ブラスタは『第2次スーパーロボット大戦Z』の登場メカ。
ブラスタ | |
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登場作品 |
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デザイン | 小野聖二 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | DMバスター(対次元獣用機動兵器) |
型式番号 | DMB-00 |
全長 | 18.3 m |
重量 | 62.6 t |
動力 | VX[1](スフィア「揺れる天秤」) |
開発者 | トライア・スコート |
所属 | アクシオン財団 |
主なパイロット | クロウ・ブルースト |
概要
アクシオン財団第13防衛研究所、通称スコート・ラボが開発した対次元獣用機動兵器「DMバスター」の試作1号機。
次元獣に対抗するための破格のスペックを持ち、機動性と索敵能力に長ける機体。カートリッジ換装によって様々な状況に対応可能なAX-55EAGLE(電磁加速式ガンランチャー)とフィールドを発生させる左腕のシールド「バンカー」が主武器。クロウは借金の肩代わりの見返りとしてこの機体での各種データ収集を担当することになる。
動力としてカルロスが持ち込んだ「VX」なる正体不明のエンジンを搭載しているが、その正体は12個存在する太極の欠片とされるスフィアの1つ「揺れる天秤」。搭乗したクロウがこれの資格者となったが、同じく搭載機であるガンレオンのマグナモードやアリエティス、バルゴラ・グローリーのガナリー・カーバーと比べると、ブラスタはどこまでも「機械」であり「ロボット」という範疇から出ていない。スフィアに深くかかわった兵器が有機的・生物的な特徴を有するようになることを考えると、未だクロウが完全に共鳴していないことが原因と見られる。
万能機を目指して設計されているが、様々な状況に対応する特性のまるで異なる武装、次元獣に対抗するための開発者いわくパイロットの失神上等のピーキーな機体スペックと操作性、更に高精度な情報収集能力を一つの機体に詰め込んでいるためバランスはお世辞にも良いとは言えず、結果としてクロウの技量ありきの機体となっている。
クロウが最初に乗り込んだ際にはリミッターを掛けられていたため「アクシオンの機体らしい、クセの無いマイルドな仕上がり」と返している。そのため解除した際の「この機動性なら、俺流で戦える」と返した事を考慮すると機体スペックの大半を抑えていたことになる。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 主人公、クロウ・ブルーストの機体。本作では主人公選択がないので必ずこの機体を使用することになる。序盤の選択によって近距離武器と遠距離武器の選択が可能で、選んだ選択肢によって得意武器と一部の武器の演出が変化する。
- 「各武器の演出が長い」「中でもダメージ部分とされる演出が長い」「第二次Zの仕様で攻撃演出→ダメージ部演出&ダメージ表示(→相手の攻撃演出)という部分スキップしかできない」の三つの仕様が悪いほうに噛み合い、「長い演出を見なければ命中の有無や、ダメージ値、特殊技能・能力の発動が非常に分かりにくい(相手の残りHPから推察するほかない)」という結果になってしまった。そのため、テンポが悪いと評するユーザーも多かった。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 主人公機ながら第15話「マン・アズ・ビフォー」が初登場。今回は『破界篇』で選択式だった格闘・射撃双方の武装を持っている。なお、ブラスタEsの改造をそのまま引き継ぐため、第14話までに目いっぱいEsを改造しておくと非常に楽。各武器のテンポの悪さはある程度改善されている。
装備・機能
- AX-55EAGLE
- アクシオン製の電磁加速式ガンランチャー。二門の砲口があり、下部の砲口はカートリッジとオプションの変更によって捕獲や突撃、狙撃と武器の性質が変化する兵器となっている。
- EAGLEは英語で「鷲」のことだが、ブラスタEsのFALCON、リ・ブラスタのRAPTORと合わせて考えると、アメリカの戦闘機「F-15 イーグル」が由来と思われる。
- リ・ブラスタに改修する際に外されるが、後にアクシオ・スコートSPに装備される形で再登場する。
- バンカー
- 左腕に装備してあるシールド。表面から発生するフィールドで敵の攻撃を防ぐだけでなく、これ自体がワイヤード・ブレードとなっているため、そのまま斬りつけたり、先端を射出して刺突するという方法もある。
- SPIGOT
