デストロイガンダム
デストロイガンダムは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の登場メカ。
デストロイ | |
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外国語表記 | DESTROY GUNDAM[1] |
登場作品 | |
初登場SRW | スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | 戦略装脚機動要塞可変モビルスーツ |
生産形態 | 少数生産機 |
型式番号 | GFAS-X1 |
頭頂高 | 38.07 m |
全高 | 56.30 m |
本体重量 | 404.93 t |
OS | 巨大制圧火器集約要塞 |
開発 | アドゥカーフ・メカノインダストリー社 |
所属 | 地球連合軍 |
主なパイロット |
ステラ・ルーシェ スティング・オークレー |
概要
アドゥカーフ・メカノインダストリー社が開発した、地球連合軍の巨大モビルスーツ。デストロイは「破壊」の意。
機体概要
OSは「Gigantic Unilateral Numerous Dominating AMmunition(巨大制圧火器集約要塞)」が採用されている。
単機での対要塞攻略・殲滅を主眼において開発されており、全身に破壊力のある武器を多数装備している。
防御面でもTP装甲(ただし、これは後付設定である。メディアによってVPS装甲との表記も混在しているが、こちらだと劇中で矛盾する場面がある)と陽電子リフレクターにより、強固な防御力を持つ。
この機体を操るパイロットは適正により選別され、高度な火器管制システムを操るには卓越した状況判断能力や体力が求められることから、ステラやスティングのような強化されたパイロット「生体CPU(エクステンデッド)」によって運用される。戦闘時でもある程度の冷静さを保っていたスティングがブーステッドマンのような凶暴性を剥き出しにして戦っていた点などから、この機体の操縦には相当の強化措置が必要なことが示唆されている。
モビルスーツ形態の外観は圧倒的な威圧感を持つものの、実は機動力も防御力もモビルアーマー形態の方が高く、死角も無い。生産コストの面や構造の複雑化による最悪な整備性の問題から考えるにこれほどの機体に可変機構を導入する必要は無い筈だが、ザムザザーやゲルズゲーには無かった可変機構を今更導入した理由は永遠の謎である。作劇上の理由でいえば、この機体に最初に搭乗するステラが『機動戦士Ζガンダム』のフォウのオマージュであり、デストロイガンダムはサイコガンダムのオマージュだからだと思われる。
MA形態
背部の円盤型バックパックを上半身に被り、下半身を180度回転させ、脚部を鳥の脚のように変形させてモビルアーマー形態になる。 バックパックの底面には高出力ホバースラスター4基が内蔵され、それで移動する。滞空も可能だが、運動性はほぼ皆無。
ちなみに、変形はコクピット手前のスイッチを押すだけで可能となっている。また、MS形態はサイコガンダムに、MA形態はビグ・ザムに酷似している。
劇中での活躍
原作では膠着状態の戦況を打開すべく、ロード・ジブリールの命令によりネオ・ロアノーク率いるファントムペインに1機配備され、ステラが搭乗。その火力でヨーロッパ各地の都市に配備されたザフトのMS部隊ごと街を殲滅。ベルリンに上陸するまで、多くの都市を薙ぎ払った。キラ・ヤマトのフリーダムガンダムが現れると、その圧倒的な防御力でハイマット・フルバーストすら防ぎ、攻撃を続ける。
そんな中、シン・アスカのフォースインパルスガンダムも現れ、乱戦となるが、ネオからパイロットがステラと知らされたシンの説得で戦闘を中断し、心を通わせる。しかし、偶然目に入ったキラのフリーダムの姿(フリーダムから禍々しいオーラが迸っていた)に錯乱し、再び攻撃しようとする。結局、最後は胸部のスーパースキュラにフリーダムのビームサーベルを突き刺され、行き場を失ったエネルギーが暴発し、コクピット付近に誘爆を起こしながら機能を停止した。
