グランゾン

2014年3月11日 (火) 01:05時点における180.49.244.250 (トーク)による版 (→‎必殺武器)

DCAM-00 グランゾン(Granzon)

基本設定

シュウ・シラカワの乗機で、彼の専用機体。ブラックホールを利用した対消滅エンジンを動力源に使用。極秘裏に組み込んだ「カバラ・プログラム」によりラ・ギアスの精霊界に存在するアストラルエネルギーをも利用している。それらを武器に使っている上に、地球外の科学に加え地底世界の技術すら取り込んでおり、その性能は計り知れない。推進機能にはネオ・ドライブを使用しており、重力干渉を受けないため、最高スピードはサイバスターをも凌駕する。装甲に使われている超抗力チタニウムとは、素粒子レベルで強化処理を施した材質である。

次元跳躍システムらしいものが搭載されており、グランゾンの武装である「ワームスマッシャー」に応用されているほか、機体そのものも跳躍できる。ただし、機能に関しては限定的なようだ。

基本的にシュウは戦いに介入することを嫌っており、この機体の実力を窺い知る局面は少ない。しかし、一度戦いに介入すれば単機で戦場を支配できるだけの性能を誇る。機体各所にはシュウが独自に組み込んだ「リドル」が存在。このネットワークは「マハーカーラ」と称され、管理システムである「カバラ・プログラム」を起動することで邪神ヴォルクルスの力を引き出し、グランゾンを超越した真の姿、ネオ・グランゾンへと変化する。

グランゾンを開発した当時、シュウは既にヴォルクルスの半傀儡状態であり、邪神の力を発揮するための媒体として造られたという側面を持つ。リドルやカバラ・プログラムはそのためのシステムであり、いわば「対異星人戦闘用アーマードモジュール・グランゾン」とは仮の姿に過ぎず、あくまでも変化後の姿であるネオ・グランゾンこそが真の姿と言える。

