孔明リ・ガズィ | |
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読み | こうめい リ・ガズィ |
外国語表記 | Koumei |
登場作品 | |
声優 | 石井一貴 |
演者 | リ・ガズィ |
異名 | 稀代の聖軍師 |
種族 | 三璃紗人 |
性別 | 男 |
所属 | 無所属 → 劉備軍 → 翔 |
概要
「伏竜」と呼ばれる軍師。趣味は釣り。孔明は字(あざな)であり、姓名は諸葛亮(但しこの名前は孔明が最初に名乗った時にしか出て来なかった)。
物事を予知する能力を持っているが、周囲からは信用されていない。その為「ホラ吹き先生」と呼ばれている。
董卓軍との戦いにて自らの兵法のために多くの犠牲者を出してしまったことから「大いなる力は大いなる悲劇を生む」と考えるようになり、戦いから遠ざかってしまう。隠居生活を送りながらも、騒乱の世の情報収集を欠かさずにいた中、劉備と出会う。
幾度かの交流を経て劉備の心に打たれて、彼の仲間になり、以後はその才知を駆使して彼の正義の戦いを支えていく。
漫画版
旧シリーズの『BB戦士三国伝』では赤壁の戦いで行方不明になった劉備の代わりに翔を建国し、丞相として君主が不在の国を支える。
『戦神決闘編』では天翔竜 孔明νガンダムとなる。コミックワールド版では司馬懿を倒し、光と闇との戦いに終止符を打つ。
ケロケロエース版では五丈原の戦いにて「天の刃」である馬超と孟獲を送り届けるために自らの体を盾として郭嘉の攻撃を防ぎ命を落とすが、死してもなお魂となって劉備たちを援護し、司馬懿を打ち倒すための鍵となった。最終決戦で戦死する前に「出師表」を書き残しており、エピローグでは、それが読み上げられることで物語を締め括っている。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 初参戦作品。戦術指揮を担当。サイズ差無効・地形適応上昇と同作ユニットと好相性かつ強力な効果が追加されていき、猛威を振るう。
- 『UX』の地球でも現実世界と同じく『三国志』が広く知れ渡っていることもあり、その『三国志』においてあまりにも有名な諸葛亮孔明そのものな孔明に対し、他作品の登場人物たちも主に「孔明先生」と呼ばれ絶大な信頼を寄せている。アルティメット・クロスでも筆頭格の軍師であり、首脳陣の一人として立ち回る。軍師としての役割だけでなく、この世界そのものの謎解きなど、全編にわたって八面六臂の大活躍を見せ、抜群の存在感を誇る。
装備・機能
- 爆凰扇(ばくおうせん)
- 手に持っている羽扇。爆凰機と呼ばれる鳥型サポートメカに変形させられる他、孔明自身が背中に装着し、飛行能力を得ることが出来る。
- 羽扇は軍師自身が冷静な判断力を失わない為に自身を扇ぐ物だと考えられている。モチーフはリ・ガズィのBWS。
必殺技
- 爆凰烈羽(ばくおうれっぱ)
- 爆凰扇を背中に装着した状態で無数の羽根型の弾を放つ。
ステータス設定の傾向
戦術指揮
- プレイヤーフェイズの攻撃力+10%、サイズ差無効、地形適応1段階上昇
- 攻撃力・回避・命中を大幅に強化できる非常に強力な戦術指揮。戦闘力強化に関しては全戦術指揮最強と言っても過言ではない。
「プレイヤーフェイズの攻撃力+10%」の時点でも攻撃力強化で使いやすく、「サイズ差無効」は武将達はもちろんヒーローマンやバルキリー等小型ユニットや大型ユニットもバックアップでき、「地形適応1段階上昇」でほとんどの機体・武器の地形適応がSとなる(これにより、合体による地形適応低下が問題となるオデュッセアやダンクーガノヴァ・マックスゴッドも容易にバックアップできる。また、マップの都合上水中戦がメインになる47話だと海CのSDガンダムとヒーローマンを除く全陸ユニットをバックアップできる)ため、一気に戦いが楽になる。更にこれほどの効果でありながら、戦術指揮の効果が追加されていくのは孔明が最も速い。 - 一応「サイズ差無効」はスキルパーツで習得可能であり、「地形適応1段階上昇」は同等の効果を持つパーツは隠しではあるものの、DLコンテンツを購入すれば毎周1つずつ入手できるため、理論上はやりこめばやりこむほど恩恵が少なくなる(無論、「サイズ差無効」はまだしも「地形適応1段階上昇」は途方もない周回をこなさないと数を揃えられないが)。逆に言えばスキルパーツが少ない初期の周回で最も恩恵が多いということであり、クリアが目的なら戦術指揮は孔明固定で問題無い。
