機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

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概要

ガンダムシリーズにおいて、初の完全オリジナルストーリーによる劇場用作品。『機動戦士ガンダムΖΖ』の続編で同作の4年後が舞台となる。配給収入は6億2千万円、観客動員数は103万人。

シリーズの原点『機動戦士ガンダム』の主人公であるアムロと、ライバルシャアが中心となって展開される物語でもある。彼らの最後の戦いを描く。

本作には小説版として『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ハイ・ストリーマー』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』(共に富野由悠季著)の2種類が存在し、後者の口絵で描かれていた小説版νガンダムは、後にリファイン・設定追加がなされHi-νガンダムに、同じく口絵にあったナイチンゲールも(スペックの書かれているモノクロページの方。カラー口絵ではサザビーの外観)サザビーの上位機種という位置づけで設定し直され、スパロボにも登場している。

スパロボシリーズにおいて

アムロとシャアを一年戦争時代の旧式機体に乗せたままにすると活躍できないことへの配慮として、ゲームの都合上宇宙世紀作品が参戦する場合必ず参戦していた。その為スパロボファン共通認識として『アムロ・レイの参戦』は『νガンダムが必ず登場する』というものがある。参戦数は現在のスパロボシリーズトップである(ロボットに限ればマジンガーZが参戦トップである)。

同様の理由でそれより後の時代であるF91Vの登場モビルスーツに匹敵する性能であることが多い。また機体のみ参戦の場合がかなり多く、逆シャアのシナリオそのものが再現されることはあまり無い。これはスパロボで『機動戦士Ζガンダム』の参戦機会が多いことも影響している。『Ζガンダム』が参戦しているスパロボの多くはクワトロ・バジーナを最終話まで自軍のパイロットとして使えるようにしてるため、シャアの反乱というイベントを起こしにくくなっているのである。
スパロボ戦闘中に流れるBGM「MAIN TITLE」「νガンダム」「SegmentIII SALLY」は、聞けば判るが全て同一曲のアレンジ(一応大元は「MAIN TITLE」となる)であり、劇中においてはそのアレンジの一つである「ネオ・ジオン国歌」として歌詞付きのバージョンが聞ける。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

地球連邦軍

アムロ・レイ
主人公。ロンド・ベル隊のエースで、シャアとの最後の戦いに挑む。
ブライト・ノア
ロンド・ベル司令。
チェーン・アギ
アムロの恋人。
ケーラ・スゥ
ロンド・ベル隊のMSパイロット。
アストナージ・メドッソ
ロンド・ベル隊のメカニック。
メラン
ラー・カイラムの副長。
オクトバー・サラン
アナハイム・エレクトロニクスの社員。νガンダムの開発責任者。
アデナウアー・パラヤ
地球連邦の高官。シャアを甘く見ている連邦軍を象徴している人物。
カムラン・ブルーム
機動戦士ガンダム以来の登場。ネオ・ジオンのアクシズ売却を巡る交渉に参加した。しかし、連邦軍の対応のあり方に危機感を抱き、ロンド・ベルに協力する。

ネオ・ジオン

シャア・アズナブル
ネオ・ジオン総統にしてロンド・ベルの宿敵。アクシズを落として地球を滅ぼそうと企む。
ナナイ・ミゲル
ニュータイプ研究所の所長でシャアの愛人。
クェス・パラヤ
アデナウアーの娘でニュータイプの少女。
ギュネイ・ガス
ネオ・ジオン所属の強化人間。
レズン・シュナイダー
ネオ・ジオン所属のMSパイロット。

民間人

ハサウェイ・ノア
ブライトの息子。
小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(SRW未参戦)では主人公を務める(ただし映画本編ではなく小説版からの続編)。
ミライ・ノア
ブライトの妻。

その他

ララァ・スン(精神体)

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

地球連邦軍の機動兵器・戦艦

νガンダム
アムロの最後の愛機。
リ・ガズィ(MS形態、BWS形態)
Ζガンダム量産型として造られ、性能はそれなりだったがコスト面で折り合わず量産されなかった。スパロボでは量産機として登場する事が多いが、性能はイマイチ。
ジェガン
ロンド・ベル隊所属の量産MS。後に3年後の『UC』と30年以上後の『F90』、『F91』の時も登場している。
ジムIII
センチネル』、『ΖΖ』に引き続いて登場。ロンド・ベル以外の連邦軍が使用している。また、3年後の『UC』にも登場。
ラー・カイラム
ロンド・ベルの旗艦。3年後の『UC』と12年後の『閃光のハサウェイ』の時代にも登場。後の宇宙世紀シリーズにて、本艦の同型艦が登場している。
クラップ級
後の宇宙世紀シリーズにて、本艦の同型艦が登場している。

