早瀬未沙

2023年10月1日 (日) 07:14時点における忠犬キャット (トーク | 投稿記録)による版

早瀬未沙は『超時空要塞マクロス』及び『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』のヒロインの一人。

早瀬未沙
読み はやせ みさ
登場作品

マクロスシリーズ

声優 土井美加
デザイン 美樹本晴彦
初登場SRW スーパーロボット大戦α
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プロフィール
種族 地球人(日本人)
性別
生年月日 1990年3月3日
年齢 19]]歳(TV版)
21]]歳(劇場版)
出身 日本
身長 168 cm
体重 45 kg
血液型 A型
所属 地球統合軍新統合軍
役職 マクロスブリッジオペレーター⇒メガロード艦長
軍階級 中尉 ⇒ 大尉 ⇒ 少佐
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概要

代々軍人の家系で、士官学校を首席で卒業したエリート士官。マクロスのブリッジでは、バルキリー隊の主任オペレーターを務める。

規律重視の為、一条輝とは口論が絶えなかったが、戦いの中で次第に心を開いていき、輝の事を一人の男性として意識するようになる。最終的にはTV版、劇場版ともに輝と結ばれた。

輝との関係とその経緯は概ねTV版・劇場版共に同じで、二人きりになり生き残る術を模索する中で、軍人としての関係から男女の関係へと発展していく。

その後、超長距離移民船団第一号としてメガロード-01の艦長となる。また、輝と結婚し、長女・未来(みく)を儲ける。そして、2012年9月に輝やリン・ミンメイと共に銀河へ新天地を求めて旅立つのだが、出航から4年後の2016年7月に移民船団は「行方不明」になってしまった。

「もう一人のヒロイン」として

早瀬未沙は番組開始当初キービジュアルにも多用されるも、アイドルとしての華を備えたリン・ミンメイと比較すると圧倒的に地味な設定で、任務に忠実な堅物キャラとして意図的に描かれすぎていた事もあり、大半のファンからスルーされた存在と言っても過言では無かった。

しかし、未沙の初恋相手との悲劇的な別れを描いたエピソード(TV版第7話「バイバイ・マルス」)から徐々に注目を集め、ゼントラーディ軍の捕虜となった回(TV版第12話「ビッグ・エスケープ」)で流れるような美しいストレートヘアーを披露し、それまでの堅物キャラのイメージを覆した事で一気にブレイク。放映当時はネットが普及しておらず、その波及効果は現在からみても凄まじい効果であった。最終的には、ミンメイと人気を二分する「もう一人のヒロイン」へと変貌を遂げた(未沙の人気ぶりは、本頁の余談の欄にも詳しい)。

なお、上記の未沙の描写については番組途中で方針変更をしたわけではなく、企画当初から「輝・未沙・ミンメイ」の三角関係を予定していた。つまり、未沙のブレイクは「制作側の想定の範囲内だった」という事になる。ついでに、番組開始前に描かれた最終的に主人公と結ばれるイメージ画が、番組終了後に公開されている。

登場作品と役柄

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
初登場作品。NPCだが、イベントでDVEも用意されている。火星では破嵐万丈の声を憧れの人・ライバーと聞き間違えるイベントが発生する(所謂、声優ネタ)。
スーパーロボット大戦α外伝
NPC。未来へ消えた輝たちを信じて、ミンメイと共に帰りを待つ。
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
メガロード艦長だが、NPC。輝とは完全に恋人関係となっている。プロトデビルンとの抗争終結後はミリアからシティ7を預かり、ミンメイと共にスピリチアを奪われた人々の救出任務に就く。

Scramble Commanderシリーズ

スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd

人間関係

早瀬隆司
父親。番組当初より統合軍最高指導者。部下であったグローバルへ副官を就けたのは父親である彼の推薦から。幕僚と人間味の板挟みの葛藤を抱え、最期は未沙に詫びを入れて死亡した。
一条輝
部下。初対面時に「おばさん」呼ばわりされる(未沙の年齢は19歳である)等、上官に対し軍属らしからぬ不遜な態度をとる彼とは犬猿の仲だった。
しかし、共にゼントラーディ軍の捕虜となった事件を切欠に距離が縮まり、ミンメイとの三角関係を経て互いに惹かれ合っていく。
リン・ミンメイ
本作のもう一人のヒロイン。ミス・マクロスに選ばれたアイドル。輝を巡って三角関係になる。
クローディア・ラサール
同僚にして親友。奥手な未沙にアドバイスする。
ブルーノ・J・グローバル
グローバルの副官として使命を果たす。
ロイ・フォッカー
上官。堅物振りをよく茶化されていたが、有能な指揮官として信頼している。TV版では、彼の訃報を病床の輝へ伝えに行くという辛い役目を担う事に。
柿崎速雄
部下。TV版ではゼントラーディ軍の捕虜になった際に「彼とキスするぐらいなら輝の方がマシ」と、あんまりな発言をする。
リン・カイフン
TV版序盤では彼にライバーの面影を重ね、密かに想っていた。
ミリア・ファリーナ・ジーナス
TV版では彼女に娘のコミリアが生まれた後、クローディアと共にコミリアをあやしている。劇場版では交流らしい交流は無かった。
SRWでは原作よりも絡みが多く、『第3次α』では彼女からシティ7総責任者の任を一時的に引き継ぎ、αナンバーズの勝利を待つ。プライベート面でも未沙と輝の仲人を買って出るなど、かなり親しい間柄に描かれている。
ライバー・フォン・フュリューリンク
地球統合軍少尉。未沙の初恋の相手。SRWでも原作同様、故人として名前のみ言及。