その後、ヘブンズベース攻略戦において、5機が出撃しており、その内の1機にはスティングが搭乗。ザフト・地球連合脱走部隊による対ロゴス同盟軍相手に大暴れし、最初の5機による「アウフプラール・ドライツェーン」一斉射で、いきなり二十隻以上の艦艇を消滅させ、ヘブンズベースに取り付こうとするモビルスーツを次々に撃墜するなど初戦の連合軍優勢に貢献している。しかし、最終的には全機がデスティニーガンダム、レジェンドガンダム、インパルスに撃破されてしまい、ヘブンズベース司令部も戦意を失い降伏している。また、レクイエム攻防戦でも3機が出撃しているが、こちらは大した戦果を挙げられないまま、デスティニーとレジェンドに撃破されている。
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』では、スウェン・カル・バヤンが所属する部隊により輸送中の姿が描かれている。
他にも、未参戦作品だが『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 ⊿ASTRAY』にも登場。オーブの下級氏族であるファンフェルト・リア・リンゼイが搭乗したが、瞬く間にデルタアストレイに撃墜された。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 初登場が原作のベルリンから、チラム首都に代わっている。今回はMS形態のみで、武装も3つだけ。全方位マップ兵器のネフェルテムと、全体攻撃のスーパースキュラが主兵装。ステラ機とスティング機はHPを5万越えと流石に高い。弱点はマップ兵器のネフェルテムが射程2~6という点。また、攻撃と防御手段がENに依存しているため場合によっては木偶の棒状態に。
- ステラ絡み(隠し要素/Z参照)イベントではセツコ編ではフォウのサイコガンダムを先に落としてから、デストロイをシンに倒させることで概ねステラ仲間フラグとザフトポイントが立つ条件となる。第三軍の別動隊に撃墜されないよう注意したい。原作通り量産されているが、原作のように一撃とはいかない。しかし、この頃には単なる雑魚となっているだろう。
- なお、本作品では「デストロイガンダムが黒歴史の遺産の一つ」という設定で、終盤にはグエンの手でサイコガンダムと共に大量に投入される。このデストロイガンダムは自律回路で動作している。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- アイム・ライアードとリボンズ・アルマークの暗躍により『第2次Z』の世界に持ち込まれ、OZによって「悪魔のガンダム」として運用された(大方、周辺の被害を「ガンダム」のせいにすればいいと思ったのだろう)。
- 今作では他の『Z』参戦組のガンダムシリーズ敵と同じく、モビルドール化されて登場する。機体性能は特に高いということもないが、射程が長いので注意が必要。また、今作のモビルドールは歴代最強クラスの強さかつ援護防御持ち、さらにまとめて大量に出てくるうえにそのほとんどがバリア持ちと鬱陶しい事この上ない。
- 『Z』でよくタッグを組んでいたサイコガンダムが不在な中でこちらが採用されたのは原作においても3機以上量産されている点を買われたのだろうか。
- なお、「ガンダム」の名を冠しているため、刹那のエースボーナスの対象となるので、刹那を当てれば非常に楽に倒せる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- ベルリンでステラとスティングが乗る。先にステラを撃墜するとスティング達は撤退してしまうので、パーツが欲しいならステラは後回しにしたほうがいい。
- その後、第19話でもスティングが乗って登場する。その後は擬態獣に乗っ取られたりイディクスによる複製機扱いで雑魚として出てくる。
- スーパーロボット大戦L
- 『K』とほぼ同じ扱いだが、地球連合軍の戦力としても何度か登場する。スティング機以外は強さの割に獲得資金がやたら少ない。
- 今回も擬態獣に乗っ取られるが、まだ数が揃っていない時期だったらしく本作では擬態獣仕様は1機のみとなっている。その後、GreATが無人機仕様にしたのち量産して使用してくる。
