ルオゾール・ゾラン・ロイエル

ルオゾール・ゾラン・ロイエル(Ruozorl Zoran Royell)

ラ・ギアスの邪神「サーヴァ・ヴォルクルス」の神官で「闇の貴族」と呼ばれる(貴族出身)。搭乗機は咒霊機ナグツァート

ヴォルクルスと契約を結んだシュウ・シラカワと組んでヴォルクルス復活のため、さまざまな策略を巡らせ暗躍する。旧シリーズではニュータイプ、OGシリーズでは念動力の波動を感じ取ることができる。

シュテドニアス連合軍の侵攻で神聖ラングラン王国が崩壊しラ・ギアスが混乱状態に陥ると、ヴォルクルス復活のために本格的に行動を開始した。地上世界でシュウが戦死すると、蘇生術を用いて復活させることに成功。だが、蘇生術が不完全であったため、シュウはヴォルクルスの支配から脱していた。彼の手にかかり、ヴォルクルス復活の際に「シュウに裏切られた」という絶望を利用され、生贄にされて死亡する。

しかし『魔装機神I』第二章(LOE)では、シュウに倒されたヴォルクルスやナグツァートと融合し、真ナグツァートとして復活。裏切り者のシュウを追い回すが、ルート分岐によってシュウ一行単独、もしくはシュウと魔装機神操者の協力により再び倒され死亡した。

彼が得意とする魔術「アストラルシフト」は、搭乗機のナグツァートの特徴を生かし、乗機を精霊界に置くことで攻撃を透過するというもの(マサキ曰く「無敵モード」)。武装に「エクトプラズムコーティング」という処理を施さない限り、手出しをすることができない。真ナグツァートになってからはエクトプラズムコーティングも通用せず、ネオ・グランゾンに乗るシュウですら対策なしでは手出しできなかった。シュウが魔装機神操者に協力した場合は、シュウはセニアウェンディの協力を得て、エクトプラズムコーティングが強化された「アストラルコーティング」をブラックホールクラスターに施して対応した。

登場作品と役柄

旧シリーズ

スーパーロボット大戦EX
ラングランとシュテドニアスの戦乱を活用しつつ、主な行動はシュウに任せて、自分はマサキリューネらと交戦する。最期はシュウに裏切られて、その絶望をヴォルクルスの復活の生け贄とされる。シュウの章ではスポット参戦で使える。
魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
第一章では利害が一致したシュテドニアスに協力してラングラン侵攻を手助けし、のちのヴォルクルス復活の足掛かりとする。
第二章では復活して密かに暗躍するのだが、彼が生きていると分かるのはシナリオ「邪悪の気配」。しかしこのシナリオを通るとルオゾールと対戦することはない。彼と対戦するにはバゴニアに深く関わるルートを選択することが大事。そこで最終ボスとして立ちふさがる。『LOE』のラスボスとしては文句なしに最強だが、プレイヤー側にはネオ・グランゾンがいるので相手にならない。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
真ナグツァートの「プラグマティックブレード」使用時にカットインが存在する。そこでは人間の眼球のようなオブジェを施された、禍々しい木彫りの杖を構えている。ちなみに、このとき呼び出された霊異の剣も剣先から柄頭に至るまで無数の眼球がちらつく悪趣味な形態をとる。ルオゾールの趣味の産物であるに相違ない。また、この作品から担当声優が青野武氏から銀河万丈氏に代わった。
第2次スーパーロボット大戦OG
正真正銘「無敵モード」のナグツァートに搭乗。シュウの章が収録されていないためスポット参戦の機会もないのが残念である。現時点で鋼龍戦隊が交戦したヴォルクルス教団の純粋な大幹部は彼のみ。なお、中盤でセニアが「さっぱり姿を見かけなくなった」と発言しているが、EXやLOEをプレイ済みなら何があったか言うまでもないだろう。
スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
PVの会話シーンでちらっと登場。サティルスとの交流、シエンヌハガネ襲撃依頼、レオナを攫う経緯が描かれた。EXとは異なり最後まで戦闘に参加せず、シュウの策略によってEXと同じ展開をたどる事になる(流石に死因は落雷ではなく、グランワームソードの投擲だったが)。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

OGシリーズ
ラ・ギアス一の大国を担当する裏組織(邪神教団)の幹部だけあって、実に優秀である(地形適応でも苦手な環境がない)。

精神コマンド

EX
根性加速気合てかげん挑発脱力(SFC版では後ろ2枠が威圧激怒
魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
ド根性鉄壁報復必中吸収
第2次OG
てかげん鉄壁必中信頼熱血かく乱(ツイン精神)

特殊技能(特殊スキル)

