黒のカリスマは『スーパーロボット大戦Z』の登場人物。
黒のカリスマ | |
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登場作品 | |
声優 | 平川大輔 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦Z |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 人間(詳細不明) |
性別 | 男 |
所属 | フリーランス |
概要
ZEUTHを始めとして様々な勢力や人物と接触し、時には情報・技術の交換を行い、また時には意味ありげな言葉で各組織の長を煙に巻く謎の人物。神出鬼没であり、ストーリー上重要な場面には必ずと言っていいほど姿を現す。
黒い甲冑にマントを羽織った姿をしており、声についても2種類のボイスチェンジャーを使用しているため正体は不明。その存在は情報端末UN上でも広く知られており、「黒のカリスマ」を騙る人物の流す様々な怪情報に大衆も踊らされ続けた。何らかの目的を持って暗躍している点、またUN上で広く活動を行っている点などから、作中では正体の候補として同じく水面下で様々に暗躍していたアサキム・ドーウィン、エーデル・ベルナルらの名前が挙げられたが、いずれも確証を得るには至らなかった。
彼の正体は、本当に最後の最後・司令クラスター前での決戦時にようやく判明する。ZEUTHの面々とエーデル・ベルナルの前で明かされたその正体は、カイメラの技術顧問ジエー・ベイベルこと「ジ・エーデル・ベルナル」であった。彼は様々な勢力や人物と接触し、情報と技術を適度に与えることで多元世界を混乱に陥れ、彼らの一挙一動を傍観して楽しむことが目的であった。そのために正体を隠した姿が「黒のカリスマ」なのである。
しかしUN上で大衆を扇動していたのは必ずしもジ・エーデルというわけではなく、黒のカリスマのものとされる発言には彼自身の物ではないものが相当数あったようである。彼自身もまた、UN上に溢れる多くの一般人の意見交換から浮き彫りになる、無責任な不特定多数の集団心理の集合体(心理学的には集合無意識より数段階浅い、集団的無意識と呼ばれる領域)こそが真の「黒のカリスマ」であると述べており、この点を「自身はそれ(大衆の集団無意識)を体現して立ち回った存在」に過ぎず、「(黒のカリスマとは)ボクであってボクではない」と表現している。直接に世界を混乱に陥れる行動をとったのは確かに黒のカリスマの仮面を被ったジ・エーデルであったが、その混乱をより一層増幅していたのは、「黒のカリスマ」という器を与えられて形を為した、市民達自身の流言飛語だったのである。
実際、黒歴史の環はジ・エーデルとは関係なく存在している。結局は、世界に住む個々人の営みが積み重なって戦乱につながっているのだとも言える。
ジ・エーデル本人の詳細については「ジ・エーデル・ベルナル」を参照。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 初登場作品。
- スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク
- レムレース試作型のテストのため、「黒のカリスマ」の姿のままパイロットとして登場。
- ボイスチェンジャーを使用してジ・エーデルであることを隠し、013特命部隊を相手に試作機のテストを行った。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 第3話のインターミッションでヒビキの見ているUNのオカルトフォーラムで、ハンドルネームとして使われていることが確認できる。UCW全体に混乱が広がった現象そのものを指す単語となっているが、反面ネット上では時代遅れのワードの様子。
- しかし、『時獄篇』において重要なキーワードである「太陽の時代」の初出は、オカルトフォーラム上の黒のカリスマによる書き込みであり、現時点で彼の事をマヤ文明に取り憑かれた終末論者と断ずる事は出来ない。なお、書き込まれた内容がある人物が豹変した際の語り口とよく似ている。
パイロットステータス
能力値
全ての能力が平均的に高いが、ショートストーリーのラスボスということもあってレベルが40と低めなため、そこまでの脅威ではない。もっとも、後々のことを考えるに本気でなかった公算が高い。
特殊スキル
人間関係
版権作品との人間関係
数多くの人物と接触しては、その行動を傍観して楽しんでいた。
- ギルバート・デュランダル
- 多元世界構築前から接触。異星人の襲来、スカブコーラルの秘密などを伝えた。新地球連邦の情報を流して賢人会議派の糾弾に協力し、その見返りとして「ニュートロンスタンピーダー」の技術を受け取っている。また、黒歴史の真実を彼にもたらしている。
- 風見博士
- ZEUTHの面々に彼が否定されたことを契機として接触。スカルムーン連合へ寝返るきっかけを作った。
- ゼオ・ガットラー
- 黒のカリスマからもたらされたニュートロンスタンピーダーを地球各地に設置して核爆発によって地球人類を滅ぼそうと画策していた。
- ガガーン