- 全体的に武器攻撃力が高いため、MSに強いラッシュバードで相手取ろうとするとサイズ差もあって簡単にラプラスウォールを抜かれてしまうので、注意が必要。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- 初登場作品。今回はファントムペインがビショットに随行するため、ゲア・ガリングと共にヨーロッパを薙ぎ払う展開に(ビショットが原作で暴れまわったのも主にヨーロッパなので、実は両方にとって原作通り)。
- ステラ搭乗機は耐久力が非常に高い上、必殺武器であるアウフプラールドライツェーンの射程と威力が半端ではなく、非常に恐ろしい機体となっている。スティング率いるデストロイ部隊は、本作ではヘブンズベースではなく月面のダイダロス基地に配備されており、そこで戦うことになる。原作を反映してか耐久力は抑えられているものの、必殺武器の恐ろしさは変わらないので、脱力持ちがいないと非常に苦しい。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 当初は一部イベントや制覇(VS)などで敵ボスユニットとして登場。
- 自軍運用できるバトルユニットとしては、大器型SSRシューター、大器型SSRブラスターが実装し、パイロットは全てステラ。テキスト上はスティングら他のエクステンデッドの搭乗機も登場する。今のところ、デストロイの自軍運用はスパクロでしかできない。
- 大器型SSRシューターは2017年10月に実装。スーパー系寄りの性能で、必殺スキル「1580mm複列位相エネルギー砲 スーパースキュラ」は威力こそ中程度にとどまるものの、縦3マス×横無制限の広い攻撃範囲に加えて、コア消費1・広範囲・バリア貫通(要2段階限界突破)という高性能さ。ヒットアップ系アビリティ「悲しき生体パーツ」との相性もよく、「感応」「共鳴」で味方のサポートも可能、と多方面にパワーを発揮する高性能機体。
- 大器型SSRブラスターは2020年5月のイベント「夢見た楽園は遠く」にて実装。基本的にはシューター版のアップデート版といった性能で、「悲しき生体パーツ」こそ失ったものの、自身のHP量に応じて攻撃力がアップする新たなアビリティ「『守る』」が追加されているため高い攻撃力は健在。「スーパースキュラ」はコア消費は4と増えてしまったものの威力は「特大」に強化されている。
- アリーナでの性能は以下の通り。
- 大器型SSRシューター…高いHPに加えて、射撃属性攻撃を7回まで無効化するVアビリティ「陽電子リフレクター」、ターン開始時にHP回復+コアを獲得する「悲しき生体パーツ」など、壁役としては鉄壁の性能を誇る。必殺スキルの「スーパースキュラ」も「防御・分身無効」「低確率で敵にスタン付与」「燃焼を4つ付与」「攻撃後、1ターン自分の行動力1500アップ」という高性能、かつ「悲しき生体パーツ」のおかげで毎ターン使えるため、相手の攻撃を耐えつつ「スーパースキュラ」を連射して、相手を燃焼で焼き殺す戦術が実装当時は流行した。強いて言えばステラが防御・回復系の精神を持たないのが欠点。
- 大器型SSRブラスター…アリーナでもシューター版のアップデート版といった性能。射撃属性攻撃を一切無効化する特殊装甲「陽電子リフレクターLv.2」と合計170%のダメージ軽減による防御力、後方1マスという限られた範囲ながら2500もの行動力アップを与える範囲バフ「『守る』」による支援能力に、HP1/2以下が発動トリガーの強烈な底力系アビリティ「シンとの約束」による爆発力など攻防に性能を発揮するが、昨今のユニットは容易に特殊装甲・軽減・閃き(特殊回避)を貫通してくるため、この性能を持ってしても相手が悪いとあっさりやられてしまう。ステラのPアビリティ「HPアップ」「ガード」「タフネス」で可能な限り不安材料を減らしたいところ。
- スーパーロボット大戦DD
- 3章Part9から登場するボスユニット。攻撃特化タイプ。シナリオでは原作通りキラによって撃墜されたかに見えたが、隠れていた別の人物が武装だけを破壊しようとするキラに合わせて攻撃・撃墜し、キラの仕業に見せかけられた。
装備・機能
武装が多く、原作では全ての武装が使用されているが、ゲームで再現するのは難しいので、殆どがオミットされている。
武装・必殺武器
- 75mm自動近接防御システム「イーゲルシュテルン」
- 頭部に4門内蔵された対空防御機関砲。MS形態でのみ使用可能。
- 200mmエネルギー砲「ツォーンMk2」
- 口部に内蔵されたビーム砲。レイダーのツォーンの改良型。MS形態でのみ使用可能。
