白兵戦(Close Combat)
SRWシリーズで時々あるイベントの一つ。
ロボット同士の戦いではなく、戦艦内や基地内で生身での激闘や銃撃戦となるシナリオ開始前や開始後のイベント展開(剣や銃での1対1の決闘は別とする)。ロボットアニメ・ゲームにおいては主力商品たるロボットが目立たないシーンということになるのであまり多く扱われることはない。
なお、白兵戦の本来の意味は「刀剣類などの近接武器による戦闘」であり、銃撃戦を含むものではないが、本項目では「機動兵器戦の対義語としての生身での戦闘」を指すものとする。
原作アニメで例えるなら『機動戦士ガンダム』でいうランバ・ラル隊によるホワイトベースに対してのゲリラ攻撃やア・バオア・クーでのジオン軍との銃撃戦、あるいは『劇場版エヴァンゲリオン』の戦略自衛隊によるネルフ攻撃などが相当する。
作品によってメンバーが違ってくるとはいえ、総じて生身での戦闘でも強いメンバーが常に揃っている。逆にそういうメンバーばかりが揃う作品(例:『機動武闘伝Gガンダム』)では白兵戦は見られない。
白兵戦におけるやり取りでは『機動戦士Vガンダム』のゴメスとジン・ジャハナムのやり取りが印象的。
壮絶な白兵戦を前にして、口元に笑みを浮かべ、力を抜いたやり取りをしている。
登場作品
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦F
- ロンデニオンでDCが人質を取って奇襲を企んだ。武術の心得があるカミーユ、ドモン、亮、ショウ、マサキ、ダバ、主人公の選抜メンバーが先行出撃する…が、マシュマーが人質を解放してくれたので結局ドンパチはやらない。おかげでダンクーガが分離した状態になるがロンド・ベル本隊が来る頃には大体終わっている。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 木連との会談が失敗した際に白兵戦が行われる。ダンガイオーチームが大暴れしていた。
αシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦α
- オービットベースによる原種の襲撃で、重火器で応戦。浪花十三の特技である射撃の腕が遺憾なく発揮された場面でもある。流石に素手で立ち向かったのはサイボーグの獅子王凱ぐらいだが、セレーナ・レシタールのように、格闘武器による接近戦を挑んで圧倒した者もいる。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
- この作品における白兵戦を語る上で欠かせないのはやはり31話におけるギシン星の超能力者たちとZEXIS・ZEUTHメンバーによる大立ち回りだろう。くろがね屋の面々の登場に始まり、ゲッターチームとカミナが文字通りちぎっては投げ、超能力者達が後退しようとするとスナイパーチームが狙い撃ちまくり、数で押そうとするとさらに援軍が暴れ回り、兵員輸送機で蹴散らそうとするとキリコのアーマーマグナムが粉砕し…と、とにかくこの枠には収まりきらない大立ち回りを演じた(登場したキャラは限られているが、状況から他の生身での戦闘能力を持つキャラが暴れていた可能性は高い)。
これだけでもトンデモな展開のように思えるが、本作ではガンダムファイターも国際警察機構もイクサーズもサイボーグの面々もテッカマンもいない事を考えると実はこの面子はまだ良心的な方というのが恐ろしい。逆に言えば、彼らが登場する作品が参戦しないからこそ、この大立ち回りが実現したとも言えるが、それでもギシン星人には同情を禁じ得ない蹂躙の域にある猛撃っぷりだった。
また、テキストだけだが35話ではガミアQ4体を竜馬たちがスクラップにした。
- 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
- アッシュフォード学園を襲撃したテロリストを甲児、タケル、アレルヤ、クロウ、シリウス、ガウリ、斗牙、デュオ、ヒイロらが撃退。その後テロリストの機動部隊との交戦が始まる。この時の白兵戦は前作のような派手な大立ち回りこそ無いが、打撃音に加えシリウスらのものと思われる斬撃の音やタケルの超能力による衝撃波の音が聴こえるため、やはりそれなりに暴れている模様。
ちなみに、この時すぐ近くにいたスザクはルルーシュが記憶を取り戻しているかを確かめるため、シャーリーを見殺しにしようとし、直後に罪悪感に苛まれる。
46話ではエウレカとエスターの救出のためにパレス・インサラウム内部での白兵戦が展開され、そこでは突入部隊が隊長の星刻にクロウ、マルグリット、アレルヤ、アスラン、竜馬、甲児、シモン、ヴィラル、タケル、斗牙、レントン、後方からの火器管制によるバックアップがゲイン、ヨーコ、ロックオン、ミシェル、ヒイロ、トロワ、万丈、外部からの陽動役がエレメント、サンドラット、ガウリ隊、くろがね5人衆、兵員輸送がキリコと黒の騎士団と細かく役割分担が行われた。
