ひびき玲子

ひびき玲子は『勇者ライディーン』の登場人物。

ひびき玲子
読み ひびき れいこ
登場作品 勇者ライディーン
声優 日比野美佐子
デザイン 安彦良和
初登場SRW スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
SRWでの分類 NPC
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プロフィール
本名 レムリア
種族 古代ムー帝国人
性別
年齢 1万2千歳以上(推定)
所属 古代ムー帝国ムトロポリス
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概要編集

ひびき洸の母親で、その正体は古代ムー帝国の王女「レムリア」。

妖魔大帝バラオですら畏怖する程の強大な念動力の持ち主にして、現在の地球上でムートロン開放装置「ラ・ムーの星」を発動させる事が可能な唯一の人物である。

1万2千年前、ムー帝国の長にして実父であるラ・ムーによって妖魔帝国に対抗する使命を与えられ眠りについていたが、バラオの復活を前に目覚め、考古学者のひびき一郎と結ばれ洸を産む事になる。洸を出産して間もなく、本来の使命である「ラ・ムーの星」の捜索を行なう為、夫と息子の前から姿を消す。以降は妖魔帝国の追跡から逃れつつ、飛行能力を備えたムーの古代船で「ラ・ムーの星」を求めて世界中を旅していた。

自身に課せられた使命の重大さを自覚しているが故にストイックに振舞う事が多いが、内心では「母親」として洸に接する事が叶わぬ現状を嘆いていた。

最終話で「ラ・ムーの星」を発動させ妖魔帝国を崩壊に導くも、念動力を使い切った事により死亡する。その亡骸はムーの古代船に収容され、ムー帝国が眠る海原へと去っていった。

物語序盤から存在自体は仄めかされていたものの突っ込んで言及された事は意外に少なく、中盤に差し掛かった時期から徐々にクローズアップされ、やがて終盤の物語を牽引するキーパーソンとなった。ただし、登場に至るまでの過程は写真やダミー(ムー帝国製と妖魔帝国製の2体が存在)、ホログラフィーとかなり遠回しな表現が続き、視聴者を焦らしまくっていたと言える。

登場作品と役柄編集

原作における立場上、作中で死亡したり、開始時点で既に故人であるケースも多い。しかしムートロンと一体となった魂だけの存在として、物語の核心へとプレイヤーを導く。

αシリーズ編集

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
故人。惑星ラクスプロトカルチャー遺跡にαナンバーズを招聘し、を通じてアポカリュプシスによる未曾有の危機を警告する。

COMPACTシリーズ編集

スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
初登場作品。今回は他のシリーズのように死亡する事も、既に故人扱いになっている事も無く最後まで生存し、ムトロポリスにて洸の帰還を待つ。終盤では夫の一郎も知らなかった「ラ・ムーの星」に纏わる秘密を告白し、アインストとの関連性を仄めかした。
スーパーロボット大戦IMPACT
リメイク前と同じ。

Scramble Commanderシリーズ編集

スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
中盤で眠りから覚め、ムーの古代船でムトロポリスへ向かう。このムーの古代船を防衛するシナリオで洸と感動の再会を果たすが、続く妖魔大帝バラオとの最終決戦で苦戦する息子を助けるため、「ラ・ムーの星」を発動させる。

単独作品編集

スーパーロボット大戦MX
原作終了後の設定ゆえ既に故人だが、「ラ・ムーの星」が『MX』の根幹のストーリーに関わってくるため、彼女も最重要人物のひとりに挙げられている。
「ラ・ムーの星」発動のタイミングを巡り他作品の登場人物達をやきもきさせるが、その機会は意外なところで訪れる事に…。

人間関係編集

ラ・ムー
実父である古代ムー帝国の王。
ひびき一郎
夫。玲子が弱音を漏らす事の出来る唯一の相手。
ひびき洸
息子。結果的に彼とは、ほんの数日間しか共に過ごす事が出来なかった。
ひびき久造
義父。最終回ラストではいつの日か、玲子がムートロンの力で復活すると予言している。
桜野マリ
第49話では彼女に「母親」としての秘めた苦悩を告白する。

他作品との人間関係編集

兜甲児チャム・ファウ
IMPACT』では彼らから実年齢1万2千歳である事を訊ねられ、これを認めている。
エルンスト・フォン・バーベム
MX』では元・主従関係。ムー帝国の王女だった頃に彼の邪心に気付き、追放した。

