に登場する。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- 初登場作品。ほぼ原作通りの活躍。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- 仮面を被った状態での出番は非常に少なく、ベルリンルートのみしか交戦する機会がない。
- スーパーロボット大戦L
- 原作通りベルリン戦でアークエンジェルに回収されるが、記憶を取り戻す描写が異なり、カガリがアカツキでオーブをデストロイの攻撃から守ろうとしている姿を見て思い出している。記憶を取り戻した後はファントムペイン時代の事に関して「生きて償う」と発言している。敵として戦う機会は一度しかないが、ネオが見切りとガードを取得している上に専用ウィンダムの地形適応が空Sなので油断は禁物である。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- 命中率+10%、回避率+20%
- Zで採用。
人間関係
- ロード・ジブリール
- 彼の直接の上司。彼の命令には逆らえなかった。
- スティング・オークレー、アウル・ニーダ、ステラ・ルーシェ
- 彼の部下。自分を慕う彼らの記憶を不本意ながらも操作し、道具として扱い続けてしまったが、自分もまた記憶操作された人間だったという皮肉な事実を後に知る。SC2やKでは、ネオ自身の手でスティングを討つ事もできる。
- マリュー・ラミアス
- ムウと感動の再会をするが、彼は「ネオ」と思い込んでいたため、悲しんでいた。
- シン・アスカ
- 結果的に彼との約束を破ってしまう。後に彼にその事を責められるが、Zでは展開によっては完全に和解する。逆にLではシンが取る行動が大きく異なるため、実際に出会うのがムウに戻ってからと因縁が全くない。
- レイ・ザ・バレル
- ネオ曰く「白い坊主君」。序盤、戦闘中にお互いの存在を感知しあう描写があったが、二人の関係は結局それっきりであった。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- パプテマス・シロッコ
- Zでは上司。
- ブラン・ブルターク
- Zでは頼れる部下。
- フォウ・ムラサメ、ロザミア・バダム
- Zでは部下。
- ジェリド・メサ
- ZSPDでは一時的な部下。彼に悩みを打ち明けられ、相談に乗る場面もある。
- ギム・ギンガナム、
- Zの中断メッセージでアスハム共々共演するが、彼らの暴走振りに呆れ果てる。
- トロワ・バートン
- Lでは序盤はネオの指揮下に入っているが、彼がスパイであることにはネオも気付けなかった模様。
リアル系
名台詞
- 「見つけたぜ?子猫ちゃん」
- ムウと同一人物臭を感じる台詞。
- 「ああ、ステラもこれでまた、戦わないとな。でないと怖いものが来て、私達を殺す」
- ステラに怖いものを殺せば、ステラも心から解放されると言った。
- 「ま、いっか」
- スティングが命令を無視して突っ込んでいった際の台詞。
- 「しっかし、この艦は一体何をしているんだ?この間は俺たちと戦って…、今度は、ザフトが敵かよ?」
- アークエンジェルの医務室でキラたちと会話をしている際、入室してきたマリューを見ながらの言葉。それまでは自分を捕虜にしたキラがインパルスにやられたことをからかったり、インパルスのパイロットに会ったことがあることなどを話したネオだが、自分に対して複雑な視線を向けるマリューに対しては戸惑いがちな口調になった。
- 「なんでお前までそう呼ぶの?俺はネオ・ロアノーク、た・い・さ!」
- アスランにムウと言われるとネオとして反論。その直後までアスランはムウが前大戦で戦死したはずであることは忘れていたらしく、珍しくびっくりしている(当然の反応だが)。
- 「アンタが苦しいのは分かってるつもりだ、でも、俺も苦しい…」
- マリューを気遣い、アークエンジェルで彼女を守るため戦うことを決意した。
- 「大丈夫だ!もう、俺は、どこにも行かない!」
- その後「終わらせて帰ろう、マリュー」といい、ムウとしての記憶が戻った。
- 「えらい数だな、こりゃあ…が、数だけいたってねえ!」
- アカツキを駆り、複数のザフト機をあっさり撃墜するムウ。完全復活して生き生きとしている。
THE EDGE
- 「ま どっちにしても今回のことは自業自得だぜ?戦闘をやめろとかって・・・出てきては引っかき回して あんなことをしても双方に恨まれるだけだ」
「いくら前大戦の英雄さん達だっていっても ドンパチやってりゃただの敵だからな」 - 負傷したキラとその場に居合わせたマリューに向けていった言葉。確かに客観的に観ればこの言葉の通りだがエンジェルダウン作戦の実行命令を下したデュランダルの真意は厄介な秘密を知っているアークエンジェル隊の口封じであり、彼からはこれを大義名分にされているだけである(当然、連合軍人であるネオはこの時点ではそれは知らないが)。
迷台詞
スパロボシリーズの名台詞
Zシリーズ
- 「因果なもんだ…。記憶のない俺が、記憶を欲しがる少女を指揮するとは」
- 『Z』セツコ編第26話「ホンコン・シティ」より。フォウのサイコガンダムを見ての独白。この台詞は先述した原作とは矛盾しているが、後述するアナザーサイドでのモノローグのように、Zの世界のネオは既に自分の記憶や素性に疑念を持っている節がある。
- 「わかった…。罪を償うというわけではないが、俺も自分の出来る事をするつもりだ」
- 『Z』第51話ミネルバ一時残留ルート「決別」より。ステラ死亡時にシンと対面した際、彼にステラの死の原因はネオ(=ムウ)にあることを責められ、「一生許さないし、恨みを背負ったまま生きてもらう」と言われた際に返した台詞。
- 「お、俺はムウ・ラ・フラガ一佐だ…! よろしくな」
- 同上。ステラ仲間フラグを立てた状態でシンと対面した際の台詞。因みにこの時点ではムウとしての記憶は戻っていないのでその場にいたキラに驚かれている。必死で誤魔化そうとするあたり、上記のステラが死んだ場合や原作ルートのときと比べると少ししまらない。
- 「それは謝る! 土下座でも何でもする! 殴りたいなら、殴ってもいい! でも、ちょっと待て!」
- 上記の挨拶を終えた直後、約束を破ったことに怒るシンに責められた時の台詞。情けないことこの上ない。尤も、この後ステラがやって来て事なきを得るが。あまりに情けなかったせいか、シンは『第2次Z再世篇』の時点でもネオが約束を破った事について根に持っている事が伺える発言をしている。
- (上層部の期待ね…。こんなアクの強い面子を集めて、簡単に言ってくれるよ)
- 『ZSPD』アナザーサイドレコード第1話「発令」において013特命部隊の初期面子が集合した際のモノローグ。
- 「さて…隊長をやる以上、それなりの腕は見せなきゃ話にならんな…! 名前負けと言われん程度にはやってみせるさ!」
- 同上。初戦闘時の戦闘前会話。アクの強い連中ばかりが集う013特命部隊の「指揮官」としての力量を示すべく、最前線へと果敢に斬り込む。
- 「意味を求める事は無意味か…。確かにそうかもな…冷静に考えれば、こんな状況で連邦だ、プラントだ、チラムだといがみ合ってる場合じゃあない…それでも人間は戦いをやめない…。どこかでおかしいと思いながらも命令に従うしかない俺も含めて…思考の停止…。それは生きる事の放棄みたいなもんだな…」
- 『ZSPD』アナザーサイドレコード第4話「発令」に於けるモノローグ。実はこの台詞、直前に会話していたシュランにそっくりそのままあてはまる。