金田正太郎
金田正太郎は『太陽の使者 鉄人28号』の主人公。
金田正太郎 | |
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読み | かねだ しょうたろう |
登場作品 | 太陽の使者 鉄人28号 |
声優 | 山田栄子 |
初登場SRW | 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(日本人) |
性別 | 男 |
年齢 | 10歳→11歳(第5話以降) |
所属 | ICPO |
概要編集
小学生ながらも正式なインターポール捜査官であり、事件が発生すると「ビジョンコントローラー」(通称・Vコン)なるアタッシュケース状のコントロール装置を携えて現場に急行し、鉄人28号を遠隔操縦して怪ロボットに立ち向かう。
幼い頃に母を亡くし、鉄人を開発していた父・金田賢太郎博士も喪っている。現在は敷島邸の離れに住み、敷島一家と家族同様に接している。少年ではあるが、その行動力と判断力は大人顔負けであり、敵を手玉に取ることも多い。一方で、鉄人のリモコンを奪われてしまった際などに感情的になることも多く、歳相応の一面も併せ持っている。
悪党が相手の場合は全く容赦をしないことでも有名で、敵ロボットを攻撃する際は的確にコクピットを狙う。特にフライング・キックの時は、あっさりとパイロットごとコクピットを蹴り砕いていた。しかし自身と交流を持った相手の場合、戦った後に寂しげな表情を見せることもあった。
登場作品と役柄編集
Zシリーズ編集
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 初登場作品。山田栄子氏は『IMPACT』以来約10年振りの新録となる。世間ではテロリスト扱いのソレスタルビーイングやコロニーのガンダムパイロット、および黒の騎士団と共闘することに関しては複雑な思いを抱いていた。
- 原作では正太郎の年齢は10歳とされているが、本作では小学6年生の竹尾ワッ太と同級生とされている。
- 「ショタコン」の語源(余談を参照)ということもあってか、「アッシュフォード・ラプソディ」ではキューピッドの日イベントで女子生徒から狙われる場面も…。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 今回は鉄人後半のストーリーが展開されるため、かなり目立つ。同じ横山光輝氏原作・原案の『六神合体ゴッドマーズ』とのクロスオーバーが豊富でストーリーを盛り上げていく。
- 本作で5年生ということが明らかになったので、実はワッ太の方が正太郎側に合わせた年齢設定になっていた模様。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 戦闘時の顔グラフィックが変更された。
パイロットステータス編集
能力値編集
格闘・防御に優れる典型的スーパー系主人公だが、他タイトルのエース級と比べると若干物足りない。エースボーナスによって命中・回避が補強されるため、運用の安定性は中々。
精神コマンド編集
- 第2次Z再世篇
- 信頼、加速、不屈、必中、気合、勇気
- 鉄人28号を使うには十分なラインナップだが、「勇気」を習得するまで火力不足に悩まされる。
- 第3次Z時獄篇
- 信頼、必中、不屈+、友情、勇気
- 「加速」「気合」がなくなったため、ブラックオックス等とタッグを組んで補いたい。
特殊スキル編集
エースボーナス編集
- 移動力+2、命中&回避+20%
- 『第2次Z再世篇』で採用。ご覧のとおり、鉄人の使い勝手を左右する強烈なエースボーナス。
- 技量+10、移動力+1、命中率+10%、回避率+10%
- 『第3次Z時獄篇』で採用。各数値は弱体化したものの技量アップが追加されたため、再攻撃の早期育成も視野に入る。
人間関係編集
- 金田賢太郎(SRW未登場)
- 父親。鉄人28号の生みの親である博士。
- 敷島大次郎
- 父である金田博士の後を継ぎ鉄人28号を完成させた。正太郎にとって父親代わりの存在。
- 敷島牧子
- 幼なじみ。彼女には「マッキー」の愛称で接している。
- 大塚茂
- 常に正太郎をバックアップするICPOの警部。依頼は基本的に大塚警部を通して伝わることが多い。
- 不乱拳博士
- 彼からブラックオックスを託される。
- ブラックオックス
- 不乱拳博士の遺言に従い、ICPOの指揮下に。
- ブランチ
- 金田博士を殺害した張本人。
- 太陽エネルギー転換装置や鉄人28号を我が物とすべく正太郎や大塚警部と戦うが、宇宙魔王の登場により彼の立場は危うくなっていく。
- 宇宙魔王
- 全宇宙支配を目論む鉄人最大の強敵。
- 彼と戦うために戦艦コスモキャットが作られ、鉄人28号も宇宙で戦うことになった。
- グーラ・キング・Jr.