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
気配察知再攻撃斬り返し分身2回行動
第2次OG
底力L6、気力+(撃破)、見切りカウンターL6

固有エースボーナス

HP40%以下で、一度だけ「かく乱」が発生する
OGシリーズのボーナス。

人間関係

シュウ・シラカワ
母親ミサキとの事件がきっかけで邪教徒となったラングランの大公子。しかし、ヴォルクルスの邪力に操られることは、自由を希求する彼の怒りを買うものであったため、ヴォルクルス復活のために利用され騙まし討ちにされる。ヴォルクルス教団での位階は同じ大司教であるが、彼はラングランの人間であるため王族であるシュウを敬称で呼び、敬意まで払っている。(『第2次OG』攻略本によれば、ルオゾールは隣接したシュウから友情(L2)の信頼補正を受ける。この数値で裏切りを体験すれば確かに負の感情に囚われるだろう。)
作中では言及されていないが、ミサキをそそのかしてシュウを生贄に捧げさせたのはルオゾールである可能性があり、そのことでルオゾールも復讐の対象であったため生贄にされたという説もある。ただ、その候補としては彼よりも怪しい候補の存在することがIIの設定で示唆された。ラングランがミサキを死去と偽り幽閉した年にヴォルクルス教徒に転向していたことを暴かれたメフィル・ザニア・ボーラングの両親……彼らのほうが容疑者としてはルオゾールよりも余程適任といえる(尤も、メフィルの両親は『ROE』での後付けと言えなくもないので、長年存在が明らかだったルオゾールが真っ先に容疑者に挙げられるのは仕方ないが)。
なお、『OGDP』でのサティルスとの会話から、シュウに対して使用する事を前提に蘇生術を研究していた訳ではなかったようである。
チカ
シュウのファミリア。あまり彼にいい印象を持っていない。蘇ったときはとても迷惑そうであった。
マサキ・アンドー
彼とは何度も交戦。シュウにとってはルオゾールよりマサキのほうが厄介な人物であるようだ。マサキもルオゾールを相手にしていない(相手にしたくない)。

神聖ラングラン王国

モニカ・グラニア・ビルセイア
シュウに対し彼女を連れてくるように指示し、シュウはその通りに連れてきた。しかし上記のシュウの本当の目的を踏まえると、囮として連れてきたというのが真相である。またモニカ自身の心境やヴォルクルス復活に必要な要素を考えると、仮に生贄にしたとしてもヴォルクルス復活は失敗していた可能性がある。
カークス・ザン・ヴァルハレビア
ラ・ギアスの混乱を長引かせるため彼に協力した。

シュテドニアス連合国

カンツォート・ジョグ
彼にヴォルクルスに関する嘘を信じ込ませ協力させた。OGではことあるごとにフルネームで名前を呼び彼を苛立たせる。

ヴォルクルス教団

サフィーネ・ゼオラ・ヴォルクルス
信仰を同じくする人物であるが、当の彼女はシュウにのみ忠誠を捧げている。しかも、彼女は密かにラングランに繋がっており、それすらルオゾールは知らなかった。後にシュウとともにヴォルクルス信仰を捨てる。
サティルス・ギャレール
盟友。彼には自身のナグツァートの同型機を託しており、交友関係もあった模様。
ガエン
『DP』では彼が任務に同行するという話をサティルスから聞いたとき他の大司教の横槍かと疑ったが、「あのお方」直々の使命と聞いて納得していた。

OGシリーズ

イーグレット・イング
『第2次OG』序盤のマサキ編にて、イングの潜在的な力を感じ取っていた(もっとも、ヴォルクルス復活の役には立たないと判断したようだ)。
レオナ・ガーシュタイン
『第2次OG』序盤のリューネ編では、ラ・ギアスに転移されて間もない彼女を捕獲し、ヴォルクルス復活の生贄にしようとした(が、タスク達に阻まれて失敗に終わった)。
シエンヌ・アルジャン
ソラティス神殿襲撃を彼女に依頼する。

版権作品との人間関係

シーラ・ラパーナ
生贄のために彼女を狙う。
フォウ・ムラサメ
『EX』では彼女をヴォルクルス復活の生贄にしようとしたが、こちらはロンド・ベル隊に阻まれて失敗に終わっている。

パイロットBGM

「ARMAGEDDON」
コンプリートボックス版『EX』における彼の戦闘BGM。旧シリーズのラストボスのテーマBGM。
「巨大な闇」
『LOE』における彼の戦闘BGM。第二章のラセツルビッカゾラウシャルドのパイロットBGMにも使用されている。