ネオ・ジオンの機動兵器・戦艦

サザビー
シャアの最後の愛機。スパロボでは自軍で使用できる事も多い。
ヤクト・ドーガ
本編に登場したのは下記の専用機のみであり、量産型はスパロボオリジナルである。
α・アジール
スパロボでは、ギュネイやCCA以外の宇宙世紀シリーズのニュータイプ強化人間が搭乗する事がある。現在自軍で使用できるのは、初代COMPACTの2作品。
ギラ・ドーガ(通常、角付きの小隊長用)
3年後の『UC』と30年後の『シルエットフォーミュラー91』の時も登場している。
レウルーラ
ネオ・ジオンの旗艦。3年後の『UC』にも登場。
ムサカ級

CCA-MSV

量産型νガンダム
νガンダムの量産型。ファンネル装備型、インコム装備型が登場。
νガンダムHWS装備型
νガンダムのフルアーマーバージョン。
Hi-νガンダム
小説版(『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』)におけるアムロの機体。『CCA-MSV』では、νガンダムの発展型。
ナイチンゲール
小説版(『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』)におけるシャアの機体。『CCA-MSV』では、サザビーの発展型。

主題歌とBGM

『BEYOND THE TIME』
(作詞:小室みつ子 作曲・編曲:小室哲哉 唄:TM NETWORK)
主題歌。第2次αのHi-νガンダムや『D』のBGMとして採用。IMPACTでも逆襲のシャアシナリオで採用されている。
『MAIN TITLE』
劇中BGM。シリーズ全般的に最も多く採用されている。
『νガンダム』
劇中BGM。『新』『F完結編(PS版)』で採用。
『SegmentIII SALLY』
劇中BGM。『MX』で採用。

登場作と扱われ方

宇宙世紀ガンダムシリーズの参戦に限り必ず参戦する事もあって参戦回数は多く、第2次Z再世篇マジンガーZを抜き参戦回数は全作品中最多となった。ただし、前述になり他の宇宙世紀作品(特にZ/劇場版ZZZ)の物語との兼ね合い都合上、原作再現よりνガンダムにアムロを乗せる為に参戦するのがパターンも多い。

リ・ガズィは原作では量産されなかったが、スパロボでは2機以上で量産されている作品がある。

第3次αまで、OGシリーズ(旧シリーズ扱いスーパーロボット大戦EXも含み)以外、アムロ(νガンダム)と兜甲児マジンガーZ)が皆勤を果たしていたが、次作が宇宙世紀作品で初の不参戦となった為に、初めて欠席となった。ちなみに甲児&マジンガーZの初欠席はUXである。

近年の作品の発売前には公式から、「クワトロは裏切らない」「機体のみ登場する」などを予めアナウンスされる事がある。宇宙世紀シリーズが登場するのに、登場作品にリストされないと(第2次スーパーロボット大戦αスーパーロボット大戦Operation Extend)、ファンから危惧される声も。

旧シリーズ

第2次スーパーロボット大戦G
クェス、ギュネイ、レズンが初登場。ただし、クェスはFC版のみ登場。アムロは1stの時の姿。
第3次スーパーロボット大戦
アムロは1stの時の姿であるが、PS版ではΖ時の姿。味方側にはケーラ、チェーン、敵側にはナナイが初登場。ただし、ナナイはシャア(クワトロ)を仲間にすると出現しない。レズンは専用機だけじゃなく、『Ζ』のハンブラビに乗る事もある。FC版第2次で敵だったクェスが、条件を満たせば初めて自軍キャラとして使用できる。
スーパーロボット大戦EX
ハサウェイが初登場。アムロは1stの時の姿であるが、PS版では『逆襲のシャア』時の姿。なお、ブライトは登場しない。
第4次スーパーロボット大戦S
アムロは『逆襲のシャア』時の姿。第4次Sでは、アムロ、ブライト、クェスに声が入った。クェスはリアル系のみで条件で仲間になる。
EDでクワトロが行方不明になった点では逆シャアのフラグが立ったともいえるが、アムロらの後日談から考えるとその後にシャアが決起したかは不明。
スーパーロボット大戦FF完結編
量産型νガンダムが初登場。実は終盤に『逆襲のシャア』シナリオを入れる予定であったのか、CCA版シャアのグラフィックがデータに存在している。F完結編でポセイダルルートに行くと、クェスが仲間になりシャア(クワトロ)の愛機サザビーが手に入れる。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
ナナイ、ギュネイ、レズンはネオ・ジオンにいる設定。クェスも最初からネオ・ジオンに所属。シャア(クワトロ)は味方のまま。
スーパーロボット大戦α外伝
Hi-νガンダムが隠し機体として初登場。本作においてはシャアはクワトロのままであるが、次回作へのフラグが立てられる事になる。
第2次スーパーロボット大戦α
原作再現が多く、選択次第では最終話前のシナリオが宇宙世紀系ガンダムの敵側との一大決戦となる。条件を満たすことで最終決戦におけるシャアの乗機がナイチンゲールに変化する。
第3次スーパーロボット大戦α
シャアは第2次αで死亡したために故人。シャアの愛機であるサザビーが隠し機体として入手(シャア(クワトロ)不在で入手となるのは初)。また、『F91』が未参戦となったので、主力機がジェガンに戻された。リアル系女ルートでシャア側のネオ・ジオン兵が0083のジオン兵と共に敵として登場する。最終決戦でシャアがララァと共に霊として登場するが、アムロとの会話後にいきなりクワトロバージョンになっている。