- ただし、今作では特定マップで戦術指揮を特定の人物にする事が隠し要素のフラグになっている事が多く、戦術指揮孔明固定の場合は軒並みフラグを折られることになる。そんな理由もあって、効果の強烈さと隠し要素の二択を皮肉って「孔明の罠」呼ばわりされることも。それどころか、攻略本でも注意点として挙げられている。楽に流れるのがプレイヤーならず人の風潮。依存しすぎにご注意。
- 流石に効果が強すぎるということか、携帯機シリーズの次作BXでは同等の戦術指揮能力を持つ者はいなかった。が、その代わりと思われる特殊コマンドを持っているのは…。
人間関係
- 劉備ガンダム
- 主君。彼の心に打たれ、劉備軍に加わる。
- 水鏡ガンタンク
- 師匠。隠居生活を送りながらも心ここにあらずだった孔明の後押しをする。ちなみに孔明の異名の一つ「伏竜」の名付け親でもあるが、孔明自身はこれを『地に伏す(翔べない)竜=いまだ未熟者である』と解釈している。
- 余談だが、「水鏡」というのは一種の称号であり、本名は「司馬徽」である。
- 龐統ヤクトドーガ、徐庶ジェガン
- 同じ門下で学んだ同士。龐統とは、ある事で因縁を持つ。
- 馬謖ガンダム
- 外伝に登場する弟子。自意識過剰な性格に心配するが…。
- 姜維ガンダムF91
- 弟子の一人。元は機駕の将である。
- 黄月英ガンイージ
- 妻。その才知で夫を支える才女。アニメ版では孔明との関係が明示されていない。
- 馬超ブルーディスティニー
- 第三部の戦神決闘編における主人公。コミックワールド版では最初は孔明から勧誘されるものの、断っていた。しかし、徐晃サーペントの罠に掛かったところを彼の仲間に助けられ、翔軍に加わる。
- 曹操ガンダム
- 赤壁の戦い後に接触し、密かに協力して闇の勢力との戦いに備える。
他作品との人間関係
- 八稜郭の面々
- 『UX』では地球に転移した後、劉備たち同様に彼女達の世話になっていた。
- 山下サトル
- 『UX』では三国志ファンとなっている彼にとって、孔明は憧れの存在。
- スメラギ・李・ノリエガ
- 『UX』では彼女からも「伝説の天才軍師様」と呼ばれ、指揮官として一目置かれ、敬意を表されている。
- 石神邦生
- 『UX』にて中々本心を話そうとしない彼を問い詰める場面が多々ある。
- 道明寺誠
- 『UX』において度々孔明と共に議論し、世界について考察する。孔明自身も彼の豊富な知識に興味を持ち、ディスカッションを重ねる。その様子はまるで師と弟子のようにも見える。
- ジョウ・マヤ、早瀬浩一他
- 『UX』では当初は信用されていなかったが、キバ軍との戦闘に際して見事な軍略を披露して、彼らの信頼も得る。
- 海動剣
- 『UX』序盤、バイストン・ウェルにてホウジョウ軍を陽動すべく、彼を生身で先行させる。
- 遠見真矢、溝口恭介、スカーレット・ヒビキ
- 『UX』では第一部のヨーロッパルートにて共に既に壊滅したアーカディアン・プロジェクト関係の島の調査に出向く。
- 春日井甲洋
- アル・アジフ
- 『UX』では第2部中盤のバイストン・ウェルルートの「王の奸計」にて、協力して彼女の「ニトクリスの鏡」を使い、反乱軍の拠点の焼き討ちを阻止したうえ、ホウジョウ軍を逆に罠に嵌めている。
名台詞
迷台詞
- 「ベリーグゥ~」
「そのうち『ヤンデレの姫君に死ぬほど罵倒されて眠れないCD』とか発売しかねませんね、彼らは」
「ああいうことはチラシの裏にでも書いてなさい」