登場作品と操縦者

旧シリーズ

第2次スーパーロボット大戦
この作品でマサキともどもスパロボ初登場。ビアン・ゾルダークの興したDCに協力する。攻撃力・防御力が最高クラスに高いのは勿論のこと、何気に素早さもジ・Oに次いで高く、ただでさえ強いのに「間接攻撃無効」の特殊能力を備える難敵。νガンダムΖガンダムのような、かなり素早いユニットでなければ、なかなか攻撃を当てづらい上、素早さが低い機体には再攻撃まで仕掛ける。打倒グランゾンのためにはνガンダムがグランゾンに対して再攻撃可能であることが望ましい。以降のネオ・グランゾンよりもこの作品のグランゾンが強敵だという意見もよく見かける。倒さなくてもクリア出来るが、その場合でもヴァルシオンを倒すまでの間、グランゾンの攻撃を凌ぎ続けなければいけない。なにげにファミコン版時点で異星人「ゲスト」の技術が使われていることが説明書で明かされていた。
第2次スーパーロボット大戦G
『第2次』同様、ビアン・ゾルダークの興したDCに協力する。今作でも唯一、特殊能力に「間接攻撃無効」があるため、リアル系ユニットでは分が悪い。しかし、ゲッタードラゴンゴッドガンダムが超攻撃力を備えているため、元のFC版の頃に比べるとかなり倒しやすくなった。
第3次スーパーロボット大戦
成り行き上、自軍に協力してDCやインスペクターと戦うが、条件を満たすと全ての戦いが終わった後にネオ・グランゾンで自軍に襲いかかる。癖のある性能をしている上、加入した時点ではシュウが2回行動を出来ないこともあって使いづらい印象を受けるが、上手く使いこなせばかなり強力である。
スーパーロボット大戦EX
シュウの章では当然主役なのだが、主役なのに部隊を離脱することが多い。EN消費が激しいのでEN改造は必須。グランゾン一機で戦うシナリオも多いのでHP装甲にも数段階手を加えておきたい。ちなみに、「ブラックホールクラスター」は無改造で攻撃力8000とダメージをカンストさせられるため特に改造の必要はない。「幸運」で資金稼ぎをしやすいように「グラビトロンカノン」も改造したいところである。
第4次スーパーロボット大戦S
シリーズ中で重要な役所であり、ブラックホールエンジンの「特異点」の作用により地球ではあり得ない事件が多発していたことが明かされた。最終話直前までの総ターン数次第で仲間になり、『第3次』同様に自軍とともにゲスト軍を倒すのだが、総ターン数をオーバーした時の選択肢次第ではネオ・グランゾンラスボスを瞬殺し、再び自軍に襲いかかる。性能はかなり高いが、味方時は無改造で加入するので戦力には組み込み辛い。
スーパーロボット大戦F
序盤に登場するだけ。本格的な活躍は『完結編』から。
スーパーロボット大戦F完結編
終盤で仲間になる。『第4次』とは違ってフル改造されている。初登場時はNPCとして現れるが、この時に高い確率でオージビュードリファー等に返り討ちに遭ってしまうため、情けない印象を持たれてしまうことが多い。しかし、実際のところはかなり強力なユニットで、「ブラックホールクラスター」の破壊力は抜群。シュウの技量もあり、HP30000台ユニットなら一撃で葬れる。また、「ヴェスバー」にも匹敵する攻撃力を持ち、20発も撃つことができる「ワームスマッシャー」があるので、反撃性能も高い。やや射程が短めで回避能力が心ともない点には注意が必要。どちらかと言うと回避させるよりは装甲を活かして耐えさせる運用に向いている。強化パーツスロットは1。前に出したい場合は超合金ニューZ等を優先して装備させよう。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
中盤~終盤にかけて登場するが、敵だったり味方だったりとはっきりしない。それでも、PS版では最終的に「敵」になることはない。「ヴァルシオンシリーズの3号機」にして「究極の対異星人戦闘用機動兵器」としてシュウを中心に新西暦184年12月から開発が始まり、DCの総予算の3分の2という凄まじい大金をつぎ込んであらゆるEOT技術を結集して開発された。またSRX計画の技術元の一つにもなっている。対消滅エンジンは、ブラックホールエンジンのブラックボックス化された部分にユーゼスが仕掛けた欠陥を極秘裏に解析して作られたもの。対消滅エンジンと歪曲シールドを応用した空間転移が可能で、ロンド=ベル隊を搭載したマクロスヱクセリヲンが戦っている雷王星宙域に転移させている。本来グランゾンは地球から遠く離れた宙域での戦いに対処するために開発されたのだという。
今作のグランゾンはスパロボシリーズで唯一「試作型縮退砲」を装備している。気力制限こそあるものの、攻撃力はアストラナガンの「インフィニティシリンダー」を凌駕し、弾数性ではあるが3発まで撃てるので非常に強力な武器。「」と併用すれば凄まじいダメージを与えることができ、自軍ユニット屈指のボスキラーである。しかし、あの「縮退砲」を試作型とは言え、ネオにならずに搭載してしまったため、一部のファンから批判されたこともあった。シュウが「念動力」を持つため、『LOE』第2章を除けば、味方が使える最強のグランゾンに違いないだろう。天才を持つので育成が容易な点も見逃せない。
攻略本によると「カバラ・システム」はサイコドライバー並(たしかに精霊の力を使う魔装機などでも理論上は無限に力を発揮可能な設定はあるが…)。図鑑によると現時点(=α時点)でグランゾンに対して互角以上の戦いをできる機体は唯一アストラナガンのみ。ちなみにユーゼス・ゴッツォいわく真の力を発揮したグランゾンがユーゼスと戦うと宇宙が消滅するとされ、クロスゲート化したユーゼスによって閉鎖空間に引き込まれたことで、シュウも宇宙への影響を気にすることなくユーゼスのジュデッカを倒せる旨を発言している。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