- 「スピゴット」と呼称される4つあるリング状の随伴装備。「物体の移動と変換のための空間確率干渉器」、つまりVX(揺れる天秤)から発生される莫大なエネルギーを制御するための機能が付いている。これによって、VXのエネルギーを暴発させずにブラスタの攻撃力に転換できる。ただし、エネルギー源であるVXの出力を引き出せなければ使いこなせないため、実質スフィア・リアクターであるクロウ専用の装備。
- ステルス機能
- 正式名称不明。『破界篇』第2話でのみ使用し、イナクトのお披露目の会場近くに隠れていた。GN粒子の散布によって強制的に解除されるまでは全く気付かれておらず、かなりの高性能であることを伺わせる。恐らく、データ収集用として搭載していると思われる。
武装・必殺武器
- バンカー・ブレイク
- 有線式シールドバンカーを射出する。トドメ演出時はワイヤーを引き戻して回収、接近して斬りつけるのだが、ダメージが既に出終わった後にこれらの演出を行う為、非常に演出が冗長。せめてトドメの一撃時にダメージが表示されるようにすれば、そんなに問題はなかったのだが。
- EAGLEショット
- AX-55EAGLEを連射する。トドメ演出時は接近して旋回撃ち。
- ベイオネット・スパイカー
- 対次元獣用の捕獲兵器。カートリッジを交換してネットを射出し、腰部から電磁パイルを射出。さらにカートリッジを交換して先端部にエネルギーの銃剣を発生させ、一気に貫く。突撃時の牽制手段がないためかEsでは未採用。
- 運動性低下の特殊効果を持つ。
- クラッチ・スナイパー
- AX-55EAGLEをロングバレルに交換して狙撃する。破界篇では二発外した後、誤差修正してから本命の一発を叩き込む。再世篇では最初の二発が当たるようになり、最後の一発はトドメ演出時のみになった。なお、クロウが構築したクラッチ・スナイパーの狙撃用のデータはブラスタEsのフルアクセル・シュートに転用されている。
- ACPファイズ
- 「アサルトコンバットパターン・ファイズ 」と呼称されるパターンアタックでクロウの十八番。
- グレネードを3発撃ち込み、シールドバンカーを射出して相手を拘束し、それを軸として中央を周り込みながらEAGLEを発砲、速やかに火力を集中のところまでは共通演出。
- 選択肢によって演出が異なり、射撃では相手に急接近してEAGLEを中央に撃ち込み、格闘では相手に急接近してバンカーで中央を両断する。再世篇ではこの二つの演出を合わせ、急接近しつつEAGLEを撃ち込み、しかる後バンカーで両断、という演出になった。
- 本来はファイヤバグで用いられている、複数の機体で行う連携戦術パターンであり、その流れは大きく分けて三段階。「ターゲットを中央に固定(敵機を複数人で包囲)」⇒「そのまま速やかに火力を集中(囲んだ状態で集中砲火)」⇒「最後は中央を突破(隊長機による格闘攻撃)」。クロウ曰く「呆れるほど有効な戦術」。この一連の流れを単機でやってのけるあたり、クロウの技量とブラスタのポテンシャルがうかがえる。
- なお、『再世篇』では連射速度やモーション開始のスピードが速くなっており、『破界篇』に比べると10秒近く短くなっている。ちなみに「ファイズ」はギリシャ文字の「Φ(ファイ)」のことで、この一連の動きがこの文字に似ているのが由来。
- リ・ブラスタにはR・B共に引き継がれなかったが、『天獄篇』においてリ・ブラスタTのSPIGOT-VXMとして復活した。
- SPIGOT-VX
- SPIGOTを使用した攻撃パターン。本機における最強必殺技。選択によって性能・演出が変わる。再世篇では2つがそれぞれ別の武器として併用使用可能になった。
- 射撃ではEAGLEと機体後方に展開したSPIGOTとの連続射撃で牽制した後、SPIGOTを機体前方、横一列に配置し「フォーメーション・スプリットライン」で一斉発射、最後にSPIGOTを機体胸部のVX前方に一直線に配置、VXから発射したエネルギーをSPIGOTで集束し、相手を縦に切り裂く。グランゾンの「ディストリオンブレイク」を想像すれば大体あっている。リ・ブラスタではブルーキットのクラッチ・スナイパーに演出が継承されている。トドメ演出では上空では大爆発、地上では火柱が立つ。
- 格闘ではSPIGOTをVXとリンク、「フォーメーション・ショットガン」でSPIGOTをチャクラムとして相手を引き裂いた後、SPIGOT3基で取り囲んで相手を拘束。
- その後ベイオネット・スパイカーを展開し、残った一基に刀身を通し巨大化させて突撃、相手を貫いた後は全機を結集した後頭上に掲げ、全てのSPIGOTから刀身を展開して粉砕する。
- 敵を掲げる際のカットイン時にスフィアの発動音が鳴る。なお、『再世篇』では近距離の格闘・遠距離の射撃のパターンアタックがそれぞれ別の武器として実装されている。ちなみに格闘の方はトドメにならない場合、攻撃後にくるくる回りながら離脱するという奇妙なパターンを見せる。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- M
