至高神Z
至高神Zは『第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇』の登場メカ。
至高神Z | |
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読み | しこうしんゼット |
外国語表記 | Hypsistos Z[1] |
登場作品 | |
デザイン | 杉浦俊朗 |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇 |
SRWでの分類 |
機体 ラストボス |
スペック | |
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分類 | 人造神 |
全高 |
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重量 | 不定 |
所属 | 御使い |
意志総体 | 聖アドヴェント→ヒビキ・カミシロ(Z-BLUE)→アドヴェント |
概要
アドヴェントが降臨させた新たなる至高神であり、全ての宇宙の因果を超越した至高にして最強の存在。
砕け散った至高神ソルの残骸から構成された3つの神器(ヘリオース、プロディキウム、黒い太陽)にアサキム・ドーウィンと次元将ヴィルダークが所有していた8つのスフィア、そして残る4つを補う為の生贄として「永遠の命」たるアサキムと他の御使い3人を融合させる事で完成した。「Z」は旧世界の終わりを看取る者という意味でアドヴェントが名付けた。
その全容は、全身が光り輝く巨大な人型で、6枚の巨大な翼、蛇のような長い首、顔にあたる意匠が無い頭部、天使の輪のような複雑な形状の角、鋭い爪を持つ6本の指のある腕、長く伸びた足など、神々しくも禍々しい姿をしている。肩や足の部分にはアサキムごと取り込んだシュロウガに似たパーツがある。だがよく見るとシュロウガの物と違い、四肢にそれぞれ三つずつ配された計12の結晶体の内、右肩の一つ、右脚の一つ、左脚の二つが空白になっている。おそらくこの部位に取り込んだ8つのスフィアが搭載されていると思われる。
「存在しようとする力」と「消滅しようとする力」と言う相反する力を操り、単独で銀河を破壊する事すらも可能とし、真化融合を果たした攻撃でなければ全く通用しない。因果律を逆転させた攻撃、無限を思わせる再生能力、ネオ・リアクターとフェイクスフィアを搭載したゼル・ビレニウムをその場で創造するなど事象制御のレベルもケタ違いである。
アドヴェントはこの至高神Zの力によって1億2千万年に一度訪れる宇宙の大崩壊を乗り越え、すべてが失われたゼロから新たなる世界を創り、その管理者となる事を目論んでいる。
しかし、スフィアの欠けを補うためにアサキム(を含んだソルの負の側面たる黒の英知)を取り込んだ結果、彼の願いである「死を迎えること」、つまり崩壊への指向性が存在していたため、その願いを至高神が叶えたことで磐石だった組成が崩壊。最終的にはZ-BLUEに無力化され、超時空修復の手助けに使われた。その後は再びアドヴェントにより運用され、一億二千万年後に異なる世界に現れる。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 初登場作品。本作及びZシリーズ全体を通じてのラスボス。
- 4ターン目に必ず登場する。過去作のZマスターや巨大ランカ同様にマップ背景に統合されており、一切移動しない。9ターンの時間制限あり、HPが半分以下になるか、7ターン目を迎えると一度だけ全回復する為、前者を狙う場合実質的なHPは75万以上となる。さらに「真化融合を果たした攻撃でなければ全く通用しない」という文字通り、難易度ノーマルの初期数値の時点で4200と歴代のスパロボゲーム中でもかなり高い装甲値を保有しており、アドヴェントのレベルが最高値99となっており、高いステータスに裏付けされた防御力を誇る。3回行動から1回目マップ兵器、2連続全体攻撃が主。
- 出現時はアドヴェントが気力120(ハードだと150)で出現する為、ノーマルではエースボーナス発動に猶予があるもののハードでは発動済み。しかも敵ターンが回る度に自軍の一部が強制的にダメージを受けるので早めにイベントを起こしてしまうのが吉。幸いイベント発動前はアドヴェントは底力を所持していない。但しイベント後にSPは回復しない為この時点での精神コマンドの乱用は厳禁。
- イベントで全回復した際にアドヴェントの気力が108まで引き下がる。同時にアドヴェントのSP回復が底力レベル4になってしまう。幸い際立って高いわけではない為、1周目でも育成やゲームシステムを理解していれば1ターン撃破・もしくは1回の攻撃で倒すことも不可能ではないが、自信が無いなら出現時に態勢を整えてから集中攻撃で叩くべきだろう。
単独作品
- スーパーロボット大戦30
- 終盤に追加される戦線ミッション「未知との戦線」でアドヴェントの乗機として登場。
- アドヴェントの意思により、『第3次Z天獄篇』における全盛の性能を取り戻していない状態で、サイズも2L止まり。
- このミッションは繰り返しプレイする毎に相手の名前が「至高神Z」「至高神ZII」…「至高神ZX」と変わっていき、それに伴い最大10回まで敵の性能が強化されていく。
