フォン・ブラウン
概要
人類が初めて月に到達した地点(実際に現実でアポロ11号が月面着陸した場所である)に建設された宇宙世紀最初の月面都市で、ロケット開発に貢献したフォン・ブラウン博士(こちらも実在の人物)から都市名をとっている。人口は約5000万人であるが、経済的に豊かな為なのか、犯罪の発生率は低く、治安は地球やスラム化したコロニーよりも良いとされている。
まだ、スペースコロニーの建造が始まったばかりである時代、月面に資源採掘を目的とした基地が建造され、そこに付随していたマスドライバーを利用する形で、コロニー建造に必要となる資源が、サイド3を除く各サイドへ向けて輸送されていた。その後、基地の近辺に月面最初の恒久都市の建造計画が開始され、宇宙世紀0027年に「フォン・ブラウン」と命名されて完成を迎えている。その後、月の裏側にサイド3に資源の供給を行う為に別の基地が建造され、これが後のグラナダ市となっている。
コロニーの開発が進んでいくのに比例する形でフォン・ブラウンにも繁栄がもたらされる事になり、最初に建造された都市を下地に積み重ねが繰り返される形で都市の拡張も行われている。また、アナハイム・エレクトロニクスのモビルスーツ工場も設けられた事で、ここで数十年という年月を掛ける形で、数多くのモビルスーツの製造が行われ、様々な軍事組織に渡っている。
『機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー』ではアルビオンが寄港し、フォン・ブラウンの工場でガンダム試作1号機がFb(フルバーニアン)としての回収を受けており、後にケリィ・レズナーの搭乗するヴァル・ヴァロと死闘を繰り広げている。しかし、後にデラーズ・フリートがジャックしたコロニーを落とす可能性が出た事で、それを恐れた市の意向でコロニーの推進剤に強制的にレーザーが照射された結果、コロニーは地球に向けて進路変更してしまい、最終的にそれを止める事は適わないまま、地球の北米地区に落下してしまっている。この事が切っ掛けで地球側にジオンとの内通を疑われてしまったのか、後のグリプス戦役では、「アポロ作戦」を遂行したティターンズの襲撃を受け、占拠されてしまった時期がある。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、アムロ・・レイの搭乗したνガンダムがここから出撃し、ロンド・ベル隊に合流する事になっている。
『機動戦士Vガンダム』のU.C.0153年にはアースノイドとスペースノイドの争いが宇宙戦国時代という形で終焉したため、地球連邦首都がフォン・ブラウンに移されている。そのため、連邦政府を『月の中央政府』と呼ぶ場合がある。ただし、作中では明確には登場しない(小説版では登場する)。
『∀ガンダム』では「フォン(・シティ)」という名になって登場する。ゲンガナムと違って一応名称は引き継がれ地続きで繋がっているようだ。
登場作品
旧シリーズ
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- エンディングにおいて名前のみ登場。サラ・ザビアロフが大戦終結後に居住している。
- スーパーロボット大戦F完結編
- フルアーマー百式改が手に入る。都市に敵が侵入すると敗北になる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 『0083』におけるケリィ・レズナーのイベントが発生。原作と違いコウ・ウラキに加えてボスとリョーコもケリィと会うことになる。
- スーパーロボット大戦D
- 第3話の舞台で、OZに占領されている。また、カミーユとファが住んでいる設定。
- スーパーロボット大戦BX
- 第39話「どこにでもある『正義』」にて、名前のみ登場。
関連人物
関連用語
- 月
- 地球の衛星。フォン・ブラウン市はここにある。
- SRWでは他にも様々な軍事施設が建つどころか、作品によっては敵対組織の中枢施設があったり、メカの拳が飛んできたり、巨大な落書きをされたりとなかなかカオスな事になるのだが、フォン・ブラウン市民は無事なのだろうか。
- グラナダ
- 宇宙世紀における月面第二の都市。地球の正面にあるフォン・ブラウンに対し、グラナダは地球から見て裏側に位置する。
- 一年戦争時代はキシリア・ザビの突撃機動軍が置かれていた土地柄もあり、地球連邦寄りのフォン・ブラウンに対してこちらは伝統的にジオン寄りであり、アナハイム・エレクトロニクスのフォン・ブラウン工場がνガンダムを開発している裏でグラナダ工場はサザビーやギラ・ドーガ等を造っている。
余談
- 『OGシリーズ』では、幾つか設定の共通している月面の恒久都市であるセレヴィス・シティが登場。月面のケイリー高原に建設され、郊外にはマオ・インダストリーの本社が存在している。
脚注
- ↑ 星の屑作戦の本当の目的からすれば、むしろフォン・ブラウンにコロニーが落ちるとデラーズ・フリート側も困るのだが、ケリィがコウと行動を共にしていたためにガトーはそれを明かす事も出来なかった。