EVA初号機 (暴走)は『新世紀エヴァンゲリオン』および『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の登場メカ。
EVA初号機 (暴走) | |
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登場作品 | |
声優 | 林原めぐみ(加工) |
初登場SRW | スーパーロボット大戦F |
SRWでの分類 |
機体 パイロット |
スペック | |
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分類 | 汎用人型決戦兵器(エヴァンゲリオン) |
全長 | 40~200 m |
重量 | 700~96000t |
動力 | 電力供給(アンビリカルケーブル) → S2機関(※原作では機能せず) |
前形態 | EVA初号機 |
主なパイロット |
無し ダミープラグ |
概要
その名の通り、暴走状態に陥ったEVA初号機。碇シンジの意思を離れている。
通常では考えられない程の戦闘能力を発揮し、使徒さえも瞬殺する。初号機の中にはシンジの母・碇ユイの魂がある為、息子を守ろうとしていると推測されている。つまり殆ど錯乱状態で、意識もはっきりしない中、電源が切れている時は限界を超えた栄養失調で、なお息子の為に全力で戦っているという事になる。
それを匂わせる演出としては、暴走時の雄叫びが碇ユイの声優・林原めぐみ氏の声を加工したものである事などが挙げられる。なお、雄叫びを倍速(早回し)再生すると林原めぐみ氏の地の雄叫びになる。
登場作品と操縦者
原作同様の暴れっぷりを見せる。設定上シンジに危害を加える存在にしか攻撃しないはずだが、SRWにおいては陣営を問わず手近な目標に襲いかかる、全シリーズ共通して危険な機体であり、特に初期は手がつけられなかった。原作の圧倒的な力は、暴走時の機体・パイロットの能力(レベル99、2回行動可能、シンクロ率が400%近くあるなど)で再現している。
多くの作品では「暴走したEVAのパイロットがダミープラグ」という設定があるのだが、原作と照らし合わせると明らかに誤りなのである。尤も、『F』の頃の製作者サイドへのインタビューやキャラクター事典のダミープラグの項で「便宜上ダミープラグに統一しています」「厳密には暴走した初号機を操っているのはダミープラグではない」との断り書きがあったので、版権元も製作スタッフも承知の上での設定なのだろう。
『第3次α』では暴走時のパイロットが「EVA初号機(パイロット)」になるよう変更された。また、通常の初号機が撃墜されて現れるのとは別に、ストーリー上で旧劇場版のA.T.フィールドが変質したとおぼしき「羽を生やした初号機」、及び人類補完計画の「ヨリシロとなった初号機」が登場する。
凶悪な能力に関わらず、獲得資金やPP等が最低値に抑えられている場合が多く幸運や祝福等を使うと損をする事になる。
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦F
- 狂った強さを持ち、アムロでも避けられない命中率とマジンガーZでも耐えられない攻撃力を持つ。空中に攻撃できない…かと思いきや、暴走時は空中にも攻撃が届く。SS版では一応味方扱いユニットのため、こちらから直接攻撃はおろか反撃すらできない。クリアを優先するか、真っ向から倒すほかに、裏技を使えば操作可能になる。PS版では「かみつき」の演出がパワーアップしており、リアル頭身のカットインが入る。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 戦闘アニメが『F』から多少手直しされている。なお、あるバグ技のキーユニットとなっており、強化パーツ持ちの敵機ごとマップ兵器で葬ると面白いことが起こる。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 『F』に比べて倒しやすくなった。テム=レイの回路とボスの自爆で資金稼ぎが出来る。出現時のレベルは碇シンジのレベル+10となっている。全滅プレイをする際にシンジに経験値を優先して稼がせ、初号機を暴走させて倒すことで効率良くレベル上げが行える。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- PS版とほぼ同様。攻撃時、「咆哮」、「暴走」、「流血」の文字のカットインが入る。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 機体の改造段階を通常の初号機から継承せず無改造で現れるため、以前のシリーズに比べ大幅に弱体化した。それでも小隊長能力で命中率+20%かつ特殊技能「極」を所持し、「暴走」の基本攻撃力は6500に達するので注意。