他作品との人間関係

マクロスシリーズ

イワーノ・ゲペルニッチ
『第3次α』では情報収集用のサンプルとして彼の許に囚われていたが、特に危害を加えられる事は無かった。
ガビルグラビル
『第3次α』で、艦長を務めていたメガロード船団を彼らによって壊滅させられ、ミンメイ共々拉致されてしまう。

スーパー系

カララ・アジバ
『第3次α』で、妊娠中の彼女がソロシップに乗船し続ける事を案ずるが、その揺ぎ無い決意を知り快く送り出す。

名台詞

TV版

「はは、これがその民間人ですか。どうりで何も知らない訳ね」
第3話「スペース・フォールド」より。主人公である一条輝との回線ごしの初対面シーンから。ちなみに、この発言が当時民間人だった輝にとっては気に障ったようで、彼から「なんです? このおばさん」と返されてしまっている(なお、未沙はまだ19歳である)。
このように未沙と輝の初対面は最悪な形だったのだが、まさか二人が後に結ばれる事になろうとは、多くの視聴者には予想できなかったことだろう。
「フォッカー少佐。VT-102に民間人が乗っている理由、あとでじっくりと聞かせていただきますからね!」
「輝さん、あなたも……ただじゃおかないわよ!」
同話。フォッカーから『軍のやり手の早瀬少佐も輝から見ればおばさんか』とからかわれた時に、こう言い返す。フォッカーには『おー、こわ』とふざけて怖がられ、ミンメイからは「謝ったほうがいいんじゃない? こういう人は(あとが)怖いわよ」と言われる。
「了解……そちらも、事故らないように気を付けて……!」
フォッカーからとどめに「指示頼みますよ、おばはん!」と言われたことに対して。この後、グローバル含めたブリッジクルーが全員笑いをこらえていたが、未沙のせきばらいでみんな黙ってしまったことは言うまでもない。
「拾いものを使うからです」
浮上中、重力制御が脱落してマクロスが墜落した時に、グローバルに対して。まさしくその通り。
「一条少尉、あたしにキスをして」
「これは敵の反応を見るチャンスなのよ」
「これは命令よ。早く!」
第11話「ファースト・コンタクト」にてゼントラーディ軍の捕虜となり、ボドル・ザーから「キスというものをやってみろ」と迫られた際、輝に対し自分にキスをしなさいと命令する。
なお、未沙と輝のキスを見たゼントラーディ達は大きな衝撃を受けた…のだが、後の展開を見ると、未沙と輝の互いの心にも影響を及ぼしたとも言えなくもない。
「それでもいいじゃない。好きな人がいるってことは、何がなんでもマクロスに帰りたいって思えるもんね。あたしなんか、任務が恋人代わり…」
第12話「ビッグ・エスケープ」でのブリタイ艦からの脱走時の輝との会話より。未沙は、アイドル歌手の道を歩むリン・ミンメイに片想いの輝をうらやましく思う。
周囲からお堅い印象を持たれがちな未沙もまた、一人の女性として異性との恋愛にあこがれていたのだ。
「ふふ、年上をからかうもんじゃないわよ」
上記の台詞を聞いた輝は「マクロスに帰れば、いい人が見つかりますよ」と未沙を励ました。そんな彼の言葉に、未沙は心を開いていくのであった。
今まで口論の絶えなかった未沙と輝だったが、この時から少しずつ距離を縮めていくことになる。
(わからない…何もかも…わかっているのは…カイフンがライバー少尉じゃないって事だけ…)
第16話「カンフー・ダンディ」より。カイフンに亡き恋人ライバーの面影を重ねた事に動揺。ダイダロス・アタックの発射タイミングを誤り輝を撃墜させてしまう。戦いが終わった後、自室で休息を取り胸中思うのだった。
「『ありがとう』なんて言葉、知ってたのね」
第18話「パイン・サラダ」より。
「…ホント言うとね、今度もまた貴方が来てくれるんじゃないかって思ってたのよ」
第27話「愛は流れる」より。「上官命令」を無視し、強引に未沙を救出した事を詫びるへの返答。やはり嬉しかった様子。
「素直になろうとは思ってるの。でも、輝と面を向かうとどうしても…」
第33話「レイニー・ナイト」より。ミンメイに嫉妬するあまり輝に対して厳しい態度を取ってしまった事で自己嫌悪となりクローディアと共に酒を飲み交わす。
「かけてあげる人を間違えてるわよ」
第34話「プライベート・タイム」。輝とピクニックの約束をするが、直後に輝はミンメイとデートの約束をしてしまいさらにゼントラーディの暴動鎮圧へと赴いていく。長時間待ち続けてやっと輝とのピクニックを始めるが着けていたマフラーがミンメイからの贈り物である事を表すイニシャル入りである事が発覚。当然怒り、輝の元を去る。
「輝、玄関の鍵はいつも閉めておかないと不用心よ…」
第35話「ロマネスク」。輝の元を訪ねるも、先にミンメイが訪れていた事を知りショックを受け、遂にはカムジンの反乱に対しても輝は病欠だと虚偽の報告をしてしまう。スクランブルがかからなかった事で問い詰めた輝に対してこの言葉を返した。
「ミンメイさん、あたし…貴方の歌、好きよ。」
「私には貴方みたいに文化を生み出すことは出来ないけど、それを守っていく事は出来るかもしれない」
「今…今ならはっきりと言える…一条君、貴方が好きです」
「ミンメイさん、貴方も歌を大切に」
最終話「愛は流れる」にて。輝とミンメイの元へ訪れメガロード船団の船長に任命された事を話し、告白。
「あたしたちが戦いに行くのも貴方が歌を歌う理由と同じ事なのよ」
同上。カムジンの攻撃により街が破壊され、輝に救出された後にミンメイへ歌う事を促す。
「喜んで。そしてこの宇宙を貴方の歌で響き渡らせましょう」
同話ラスト。ミンメイからいつか自分の歌いたい歌が見つかったら船団に乗せて欲しいと言われた際に。

