ダブルオーライザー
GN-0000+GNR-010 ダブルオーライザー(00 Raiser / Double Oh Raiser)
- 登場作品:機動戦士ガンダム00
- 分類:第4世代ガンダム(モビルスーツ)
- 型式番号:GN-0000+GNR-010
- 全高:18.3 m
- 重量:75.1 t
- 動力・推進機能 :GNドライヴ×2基(ツインドライヴシステム)
- エネルギー:GN粒子
- 装甲材質:Eカーボン
- 開発者:イアン・ヴァスティ
- 所属:ソレスタルビーイング
- 主なパイロット:刹那・F・セイエイ、沙慈・クロスロード、赤ハロ(サポート)
- メカニックデザイン:海老川兼武
ダブルオーガンダムがオーライザーと合体した形態。オーライザーに搭載されている制御システムにより不完全だったツインドライヴシステムを完全稼働させることに成功し、圧倒的な力を発揮できるようになった。さらにトランザムもオーバーロードせず使用することが可能になり、発動時は機動性や火力はもとより超大なビームサーベルであるライザーソードや自分を量子化してテレポートするなどもはや兵器の域を脱しており、それゆえ「ガンダムを超えた存在」として「ガンダム」の名が外されている。ちなみにトランザム発動時は「トランザムライザー」と呼称される。
だが、トランザムを発動すると自機を中心に脳量子波交信領域を拡大させる量子空間を形成したり(簡単に言えば、人工的に人々が交信しあう空間を作り出す)、その大量の純正GN粒子で搭乗者を「真のイノベイター」に覚醒させる(厳密に言えば、あくまで可能性レベル)など本機の真の目的は戦闘ではなかった。「来るべき対話」に備えて準備をするための機体だったのである。
なお、合体状態のみオーライザー側にパイロットがいなくても稼働には支障がない。ただし、ライザーシステムは使用できない。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 初参戦作品で、兄弟機とも呼べるガンダムが存在しているという設定。29話「戦士達の叫び」で登場。武装追加・MAP兵器追加・サブパイロット追加と至れり尽くせりなパワーアップを果たす。ただし2人とも加速を持っていない為、フットワークを必要とする状況がやや苦手なので、パーツかスキルでフォローしたいところ。ゼロ残留ルートを通った場合、57話で一時的にノーマルのダブルオーに戻る。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 宇宙ルート7話から参戦。劇場版設定のため太陽炉を失っており、粒子貯蔵タンク装備型で登場。よってライザーソードは使えず、火力も射程も再世篇と比べてガタ落ちしている。第二部終盤でダブルオークアンタに乗り換えるまでかなり長い間使用することになるので、しっかり強化しておくといいだろう。
- なお、ツインドライブがないのにトランザムバーストは使える。何故?
装備・機能
武装・必殺武器
格闘兵装
- GNソードII
- 両腰に装備された銃も兼ねた長剣。GN粒子が付着されており、GNフィールドの貫通も可能。ビーム刃を出したり、持ち手同士を接続してGNツインランスとすることもできる。
- GNビームサーベル
- 両腰に装備されている。出力調整をすれば刀身の短いGNビームダガーとしても使える。
- GNソードIII
- ライザーソードの出力に対応するため、新たに設計された武装。ライフルモード、ソードモードの切り替えは健在であり、さらにビームの威力や斬れ味も向上している。第2次Zではライザーソードでのみ使用。UXでは劇場版設定なので普通に使えるようになった。
射撃兵装
- GNソードII(ライフルモード)
- GNソードIIを変形させた銃。高出力時にはカッター状の粒子ビームを発射する。
- GNバルカン、GNビームマシンガン、GNマイクロミサイル
- いずれもオーライザーの武装。特にビームマシンガンとマイクロミサイルは両肩のサイドバインダーにあるため使用可能である。バルカンはスパロボ未登場。
- GNソードIII(ライフルモード)
- GNソードIIIが変形した銃。3門の銃口からビームが発射され、収束や拡散、連射のモード変更が可能。スパロボでは使用不可。
必殺武器
- トランザム発動
- オーバーブーストを起動して連続攻撃を仕掛け、量子化テレポートの後敵機の頭上に現れ、真っ二つにした後撃破を確認して離脱する。この時、刹那の目がイノベイター特有の金色に輝く演出がある(これはイノベイター技能習得前から確認できる)。
- ライザーソード