上述のファンの批判か、シュウが強過ぎたのかは不明だが、「試作型縮退砲」はオミットされてしまい機体性能も低下。とはいえ相変わらず自軍ユニットとしては強力。新規EDルート以外ならPS版と同様に最後まで使用可能。
スーパーロボット大戦α外伝
αでは味方側だったが、今回は完全に敵となっている。現代登場時には既にネオ・グランゾンになっており、易、普ルートでは「グランゾン」の状態を見ることなくゲームクリアとなる。
「グランゾン」での登場は難ルート最終話のみで、ネオになる前にまずグランゾンから倒さねばならない。後半のボスらしくHPは5万になりHP回復大、EN回復大まで所持しているが、「試作型縮退砲」はオミットされているため多少は戦いやすい。しかしネオ化前からHP減少と連動して精神コマンドを多用してくるので、「ひらめき」を持つパイロットは必須。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
『第2次』に則ってリュウセイ編中盤まで敵として登場し、以後はNPCとして登場。歪曲フィールドが復活し、ダメージが与え辛い。またリュウセイ編・キョウスケ編共に、後半アタッド・シャムランのトラウマシャドーによる偽物が登場する。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
NPCですらなくイベントのみの登場。ゲーム内にデータは残っているが、戦闘アニメなどのグラフィックは用意されていない。
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
OG2.5でスポット参戦し、久々に使用可能に。歪曲フィールドは健在な上に、シュウのエースボーナスが間接攻撃のダメージ低減だったりする。本作品(OG外伝も含む)の「ブラックホールクラスター」は全体攻撃。「グラビトロンカノン」は移動後攻撃可能とマイナーチェンジが施されている。また、「マインドブラスト」や「スタンショック」など4種類の特殊弾を持っている。
スーパーロボット大戦OG外伝
OG2.5と同じ流れで序盤でスポット参戦し、終盤で正式に仲間になるのだが、その僅か2話後にあたる最終話に裏切るので、強力だが使用は控えたい。グランゾンの開発者として、名前のみ登場していた「エリック・ワン」博士が初登場した。
第2次スーパーロボット大戦OG
「特異点崩壊」でスポット参戦後、ゲストとの最終決戦直前に合流、以後は最後まで味方である。機体の戦闘アニメーションはMAP兵器のアニメーション仕様の変更に伴うものを除けば基本的な部分は特に変更点はないが、大剣を除いてシュウのカットインが追加されている。トップクラスの装甲値と歪曲フィールドにシュウの能力も相まって、自軍でも屈指の硬さを誇る。またROEと違って攻撃力もトップクラスであり、チカの言う通りのチートな性能を堪能できる。初期から5段階改造されているのも強み。ただしOG外伝まで所持していた特殊武器はきれいさっぱりオミットされている。しかしそれが逆にグランゾンの運用方針を固めやすくしているといえる。ペルフェクティオガンエデンといった強大な面子を相手にするが今回もネオ・グランゾンにはならない。しかしゼゼーナンとの戦闘前会話ではその存在をほのめかす発言がある。
スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
主役機なのでほぼフル参戦。戦闘アニメ全般が作り直され、第2次OGでの目玉である3D背景+2Dアニメの臨場感が披露されている。最初はグラビトロンカノンとブラックホールクラスターを使用できないが、火力の高さとしぶとさは『第2次OG』そのままである。確実に自軍の生命線。ただし(原作でもあったことだが)度々シュウが参戦しないステージがあり、今回の序盤はグラビトロンカノンしか使用できないステージまで存在する。ちなみに、隠しコマンドで最初からネオ・グランゾンを登場させると一切出てこない。
なお、単独出撃となる「モニカ、その愛」でザンボス以外の敵を全滅させると特殊ボーナスが手に入るため、狙うなら重点的に強化すべし。ちなみに登場作品共通の泣き所である移動力の低さも健在なので、ブースター・メガブースターは優先的に回した方がいい。あるいはアルバーダの「加速」、ガエンのツイン版「突撃」、サフィーネの「強襲」、セレーナの「連撃」など、仲間の精神コマンドを上手く活用するのも手。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
第6話「蒼い魔神」にて初登場。南極事件を再現した戦闘で、駐留した地球連邦軍を壊滅させ、リュウセイに止めを差す瞬間にサイバスター&マサキが登場し、その場を去る。南極事件が初めて再現されたシーンで、TVアニメでも初めてグランゾンの戦闘シーンが再現された(それ以降は出番なし)。
スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
物語後半から登場。ゲームとは違い、最終決戦でクロガネ・ヒリュウ改と合流。ベーオウルフ戦においてはツヴァイザーゲインの頭部に搭乗して無防備なギリアムをノイヴォルフの攻撃から守っている姿が見られるが、一瞬しか映らない上に画面下部のため、注意しないと結構な確率で見逃す(よく言われる「何もしていない」というのは誤りである)。
スーパーロボット大戦OG INFINITE BATTLE
条件を満たすことで使用可能になる。広範囲への攻撃が可能な必殺技2種、追尾性を持つグランビーム、実質無限射程のワームスマッシャーなど、強力な武装を有する。反面、コストは最高の3000。
ミッションモード最高難易度の「インフィニットバトル」では、ヴァルシオンとともに襲いかかってくる。