「『月英は俺の嫁。お前たち、もう寝なさい。』……??? なんだこりゃ? ちょっとたじさん、悪ふざけもほどほどに…」
「ちなみに、わたくしは小喬よりも孫尚香派」
「『これは酷い』と言わざるをえませんね」 - 三国伝公式サイトにて発した迷言の数々。孔明も三国伝公式サイトでは他のキャラと同じくカオスなノリにすっかり染まっており、このようにネタ塗れな発言をいくつも披露している。
- ちなみに小喬云々は当時公開された三国志の赤壁の戦いを題材とし周瑜と孔明が主人公として活躍する映画『レッドクリフ』の話題である(小喬は周瑜の妻であり、彼女は『レッドクリフ』では物語のヒロインとして登場しており、孫尚香はサブヒロインとして登場している)。更に余談であるが、『三国伝』は『レッドクリフ』公開時には、『真・三國無双シリーズ』や『蒼天航路』などの他の三国志作品と共に『レッドクリフ』とのタイアップキャンペーンを展開しており、周瑜ヒャクシキと孔明リ・ガズィの『レッドクリフ』仕様の限定キットも発売されていた。
スパロボシリーズの名台詞
- 孔明「この世界の三国志は読まれたのでしょう?」
周瑜「ええ、一通りは目を通しましたが…」
孔明「でしたら、もうおわかりのはず。あの書物が真実、私たちの後の運命を暗示しているのだとすれば…あなたは、もうすぐ死ぬ」 - 『UX』第1部第10話「神謀、大地を駆ける」より。自分達にとっては預言書とも言える『三国志』の内容についての周瑜との会話。『三璃紗』の人間である孔明たちが、別の可能性の自分達…そう、「我々」の知る『三国志』を知ってしまうという衝撃的な展開(『XO』でも似たような事例がある)だが、直後に「あなたも私もその運命を認めていない」と告げており、決して周瑜の運命を断じたわけではない(事実、孔明は第36話で周瑜が運命を変えることが出来なかったことを聞いた際にはそれを悲しんでいた)。
- なお、この台詞から察するに、八稜郭には『三国志』があったらしい。
- 「人は、運命に屈せず…命を懸けて戦うに、相応しい命題だとは思いませんか?」
- 『三国志』が自分達の運命そのものだとしても、それを無抵抗で受け入れる気はないと周喩に語る。かくして、時空を超えた天才軍師は世界の中心に巣食い、運命の糸を束ねる蜘蛛に挑んでいく。
- 孔明「ここは面倒な策など弄せず、海動さんにひと暴れしていただきましょう」
海動「お、話がわかるじゃねえか!」
由木「ちょ、ちょっと孔明先生…!」
孔明「ただし、生身で」
海動「へ…?」 - 『UX』第1部第12話「ホウジョウの王」より。血気盛んな地獄すら扱いこなす孔明の知略。
- 「かつてこの地では、大戦の転機となった一大反抗作戦が行われたとか…」
「歴史に名高いその作戦に、我々もあやかろうではありませんか」 - 『UX』第1部第15話ヨーロッパルート「オペレーション・オーバーロード」より。なんのことはないように言ってるが、この歴史に名高い作戦とは第2次世界大戦にて連合軍が行ったノルマンディー上陸作戦の事。この世界における三国志どころか近代史すら既に頭に入っている事が伺える。なお周りは孔明が地獄組みの性格を熟知した作戦を練っていた事には驚いていたが、孔明がノルマンディー上陸作戦を知っていた事には全く驚かなかった。
- 「あなたには見えないのですか? この場に吹く、風向きの変わったことが!」
- 『UX』第1部第22話「SUPER NOVA」より。連邦軍の誤解が解けようと状況は変わらないと告げるマサキに対して。東南の風が吹いたことで奇跡的な勝利を掴んだ赤壁の戦いになぞらえ、未だ苦しい戦況にありながらも自軍の勝利を確信する。
- 「フフフ…魔術と兵法を融合させた、歴史的な計の誕生ですよ。『魔導遁甲・空城の陣』、とでも名づけましょうか」
- 『UX』第2部第28話バイストン・ウェルルートにてサコミズが反乱軍を壊滅させるべく仕掛けた奸計をアルの魔術により打破して得意げに。心なしか孔明のテンションがいつもよりも高く感じられる。