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
νガンダムリ・ガズィのみ参戦。アムロはΖ時の姿で、パイロットスーツも当初はエゥーゴカラバで使用されている物を着用しているが、νガンダム入手時にCCA時の物を一緒に受け取り、以降はそれを着ている。本作では単純にνガンダムにアムロを乗せる為の参戦ではなく、νガンダムはストーリー終盤にとある重要な役割を果たすこととなる。クワトロ(シャア)は味方のままで逆襲しない。
第2次スーパーロボット大戦Z破界篇/再世篇
前作に引き続きアムロはΖ時の姿で、νガンダムとCCA時のパイロットスーツのみ登場。しかしながらクワトロがトレーズとの出会いによって少なからず迷いが生じている場面が見受けられるが果たして…。
継続参戦組の内、ストーリー未再現なのは本作と『無敵鋼人ダイターン3』のみ(正確にはある設定のみで再現)。公式サイトなどで「機体のみの参戦」が事前公表されていた(『劇場版マクロスF』も同じ)。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
今回は原作通りの参戦となり、レズンが第2次αから、そしてクェス、ギュネイがDからそれぞれ約11年振りの参戦となった。更になんとハサウェイもRから約12年振りの登場。その内、ケーラは未登場。後日談である『機動戦士ガンダムUC』と初共演した。

COMPACTシリーズ

スーパーロボット大戦COMPACT
中盤、シャア(クワトロ)は味方のままの為、クェスとギュネイはZZのグレミーの部下として登場(クェスは今回も条件で仲間)。原作でアムロの夢の中で登場したララァは生存。ギュネイ用のヤクト・ドーガが初めて条件で使用可能。また、α・アジールも条件で使用が可能。
スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
スーパーロボット大戦COMPACT2第2部
スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
条件次第でラストがシャアの反乱となる。
スーパーロボット大戦IMPACT
COMPACT2と同様で条件次第でラストがシャアの反乱となる。
スーパーロボット大戦COMPACT3

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦A
シャア(クワトロ)は味方のまま。クェス、ギュネイ、レズン、ナナイは登場せず、敵機体が登場する。シャアの逆襲フラグは見受けられるが、EDでは逆襲する事は無い。
スーパーロボット大戦R
序盤の現代世界で原作の展開が忠実に再現される。ただ、主人公が過去へ行った後はΖ時代のグラフィック。
スーパーロボット大戦D
時代背景は『逆襲のシャア』時代だが、アクシズ落とし前にアムロとブライトが拿捕される、その後はネオ・ジオンが味方でCCA時のシャアやギュネイが終始仲間にいるなど特殊な展開となっている。ナイチンゲールが自軍として使用可能。残念なことにレウルーラは名前のみ登場、ナナイやレズンは姿すら見えない。

Scramble Commanderシリーズ

スーパーロボット大戦Scramble Commander
スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
νガンダムのみ参戦。アムロはΖ時の姿。

単独作品

スーパーロボット大戦
初参戦作品。
新スーパーロボット大戦
シリーズで初めて本作のシナリオが再現された。
スーパーロボット大戦64リンクバトラー
シャア(クワトロ)は味方だが、終盤で敵となる。条件を満たしていない場合は死亡、満たした場合は行方不明となる。アムロはΖの姿だが、終盤でCCAの時の服装に変わる。
スーパーロボット大戦MX
シャア(クワトロ)は逆襲しない為、味方のまま。EDでロンド・ベルが結成されるが、シャアの進路が異なった事で原作の流れになる事は無くなった。
スーパーロボット大戦GCXO
隠し機体としてνガンダム、サザビー、リ・ガズィが参戦するのみ。アムロは1stのまま。
スーパーロボット大戦Operation Extend
発表当初の参戦作品に表記が無かったが、第5章の追加ミッション予告で参戦が発表された。今回も機体(νガンダムとサザビー)のみ。尤も、今回のシャア(クワトロ)ならこの先逆襲することはなさそうである。
スーパーロボット大戦Card Chronicle
シャア一派がネオ・ジオンを離反し、自軍に参加するという展開に。

主要スタッフ

制作
サンライズ
監督
富野由悠季
キャラクターデザイン
北爪宏幸
メカニックデザイン
出渕裕
音楽
三枝成彰

商品情報

DVD・Blu-ray

漫画版

小説版

※以下3冊は劇場版と同名だが内容は『ハイ・ストリーマー』と同じ。

その他書籍

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