- 前述の通りヨリシロ初号機(パイロット:EVA初号機)と羽を生やした初号機(パイロット:ダミープラグ)が登場する。後者は碇ゲンドウいわく「魂の宿らなかった失敗作」であり、シンジが搭乗している初号機とは別物。
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 『序』・『破』の両バージョンが登場。ルーチンは完全ランダムで、一番近い敵を狙うように行動する。
- なお「生命の選択」で登場するダミープラグ起動版は、細かいことに目の色が青から赤に変わっている。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- ロボット大図鑑コンプリートの最大の壁。初号機が出て来るステージは僅かに4つ、しかもそのうち二つは撃墜されるとゲームオーバー、一つはターン制限が短すぎる、ということで出すチャンスはプロローグ2「地球絶対防衛線」のみとなる。出したら出したで味方が壊滅しかねないので、登録したら直ちにステージをやり直すべし。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦L
- 新劇場版設定に準じて、今回の戦闘アニメではビルごと使徒を押し込んだ突進と爆炎をバックに初号機が現れるシーンが再現されている。
- 余談だが第三軍(黄色)と区別するためかマップ上での色分けは緑色(実質“第四軍”)となっており、味方側から攻撃を仕掛けることはできない。ただし、扱い上は第4軍だが「裏切りの蒼」終盤で本機が敵を攻撃すると桐山英治の一存でゲームオーバーになる。
- 味方ユニットを執拗に狙って攻撃してくるうえに、レベル99、大概のユニットは一撃でトドメを刺される驚異の破壊力に2回行動とまさに悪夢のような強さを誇る。射程が短いの救い。
- 修理費がかからない今作では圧倒的火力と現在HPの高い機体を狙う敵思考ルーチンにより、使いこなせればかなり有能な機体。問題はシンジの生存率がかなり高いため、あまり暴走しないこと。
- 今作ではダミープラグではなく暴走した初号機自体がパイロット扱いになっている。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander
- ソーディアンに操られ、暴走したEVA零号機改・EVA弐号機と共に自軍に襲いかかる。恐ろしく強い。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 今作でも『序』、『破』両バージョンが登場。第26話では始号機の初陣にて、第4の使徒の撃破直後の本機と戦闘を行うことになる。
- 『破』バージョンは『天獄篇』同様にイベントでも登場しないためわざと撃墜させないといけない。終盤のボスクラスは装甲10段階改造済みでも易々とA.T.フィールドを突破してくるので、ここで狙うのが楽。
- 今回第4の使徒殲滅後にマジンガーZに襲いかかったのはその内に宿った魔神を察した為。更にメタ的な意味だと、その原作の最終決戦に登場した光子で生み出された存在で、同じ世界に存在するのがEVA初号機のみという理由が存在する(同じ光子で生み出された存在は他に2機存在する)。
- 上記のように、最初の暴走はマジンガーZに対する物だが思考パターンの都合上ビューナスAを優先的に攻撃する。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 暴走戦闘の演出が大幅に強化されている。パイロット扱いのダミープラグは、レベル99・2回行動・初期シンクロ率399%など極悪な数値。イベントではラーゼフォンとの絡みが多い。
装備・機能
攻撃手段
- 暴走
- 殴る、蹴る、噛み付く。それだけであるが、恐ろしく強い。
- SRWでは作品毎に演出は異なるが、主にサキエル戦での飛び蹴りと殴打、バルディエル戦での素手による肉体解体[1]、ゼルエル戦での捕食などが折衷されている。
- かみつき
- 『F』時の攻撃方法。圧倒的な攻撃力と命中率を誇る。
- 衝撃波
- 初号機(羽)及び初号機(ヨリシロ)が使用。攻撃アニメーションはそれぞれ異なるが、どちらも長射程の全体攻撃であり威力も高い。おまけに無消費で撃ってくる。
- ちなみに先に戦うことになるヨリシロver.のほうが強力。ヨリシロはセフィロトの樹の陣を量産機とともに描いて放ち、器は咆哮と共に放ってくる。
特殊能力
- A.T.フィールド
