ディアナ・ソレル(Dianna Soriel)
月の女王で、ディアナ・カウンターの最高指揮官。王族筆頭ソレル家の総領。ムーンレィスにとっては心のよりどころで、絶大な信望を集めている。
公称年齢は19歳だが、長い時をコールドスリープで過ごしてきたため、実際の年齢は不明。幾度なく地球に降下して地球の生活に馴染んで来た。
その後、地球帰還作戦を実施するが、彼女の和平路線に反発した部下たちに反乱を起こされてしまう。また、月でも彼女を排除しようという別勢力がいた。地球人キエル・ハイムとそっくりの外見をしており、お遊びで互いの服を交換した事で、そのまま入れ替わってしまう。それを利用して、ムーンレィスとミリシャの内情を知る。その後はキエルとして、地球で世俗の生活を体験する事になる。
なお、ディアナの名前は、ローマ神話の月と狩りの女神・ディアーナー(つづりはDianaである。また、英語読みの「ダイアナ」でも知られている)に由来する。
登場作品と役柄
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- ソレイユに乗って仲間になる。優秀な補助系精神コマンドが豊富なので、終盤は特に重宝する。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 終盤、ソレイユに乗って仲間になる。貴重なSP回復を持つ事やサブパイロットのミラン、艦長効果のおかげで使う価値は十分ある。ちなみに、ディアナは声バグの被害者の1人であり、回避時にいわゆるバロン声になってしまう。ソレイユが避けることはあまりないかもしれないのだが。
- エンディングでは原作やα外伝と違い、まだ隠居せずにムーンレィスの指導者として地球と和平を結ぶために尽力する意志を示している。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- こちらの世界に転移して登場するが、NPC扱い。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 同じくNPC。マリナとは面識があったらしく、人の上に立つ者としての在り方を話したようだ。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- やはりNPC。黒歴史の闇をZ-BLUEに伝えるために、再びD.O.M.E.を訪れる。また、ガルガンティア船団の本来の存在意義についても把握していた。
- エンディングではようやく、ロランを付き人として隠居することとなった。
パイロットステータスの傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(艦長効果)
- 隣接する味方の攻撃力+10%
- Zでの効果。
人間関係
- ロラン・セアック
- 当初は、彼から「女王」として敬愛されていた。後にキエルと入れ代わり、「ディアナ」としての個性を見せた上で好意を寄せられ、最期まで付き添いあうこととなった。
- 『マガジンZ』の漫画版では、∀ガンダムの操縦席で彼の膝の上に乗り瓦礫の撤去を指示する等、スキンシップ過剰になっている。
- ハリー・オード
- 親衛隊隊長。「彼女を守るためなら、どの陣営にも属さない」との忠誠を示される。入れ替わりにいち早く気付いた人物の一人。
- キエル・ハイム
- そっくりな外見の為、互いに入れ替わった。そのせいで「キエルとロランの仲があやしい」とソシエから誤解される。
- ちなみに、劇中ではディアナとキエルの見分けがつかないことになっているが、視聴者は肌の色と目のハイライトの有無によって判別ができるようになっている(ディアナはハイライトがなく、肌が白い)。
- ソシエ・ハイム
- キエルの妹。マガジンZの漫画版では「キエル」になっていた間に父ディランはじめ地球人の死者を真摯に悼んでいたことから、「調子狂っちゃった」と言われ赦される。
- グエン・サード・ラインフォード
- 当初は交渉相手としての関係だったが、「キエル」になっていた間に彼の人となりを探る。なお、彼からも入れ替わりに気づかれる。
マガジンZの漫画版では、「数百年前の想い人の子孫(…との伝承がある)」という意外な接点が存在する。 - リリ・ボルジャーノ
- 「キエル」になっていた間に嫉妬されて嫌がらせを受ける。
- ギム・ギンガナム
- 格下の王族・ギンガナム家の総領。彼の危険性を危惧する。
- アグリッパ・メンテナー
- 格下の王族・メンテナー家の総領。彼の保守性を危惧する。
- フィル・アッカマン
- 月の軍隊「ディアナ・カウンター」中佐(後に大佐)。ディアナの過剰な和平路線に反発し、クーデターを起こしてしまう。
- ミラン・レックス
- ディアナ配下の執政官。穏健派だったが、フィルのクーデターに参加してしまう。
- リンダ・ハレ
- かつてディアナが月へ連れて来た地球人女性。一般市民扱いでムーンレィスの男性との間に一児をなし、冷凍睡眠する。
- テテス・ハレ
