ウィッツ・スー(Witz Sou)
フリーデンのMSパイロット。本編当初はティファ・アディール奪取のためにジャミル・ニートが契約したフリーの傭兵だったが、後に専属契約を結ぶ。
熱血直情的な単純青年でクルーのおもちゃにされることも。反面金には意地汚い所がある(トニヤ・マームとサラ・タイレルも「雇うならロアビィ・ロイ」と暗に言ったことがある)が、それは亡き父の代わりに家族を養う為にMS乗りになったためで、稼いだ金は金塊として隠れ家に蓄えている。
父がMS乗りに殺されたために、母がMS乗りを忌み嫌っていたこともあり、自分が皮肉にも同じ仕事をしていることは、故郷の家族には秘密にしていた。一方で故郷の母も、ウィッツには何も知らせずに再婚しており、一度故郷に帰った際は、互いの隠し事が原因で喧嘩になってしまった。義父のバーテンから本心を知り、母と和解をし蓄えた金塊を託した。
乗機は高機動型の可変モビルスーツ、ガンダムエアマスター、ガンダムエアマスターバースト。フリーになる以前に面倒を見てもらったバルチャーの頭領の形見として譲り受けたものとのことで、機体への愛着や恩人への感謝ゆえか、ウィッツ自身は改修後も愛機をエアマスターと("バースト"と付けずに)呼び続けた。対してフロスト兄弟のガンダム(ガンダムヴァサーゴとガンダムアシュタロン)に対しては、一貫して「ゲテモノガンダム」と呼称している。
高松監督のインタビューによれば、名前は体育会系で「ういっす」と返事しそうなキャラクターだから、と言う脱力しそうな理由でつけられた。しかしキャラクターデザインは後にメジャーリーガーとなったイチロー(特に髪型は当時のイチローそのまま)がモデルで、かなり凛々しい面構え。更にファッションも体育会系ではなくかなりおしゃれ。一方でフリーデンの休憩室に木彫りの熊の置物を置こうとするセンスは、トニヤに馬鹿にされる羽目になっている。
最終決戦目前に、かねてから気にしていたトニヤに指輪をプレゼントしプロポーズするが、死亡フラグは立たなかった。戦後はトニヤを連れて故郷へ帰っていった。
登場作品と役柄
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- 未来の世界の住人として登場。ガンダムエアマスターに乗る。地形適応を見ると空のみAという、いかにも空戦用機エアマスターのパイロットだと思えるが、バグのためパイロットの地形適応は反映されないので陸でも宇宙でも問題なく運用できる。
- 中井和哉氏は当作品でスパロボ初参加。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 今回は最初からガンダムエアマスターバーストに乗っている。能力値が高く小隊員として安定した運用が可能な加速要員。また、隊長効果は「獲得資金+20%、移動力+1」と有用で、雑魚掃討を任せるといい。会話シーンで時折見られるテレ顔が実にかわいい。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 物語中盤にガロードやロアビィ、ロラン達∀ガンダムの面々と共に次元震に巻き込まれ、自軍に加入。加速とエースボーナスに加えエアマスターの移動力も高いため、切り込み役として最適。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 中盤に参戦。前作と同じく相変わらず移動力のスペシャリストで、切り込み役に最適。エアマスターと相性がいいのは勿論だが、実はレオパルドとも好相性なのでロアビィと機体を交換するのも有り。レオパルドに乗せると、デフォルトで持っているヒット&アウェイにより『フル・バースト・アタック』や『11連ミサイルポッド』の後に移動でき、レオパルドの移動力をエースボーナスや加速で補うことが出来る。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 今回はNPC。初の自軍不参加となった。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦R
- 過去の世界で登場。エアマスターに乗っている。序盤から使用でき、使用できるステージも多い。加速を持ち、移動力の高いエアマスターに乗っているので、戦場へもすぐたどり着ける。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
命中、回避に優れている。射撃重視のステータス。『α外伝』と『R』時は格闘が非常に低い。『Z』では格闘もそこそこの高さになったがどちらにしろ格闘武器のないエアマスターに乗っている限りは必要がない。回避が高い反面、防御はかなり低い。
精神コマンド
「加速」、「集中」を覚える。愛機エアマスターの移動力が高い為、足が速い。
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- 獲得資金+20%、小隊移動力+1
- 『Z』で採用。
人間関係
- ガロード・ラン
- 仲間。
- ロアビィ・ロイ
- 同じくフリーデンに雇われ、フリーから同じように専属となったMS乗り。
- ジャミル・ニート
- 雇い主。
- トニヤ・マーム
- フリーデンのクルー。後に恋人関係に。
- リー将軍
- エスタルド共和国の将軍。意気投合し、エアマスターの強化改造に協力する。自らの信ずるもののために命を投げ出した彼の死に様は、ウィッツに戦いの意味を考えさせることとなる。
- ショーラ・スー
- 母親。故郷を離れるウィッツに「MS乗りにだけはなるな」と釘を刺していたが…。
- オニミム・スー
- 長女。
- ドラッゾ・スー
- 次男。
- コルトル・スー&サエリア・スー
- 三女、四女の双子。ウィッツに対して「どっちがどっち?」ゲームをよく仕掛けている。
- パステル・スー
- 末弟。2年前にコロニー風邪により死去。トニヤ曰く「そっくり」。
- バーテン
- 義父(帰郷の時に初めて知った母親の再婚相手)。本名は不明。
他作品との人間関係
- カミーユ・ビダン
- 『α外伝』では、Ζガンダムを見てエアマスター以外に可変タイプのガンダムがあった事を知り、何処のマウンテンサイクルで発掘されたのか聞いていた。過去の時代から来たカミーユは真実を話すわけにはいかないため、その場は黙秘を決めていたが…。
- エルチ・カーゴ
- 『α外伝』では、フリーデンを出た後に彼女に気に入られスカウトされる。
- 木戸丈太郎
- 『α外伝』では、百物語をした時に彼がキッドと二人で『ダブルキッド』と称したコンビのイタズラにビビって、近くにいたロアビィに抱き付いた。
- 草薙北斗
- 『R』ではビリヤードで彼に敗れ、以後ライバル心を燃やす。
- ラージ・モントーヤ
- 『R』では、エネルギー関連の事となると見境がなくなる彼に鬱陶しさを感じていた。
名台詞
- 「綺麗だなぁ…俺が稼いだ金塊より、ずっとキラキラしやがる。」
- 休暇で故郷に帰る途中、上空から夕日を受けて輝く小麦畑を見つめて。
- 「どうだい!こいつが生まれ変わった新しいエアマスターだぜ!」
- エスタルドのリー将軍の協力で強化されたエアマスターバーストを見せて。
- 「何も喋るな」
- 26話タイトル。エスタルドをめぐる戦いにて、新連邦に後れをとった事を嘆くガロードに対し言ったセリフ。セリフ自体はちゃんと存在するのだが、次回予告時には該当箇所が「無音」という、小粋な演出があった。
- 「頼む…フリーデンを守ってくれ!」
- 月面での最終決戦出撃時、ガンダム達に追随しきれないジェニス改 エニルカスタムを駆るエニル・エルにフリーデンIIの護衛を頼みこむ。エニルの親友であり、ウィッツのプロポーズ相手であるトニヤを守るために…。
スパロボシリーズの名台詞
搭乗機体
余談
- 担当声優の中井和哉氏は、地元の役場職員から俳優の道に転進後まもなく、このウイッツを演じている。