- 出会った当初はそれなりに友好な関係を築いていたものの、グーラが自身の使命に目覚めてからはライバル関係となる。
他作品との人間関係編集
スーパー系編集
- 明神タケル
- 同じ横山光輝原作作品の主人公。『第2次Z再世篇』および『第3次Z』にて共演し援護などで特殊戦闘台詞を喋る。
- 竹尾ワッ太
- 『第2次Z再世篇』および『第3次Z』では同級生。援護などで特殊台詞も喋ってくれる。
- 神勝平
- 『第2次Z再世篇』ではワッ太に付き合う形で敷島邸を訪れた彼と直ぐに仲良くなる。彼からマッキーとの仲を何かと冷やかされることも多い。
- 兜シロー
- 『第2次Z再世篇』序盤の日本ルートでは、彼にVコンを通じてローレライへの説得を促した。
- 敷島博士
- 『第2次Z再世篇』において同じ名字の博士とどういった関係なのかを聞くが、想像を絶する回答をされてしまいショックを受けた(冗談だったが)。
- ゲシュタルト
- 『第3次Z天獄篇』ではテンプティからVコンを受け取り、鉄人28号を操ろうとした。
リアル系編集
- 早乙女アルト
- 『第2次Z再世篇』において斗牙から「二股」の意味を聞かされたのか、彼に対して「見損なった」とバッサリ言う場面も。
- ランカ・リー
- 『第2次Z再世篇』の初登場時において彼女の護衛をする。
- また彼女のファンでもあり、『第3次Z時獄篇』第29話では時々彼女にメールしていることがランカの口から明かされる。
- デュオ・マックスウェル、カトル・ラバーバ・ウィナー、C.C.、紅月カレン
- 『第2次Z再世篇』におけるシンガポールでの対ブランチ戦終了後、指名手配犯である彼らを拘束しようとするも街を守って戦ったその行為に迷いを見せ、大塚長官の進言も有り見逃すことに。
- その後は和解し、仲間として共に戦っていく。
バンプレストオリジナル編集
- 楽しみのテンプティ
- 彼女にVコンを盗まれる。
名台詞編集
- 「悪い奴らには、乗せるな!」
- 放送当時、ブリヂストンから発売された子供用自転車CMの決め台詞。
- 「鉄人…鉄人ーッ!!」
「鉄人が何をしたって言うんだー……悪い事をしたのは人間じゃないかぁ……鉄人を動かして悪いことをしたのは人間じゃないかー!!」 - 第33話「破壊された鉄人!」より。敵に鉄人を奪われてしまい悪事の限りを尽くされた事で国連により破壊されてしまった鉄人の姿を見ての慟哭。
- もっとも、破壊されたのは偽物であり、直後に本物の鉄人が地中から現れたのだが…。
- 「だって……みんな勝手です……! 自分たちの都合だけで鉄人を壊せといったり…鉄人に助けて欲しいと願ったり……」
- 上記のやり取りの後、鉄人を出撃させるよう言われるが大人たちの勝手な都合に愛想を尽かし拒否してしまう。しかし、敷島夫妻から説得を受け出撃する事を決める。
- 第33話は「鉄人も道具であり善いも悪いも人間次第である」事を再確認させられるエピソードである。
- (ブラックオックスが泣いている…心を持ったばかりに…悲しいんだ…)
- 第34話、不乱拳博士の死に涙するブラックオックスを見て。
- 「今度会う時は剣を捨ててこいよ…」
- 第50話「グーラ王子、死す!」より。宇宙に散ったグーラと残された剣を見て、寂しそうにこう呟いた。
- 『第3次Z』ではDVE。しかし、ルート次第でグーラが生存するため、その場合表情が笑顔となる。
- 「鉄人ーーッ!!」
- 第51話(最終話)「銀河の王者!鉄人28号」より。宇宙魔王との決戦にて攻撃が通用せず追い詰められ、敷島博士に特攻を促される。
- 正太郎は渋るものの、敷島博士から「地球を守るため」と命じられ、涙を流し決断する。
スパロボシリーズの名(迷)台詞編集
- 「そこだ! 行けっ! やれぇっ!」
- 「鉄人フルパワー」の台詞パターンの一つ。「やれぇっ!」の部分のボイスがやけに気合が入っており、ネット上では「そこだ! 行けっ! 殺れぇっ!」と表記を変えられてネタにされる。
- 「戦いたくないけど…! 仕方ない!」
「何とか、戦う力だけを奪わなくちゃ…!」
「今のうちに相手の動きを止めないと!」
「駄目だ…! 今は戦うしか方法がない!」 - 対ルイス戦で発する特殊戦闘台詞の数々。基本的に悪党に対して容赦しない正太郎も、彼女が根っからの悪人ではないことは理解しているようだ。
- 「あ…大塚警部!」
- 『第2次Z再世篇』第3話「太陽の使者・鉄人28号」にて大塚長官からの連絡に反応した際の一言。スターシステムネタである(本作では同一人物という設定だが)。
- 「な、何だろう…。さっきから視線を感じる…」
- 『第2次Z再世篇』第18話「アッシュフォード・ラプソディ」に於けるアッシュフォード学園のイベント「キューピットの日」にて女生徒に目をつけられていることに気付いて。
- 「ショタコン」を意識したネタである。
- 「え!?」
「そんな!?」
