概要
地球連邦軍の大将。ちなみにレビルは艦隊指揮を執っていても、「提督」ではなく「将軍」と呼ばれ続けていたことから、地球連邦宇宙軍成立以前は陸軍か空軍の指揮を執っていたのではないかと思われる。
フルネームは安彦良和氏の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』において設定されたもので、一般的には「レビル将軍」と呼ばれる[1]。
経歴
富野由悠季監督による小説版『機動戦士ガンダム』では「士官学校の初等科からを首席卒業したエリート」という設定になっており、連邦・ジオン共に名の知れた名将でもあった。
レビル将軍は一週間戦争では各サイドの生き残りとルナツーの戦力を取り纏め、第一連合艦隊を編成。それを指揮しルウム戦役に臨むが、新兵器モビルスーツの前に、圧倒的な戦力差を誇りながらジオン公国軍に惨敗。レビル自身も乗艦「アナンケ」を破壊させられ捕虜になるが、南極条約調印直前に脱走に成功する。そして、「ジオンに兵なし」演説において捕虜として垣間見たジオン公国軍の実情を暴露し徹底抗戦を主張する。おかげで事実上の講和条約だった南極条約は、休戦条約から「核兵器やコロニー落としなど大量破壊兵器の使用禁止、捕虜交換などの交戦規定」を定めた戦時条約に留まった。
その後、戦意高揚の為に英雄を求めた連邦議会により、陸・海・空・宇の全連邦軍の指揮権を持つ最高司令官として抜擢され、レビル将軍は一時的にとはいえ、地球連邦軍の実質上のトップとなる。彼の指揮の元、地球連邦軍は大反攻作戦である「オデッサ作戦」においてジオン公国軍に勝利を収め、再び宇宙に進出してジオン公国軍の宇宙要塞「ソロモン」の攻略に成功する等、大勢を有利にしていく。
しかし、大勢が地球連邦軍にほぼ決したソロモン攻略後、レビル将軍はジオン公国公王デギン・ソド・ザビとの休戦条約締結時に、ギレン・ザビが仕組んだソーラ・レイ発射によって乗艦「フェーベ」と共に宇宙の塵となった。
人物評
付与された多大な権限を背景に、自身がモビルスーツの脅威を一番身近で感じた為か、地球連邦軍のMS開発計画である「V作戦」の主導。また、連邦とジオンの地球上におけるパワーバランスを変える事になった「オデッサ作戦」では直接の指揮を取るなど、一年戦争を連邦の勝利に導く為には無くてはならない存在であった。
また、政治力にも優れており、「保守派や日和見主義の多い参謀本部からの突き上げを巧く回避し、台所事情の苦しい連邦軍を巧く纏め上げて戦闘態勢を維持し続けた」事は評価に値する。しかし、その文武に優れ先見性もある恵まれた能力故に、地球連邦軍の主流派に入ることはできなかったようで、「あくまでも戦時の英雄に過ぎない」という意見もある。裏を返せば、レビル将軍は地球連邦軍のタカ派のトップでもあり、安彦良和氏の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』ではその側面が強調され、ジオン公国軍を強く敵視し徹底抗戦を唱える場面も描かれている。
レビルはニュータイプに理解があり、ホワイトベース隊を個人的に支援した他、「ソロモンの亡霊」による奇襲時にはニュータイプ同士の共鳴の為か頭痛を訴える等、彼自身もニュータイプか、もしくはその素養があったことが分かる。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦
- ジャブロー基地がインスペクターに襲われた際の通信でのみ登場。それきり登場しないが、安否は不明。
単独作品
人間関係
- デギン・ソド・ザビ
- ジオン公国の公王。彼による休戦協定の申し出に応じたが…。
- ギレン・ザビ
- ジオン公国軍総帥で、レビルの宿敵ともいえる存在。彼の密命で放たれたソーラ・レイによってデギン諸共命を絶たれた。
- なお、ギレン・ザビがジオン公国軍側の主人公キャラクターを務める戦略シミュレーションゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズでは、対するレビル将軍が地球連邦軍側の主人公キャラクターを務めている。
- 黒い三連星
- ルウム戦役では彼らの攻撃によって旗艦が撃沈され、捕虜となっている。
- ブライト・ノア
- 彼が率いるホワイトベース隊に便宜を図った。
- アムロ・レイ、フラウ・ボゥ
- ベルファストで会った際、彼やフラウに対して期待しつつも「軍を抜けたいならば、一年は刑務所に入らなければならない」との厳しい現実を突きつけた。
- エルラン
- オデッサ作戦時の参謀だが、彼のスパイ行為で作戦が破綻しかけた。SRW未登場。
他作品との人間関係
名台詞
迷台詞
搭乗機体・関連機体
余談
脚注
- ↑ ついでに、『SDガンダム GGENERATION』シリーズおよび『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズにおけるレビル将軍のフルネームは「ヨハン・エイブラハム・レビル」と設定されている。