- 通常のMSと大差ないのでこのサイズ。以降の改造機まで殆ど全長は変わらず、改良を重ねてきた装備によって膨大なエネルギーを扱う。
カスタムボーナス
- 移動力+1、特殊能力『EN回復(小)』を得る
- 第2次Z破界篇
機体BGM
- 「CLOSE GAME LIFE」
- クロウ・ブルーストのテーマ。
対決・名場面
- ストレート・フルクラム
- ブラスタの整備のためにスコート・ラボに戻ったクロウをインペリウムが急襲する。整備中のブラスタの代わりにカスタムタイプのアクシオで迎撃するクロウだったが、続いて現れたパールネイルの前に劣勢を強いられる。さらにはアイムまでもが現れ、整備の終わったブラスタと、クロウにそれを届けるため操縦していたエスターが危機に陥る。アイムがクロウに課した二択は、エスターか自身、どちらの命を取るかという非情なものだったが、クロウはその選択を強いるアイムを叩き潰すことを選択。アイムの指示でパールネイルが割り込むが、構わずクロウは乗り換えたブラスタで吶喊。その強い意志によって目覚めた「揺れる天秤」は新兵器「SPIGOT」の起動を可能とし、スフィアの力はパールネイルを一撃のもとに退けるのだった。
- 二つのACPファイズ
- 復興の進むリモネシアでファイヤバグに追われるエスター。海岸線付近まで後退した時、マリリンと直下の部下4機が追って来る。彼女らがエスターに放った攻撃は、ファイヤバグの定石「ACPファイズ」だった。だが、追撃がかかろうとした瞬間、海の方向から飛び込んできた白い機体が、Esを包囲するうちの1機に襲い掛かる。そう、先ほど彼らが放ったのと同じアサルトコンバットパターン・ファイズで。攻撃を追えて滞空するその機体は、次元獣バスター0号機・ブラスタだった。
- 獅子との邂逅
- ジェラウドとの激闘の中、挑発に乗り激高したクロウ。だが、その怒りはあまりに不自然だった。仲間達の声も届かず、周りの状況もまるで見えていないその様子に、ロジャーは彼の持つ「揺れる天秤のスフィア」の副作用を知る。それは、共鳴条件である「迷いにもぶれない強い意志」…それのみに支配され、正常な判断が出来なくなることだった。混乱の中、自身を庇って次元獣化したエスターのことも目に入らず、ただジェラルドを追おうとするクロウ。そこに突然現れたのは、獅子を象った無骨な機体…「傷だらけの獅子」、ガンレオンであった。
関連機体
- アクシオ
- ブラスタのデータを流用した改造機がいくつか登場している。
- 次元獣
- ブラスタの戦闘対象。
- ガンレオン・マグナ、バルゴラ・グローリー、アリエティス、聖王機ジ・インサー、ジェミニア、ジェニオン、尸逝天、プレイアデス・タウラ、アン・アーレス、次元将ヴィルダーク(次元将形態)、シュロウガ・シン
- 他のスフィア搭載機。機械的にスフィアの力を引き出している本機とジ・インサー、ジェニオンを除いたほとんどの機体は生物・有機的な特徴を有している。
- エメラルダン
- 顔を合わせるなり真っ二つにされた。
- リ・ブラスタ(R/B/T)
- 本機のデータを基に創られた後継機。完全覚醒したスフィアに合わせて作られている。TはR・Bを統合した最終完成系。
- ブラスタEs
- 本機の量産試作機。扱いやすさを重視している。
余談
- ブラスタのフル改造にかかる費用は93万5千。つまり、トライアがクロウの借金をブラスタの開発費から捻出しなければ、フル改造出来た事になってしまう。ただし、ゲームの資金単位がGであると明言されてないので、この比較は間違いの可能性がある。そもそも、新型機などのフル改造が、高級マンション数軒分に劣り開発中の武装の製作費用の半分というのも考えづらいが、一方で『LOE』では改造費にも使われるクレジットが「1クレジット=10円」と明言されていた事を考えると一概にあり得ないとも言い切れない。
- 2012年5月(『再世篇』から数えるとわずか一ヶ月後)に、壽屋からS.R.G-S 1/144プラモデルが発売された。OGシリーズ以外の機体の登場としては初となる快挙である(その件の反映として、商品のキャッチコピーはシリーズ共通の「SUPER ROBOT WARS OG ORIGINAL GENERATIONS」ではない、「SUPER ROBOT WARS ORIGINAL MACHINE」である)。ただし著作権表記はOGシリーズと同様「(C)SRWOG PROJECT」となっている。
脚注
- ↑ 正確にはローマ数字の5であり、クゥインティプルエックスと読む。
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