- 1580mm複列位相エネルギー砲「スーパースキュラ」
- 胸部に内蔵された3連装ビーム砲。イージスなどに装備されたスキュラの発展型。MS形態でのみ使用可能。
- 『Z』では全体攻撃であり、他の武装とともに一斉射する。
- 『X-Ω』では必殺スキルに採用。
- 両腕部飛行型ビーム砲「シュトゥルムファウスト」
- 両腕部のビーム砲。前腕を分離して、誘導兵器として使用する。腕の部分は陽電子リフレクターを展開して防御力を高める事が出来る。
- この機能により射出した腕が破壊される事は殆ど無い。また、大気圏内を単独で飛行可能な出力を持っているので、地上での使用も可能である。MS、MA形態どちらでも使用可能。
- 『K』では接近戦用の武器。
- MJ-1703 5連装スプリットビームガン
- 両手の指全てに1門ずつ内蔵されているビーム砲。指を曲げた状態でも撃てる。
- 『X-Ω』では通常攻撃に採用。
- Mk.62 6連装多目的ミサイルランチャー
- 背部ユニットに内蔵されたミサイルランチャー。
- 熱プラズマ複合砲「ネフェルテム503」
- 背部ユニットの円周部に計20門内蔵されているビーム砲。全周囲攻撃が可能。
- 主にMA形態でのみ使用する。MS形態でも使用できない事は無いが、バックパックを背部に直接背負う形になっているため攻撃範囲は著しく狭まる。一応、対空迎撃程度には使える。
- 全方位マップ兵器。『Z』では射程2~6。
- 高エネルギー砲「アウフプラール・ドライツェーン」
- 背部ユニットに計4門装備されているビームキャノン。本機最強の武装で、その威力は一撃で都市を壊滅させられる程。バックパックを笠のように被り、胴体部分をぐるりと180°回転させてMA形態に変形した後、なぎ払うようにレーザーを放って攻撃する。
- なお、劇中では行われていないが、可動アームによってMS形態でもこの武装を使用可能となっている。
- 『Z』では全体攻撃。
- 陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」
- 背部ユニット先端に1基、両腕に2基内蔵された光学防御兵装。広範囲にエネルギーシールドを張る。MA形態では機体のほぼ全域に展開でき、防御力が大幅に高まる。
特殊能力
- 盾装備
- シールド防御を発動する…のだが、SRWでは見られない。『ZSPD』で見られる。
- 陽電子リフレクター
- モビルアーマー状態で展開するバリア。モビルスーツ状態では腕から。
- 変形
- MA形態から、MS形態へと変形する。
移動タイプ
サイズ
余談
- その巨体さ故か、長い間プラモ化されておらず、完成品玩具のみが商品化されていた。ガンプラとしての商品化が実現したのは放送から20年経過してからであり、如何にハードルが高かったかを物語っている。
- 通常のMSの約2倍(MS形態の砲身を含むと約3倍)という全長を持つ機体だが、アニメ本編では設定よりもはるかに巨大になってしまっている場面が多数確認できる為、放送当初にネタにされてしまった事も。
- 特に明言はされていないが、デストロイの特徴である大型リフターや各武装の形状・配置は前大戦で地球連合軍が使用した第二期GATシリーズである「カラミティ(胸部と背部に配置されたビーム砲)」、「フォビドゥン(背部リフターと防御機構)」、「レイダー(口部ビーム砲と変形機構)」を意識・発展させたものが多く、三機の技術を結集した集大成ともいえる機体かもしれない。
- アーケードカードゲーム『ガンダムトライエイジ』のデストロイのカードテキストでは可変機構を持った理由として、連合兵や関係者たちがそれぞれ「勝手にG兵器を発展させたザフトに対する意趣返し、もしくはG兵器を開発した本家の意地」、「規格外の巨人に蹂躙されれば相手は劣等感や絶望感を覚えるだろう」と、あくまで「巨大モビルスーツ」である事や「ガンダム」に「変形する」事に意味があるように考察、解釈している。
- 作中での初見のアークエンジェル組がMS形態への変形を見た際の反応や、他のカードテキストのデストロイとの戦闘で生還したザフト兵達の証言を見る限りこの考察もあながち間違いではなく、確かに巨大MS、または巨大なガンダムに変形する意味はあったと見る事も出来る。
脚注
商品情報