魔装機神シリーズ

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
第1章中盤で一度だけ(ルート及び選択肢次第で)スポット参戦する。以後は2回ほど敵として登場するが、第2章では顔見せしかせず、仲間になる時はネオ・グランゾンになっているため、『グランゾン』としての立場は不遇なのかもしれない。ちなみに、あの歪曲フィールドは本作が初登場だが、如何なる攻撃でもダメージ0に抑えてしまう反則バリアだった。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
プロローグではいきなり敵側として登場しているが、ルート次第ではその後一度も敵対せずに仲間になる。
機体性能は味方機体中トップクラスなのだが、改造後に出撃できるシナリオが2つしかなく、ゲーム終盤に無改造状態で戦闘に参加する機会が多いため、加入を期待していたファンからは「ガッカリグランゾン」と評されることに。改造後は恐ろしく分厚い装甲とシュウのスキルにより、防御に徹すれば恐ろしく硬いため、壁役としては極めて優秀。「ブラックホールクラスター」もランクアップこそしないものの、初期攻撃力が高くPN消費が軽い方なのでフル改造してPN回復を持たせて撃ちまくるといい。
一方で敵として登場する際はHPが凄まじく跳ね上がり、機体としてはボランゾルンに次ぐ耐久力を誇る。しかしお供のユニットがそれほど強くなく、グランゾン自身の攻撃力もそれほど高くはないため、あまり苦戦はしないだろう。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
第18話「グラギオスの凶兆」に登場。この直後にネオ・グランゾンへと変形し(この際に変形の詳細も明らかになる)、以降、本作のシュウはネオ・グランゾン形態のままで行動する。

その他

ヒーロー戦記
スポット参戦の後に、条件を満たすことで仲間になる。サイバスター同様レベル99で仲間になるのでかなり強い。
魔装機神サイバスター
マイクロブラックホール砲を搭載した4人乗りの戦車。人型っぽい形態に変形可能。