- トランザム使用時のみ可能な超巨大ビームサーベル。膨大な粒子量の制御のためオーライザーにもパイロットがいなければ使用できない。全長は最大約1万kmにも達する。だが消耗する粒子量も莫大で発動させた後はほぼ動けなくなってしまう。当初はGNソードIIを二本重ねて発動していたが、耐えきれなかったのでGNソードⅢが作られることになった。実際GNソードIII以降は粒子量の調整がしやすくなるなど取り回しは一気に向上している。(それでも消耗は多いため気軽には使えないが。)第2次Zでは最初からGNソードIIIを使う(が、しかし、使用時にはスカートからソードIIが消える)。元ネタはイデオンソードらしい。
- UXでは使用不能だが、二部中盤で一度使おうとしている(ELSに接近されて失敗に終わったが)。
特筆機能
- トランザムバースト
- 本機に隠されていたシステム。純粋種のイノベイターの脳量子波とツインドライヴシステムを連動させることで高純度のGN粒子を拡散させ、人々の意識を伝搬させる。さらに細胞障害を負っていたラッセ、瀕死状態だったルイスを蘇生させるなど傷ついた人々を癒す奇跡も起こした。また高純度の粒子を拡散させるためその光を見た物を真のイノベイターに覚醒させることもある。第2次Z再世篇でも終盤で発動し、V型感染症にかかったシェリル、細胞老化に蝕まれたホランドを治癒させる活躍を見せた。厳密にいうとこのシステムで回復するのは「疑似GN粒子による障害」なのだが、再世篇ではレンジが広くなっている。
因みに、このシステムによる意識伝搬は脳量子波によるものであるため、量子空間内では何故か全裸の状態になる(意識のみであるためか)。そのため、ト裸ンザムという造語が生まれた。 - 量子化
- トランザムライザー時に機体を量子化させて別の場所に再構築する。テレポートの一種らしいが、ごく短距離しか移動出来ない。劇中では攻撃を回避する際に時折使っていた。スパロボでは分身として特殊能力に反映されているほか、トランザム発動時の演出の一環としても使用している。
防御兵装
- GNシールド
- GN粒子を付着させた実体盾。ブレイドも内蔵されている。二基構成で合体させ腕に装着するほか、分割してオーライザーのサイドバインダー、あるいは両腕に装備することも可能。劇中では装備していないためか、再世篇でも装備されていない。
特殊能力
- 剣装備
- 切り払いを発動。
- EN回復(小)
- GNドライブの恩恵でエネルギーが回復する。
- 分身
- 気力130以上で発動、敵の攻撃を50%の確率で完全回避。量子化による攻撃回避を再現したもの。
- GNフィールド
- 2000以下の全ダメージを無効。UXで実装。
- トランザム
- UXで実装。気力130以上で移動力+1。
移動タイプ
サイズ
- M
カスタムボーナス
- 全ての格闘武器の攻撃力+400
- 破格のボーナス。トランザムが強化されるのが一番大きい。
機体BGM
- 「儚くも永久のカナシ」
- 2nd前期OPテーマ。
- 「FIGHT」
- トランザム使用時の曲。
- 「TRANS-AM RISER」
- ライザーソード使用時の曲。
対決
- 対アルケーガンダム
- 戦闘前にサーシェスに銃撃され、右腕を負傷するという不利な状況での戦闘だったが、それでもアルケーと互角以上の戦闘を繰り広げる。余裕の色を失くしたサーシェスは、通りかかったカタロンの航空機を人質をとるが、もはやそんな姑息な手は通用しなかった。そのまま激情に任せて倒さんとする刹那だったが…。
- 対マスラオ
- アフリカタワー周辺で待ち構えていたブシドーと対峙。相手のトランザムに驚愕するも負傷を引きずったまま何とか応戦する。その後仲間が駆けつけ、ブシドーは撤退した。
- 対スサノオ
- コロニー「エクリプス」周辺で対決。一進一退の激闘の末、未来のために戦う決意をした刹那に軍配が上がった。
- 対リボーンズガンダム
- 最終決戦。擬似とはいえ同じツインドライヴ機である相手に圧倒される場面もあったが、戦いは徐々に互角の死闘へと様相を変えていく。最後はトランザム同士の激闘の末相討ちとなるが、片方のGNドライヴを奪われてしまった。機能停止するダブルオー。だが、刹那の前に現れたのは…。
名場面
- 起動試験
- ラボでの稼働試験。だが凄まじいまでの粒子量を発生させ、マリーが基地から何万kmも離れている地球での異変に気付き、さらに消滅したはずのハレルヤが一瞬復活する。この時点でトランザムバーストの効果のひとつである「癒す力」の一端を見せていた。尚、この時の粒子生産量は300%以上とのこと。
- ダブルオーライザー初登場