- ちなみに『真・三國無双シリーズ』に代表されるように孔明自身が魔術にしか見えないものを使う作品も存在する。なお、このシーンは『デモンベイン』の原作者である鋼屋ジン氏をして「こんな使い方をするとは」と驚かせた。
- 「オデュサイト、フォールド波、忍者、マキナ、脳量子波、オーラ力」
「これらに共通するのは時空を飛び越える可能性があるということ」 - UX第3部終盤にて、世界観の謎解きをしている時に登場する台詞。超常的な力が並ぶ中、しれっと混じっている忍者に多くのプレイヤーが噴き出した。
- 張飛「なるほど、てことは孔明が『はわわ』とか言っちまうような可能性もあるってことだな?」
「黙らっしゃい。あるわけないでしょう、そんな世界。ふざけているのですか?」 - 『UX』エンディングにて繰り出される別の『三国志』作品の孔明の名(迷)台詞ネタの応酬(張飛が言っているのは、同じく『三国志』をモチーフとしているが登場人物の大半が女性となっている『恋姫†無双シリーズ』の孔明の有名な台詞であり、孔明の返しは『横山光輝 三国志』の孔明の名台詞であり、過去のスパロボにも登場している孔明にも同じ台詞がある)。張飛としては冗談のつもりだったので、孔明がムキになってツッコミを入れた事に困惑していた。一部のプレイヤーからは「恋姫をプレイ済みだったので過剰反応した」と邪推されている。
- なお、本作の世界観設定では、我々の知る様々な形の『三国志』も、全てが世界のループの中に現実に史実として存在していた可能性を有しているとも解釈できるため、「はわわ」の自分の可能性を否定したがるのなら、本作の孔明が否定したくなる「別の自分」は、他にもいそうである(たとえば、伝説の魔王に憑依されて劉備や張飛を謀殺し蜀を乗っ取った挙句世界を滅ぼそうとする自分とか、声が刹那に似た曹操が存在する世界での、初対面の劉備に「自分のとんでもないもの」をいきなり見せつけたり他者の命を玩具のように看做す等の下劣さを発揮したり曹操と融合して一体になろうと目論む自分とか)…。
スパロボシリーズの名場面
- 魔導遁甲・空城の陣
- UX28話バイストン・ウェルルート「王の奸計」にて、ホウジョウ軍との停戦協定締結の為の会談に臨んだUXだったが、それはサコミズの罠だった。彼の真の狙いは、停戦に見せかけて奇襲を仕掛け反乱軍の拠点アブタ・ブラスを焼き討ちし、同時にそれにより生じた憎悪の感情から生まれるマイナスエネルギーを、旗艦フガクで吸収してオーラロードを開く事にあったのだ。
- 殆どのUXメンバーは何も知らず、数少ない真相を知る者達はヒップ・クレネ城に巧妙に留め置かれ、粛々と進められる奸計。それにエイサップ達が気付いた時には、既にフガクの主砲はアブタ・ブラスに向けられ、発射寸前の状態だった。砲撃を辞めるよう叫ぶエイサップとリュクスだったが、それが届く事は無く、主砲がアブタ・ブラスを焼く。焼け落ちる様子に絶望するエイサップ達。
- ところが次の瞬間、アブタ・ブラスが忽然と消え、主砲が放たれた場所には何もない平野が広がるのみ。まさかの展開に大混乱状態に陥るホウジョウ軍。そこに姿を現したのはUXの保有戦艦の一つトレミー。その艦に座す軍師は作戦の成功を確認し、鷹揚に構える。
- そう、これらは全て、孔明の仕掛けた策略だった。会談の様子の不自然さから既に真相に気づいていた彼はこの展開を予期、先回りしてアルにニトクリスの鏡を利用して、アブタ・ブラスの幻像を本来の場所とは別の位置に作るように依頼し、ホウジョウ軍が罠に掛かるのを待ち構えていたのだ。
- この魔術と兵法を融合させた孔明の計略「魔導遁甲・空城の陣」に狼狽するホウジョウ軍の隙を突き、周瑜の策と狙撃手としての感覚で完璧な位置に潜んでいたロックオンがフガクの主砲を狙撃し破壊。更に、チャムから前もって真相を聞いていたUXは刹那も潜伏させ、主砲破壊直後にエイサップを奪還。計略勝負はUXの軍師達の完全勝利に終わったのであった。
関連形態