劇場版

「早瀬未沙。揺れる女の心を演じます」
劇場版の特報より。この台詞は、劇場版のテーマの一つ「三角関係」を暗示させるものになっている。
なお、マクロスシリーズは全て後年に作られた歴史ドラマという設定があり、本作は『マクロス7』で「戦勝20周年記念映画」と語られた事も。つまり、この台詞を喋ったのは早瀬未沙本人ではなく「映画で早瀬未沙を演じた役者」であるという考え方も可能である。
「追いかければいいじゃない! 久しぶりに会えたのよ、遠慮することないわよ。同情なんて……されたほうがみじめよ!」
修羅場の末に逃げ出したミンメイを追いかけようとするものの、思いとどまった輝に対して。女の嫉妬、大爆発である。
「ふふふ……おかしいね。涙が止まりませんよ……」
その後、輝から、「俺の隣にいてほしいのは君」「いつ死ぬかわからないけど、こんな自分でよければ」と告白されて。
「こちらデルタ1、了解…」
ボドルザー撃破に成功し帰還する旨を告げた輝からの連絡を受け、感無量で返信する。
「…ただの流行歌よ」
「…何万年も昔に…異星人達の街で流行った…」
(……当たり前の…ラブ・ソング……)
作戦終了後、プレートに刻まれた「」への疑問を改めて口にするクローディアへ、確信にも似た見解を述べる。
αDC)』では原作同様、モノローグ部分にエコー処理を施す演出が成されている。

迷台詞

「ところで、どんな事情か知らないけど男の人があのような店に出入りするのは好ましくないわね」
TV版第6話「ダイダロス・アタック」にて基地内で輝と再会した後、去り際に発した台詞。この回の冒頭で輝はミンメイの買い物に付き合う中、下着店に入ったミンメイを待つ中で未沙たちと出くわしている。
「あなたの方がまだマシよ」
TV版第11話「ファースト・コンタクト」にてボドル・ザーから「キスというものをやってみろ」と迫られた際に、輝から「キスなら柿崎とでもしろよ」と言われた時の返答。
いくらなんでも、未沙と輝の両名から比較の対象にされた柿崎が哀れである(柿崎本人の耳には入っていないのだが)。
「艦長! パインサラダって何の暗号ですか?」
TV版第18話「パイン・サラダ」にて、出撃前のフォッカーから「パインサラダ楽しみにしてるぜ」と言われて。ズレた反応であり、横で聞いていたクローディアはクスリと笑っていた。

スパロボシリーズの名台詞

「いいわね…」
「赤ちゃんの笑顔…ずっと見ていたいわ…」
「私も欲しいなあ…赤ちゃん…」
第3次α』第59話「果てしなき流れの果てに」より。
「神壱号作戦」発動前日の雑談で、ミンメイにあやされるルウの無垢な表情に母性本能を刺激され、ふと洩らした爆弾発言。輝は狼狽しつつも、未沙との未来の為に勝利を誓う。
この事があってか、EDでは輝と未沙の結婚が決まった事が明かされる。
TV版原作でもミリアに赤ん坊が生まれた際には非常に好意的な反応を見せていた。

搭乗機体

マクロス
この艦の主任オペレーターを務める。強攻型変形させた後に、「ダイダロスアタック」を仕掛けた事もある。
メガロード-01
超長距離移民船団の第一号艦として艦長を務める。艦長である未沙および彼女の家族(夫・輝&娘・未来)やミンメイら多くの移民が搭乗している。
なお、メガロード-01は2012年9月に地球から旅立つが、4年後の2016年7月に船団ごと「行方不明」となった。

余談

  • 早瀬未沙は、1983年開催の徳間書店刊『アニメージュ』主催「第6回アニメグランプリ」女性キャラクター部門でグランプリを受賞している