「よ、よかったぁ…」 - 『第2次Z再世篇』にて、それぞれ『チェンゲ』の方の敷島博士に正太郎の知っている敷島博士との関係を聞いた際に「平行世界の同一人物」と言われたり、「実は(敷島博士の)息子でマッキーは孫」と言われたり、最終的に「どちらも冗談だった」と知った[1]時の反応。
- よほどショックだったのだろうが、いくらなんでも露骨に安心し過ぎのような気がしないでもない。
- 「悪い奴は悪い奴だ」
「生まれた星に関係なく仲良くするように悪い奴は地球人だろうと異星人だろうと許しちゃ駄目だ」 - 『第2次Z再世篇』第28話「暗黒よりの使者」より。タケルがロゼとの再会を心待ちにしていた場面より。タケルのように他の星の人間と仲良くなっている一方で地球人同士の争いが今でも続いている現状に辟易していたワッ太に対して。
- 悪を許さぬ正義感の強さと同時に、悪人相手には一切容赦しない正太郎の信念が伺える。
- 「大変です! アルトさん達が合宿している山中にテロリストの一団が潜伏しているらしいんです! 僕達もそちらに向かっていますけど、すぐに避難してください!」
「どうしたんです!? さっきから悲鳴が聞こえるけど、大丈夫なんですか!?」
「何を言ってるんですか!?」 - 『第3次Z時獄篇』第9話助っ人を引き受けるルート「やりすぎのウォークライ」より。この悲鳴が潜伏しているテロリストの悲鳴だとは予想だに出来なかったであろう。
- 正太郎「クワトロ大尉…! 僕は…!」
シャア「正太郎! たとえ相手が誰であろうと悪には容赦しないのが君のはずだ! 君は君の正義を貫け! 私もそれを望んでいる!」
正太郎「だけど…! だけど、僕はあなたと戦いたくありません! あなたは本当に悪なんですか、クワトロ大尉!?」
シャア「それは君自身が確かめろ! この私と戦う事で!」
正太郎「…やるぞ、鉄人! 僕達でクワトロ大尉を止める! そして、確かめるぞ! 大尉が何のために戦っているのかを!」 - 『第3次Z時獄篇』におけるシャアとの戦闘前会話より。
- 悪を許さぬ信念を持つ彼といえど、シャアが根からの悪人でない人間を知っている彼は戸惑いを顕にし、戦いを促されても倒すのではなく、シャアの真意を確かめることを選んだ。
- 「そこに目を背け、何もない小さな世界を造ろうとしている人の言葉なんて聞く気はありません!」
「あなたのやろうとしている事はただ困難から逃げているだけです! 僕はそんなものよりも辛くても未来を求めます!」 - 『第3次Z時獄篇』におけるフロンタルとの戦闘前会話より。
- 未来を捨ててバアルの襲来と「根源的な災厄」から逃避しようとアクシズ落としと時の牢獄形成を敢行するフロンタルのやり方を正太郎は真っ向から否定した。
- レナード「父も母もなく、犯罪者と戦う人生…。君は虚しくならないかい?」
正太郎「………」
レナード「そうだろうな…。だけど俺なら君の悲しみを救ってあげられる」
正太郎「…それは無理です。だって、僕が悲しいのはあなたのような身勝手な人のおかげで苦しむ人達がいることですから!」
レナード「こいつは…」
正太郎「鉄人の力は平和のためにあるんです! その力で僕はあなたのような人と戦います!」 - 『第3次Z天獄篇』におけるレナード・テスタロッサとの戦闘前会話。個人の都合で過去改変を行おうとするレナードは、正太郎からすれば、身勝手な悪党と全く変わらなかった。
操縦機体編集
余談編集
- 正太郎の名前は、横山光輝氏による『鉄人28号』の原作漫画の連載が始まった当時に全盛期を迎えていた、元プロ野球選手・金田正一氏から取ったとされる。
- 正太郎は小さな男の子を好む性的嗜好「ショタコン(正太郎コンプレックス)」の語源としても有名である。
- ちなみに、発案者はアニメ投稿雑誌『ファンロード』の編集長である「イニシャルビスケットのK」こと浜松克樹氏である。
- 浜松氏の年齢から元ネタは原作版だと勘違いされる事も多かったが、本来は「太陽の使者の正太郎君が好きなのですが」から始まる女性読者からの質問に対する返答だったので『太陽の使者』版が元ネタである。
- この「ショタコン」の語は、その後2007年公開の映画『鉄人28号 白昼の斬月』(SRW未参戦)でも用いられた。
- 大友克洋の漫画『AKIRA』の主人公・金田とはフルネームがまったく同名であるが、ファンブック「AKIRA CLUB」(講談社刊)によると『鉄人28号』の正太郎がネーミングの由来となっているという(この他もう一人の主要キャラである「鉄雄」の名前など、『鉄人28号』モチーフと見て取れる点は少なくない)。
- SRWではマップ上で会話が行われる際、通常は話者が搭乗しているユニットにカーソルが合わせられるところを、正太郎のみ鉄人ではなく母艦にカーソルが合わせられるようになっている。母艦内から鉄人を遠隔操縦していることの表現なのだが、当初はこれをバグと勘違いするユーザーも少なからず存在した。
脚注編集
- ↑ …実は敷島博士本人は「人の言う事を簡単に信じてはいけない」とは言ったが、冗談だとは一言も言っていない。