装備・機能

武装・必殺武器

グランワームソード
グランゾンが使用する大剣。作品によってデザインが異なる。設定上、刃自体が次元振動を引き起こし、空間それ自体を虚の次元へと放逐するという機能があるらしいが、作中それらしい描写は一度も無い。旧シリーズではいつの間にか取り出していたが、演出の進化に伴い通常グラフィックで構えていない場合はワームホールから取り出すという演出が基本となっている。
OGシリーズでは数回敵に斬りつけた後、グランゾン自身が空間転移し、敵の目の前に移動、追い撃ちをかける。『第2次OG』ではこの武器だけシュウのカットインが挿入されない。『OGDP』でもカットインが挿入されないのは同様だが、戦闘アニメが作り直されたことでいい意味でグランゾンらしくない高機動戦闘を披露している。…ゼオルートとの戦いでシュウが学び取ったのは堅忍不抜だけではなかったようだ。
なお、OGDPでは装甲値ダウンL2の特殊効果が付いた。それ以外にも、ルオゾールをヴォルクルスの生贄にする際にも使用されている(そのやり方は、モニカのノルス目がけてグランワームソードを投擲し、直撃する寸前ノルスの前面にワームホールを展開し、その後ろにいたナグツァートに命中させるというもの)。
ワームスマッシャー
胸部を解放してエネルギービームを放つ。またワームホールを発生させて全包囲攻撃及び複数の目標も攻撃可能で、最大65536の目標を同時に攻撃が可能と言われている(αに「グランゾンは最大65536の目標を同時に攻撃できる」と万丈が解説する場面が存在する)。OGシリーズの場合、その機能を実現させるものがこの武器とまでは語られていないが、「Record of ATX」では地球に降り注ぐズフィルードクリスタルを「ワームスマッシャー」で全て撃ち落としている。
  • LOE:SFC版『LOE』の演出は「胸部から放たれた光の矢が空間を歪曲させながら直進して敵機に突き刺さる」というもの。リメイク後は、αとOGシリーズに準拠した演出で固定された。
  • ROE:使用不可。
  • OGDP:第2次OGからさらに演出が強化されている。周囲に重力場を展開・収束して無数のワームホールを召喚、それを機体周囲で旋回させつつビームを乱射。最初の一撃で敵機を吹き飛ばした後、吹き飛んだ先にワームホールを配置して追撃、という流れを繰り返して翻弄、最後に全周囲からの集中攻撃で滅殺する。
  • IB:ロックしている敵めがけて、空間転移射撃を放つ。遮蔽物や射程をほぼ無視できるので便利。
ディストリオンブレイク
初出は『魔装機神II』から。新紀元社のムックによれば、「ワームスマッシャー」と原理を同じとする攻撃手段のひとつ。歪曲空間を全方位攻撃に使用するスマッシャーに対し、ブレイクは歪曲空間を光線の収束と増幅に使用する。見た目としては、SFC版『LOE』のワームスマッシャーに近く、『ROE』ではワームスマッシャーと入れ替わる形で登場した事から後継武器と思われる。『OGDP』では地を抉って山を消し飛ばしており、その高威力の反動を相殺するために背面のブースターをかけている。
プレイヤーからはヴォルクルスのハイパーソニックウェーブとの類似性を指摘されている。
  • ROE:ワームスマッシャーと入れ替わる形で登場。攻撃時に周辺の空間が歪む描写から、SFC版『LOE』の「ワームスマッシャー」との関連を指摘されている。シュウは「この武装を試してみますか」と発言しているが、武器というよりは射技に近い。目標と自機の間に並べた無数の歪曲空間は発射台とレンズを兼ねており、それに沿って熱線を発射すれば威力を増した光が敵に直撃する。なお、続編のPOJのネオ・グランゾンはこの武器を使用しない。
  • OGDP:演出は魔装機神シリーズに準拠。敵に向けて直列に配置した無数の歪曲空間に一条の熱線を放射。レンズを通る光のごとく歪曲空間によって限界まで収束された高熱の光線は、空間の崩壊と供に膨張して増進。その勢いのまま延長線上に存在する全ての物体を焼き払う。その派手さときたら……さながら必殺技並である(実際にブラックホールクラスターが解禁されるまでは最強の武器であり、必殺技の位置付けでも問題はないだろう)。射程は短めだが、気力の都合でBHCよりも手軽に撃てる全体攻撃。運動性ダウンL2の追加効果がある。なおPOJと同様、ネオ・グランゾン時は使用不可(実質的には縮退砲と入れ替わる)。なお、シュロウガの武器演出で登場するグランゾンらしき機体もこれと思しき攻撃を放っている(胸部を展開して大出力のビームを撃っているため、該当するのがこの武器しかない)。
グラビトロンカノン
自機の周囲に高重力(最大3200G)を発生させ圧殺するマップ兵器。『OGS』以降のOGシリーズでは、重力フィールドを展開するのではなく大量の重力球を雨のように降らせる。移動後に使用可能で高威力なため、味方の安全さえ確保すればボス周辺で援護防御編隊を組んでいる雑魚を瀕死に追い込める。一方、『ROE』では逆に味方が使用可能なマップ兵器の中で唯一移動後に使用できず、武器の威力以外の面でのガッカリ具合を強調してしまっている。
『IB』では必殺技Iとして登場。自機を中心に範囲内にいる敵全てにダメージを与える。
グランビーム
『IB』『OGDP』で追加された射撃武装。頭部から追尾性能を持つビームを発射する。OGDPでは射撃ダウンL2の特殊効果あり。元ネタはヒーロー戦記時代に使用していた「ネオグランビーム」。

