グン・ジェム隊(Platoon Of Gon Jem)とは、『機甲戦記ドラグナー』に登場する部隊。
概要
グン・ジェムが率いる部隊の通称であり、「ギガノスの汚物」と蔑まれ、軍内部で嫌われ者となっている愚連隊である。正式名称は「ギガノス帝国海洋戦域機動軍F軍団グン・ジェム別働隊」。
隊長のグン・ジェムや四天王を始め、見るからに悪人といった風貌のメンバーが揃っており、武闘派集団としてのイメージをより強く印象付けている。他の部隊への横暴な接し方やその凶悪なイメージとは裏腹に、隊内の結束は固く、特に隊長のグン・ジェムは、その面倒見の良さから隊員たちから強く慕われていた。
実戦でならした腕前でドラグナー遊撃隊を幾度となく苦しめたが、無限機動砲を巡る戦いでゴルを失い、ケーンに動きを見切られたガナンも戦死。怒りに燃えるグン・ジェムはギルガザムネで出撃し、猛攻を仕掛けるが、搭載されている思考コントロールシステムの暴走でジンの駆るスタークダウツェンを敵と誤認し、殺害してしまう。その後の出撃で自身もギルガザムネの機体の欠陥を突かれて戦死してしまう。
隊長という悪のカリスマを失ったことで、隊員達は見切りをつけて隊を次々離脱し、グン・ジェム隊は事実上の崩壊を遂げる。四天王ただ一人の生き残りとなったリー・スー・ミンは、半ば他人に巻き込まれる形でドラグナーを追って宇宙に出るが、その道中でマイヨ・プラートと出会い、彼と共にドルチェノフを討つ為に戦う事になる。
銭ゲバ小悪党の隊長を始め、悪党面のバトルマニア、男勝りのアマゾネス、粘着気質の変態、巨漢のおバカさんと非常にわかりやすい悪役が揃っており、カスタマイズされた各々のメタルアーマーの存在もあって印象深い敵役である。
登場作品
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 初登場作品。序盤にデビルガンダムを追って登場、その後の地上ルートで主に対決。無限機動砲を巡る戦いでは戦死者は出ず、その後のネオホンコンでの戦闘でミンを残して全滅する。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 据え置き機での初登場作品であり、声付きの作品としてはこちらが初めてとなる。
- 全員音声初収録のため、ロム登場イベントでは「!」などで済まされず、ボイスの総量が最も多い。
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- ア・バオア・クーでの最終決戦まで登場する。原作で生き残ったミンが、本作ではなんと戦死してしまう為、四天王おろかグン・ジェム隊は全滅という形となった。
人物
- グン・ジェム
- 隊長。見た目通り粗暴な悪党だが、身内への面倒見はいい。
- 青竜刀を装備したメタルアーマーによる剣戟戦闘を得意としており、ケーンを完全敗北に追い込んだ猛者である。専用機はゲイザムと金色に輝く試作型のギルガザムネ。
- ゴル
- 四天王の一人で、第1中隊長。知能は低いが有り余るパワーを持つ巨漢で、専用機のスタークゲバイも抜群のパワーを持つ。
- ガナン
- 四天王の一人で、第2中隊長。極めて凶暴な性格の持ち主で、容姿もこの上ない悪人面。専用機のスタークガンドーラは超長射程の砲撃戦仕様。
- リー・スー・ミン
- 四天王の紅一点で、第3中隊長。隊の唯一の生き残りになった。専用機のスタークダインは白兵戦仕様。
- ジン
- 四天王の一人で、第4中隊長。残忍な性格の美青年で、最期は暴走したグン・ジェムに誤認されて殺害された。専用機のスタークダウツェンはEWACを搭載した電子戦仕様。
グン・ジェム隊の搭乗機
グン・ジェムと四天王の搭乗機は以下の通り。他、各部隊にゲバイやガンドーラといった量産機が配備されている。
- ゲイザム
- グン・ジェムの愛機。
- スタークゲバイ
- ゲバイの隊長機で、パイロットはゴル。
- スタークガンドーラ
- ガンドーラの隊長機で、パイロットはガナン。
- スタークダイン
- ダインの隊長機で、パイロットはリー・スー・ミン。
- スタークダウツェン
- ダウツェンの隊長機で、パイロットはジン。
- ギルガザムネ
- ギガノス秘密工場からグン・ジェムが持ち出した試作兵器。
- 原作はグン・ジェム機だけだったが、ゲーム『サンライズ英雄譚(サンライズ英雄譚R)』及び『サンライズ英雄譚2』では四天王専用機も登場した。
- 無限機動砲
- ギガノス秘密工場の試作兵器の巨大自走砲。作中ではグン・ジェムとゴルが搭乗した。
- SRWでは二人は搭乗せず、『A』のマップギミックとして登場する。