- イアンから沙慈がオーライザーを託され、そして合体。直後その圧倒的な機動性でジニンが乗るアヘッドを撃破。さらにトランザムを発動し手こずらされたガラッゾやガデッサを量子化などを駆使して撃破するなど戦局を変化させる無双振りを見せつけた。
- メメントモリ破壊
- アフリカタワーを破壊せんとするメメントモリ2号機を止めるため出撃。エンプラスの電撃を喰らいつつもライザーソードを発動。その長大なビームサーベルに多くの視聴者も驚いただろう。だが、わずかに照準がズレ、破壊には失敗して…。
- BEYOND
- 最終決戦。ガデッサとガラッゾとの2対1の戦いで劣勢に追い込まれ、トランザムを発動。しかし、トランザムの加速粒子により、刹那は仲間たちの危機が迫っているのを感じ取る。命を散らせはしないと刹那が咆哮した瞬間、ダブルオーから溢れんばかりの光が。やがてそれはソレスタルビーイング号全体を包み込む。これを見たマリナは「刹那の命の輝き」と評した。直後ガデッサとガラッゾが吹き飛ばされ、イノベイド達の脳量子波が乱れる、そして人を癒し、意思を繋ぎ合わせる奇跡が起こる。刹那は純粋種に、真のイノベイターへと革新を遂げるのであった。マガジンZ版では地球の人達からも光が見えていたシーンがある。
スパロボシリーズの名場面
- 革新の扉
- 今作でのダブルオーライザー初登場シナリオである「戦士たちの叫び」にて。アザディスタンを襲撃するアロウズを迎撃する中、行方不明となっていたヒイロがガンダムエピオンに乗って自軍に合流するが、ウイングガンダムゼロに乗ったミリアルドも登場。2人はゼロシステムに操られるままに戦い始め、町への被害など考えずに暴走してしまう。アザティスタンが焦土と化しかねない危機的状況の中、刹那はデュオの「トランザムを使えば2人を止められるかもしれない」という言葉を受け、沙慈の操縦するオーライザーとドッキングしトランザムを発動する。
そのトランザムによって広がった光――GN粒子による対話空間に困惑する刹那だったが、カミーユからの「耳を澄ませ、多くの声を聴け」という助言を受け戦場に響く「叫び」を―沙慈とルイスの悲劇的な再会を、カトルの精神に触れたトロワの記憶の復活を―聞き取っていく。そして自身も正気を取り戻したヒイロに対して「ガンダムに打ち勝て……!」という言葉を贈る。それは破界事変にて自身がヒイロから贈られた言葉を受けたものであり、この言葉によってヒイロはゼロシステムを完全に克服することに成功したのであった。 - 狙撃、その照準は
- 「白い牙」にて。ブレイク・ピラーの一件の後、地上に降りたZEXIS宇宙部隊は決起したホワイトファング、そして離反したアニューと戦っていた。奪還を諦めないロックオンは離脱を計るガッデスに追いすがり、必死にアニューを説得する。しかし、それが功を奏しかけた瞬間、リボンズが脳量子波によるハッキングでアニューを操り、ケルディムを撃墜にかかる。それを防いだのは、後方からダブルオーが放った一射。量子の世界での邂逅の後、我に返ったロックオンはガッデスのコクピットを引き抜き、アニューを連れて一時離脱。オーライザーから聞こえる沙慈の賞賛に、刹那は一言、こう答える。「狙撃のコツは、あの男に教えてもらった」と。ロックオンとアニュー、二人の命を結果的に救ったのは、今はもういないもう一人のロックオンだった。
関連機体
- ダブルオーガンダム
- 素体。
- オーライザー
- 支援機。
- ダブルオーガンダム セブンソード
- 外伝に登場。エクシアと同様7つの剣を装備。ツインドライヴの安定が優先され、採用は見送られた。
- ダブルオーガンダム セブンソード/G
- 外伝に登場。上記の武装に加え、GNソードIIブラスターを追加した。太陽炉が2基喪失している為、太陽炉とGNコンデンサーの組み合わせ(後にGNコンデンサー2基に変更)で稼動していた。
- 0ガンダム
- ダブルオーの太陽炉の片割れはこの機体のもの。
- ガンダムエクシア
- ダブルオーの太陽炉の片割れはこの機体のもので、ツインドライヴの同調率が一番高い組み合わせがこの機体と0ガンダムの太陽炉である(小説版ではデュナメスやヴァーチェ、キュリオスのものでツインドライヴのテストが行われたが上手くいかなかったと語られている)。
- ダブルオーライザー 粒子貯蔵タンク装備型
- 劇場版でのダブルオーライザーの姿。GNドライヴが粒子貯蔵タンクに置き換えられている。
- ダブルオークアンタ
- 劇場版におけるダブルオーライザーの後継機。
- YF-29 デュランダル
- 全く無関係の機体ではあるが、本機同様の「対話を行うための機体」。
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