必殺武器

ブラックホールクラスター
胸部を解放して、シュヴァルツシルト半径が量子サイズのマイクロブラックホールを特殊な重力フィールド内部に生成し、それを目標へと発射する武装。着弾点を中心とした周囲一体を吸収し消滅させる。「ディバイン・ウォーズ」や「ジ・インスペクター」で判明した発射方法は、シュウの指元のスイッチ一つ。そのため、2007年から「ストナーサンシャイン」並にお手軽に使える武器と思われていた。それらの誤解を是正するためか『DP』で使用時の説明が挿入。クラスター使用者には「ロジックサーキット」と「カバラ・プログラム」の制御方法を把握するだけの知能が要求されることが判明した(つまり、ストナーサンシャイン並のお手軽さで使用出来ない)。『魔装機神II』ではなんと気力制限なし、MG・弾数制限なしのプラーナの消費だけで撃ちまくれる。その分、威力が必殺武器としては低めな上にランクアップもないので本作のグランゾンのガッカリ具合を象徴してしまっているのだが…(一応、フル改造すれば補正攻撃力は1万を突破できるが)。OGでは全体攻撃武器だが、グランゾンは足が遅いので頼りすぎると置いていかれる。
『IB』では必殺技IIとして登場。着弾した敵機または場所にブラックホールを形成して周辺の敵機も吸い込んでダメージを与える。吸い込みの有効範囲は割と広いため、放たれるとかなりの被害になること請け合い。直撃しなくてもダメージソースとなりうる数少ない武装。また、着弾してからグランゾンが行動可能になるため、身動きが取れない敵にワームスマッシャーなどで追撃可能という凶悪な特性を持つ。
『OGDP』では復活直後の不調により最初は使用不可能となっている。演出は第2次OGからさらにパワーアップしており、今までは胸部で精製した重力球を巨大化させていくだけだったのが、まず両手に重力場を生成してから重力球を生成、双方を合成。さらにそれを右手→左手の順で掴んでエネルギーを溜めこみ、左手で重力衝撃波を先んじて放ちつつ撃ち飛ばして敵を消滅させる、という流れ。発射直前にはグランゾンと同じく何かを掲げる様な全身カットインに続き、どアップで悪い笑みを浮かべるシュウのカットインが入る。なお、本作から発射前の重力学原理講座のバリエーションが増えた。
試作型縮退砲
スーパーロボット大戦αのみの武装で、文字通り、後にネオ・グランゾンに搭載される縮退砲の試作品。ちなみにここで言う「縮退(フェルミ縮退)」とは恒星に関する現象で、縮退圧で支えられる質量の上限を超えると恒星が重力に耐えきれずに崩壊していき、最終的にブラックホールを発生させたり超新星爆発を引き起こす。
前述の通り、ネオ・グランゾンの象徴とも言うべき必殺武器であった縮退砲を、ネオへの変化を行わずに搭載した事で当時のプレイヤーから非難の声が上がっていた。ただシナリオ上でシュウがネオグラの一部解放を仄めかす発言をしているのでその表現とも言える。(そうでなくともα世界の魔装機には前倒し装備が多いのでグランゾンだけが特別なわけではないが)後に魔装機神IIでのブラックホールクラスターのあまりのガッカリ具合に、α当時を知るプレイヤーからは「試作型縮退砲でも持たせてやってくれ」と嘆きの声が上がったりもしている(まぁ、たとえ持たせたとしても「試作型」ではなかったであろうが)。
ブラックホールクラスターと違って弾数製だが、デフォルトで3発も使えるため乱舞の太刀を習得しても2発までしか使えないライバル機の立つ瀬がない。更に言えば、こちらはが使えるため火力面でも対抗できない

『ヒーロー戦記』のみの武装

フルパワー
グランゾンの全エネルギーを解放して敵全体を攻撃するが、使用後行動不能に陥ってしまう。『ヒーロー戦記』ではネオ化は無理らしい(ちなみに当時はネオ・グランゾンの設定もなかった)。
スプリットミサイル
胸部から多弾頭ミサイルを発射する。ゲシュペンストの同名の武装とは関係ない。
グランドフレイム
腕部からの火炎放射。
ネオグランビーム
頭部からビームを発射する。『ヒーロー戦記』が発売されてから21年後に発売された『OGDP』ではネオ・グランゾンの射撃武装として登場した(同じく照準値ダウンの特殊効果持ち)。

特殊能力

作品によって、所持するバリアが大きく異なり、その大半が厄介なものばかりである。

剣装備
切り払いを発動させる。
HP回復(小~大)
αでは(小)。α外伝では(大)。
EN回復(小~大)
『α外伝』では(大)。『OGS』や『OG外伝』でも所持。
間接攻撃無効
射程1固定以外の武装は無力化する反則能力。
歪曲フィールド
全属性のダメージを半減するバリア。主にOGシリーズで所持。『第2次OG』など仲間の時でも容赦なく所持しているので、基本的にHPやバリア強度が倍という驚異の堅牢さを誇る。発生源は肩アーマーの黄色いクリアパーツ。
G・ウォール(グラビティ・ウォール)
ダメージを1300まで無効化。超過した場合は全ダメージを受ける。『α外伝』で所持。
G・テリトリー(グラビティ・テリトリー)
全属性のダメージを一定値以下まで無効化するバリアαシリーズで所持。
マインドブロック
精神系の特殊効果を無力化。『OGS』や『OG外伝』で所持。
パイロットブロック
P系の特殊効果を全て無効化。『第2次OG』ではマインドブロック廃止によりこちらに変更され、結果的に防御性能が上がっている。『OGDP』でも健在だが、特殊効果武器を使って来る敵がほぼいない。