- 至高神ZXはHP70万に加えてHP回復(大)持ちと実数字だけなら天獄篇の最終戦をも上回るが、本作における強スキルである底力を持っておらず途中の回復やターン制限も無く、ゲームバランスの違いもあって真化融合を果たしていない自軍であっても十二分に戦える。
- 下準備が必要だが1ターンキルを1周目から行うことができ、最終段階の至高神ZXはPP125と高いPPを持っているため、強化パーツマニュアルPP+努力(応援)+AOSアップデートによって、本機の撃墜だけでPP650を獲得できる。本作では難易度によるデメリットも無く、ビギナーズモードも併用すれば安定した道場になる。
装備・機能
武装・必殺武器
- 超天死神雷(ウルティウム・デウス・トニトルム)
- 自機を中心とした広範囲を攻撃するMAP兵器。自軍ユニットがいても容赦なく使ってくるが、この時点の敵ユニットは装甲値4000や5000が当たり前のレベルなので巻き添えを食っても10ダメージしか発生せず、寧ろ被弾により味方の気力を上昇させる一種の支援攻撃になっている。
- 『天獄篇』では弾数も12発と比較的多めで4回行動中に複数回撃ち込まれるのが最悪の展開。『30』では消費EN50に変更されている。
- 名称の由来はラテン語「ultimum deus tonitrum」(究極 神 雷鳴)と思われるが「究極」を意味する「ウルティムム」が言いにくいためかウルティウムになっている。なおトニトルムは本来、雷鳴(音だけ)を意味する単語であり雷そのものを指す単語ではない。意訳すると「至高神の雷」か
- 超天死神光(ウルティウム・デウス・イニティウム)
- 唯一の通常武器で全体攻撃。
- 天使の輪の部分からオリジン・ローを抽出し、球体状にして敵対するものに放つ。虚空の輪廻を垣間見せた後、アドヴェント自身が無数の剣を突き刺して敵を消滅させ、至高神Zが光を吸収する。
- 虚空の輪廻の中では、不気味で巨大な髑髏、降り注ぐ火の玉、雷がほとばしる空に浮かぶ眼のようなもの、黒い液体を吹き出す得体の知れない謎の生物、荒野に立ってこちらを向く何かの影、重なり合う銀河らしきもの、核兵器らしき爆風、一瞬にして骨となる人々、羽ばたいた直後に不気味な骨だけの姿になる鳥、頭蓋骨が架かった大地に刺さる剣に留まる鳥、天空で6枚の翼を広げ輝く至高神Zらしきもの等、それらの場面が何度もループして繰り返される。
- 射程1~12に加えて消費ENは僅か10。気力制限もなし。加えて最大ENが800(ハードだと860)に加えてEN回復(大)まで所持しているので、戦闘する以上この技による攻撃・反撃から逃れる術は無い(避ける術は狙撃、強化パーツ無しではアクエリオンの無限拳しかない)。
- ラスボスの技には珍しくバリア貫通がないが、アドヴェントの能力の高さとサイズ差ゆえに無効化は困難。『30』ではバリア貫通が追加された。
- 名称の由来はラテン語「ultimum deus initium」(究極 神、始まり)と思われる。トニトルムと同様「ウルティムム」が「ウルティウム」になっている。意訳すると「始まりの至高神」か。
特殊能力
『30』では勝利を重ねる毎に段階的に特殊能力が追加・強化されていく。
- HP回復(『天獄篇』:小、『30』:小/中/大)
- 無尽蔵のオリジンローによる回復力の表現。小レベルを持つ敵はそこそこいるが、HPの多さに比例し回復量も凄まじい。『天獄篇』ではターン制限を考えると躊躇する余裕は無い。『30』では最終的に(大)を所持するため、どちらにせよ長期戦は死を意味する。
- EN回復(『天獄篇』:大、『30』:中)
- 無尽蔵のオリジンローを生み出す力ゆえか所持。そもそも燃費が良すぎて殆どあって無いようなものだが。
- オールキャンセラー
- 全ての状態異常を防ぐ。『30』ではVIII以降から追加。
- 対精神攻撃
- 『天獄篇』では未採用だったが、『30』で採用。I~VIIまで付加されているが、VIII以降はオールキャンセラーに上書きされる。
移動タイプ
サイズ
- 3L
- 王道シリーズでは初の3Lのラスボス。4000越えの装甲値と合わせて圧倒的な硬さを持つ。
- 2L
- 『30』で登場した時はこちら。天獄篇で登場した時よりも明らかに小さくなっている。
カスタムボーナス
- 自軍フェイズの開始時、マップ中にいる敵対軍勢のSPを-5する。
- 『30』で採用。SPの回復量を減らす地味に嫌らしいボーナス。
機体BGM
関連機体
余談
- 寺田貴信Pによると、至高神Zのアイデア自体は『Z』の時点ですでに考えていたとの事[2]。
- 責任感というある意味「痛み」を背負って執行していたドクトリンは「傷だらけの獅子」、自分が楽しいかどうかだけを絶対的な基準として「判断する」テンプティは「揺れる天秤」、自己満足ながら深い「哀しみ」に暮れていたサクリファイは「悲しみの乙女」、人間として消滅するために存在し続けたアサキムと人間を逸脱しながら限りなく人間だったアドヴェントの「相反性」は「いがみ合う双子」と、不足しているスフィアは組み込まれた者たちの性格と割りと合致している。埋め込まれた8つも誰かしらが代替しうるものではあるが、いい感じに抜けていたものである。
- 至高神Zの一部となったアサキムによると、命の意味を忘れてしまったアドヴェントは至高神と本当の意味で一つになる事は出来ていなかったらしい。また至高神ソルが真化融合の境地に至っていたことや、ソルの感情の中核たる「いがみ合う双子」を取り込んでいない事から、アドヴェントが駆る至高神Zは元々の至高神ソルと同等の力を発揮できていないのではないかと推察する向きもある。