名台詞

戦闘台詞

「いつぞやは決着をつけられませんでしたな……そろそろ終わりに致しましょう」
リカルドとの特殊戦闘台詞。他にも「ことごとく、私の邪魔をして下さいますな、リカルド殿」との発言もあることから、リカルドとの間に積もり積もった因縁は相当な量の模様。
「もはや何も言いますまい。覚悟なされよ、シュウ殿」
シュウとの特殊戦闘台詞。言葉は不要ということだろう。
「地上のメカとは、何故ああも奇妙なものが多いのか……興味深いですな」
地上人との特殊戦闘台詞。ルオゾール的には正しい発言だが、プレイヤーにとっては外見と能力が奇抜なナグツァートの方が余程奇妙かもしれない(もっとも、その後のラ・ギアスでは更に奇妙な虫型メカ異形が次々と出回るのだが)。

スーパーロボット大戦EX

「…天のことわり 地のことわり 逆しに行へば 逆しに生ず 冥府の怨み 煉獄の焔血をもちて盟す 闇に依りて盟す…」
「アク・サマダ・ビシス・カンダク!!」
『第2次OG』と『EX』での死霊傀儡の外法の詠唱。CB版ではDVEとなっている。
「封印の解き方が不完全だったのと、サイバスターめが、ヴォルクルス様の分身を打ち倒しおりましてな…」
「神殿内は邪気がうずまき、デモンゴーレムが大量発生してしまったのです。もはや、わたくしめにもコントロールはできませぬ」
『EX』でシュウと共闘する前に。よくよく考えてみるとかなり情けない話である。
「チカ、大体貴様は使い魔のくせに、自我を持ちすぎておるのだ。そのせいで余計なことを喋りすぎる。そもそも、使い魔というのはだな…」
何かよく分からないことを言うチカに対して。この頃は説教臭かった。
「う、うおおおおおっ!?な、なにが…一体!?」
『EX』シュウの章・最終話にてシュウの裏切りに遭ってヴォルクルスへのいけにえにされた際のセリフ。魔装機神シリーズでは「メモリアル・デイ」でみる事が出来る。

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL

「無関係……ですと? これは聞き捨てなりませんな。破壊神ヴォルクルス様にとっては、生けるものすべてが敵」
「すなわち、生きているだけで罪を犯している事になるのです。それは、死をもって償わなければなりませぬ」
モニカ誘拐のために陽動を行った際のセニアとの戦闘前会話で。ヴォルクルス教団の危険性がよくわかるセリフ。
「喜劇と悲劇は紙一重……。二流の役者では、悲劇も喜劇になってしまうものです。戦えば人が死ぬ、当然の摂理です。しかし、ランドール殿、あなたはその死に値する大義をお持ちでない」
「死は、万物に平等であり、尊いものです。それをあなたは、自分の感情だけで巻き散らしております。死を、共通の目的とする。我らヴォルクルス信者にとって、あなたの行動は醜悪極まりないのですよ。わたしめがヴォルクルス様に代わり、あなたに死という福音を授けて差し上げましょうぞ」
ラングラン解放戦線に恨み言を言われながら彼らを倒したマサキに対して。
「ば……バカな……ひ、人の身で神に逆らおうとは……そのような……そのような事が……うおおおおっ!!」
『LOE』第二章での断末魔。

OGシリーズ

第2次スーパーロボット大戦OG

「これは異なことを仰る。私めはただ、異世界の船から発せられる微かな波動を追って来たまでのこと」
初登場時。イングの念動力に目を付けハガネを追って『EX』よりも早く現れる。
(先日、感じた波動が強まっていますな。ただ、ヴォルクルス様の復活に役立つことはなさそうですが……)
2度目の登場時。イングの念動力と他の念動力が違うことに気が付いているようである。

スーパーロボット大戦OG ダークプリズン

「うむ……よもやシュウ様のお体で研究中の蘇生術を試すことになろうとは」
サティルスとの会話の中で。研究中ということは失敗する可能性もあったということでありルオゾールもかなりシュウの死に焦っていたのだろう。ちなみにグランゾンの復活までは予想外だったらしい。
「他の大司教の横槍ではあるまいな?」
サティルスとの会話の中で、直参のガエンが来ると言う話を聞いて。他の大司教はルオゾールとシュウの計画が水泡に帰すると踏んでいたらしい。ヨーテンナイがこの計画に賛同していることを考えるとヴォルクルス教団も一枚岩ではないことをうかがわせる。

搭乗機体・関連機体

ナグツァート
彼の愛機。アストラルシフトのおかげでほぼ無敵。後に回収されたのか予備があったのか新造されたのかサティルスが受け継いでいる。
真ナグツァート
ヴォルクルスと合体したナグツァート。一緒に復活したルオゾールもこの機体と一体化しているらしい。