移動タイプ

飛行可能。

機体フル改造時のカスタムボーナス

ビーム吸収
実際改造できたとしても、シュウが参戦した時点でビーム兵器持ちの敵が殆どいない(一応、1種類だけビーム兵器を装備している敵が存在)上に、すぐに裏切ってしまうのであまり意味がない…。第2次OGでも、正式参戦した直後にフル改造しないと全く役に立たない(ゲストとの決戦にしか効果を発揮できない)。こんな能力が備わっているのは光すら吸い込むブラックホールをエネルギー源とするためか、それともヴォルクルスの呪縛の影響か(ヴォルクルスもビーム吸収持ち)。
『OGDP』では一転して重要なボーナスに。この能力があれば終盤のゲスト戦が非常に楽になる。ラスボスが相手の場合はこの能力を得て密着すれば全くダメージを受けずに勝ててしまう。(こちらも火力の高い武装が使えないために時間はかかるが……)

機体BGM

「ダークプリズン」
シュウとグランゾンのデフォルトBGM。直訳すれば「闇の牢獄」という意味。シュウが「邪神の呪縛に囚われている」ことを示唆している。

対決・名場面

ギオラスト
歪曲フィールドを展開した状態で戦闘。事実上の圧勝だったのだが、最後にゼオルートは歪曲フィールドを破壊し、後のマサキの活路を作り出す事になる。この出来事は当初ゼオルートを「勝てないと分かっている相手に向かってくる」と見下していたシュウにも深い感銘を与える事になった。
サイバスター
因縁の対決……なのだが、地上でまともにやり合ったことは少ない。最終決着はネオに持ち越しとなる。
ディアブロ
プレシアから勝負を申し込まれ、対決。…が、敢えてシュウはプレシアの攻撃を受け流す事だけに専念し、かつてのゼオルートとの戦いで学び取った技をプレシアに伝授した。

名場面

暁の決戦
第2次の最終話にしてOG1リュウセイ編の山場。DC総帥・ビアンの駆る究極ロボと揃い踏み、悠然と自軍を待ち受ける。
南極事件
南極で行われた異星人との会談。しかし、その実態は事実上の無条件降伏だった。それを由としないシュウは密かにグランゾンを起動させ、フーレに偽装していたゲストの戦艦を攻撃。さらにSRXチームが護衛していたシロガネを一撃の下に轟沈させ、会談そのものを叩き壊す。全てが終わり、向かって来るSRXチームを適当にあしらっていたところにサイバスターが乱入。DCへの合流を急ぐシュウはその場を離脱し、事件は終わった。しかしそれは、地球圏全土を巻き込む、長きに渡る戦いの序章に過ぎなかった。

余談

  • 元々は『魔装機神サイバスター』とは別のオリジナル企画『武装機甲士グランゾン』の主人公ロボットとして考案されたロボット。それを『魔装機神』の世界観に組み込んだことで現在のグランゾンの基本設定が誕生した。『魔装機神』のロボットでありながら、異星人や地上世界の技術を用いて作られており、ラ・ギアスからもたらされた要素は少ないものとなっているのはそのため。また、αシリーズやOGシリーズのように、地上世界の事情が旧シリーズと異なる作品に登場する際には、グランゾンの設定にも変更が行われることになる。
  • αシリーズではSRX計画の副産物的機体とされ、OGシリーズではヴァルシオンシリーズの一種とカテゴライズされているが、グランゾンに使われている技術体系はそれらとは全くの別物である。
  • スーパーロボット大戦α』の時点では「グランゾンはアーマードモジュールというカテゴリーに属するロボットである」と設定されていた。しかし、その後に出たOGシリーズではアーマードモジュールという名前はリオンシリーズが属するカテゴリーとして設定されたため、グランゾンがアーマードモジュールと呼ばれていたという設定は『第2次スーパーロボット大戦α』以降のαシリーズでは語られなくなった。
  • Zシリーズではシュロウガの必殺攻撃「レイ・バスター」の演出では、グランゾンに似た機体が映し出される。
  • ワームスマッシャーの最大同時攻撃数は実は16ビットでの最大数とほぼ同じだったりする。この事からグランゾンの処理能力は16ビット機並みとネタにされる事もある。

関連機体

ネオ・グランゾン
真の姿。
Rシリーズ
αシリーズではこの機体群の試作型という側面を持つ。

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