黒の英知(Black Wisdom)とは、『Zシリーズ』に登場した用語。初出は『第2次スーパーロボット大戦Z』。
概要
「過去から未来、全ての知を集めたもの」であり、太極の欠片。これに手にした人間は限りない英知を手に入れると言うものである。具体的には以下の通り。
- 銀河のあらゆる事象が記録されたもの。それは過去のみならず、未来にまで及んでいる。
- 砕け散った太極の欠片であり、スフィアと同じルーツを持つ。
- 多元世界全てにあまねく存在し、これに触れることで大いなる力(オリジン・ローの本質と思われる)の一部を操る力を得る。
- Zシリーズの世界観に存在する、「根源の災厄が次元を超え、あらゆる世界を巻き込んだ挙句に全てを滅ぼす」という事実が記録されており、黒の英知に触れた者は例外なくこれを知る。
- 無印Zの「黒歴史」は、この「黒の英知」に記された事象の顛末のほんの一部[1]。『第2次Z』の多元世界を構成するどこかの世界においては、神話として伝えられる過去の話。
- どこかのジ・エーデル・ベルナルがこれに触れた事で、全ての世界の「ジ・エーデル」は次元力に関する能力を手に入れた。
- その一人であるエルガンは並行世界の自分との交信能力と常人を超えた寿命を得ている。
その正体は至高神ソルが自らの命を絶った際、スフィアと共に散らばった記憶の破片であり、本来の名称は「CHRONO H」→「CHRONO HORIZON」→「時の境界」である。
これに触れたほとんどの知的生命体は「知恵」と引き換えに、御使いの存在を知ることでその「絶望」に屈する形となる。これを唯一乗り越えたのはジ・エーデルの並行世界の存在であるエルガンのみである。
黒の英知に記録されているソルの意志は、自身・御使いの過ちもさることながら、一万二千万年の終末たる多元世界の崩壊さえも止められないことは熟知している。そのためにソルは未来へごく小規模ながら干渉してメトロポリスを通じて全多元世界の人間が協力し合い、乗り越えるよう伝えた。この行動そのものが「真化」である(真化の項目を参照)。
パイロットステータス
能力値
全ての能力がまんべんなく高いが、防御だけは平均的。
精神コマンド
- 祝福
- 持っているのはこれだけ。ソルの記憶の断片なので、神の祝福ということだろうか?
特殊スキル
関連人物
黒の英知に触れた人物
- Dr.ヘル
- ズール皇帝
- ムゲ・ゾルバドス
- メジ
- クエントの最長老。日々を瞑想で過ごしており、その中で触れたらしい。
- ワイズマン
- 彼の干渉により、C.C.は記憶を取り戻すと同時に黒の英知に触れることとなった。
- V.V.
- シャルル・ジ・ブリタニア
- ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
- 再世篇のZRルートではシャルルと対峙した際に一瞬黒の英知に触れ、エルガンの意図にも気付いている。
- ハーデス神
- 再世篇では「荒ぶる神」の名で呼ばれている。
- ズールやムゲの同志であり、「暗黒の力」の使い手であるが本編の時間軸では既に滅んでいる。時獄篇ではあしゅらによって復活してしまう。
- シャア・アズナブル、フル・フロンタル
- 第3次Zでの描写を見ると特異点となった際に黒の英知に触れたものと思われる。
- 宇宙魔王
- ブラックホールの正体は「マイナスのオリジン・ローの塊」であり、それと一体化することで黒の英知に触れたとされる。
- ジ・エーデル・ベルナル
- 上述の通り。彼は並行存在の中で比較的強い影響を受けており、絶望の未来に対する逃避から享楽主義に走った、との推察がなされた。
- アサキム・ドーウィン
- 明言はされていないが、経緯と立場からして確実に何かを知っている。
- スフィアを探す旅路の中で手に入れていたらしく、天獄篇の最終決戦では黒の英知によりコントロールされたシュロウガの軍団を率いて現れる[2]。また、至高神Zの盤石を崩したのもこの黒の英知の影響、「ソルの過去・死を望む」を含んでしまったことによる。
- エルガン・ローディック
- アサキム曰く「真の継承者」であるとのこと。エルガンの死後、ジ・エーデル(AG)と意識融合して協調性を高めたことで、間接的ではあるがジ・エーデルも多元世界の崩壊を防いだ立役者になった。
- ヒビキ・カミシロ
- ジェニオンの制御マトリクスである黒の英知の一部に触れた結果、ブーストアップ能力を身に着けている。
その他
関連用語
余談
- ダークブレインの専用BGMの名は「闇黒の叡智(あんこくのえいち)」と呼ぶ。現在の所、特別繋がりはないものの、存在や目的を踏まえると後付けながら関連性が帯びてくる。
脚注
- ↑ それを伝える使者のD.O.M.E.建造の際にはジ・エーデルの誰かが関わっていたのではないかとエルガン・ローディックは推測していた。
- ↑ パイロット名義も黒の英知。顔グラフィックの部分は時獄篇のプロローグ、黒とピンクが渦巻く一枚絵。