- 天翔竜 孔明νガンダム
- 原作版の『戦神決闘編』にて登場した強化形態。演者は名前の通りνガンダムだが、武装や外見にはHi-νガンダムやνガンダムHWS装備型の要素が組み込まれている。
- キッドでは「孔明の本来の姿」、漫画では「孔明が新たなる力(龍帝の光)で覚醒した姿」とされている。リ・ガズィ時にガンダムタイプの差し替えマスクが付属していたり、それを公式も伏線めいたネタにしていたりとかなり早期からバレバレであった。
メモ
- 孔明(諸葛亮)は三国時代の蜀の政治家、軍師(181~234)。
- 劉備と出会うまでは荊州にて静かに暮らしていたが、やがて劉備から三顧の礼により軍師として迎えられ、彼の軍師として活躍するようになる。「天下三分の計」を劉備に唱え、曹操軍が南方への進攻を開始すると、一旦曹操軍の追撃を逃れた後、劉備の使者として孫権の下を訪れそこで劉備との同盟と曹操への抗戦を説き、同盟を成立させて赤壁の戦いに勝利する。赤壁の勝利後は荊州四郡を接収し、益州を獲り、劉備の蜀建国に大きく貢献する。劉備の死後は実権を預かり、蜀の丞相として国の軍事・政治の両面において最大の中心人物となる。その後は北伐を決行し、何度も魏を攻める事となる。五度目の北伐では、五丈原にて司馬懿と対陣するも持久戦の構えを取る司馬懿に手詰まりとなり、そのまま陣中にて死去する。
- 『三国志演義』では劉備死後の実質的な主人公として描かれており、縦横無尽に奇策を操る軍師であるように描写されているが、史実においてはどちらかと言うと堅実な戦略を得意としていた。北伐においては司馬懿をはじめとした魏軍に何度か勝利しているものの、最終的には司馬懿の持久戦の構えを破ることはできなかった。人事面でも多くの功績を残したものの、馬謖を街亭の守備に抜擢して大敗を喫するという致命的な人事ミスを犯したこともあった。
- 一方、政治家としては「古の名宰相である管仲と蕭何に匹敵する」と賞され、常に公正な施策を取っており、処罰で追放された者でも孔明を恨んだ人間はだれも居なかった程である。
- その活躍や人物、『三国志演義』の影響もあり、昔から現代に至るまで、『三国志』の登場人物の中でもトップクラスの知名度と人気を持つ人物としても知られ、古今東西の『三国志』をモチーフとした様々な創作作品にも登場している。『横山光輝 三国志』をはじめ『演義』や『正史』のイメージそのままに主人公らしい高潔な人物として描写される場合も多いが、悪役とまではいかないものの『園田三国志』や『蒼天航路』のように腹黒さや人間として歪んだ醜悪な一面を強調して描写する作品もあり、中には『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』(この作品は厳密には『三国志』をモチーフとした作品ではないが)のように完全な悪役として登場する作品も存在している。また、上述の『恋姫†無双シリーズ』や『イナズマイレブンGO』など、近年は孔明が「女性」として登場する創作作品もいくつか存在している。
- 北伐の時に劉禅に提出した『出師表』は古代中国屈指の名文で、「読んで泣かなかった者は、忠臣にあらず」とまで言われた。
- 『三国志演義』の影響故、天才軍師の代名詞として扱われる事も多い。日本では、戦国時代に活躍した羽柴秀吉の軍師・竹中半兵衛は「今孔明」の異名でも呼ばれた。
余談
- 『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』でも同人物をモチーフとしたキャラクターである策士・諸葛亮孔明が登場している。また、同じロボット作品としてはゲッターロボシリーズの一つである『ゲッターロボアーク』にて、敵勢力であるアンドロメダ流国の軍師として「諸葛亮孔明」というやはり孔明をモチーフとしたキャラクターが登場している。
- 孔明を演じる石井一貴氏は本作ではナレーションも担当している。その為、「孔明によって語られる三国伝」という解釈もできる。