- ガットラーと同じく、黒のカリスマからニュートロンスタンピーダーの存在を伝えられていた。ガットラーの心理を看破した黒のカリスマは、ニュートロンスタンピーダーのスイッチがガットラーの背中にあることを伝える。
- フロスト兄弟
- シャギアとオルバの兄弟に「デスティニープラン」を立案したのはデュランダルであることを伝えた。同時に黒歴史の真実を彼らにもたらす。
- グエン・サード・ラインフォード
- グエンの野心はZEUTHに居たままでは満たされないことを説き、彼をパラダイムシティへと連れ出し、同時に黒歴史の真実を彼にもたらす。
- だが、黒のカリスマの真の目的は、『メトロポリス』の下巻の行方を知る彼にそれを手に入れさせ、自身がそれを奪い取ることであった。
- 余談であるが、グエンの本来の声優である青羽剛氏が休業して以降、黒のカリスマ役の平川大輔氏が代役を担当している。
- アレックス・ローズウォーター
- グエンと彼の仲介役を務める。内心では、父であるゴードンを謀殺しようとしたアレックスを「親不幸者」と嘲笑していた。
- 天空侍斗牙
- パラダイムシティで黒のカリスマと対峙した際に「今日こそ正体と目的を明らかにしてやる」と言うニュアンスの発言で挑戦する。
- 後述するが、黒のカリスマと同じような仮面を身につけていたロボットアニメの主人公を、斗牙役の福山潤氏が演じていたことによる声優ネタだろう。
- ゼロ
- 関わりは全くないが、黒のカリスマを連想させる人物なので、ZEUTHのメンバーから異常に怪しまれるという災難に遭った。
名台詞
Z
- 「救世の戦士…太極への旅人…法の守護騎士…因果律の番人…呪われた放浪者…何でも構いませんが、黒のカリスマと呼びましょうか」
- 第39話「スタート・イット・アップ」でデュランダルに名無しでは困るということで、自分で付けた名前。デュランダルからは「芝居掛かった名前だな」と言われる。
- だが、プロレスファンの間では蝶野正洋を指す用語なので、あながち間違った評ではない。
- ちなみに、彼の倒すべき敵が後々同じ名前を引用しているため、これらは彼の同類達が名乗った名前だったのかもしれない。
- 「わかっていませんね。世界が安定すれば、人間はまた戦いを始めるだけですよ」
「つまり、無駄なんですよ。君達の戦いは」 - 黒歴史ENDルートより。時空修復で世界を救おうとするZEUTHに対して突きつけた台詞。
- 正史ENDルートにおけるジ・エーデルと似たような発言であるが、前者の台詞は後者とは対照的にZEUTHのメンバーの戦意を徹底的に奪い、後述の結末へと繋がってしまう。
- 「さあ、ZEUTH! 人間の醜さ、身勝手さ、怠惰さをたっぷり吸い上げたまえ!」
「そして、幕を開けよう! 新たな混沌の世界の!!」 - 黒歴史ENDルートにて、ZEUTHが時空修復を行う最中に突如カオス・レムレースに乗って現れた時の台詞。
ZSPD
- 「…君は不自由な男だよ。過去の無い君は、上からの命令を聞くしか命に意味を見出せない」
「仮面の男はみんな同じだよ。使命や義務に囚われて、自らの命を不自由にしている。だが、私は違う。私は全てから解き放たれた存在…完全な自由の体現者だよ」 - ネオ相手に発生する戦闘前会話。「自由」の意味について歪んだ持論を展開し、彼を嘲笑う。
- ネオに限らず、他作品に登場する多くの仮面キャラが上の台詞に当てはまっているのが何とも皮肉な話である。
- 「君達は縛られた存在だ。自由を失った命など何の意味も持たないよ」
「ククク…せいぜい足掻くんだね。自らの運命に」 - エクステンデッドの面々相手に発生する戦闘前会話で、彼らが辿る末路を見越しているかの如く挑発する。
- 「確かに小さな力でも集まれば、大きな力に打ち勝つ事が出来る。だが、クジラに勝つ為には何匹のメダカが必要になるか、考えてみるがいい」
- シベ鉄3人組相手に発生する戦闘前会話。彼らを矮小な「メダカ」と斬り捨てた上で、自らの存在を「クジラ」に喩える自惚れ振りには最早、絶句するしかない。
- (な、何てこった…! レムレースが敗れるとは想定外…! こりゃ設計をやり直さないと駄目だ! ありがとう、013特命部隊の諸君。いいデータが集まったよ。これでレムレースは完成する。そう…レムレースはね…)
- レムレース試作型撃墜時。上記の台詞にもあるように、散々013特命部隊をあざ笑っていただけに、彼らによってレムレースが破壊されたことは驚愕に値する事だったようだが、同時にレムレースを完成させうる為のデータが得られた事で満足したようだ。
第3次Z
搭乗機体
余談
- 人物としては全然方向性が違うが、黒のカリスマはサンライズのロボットアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』(2006年10月5日~2007年3月29日、2007年7月28日放映)の主人公の一人で、その関連作にも登場するキャラクター「ゼロ」に外見が酷似している。
- 偶然なのか『スーパーロボット大戦Z』(2008年9月25日発売)のスタッフに何らかの意図があったのかは明言されていないが、先述の斗牙の台詞は意識していた可能性を感じさせる。そして、前述の通り『第2次Z』で実際にゼロが登場した際はZEUTHのメンバーから露骨に怪しまれてしまっている。