- 上述のリンダ・ハレの娘。地球人との混血児であったために不当な差別を受けており、ディアナを恨んでいる。アグリッパの手先となってディアナ暗殺を試みるも失敗、∀ガンダムを奪おうとしたがこれも失敗し、事の露見を恐れた味方に始末された。
- ウィル・ゲイム
- かつてディアナが思いを寄せた地球人「ウィル・ゲイム」の子孫。子孫はウィルの名前をそのまま継いでおり、外見も瓜二つで、ディアナも最初は本人と見間違えた。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- ZSPDで、サンドマン杯にて共闘。
- パプテマス・シロッコ
- Zでは新時代の統治者として、勝手に彼に期待され連れ去られそうになるが、後に勝手に見限られる。ディアナにとってはいい迷惑な男である。
- ハマーン・カーン
- Zにてディアナの手腕を高く評価していた。
アナザーガンダムシリーズ
ガンダムSEEDシリーズ
- ラクス・クライン
- Zでは後半に戦争終結に向けて彼女と共に行動を共にする。
- カガリ・ユラ・アスハ
- Zでは直接は関わらないが、コペルニクス会談での権限を全てディアナに委譲している。
- ミーア・キャンベル
- Zでは彼女の想いを汲み、最期の願いを叶えてあげた。
- ギルバート・デュランダル
- Zではディアナと友好関係を結ぼうと持ちかけている。
スーパー系
- 流竜馬
- α外伝では偶然ディアナがキエルと入れ替わっていることを知った。
- 木戸丈太郎
- α外伝ではギンガナム軍に連れて行かれそうになったところを彼に救われた。
- 神花江
- Zでは彼女の洗濯を手伝っていた。
- 風見博士
- Zでは終盤、黒歴史の封印を解いた際に彼に嘲笑されてしまう。
バンプレストオリジナル
- セツコ・オハラ
- Zにて彼女と共に花江の洗濯を手伝っている。
- レーベン・ゲネラール
- ディアナを「エーデル准将に比べたらただの小娘」と嘲笑した。
- エルーナルーナ・バーンストラウス
- ディアナのカリスマ性に心の底から感服しており、戦えることを楽しみにしていた。
名台詞
- 「よしなに」
- この言葉を使う事が多く、汎用性の高いセリフ。ちなみに「よしなに」は「よい具合になるように」「よいように」「適切に」といった意味である。基本的には「よろしく」「(お任せするので)お好きなように」といった意味で、他者に物事を頼んだり任せたりする際に使う言葉だが、使い方によっては「どうぞご勝手に」「好きにすれば」といった突き放した意味にもなる。
- 「ガンダムにおヒゲがありますか?」
- コレンを説得した時のセリフ。Zでも再現。ちなみにSDガンダムだと∀以前から結構ヒゲ付きガンダムがいる。
- 「夜中の夜明けなど、あってはならない歪みです」
- キエルと共に核爆発を見て。
- 「私のためが人類のためになると信じて、お二人の命を捧げてください」
- 小説版「月に繭 地には果実」において、アグリッパとの決戦を前に、ロランとハリーに心の底からの儀式を行う。
- 「これを見ても、まだ月の科学技術が欲しいというか、グエン・サード・ラインフォード! これが人の生物のありようと知っても、まだ死を遺棄して認識だけの存在を増殖させたいと願うか、アグリッパ・メンテナー!答えよ!」
- 小説版にて、グエンとアグリッパに対して、黒歴史の情報を開示して見せて。しかし、アグリッパはともかく、グエンには何の痛痒も感じなかった。
スパロボシリーズの名台詞
- 「伝説の機械人形や機械巨人がこれだけ揃えば黒歴史の再来を阻止する事が出来ましょう。皆様のお力を、どうか私にお貸し下さい」
- α外伝にて。ギンガナムとの決戦が近づく中、ディアナは黒歴史を彩ってきた機械人形、機械巨人を持つ戦士達の力を借り、戦場へと赴く。ちなみにこの台詞はDVEで、実に印象深い台詞となっている。
- 「見るがいい、ギム・ギンガナム。これが守るものを持った者達の強さだ」
「お前のように、己の欲望とプライドの為に戦う事がどれだけ小さいか知るがいい」 - ZSPDで、紆余曲折を経て再びアクエリオン&ニルヴァーシュという「守る為の力」を得たアポロ&レントンらの強さを讃え、それらと相反するギンガナムの卑小さを容赦無く斬り捨てる。
- 「よくやりました、ロラン」
「あなたの事です。きっと私との約束を破ったことで心を痛めているのでしょう」
「ですが私は、あなたがそれだけの覚悟を以って月光蝶の封印を破った事を誇らしく思います」
「やはり、あなたにホワイトドールを託したのは正しい選択でした」
「胸を張りなさい、ロラン・セアック。最も大切なものが何かをわかっているあなたなら、ホワイトドールを正しく使ってくれるでしょう」
「女王ディアナ・ソレルの名の下、改めてあなたに月の蝶を預けます」 - 再世篇第33話より。人々の命を救うためとはいえ禁忌の力である月光蝶の封印を解いたロランをディアナは責めることはなく、改めてロランにホワイトドールを託したのであった。
関連機体
- ムーンバタフライ
- 小説版にのみ登場。