名台詞編集

「洸…ゴッドボイスを使ってはいけない」
「ゴッドボイスは諸刃の剣。敵を倒す代わりに洸、貴方のエネルギーをも吸い尽くす…!」
「ライディーンのゴッドボイスを使えなくしてあったのは、その為なのです」
第42話でホログラフィーとして洸の前に姿を現わし、ゴッドボイスが齎す危険性について警告する。
「お待ちなさい!!」
第46話で十字架に磔にした洸を処刑しようとする巨烈兄弟を制し、夕闇の中、古代船と共に出現する。
「ホホホ…激怒巨烈でしたね」
「何で忘れよう、その間抜け面!」
古代船を襲撃する激怒巨烈に怯む事無く、その醜悪な風貌をバッサリと斬り捨てる。
「ラ・ムーの星…我ら、善き人々に、力を……!!」
第47話で発現した「ラ・ムーの星」に捧げる祝詞。
「ムー文明の象徴であるムートロンを神面岩の額より開放し、人々を救う力よ…!」
「これで私は洸を救う事が出来ます。この腕に、あの子を抱く事が出来ます!」
「ラ・ムーの星…感謝します!!」
「ラ・ムーの星」の入手という最優先事項を一先ず終えた事で、「母親」として洸に接する事が出来る喜びに感極まり、落涙する。
「静かに…洸は疲れています…」
激怒巨烈やメカガンテを屠るも体力を消耗しきった洸を、愛しげに介抱する。ここに、母子の真の再会がようやく果たされた。
「ムー帝国の母は、子供達を守る為に妖魔族と戦いました…そして、妖魔族に斃された…」
「私も同じです…それが母の務めです!」
「この数日間、洸と一緒で私は幸福でした…あなた、洸の事は宜しくお願いします」
第48話で重傷を負った洸を守る為、迫りくる大巨烈獣バンガーを「ラ・ムーの星」で撃退する決意を一郎へと告げる。
「私も洸と一緒に楽しい時間を過ごしたいのです…でも、いま私が笑顔を見せたら洸の戦う気力を削ぐ事になります…」
「今の洸には厳しさだけが必要なのです。あの子が自分自身の身を守る為にも…!」
第49話で妖魔巨烈獣バラゴーンの迎撃を厳命し出動させた洸を見送りながら、愛息への秘めた想いと母親としての苦悩をマリに語る。
「せっかく巡り会えた洸と、こんな形で別れる事になるかも知れないなんて、それは辛い事です…」
「でも、私はムーの王女でもあるのです!バラオの手から世界を守る…」
バラゴーンとの戦いで我が子に起こるやも知れぬ最悪の事態に備え、一郎に再度「ラ・ムーの星」の発動を仄めかすが、この会話は偶然通り掛った神宮寺に聞かれていた。
「あの子は、バラオの力を知っても戦おうとしている。この私にラ・ムーの星を使わせまいとして」
母にラ・ムーの星を使わせたくなくて無謀な戦いを挑む洸と、そんな息子を命と引き換えに救おうとするレムリア。お互いを想い合う母子であるが故のジレンマがここにある。
「さようなら…短い間でしたけど幸せでした…私には、あの子を見殺しには出来ません!」
最終話で出現したバラオへの最終手段として遂に「ラ・ムーの星」の発動を決断し、一郎に別れを告げる。
「偉大なるムーの王者ラ・ムーよ、勇者ライディーンに王の救いを!」
「黄泉の魔族を討ち滅ぼし、地に永遠の光を与えられん…ラ・ムーの星よ…ラ・ムーの星よ…!!」
神面岩に祝詞を捧げ「ラ・ムーの星」を出現させた後、その強大なる念動力でムートロンエネルギーを開放する。
「命令です…ラ・ムーの命令です…母の命令です!!」
「ラ・ムーの星」の発動を知り動揺する洸を制し、開放されたムートロンエネルギーをライディーンに纏わせるよう厳命する。
「ムートロンを大切に…平和の為に使うのですよ……」
朦朧とする意識の中、洸から妖魔帝国に勝利した事を聞かされ安堵し、遺言を遺して玲子は事切れた…。

スパロボシリーズの名台詞編集

「いえ、私はなにもしていません! これは…ラ・ムーの星が、ムートロンが…」
「洸を、ライディーンが真の勇者と認めた…!?」
IMPACT』第3部銀河決戦篇第14話「妖魔の島」にてゴッドボイス入手フラグが成立すると発生する台詞。玲子の力を用いる事無く、ラ・ムーの星を発動させた洸の強大な念動力に驚愕した。
(かの者が…あなたにとって敵となるか…それとも……)
(かの者の声を聞きなさい…。ライディーンと共に……。そして、確かめるのです……)
MX』第23話「夢幻回廊」より。洸の夢の中に現われ発した啓示。「かの者」の覚醒に誘発される形で、洸の運命が大きく変わるとの母からの言葉に突き動かされ、洸は待機指示を破って綾人シンジのサルベージ作戦に参加する。
「強い意志…生きようとする意志…人間として生きる意志…」
「それだけがアポカリュプシスに打ち勝つ術です…」
第3次α』第33話外宇宙ルート「受け継ぎし遺産」より。グラビルの攻撃で昏倒した洸の意識に告げる啓示。
漠然とした表現に洸は戸惑うが、霊帝を討ち倒す為の重要なヒントがしっかりと含まれている。
「母が子を守るのは当然の事です。そして、戦士が人々を守るのも」
「戦うのです、勇者よ!この世界を生命の光で満たすために!」
『第3次α』最終話、ザ・パワーの中から息子・洸を奮い立たせる。玲子曰くザ・パワーから語り掛ける幾多の魂は、生を全うし残る者に後を託した人々で、憎しみを遺した魂の塊とは対なる存在との事。

余談編集

  • 「レムリア」とはインド洋に存在したとされる仮想の大陸のこと。インド洋を隔てたアフリカ中部と東南アジアに近縁のキツネザル(レムール)が分布していることから提唱されたが、ライディーン放映時には既に大陸移動説が裏付けられており否定されている。
    • オカルトの間ではレムリア大陸提唱から十数年後、大陸移動説が発表されるより前に(つまり実在の可能性が考えられていた頃)、何故かインド洋ではなく太平洋にあるとして、ムー大陸と同一視された。彼女の名前の由来はこちらであろう。現在ではクトゥルフ神話などにもムー大陸の別名として登場する