48話でもタケルや獣戦機隊が敵に占領された施設へ乗り込んだり大塚長官がイザベルを襲おうとしたシルバー兵士を圧倒していた。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 木連との会談が失敗した際に白兵戦が行われる。シャッフル同盟が大暴れしていた。
- スーパーロボット大戦R
- 木連との会談が失敗した際に白兵戦が行われる。また、東方不敗とゼロが白兵戦を繰り広げる場面がある。
- スーパーロボット大戦J
- ジェネシスを止めるために内部で白兵戦が行われる。ミスリルの面々やシャッフル同盟が活躍した。
- スーパーロボット大戦W
- テッカマンダガーによるGGG本部襲撃や原種のオービットベース襲来、ザ・データベース基地へのSRTメンバーによる潜入作戦など、シリーズの中でも白兵戦がかなり多い。基本的に人外相手な事が多く、劣勢を強いられる場面が殆どであったが、火麻参謀のようにテッカマン相手に善戦した猛者もいる。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 百鬼帝国との決戦でドモンとロム、隼人が大暴れする。
原作における白兵戦
ダイナミック企画
- マジンガーZ
- 永井豪の漫画版において、ボスとムチャがブロッケン伯爵率いる鉄十字軍団相手に「フットボール作戦」と称し、ブロッケンの首の争奪戦を繰り広げた。この戦いは『真マジンガー 衝撃! Z編』でも再現されている。
- 真 (チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日
- 物語を通してインベーダー相手に銃撃戦が繰り広げる事が多かった。なお本作はそうでもないが、OVA版のゲッターは基本的に怪物を素手で倒してしまう事も多い。
- 真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ
- 原作3話において、恐竜帝国の兵士を相手に流竜馬や神隼人、一文字號が戦闘した。
- 新ゲッターロボ
- とにかく白兵戦が多く、鬼の襲来で早乙女研究所内部で戦闘を行い研究社員は食い殺されたり、鬼にされる。竜馬、隼人、弁慶が戦闘を行い排除したりする。ちなみに隼人が最初に登場したシーンはゲリラ戦に近い戦闘をしている(正しくはテロ行為)。
ガンダムシリーズ
- ∀ガンダム
- 最終決戦においてモビルスーツ戦で相打ちとなったロランとギンガナムが刀を用いての一騎打ちを行う。ロランに刀を折られてもなお食い下がろうとするギンガナムを、ナノマシンが捕らえることによって終結。但し、一対一の決闘である。
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 主にラクス・クラインの暗殺の場面で発生。暗殺者の方が数が多かったが、修羅場を潜ったバルドフェルドや、地の利があるキラの敵ではなかった。さらにマリューも何人か暗殺者を撃退しており、彼女がナチュラルということを考えると驚異的な実力という他はない。
その他
- 大空魔竜ガイキング
- 主に暗黒鳥人相手に行なわれ、大空魔竜の面々はそれぞれの得意技で戦っていた。
- 超電磁マシーン ボルテスV
- ボルテスチームがそれぞれ武術に練達しているのもあって地球防衛軍本部やビックファルコン等でボアザン軍との白兵戦が何度か行われている。
- 宇宙大帝ゴッドシグマ
- トリニティエネルギーを巡ってトリニティシティ内部でしばしばエルダー軍の一般兵とトリニティシティ側との銃撃戦が行なわれ、イオでもイオの住民とエルダー軍との戦いが何度も発生している。最終回では子供である翔太やミチに非戦闘員ポジだったミナコまで苛烈な銃撃戦に参加している。
- 伝説巨神イデオン
- 劇場版・発動編で、ハルル・アジバ隊による白兵戦闘で、男女子供問わず大多数の犠牲者を出した。
小説版では、バッフ・クランにとって白兵戦は「過去の遺物」扱いで、申しわけ程度の訓練しか組まれていないことが語られている。そのため、「地球人と白兵戦を展開せよ」と命令されても、多くの将兵が「ハクヘイって何だ?」と首をかしげるエピソードがあり、実際に白兵戦命令に即応できたのは、勤勉者と時代劇マニアだけであった。
- 新世紀エヴァンゲリオン
- 劇場版のネルフ本部を襲撃した戦略自衛隊による白兵戦闘では、ネルフ側の職員のほとんどが非戦闘員であり、なおかつ戦略自衛隊が投降する者もすべて皆殺しにするよう命令されていたということで、ネルフ側の大多数の人間が一方的に虐殺された。