- 暴走時も健在。
- S2機関
- 第14使徒ゼルエルとの戦闘で暴走時に使徒を捕食し、S2機関を体内に取り込んだ場面は有名。SRWでは暴走時はあまり意味のない能力だが…。
- HP回復(大)
- 原作においても脅威的な再生力を見せている。なお『第3次Z』では(小)。
- EN回復(大)
- 『第3次Z』にて所持。しかし、「暴走」は無消費なので半分死んでいる。
移動タイプ
サイズ
- L
パイロットステータス
能力値
- 第3次α
- 全能力が非常に高く、特に隊長能力もあいまって命中に優れる。強化が足りないとニュータイプでもかわしきれないことがあるので、対策は怠らないように。
- 第3次Z
- 敵の中ボス格より強い、というレベル。ダミープラグも同じ能力。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- 第3次α
- 2回行動、極、精神耐性
- 第3次Z
- 底力L9、気力+ボーナス、気力限界突破、ガード、2回行動
- V
- 底力L9、気力+ボーナス、気力限界突破L3、ガードL3、2回行動
- 『第3次Z』と構成が全く同じ(L3は最大値のため)。
小隊長能力(隊長効果)
- 命中率+20%
- 『第3次α』で採用。
エースボーナス
- 出現時のシンクロ率+50
- 『第3次Z』。
機体BGM
- 「THE BEAST」
- 『SC』で採用。こちらはTV版の第3使徒サキエル戦の暴走時などで使用された。
- 「THE BEAST II」
- TV版の第12使徒レリエル戦、第14使徒ゼルエル戦での暴走・覚醒時の曲。暴走時の象徴と言える音楽。「THE BEAST」よりも曲のテンポが遅く、重厚感を持たせてある。テレビ番組等で用いられる曲は主にこちらが多い。
- 「Komm, susser Tod ~甘き死よ、来たれ~」
- 『第3次α』で採用。旧劇場版で使用された。第52話「世界の中心でアイをさけんだけもの」で初号機がヨリシロ状態になるとBGMがこれになる。荘厳で明るめの曲調から結婚式のBGMに採用されることが多いが、歌詞の内容は要約すると「人と付き合うと嫌なことばかりだからいっそ死んでしまおう」という超ネガティブな内容である。絶対流さないように(しかし、この曲をよりにもよって推奨している式場もある)。
- 「レ・ベットゥ」
- 『L』で採用。新劇場版における「THE BEAST」であり、フランス語となっている。曲調は「THE BEAST」とほとんど同じ。
- 「今日の日はさようなら」
- 新劇場版でダミーシステムが発動した時の楽曲。実はスカウトソングで、NHK番組「みんなのうた」にも放送された。よりにもよって式波・アスカ・ラングレーが乗っている3号機を無惨に破壊するシーンでこの曲である。第3次Z時獄篇にて採用されているが、「3号機の起動実験を行う」ルートでしか流れないため、サウンドセレクトをコンプリートするなら一度は起動実験ルートを通る必要がある。
対決・名場面
- 対第3使徒サキエル
- サキエルの攻撃により沈黙した初号機が再起動。折れた腕を再生し、A.T.フィールドを破りサキエルを圧倒した。飛び蹴りからタコ殴りにし、サキエルの骨のようなパーツを引きちぎってコアを滅多刺しにする。苦悶の叫びと共に初号機諸共自爆を図るサキエルだったが、爆発の収まった中心にはほとんど無傷の初号機の姿があった。
- 対第12使徒レリエル
- 虚数空間に取り込まれ活動限界を超えた初号機だったが、再起動しレリエルを内部より破壊した。MXにおいては対レリエル戦とほぼ同様のシチュエーションで、ムーリアン・ビバーチェを葬っている。
- 対第13使徒バルディエル
- 暴走ではなく意図的にパイロットをダミープラグに切り替え、使徒殲滅を行った。同じEVAである3号機(バルディエルに寄生されているが)をパワーで圧倒し、首を締め上げ骨を折る。その後は3号機を形が残らない程に破壊し、鈴原トウジが乗ったままのエントリープラグを握りつぶす。新劇場版では3号機のパイロットはアスカに変更。やはり凄惨なまでの解体シーンの後、最後はエントリープラグを噛み砕いた。
- 対第14使徒ゼルエル
- ゼルエルの触手(腕)をちぎり、自らの腕に取り込み再生させた。更に腕の一振りでゼルエルを触手・A.T.フィールドごと切り裂き、最後には四足歩行の獣のようにゼルエルに襲い掛かり、捕食する。
関連機体
- EVA初号機、EVA初号機 (F型装備)
- 暴走前。
脚注
- ↑ 劇中ではバラバラにした手足を周囲に撒き散らしたりしているが、特撮『ウルトラマン』シリーズでも流血描写こそ無いとはいえ、敗北し凍らされたジャックやレオが同様の凄惨な目に合っている。