YF-21

2016年9月25日 (日) 19:10時点における忠犬キャット (トーク | 投稿記録)による版

概要

VF-17 ナイトメアを開発した実績を持つゼネラル・ギャラクシー社が開発した次世代可変戦闘機(AVF)。

「シュツルムヴォーゲル(シュトゥルムやボーゲル、フォーゲルなどの表記揺れ有り)」という愛称があり、後にVF-22のペットネームにも採用された。

機体概要

テストパイロットでもあるガルド・ゴア・ボーマンが開発主任を担当。競合機のYF-19と同等の技術を導入した上で、ゼントラーディ軍のバトルスーツを参考に開発されたため、脳波コントロール(BDI)による操縦が可能となっている。この点で、YF-19とはコンセプトを異にする。

主翼の構造材に液体金属の類を応用しており、従来機とは異なりフラップやエルロン等の動翼を持たない。これは可動部分や開口部の削減に繋がりステルス性に寄与する他、状況により翼を自在に変化させ、より最適な形で揚力を得ることができる。

BDIの導入によりパイロットと機体を神経接続し制御をすべて脳波で行い、文字通り機体を自分の身体の様に自在に操れるため、機体の操作性・追従性は非常に高い。機体各部に設置した広角或いは精密光学・赤外線カメラが捉えたイメージを直接脳が捕らえるため、目を瞑っていても全周囲を認識出来、さらには各種センサーの映像やミサイルの飛行機動予測図まで見ることが出来る。反面操縦者の心理動揺がそのまま機体の挙動に反映されるため、操縦者の脳波が安定していなければ使いこなせないという欠点がある。また、操縦者のやろうとした事を忠実に実行するということは、危険な行動を冗談などであっても考えればそれもダイレクトに反映してしまうという事でもある。作中ではガルドの精神状態から一時制御不能に陥り、救出に来たイサム・ダイソンに対する憎悪から彼の乗るVF-11 サンダーボルトに対して危険な行動を実際に行う気が無かったがイメージしてしまった結果その行為を機体が行ってしまい、重大な事故を引き起こした。そのため、後にVF-22S シュツルムボーゲルIIとして採用された際には従来の操縦系に戻され、BDIは簡略化され機体制御の補助に使われている。

従来機と異なり、脚部に推進系が収納されていないため、非常時にはファイターモードでデッドウェイトとなる四肢を排除し、機体の限界性能を引き出すハイマニューバモードが存在する。この状態では、在来機を遙かに超えた超高速戦闘が可能になる反面、操縦者に肉体の限界を超えるGが加わるため危険である。

劇中での様相

同機の開発主任を担当したガルド・ゴア・ボーマンが搭乗。トライアルでは、正規軍人のイサム・ダイソンYF-19に一歩も引かない性能を誇った。

続いてゴーストX-9との戦闘ではハイマニューバモードで挑み、ゴーストを自らの命と引き換えに撃破した。直後、そのまま大気圏を突き抜けてしまい、命を落としたガルドの棺役として、止まることのない永遠の宇宙旅行へと彼を乗せたまま旅立った……(MOVIE EDITIONの場合。OVA版ではゴーストと激突して爆散している)。

登場作品と操縦者

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
初登場作品。以降、ガルドが専用パイロットを務めるが、2回行動の早さも相まって充分YF-19とともに主力となれる存在。イサムとのバルキリーでの喧嘩イベントでは敵となる。原作では決死の攻撃であったリミッター解除はENを消費するだけで何故かデメリットが無い。
スーパーロボット大戦α外伝
ミュンのためにガルドが敵に回るが、イサム相手にしか戦わない。イベントをこなせばマップ中で味方になり後半も使えるが、撃墜するとそのまま未来編まで使えない。2回行動が無くなり、回避が高いとはいえガルド固定なのでガッツの恩恵を受けられないが、魂リミッター解除は格闘武器では屈指の攻撃力。だが射程補正ダメージを考慮すると反応弾に劣り、通常戦闘ではYF-19と同様、射程への不安が残る。リミッター解除の演出が派手になったほか、ピンポイントバリアパンチも機体のカットイン他演出が強化されたが、ガウォーク形態では使用不可能になった。一部バージョンではピンポントバリアパンチと誤植されている。
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
さすがにリミッター解除は本作でオミット。イサムからもガルドへの負担を考慮して止められている。代わりに合体攻撃でダブルピンポイントバリアパンチが追加。後半では(元々YF-21は反応弾の使用は前提としていないが)反応弾も追加される(ないと全体攻撃がないというゲームバランスの都合上でもあるが)。

装備・機能

武装・必殺武器

格闘
バトロイド・ガウォーク形態のみ使用可能。第3次αでは不採用。

武装

頭頂部レーザー砲
これまでのVF同様に頭頂部に設置されたレーザー砲。実際に発砲した描写が無い為かそのレーザー砲身はスタビライザーやフィン状の頭部装飾と勘違いされ易い。SRW未採用。
内蔵式ビームガン
両腕に内蔵されたビーム砲。どの形態でも使用可能。
シールド
ファイター形態での尾翼。バトロイド・ガウォーク形態では両腕に装備。ピンポイントバリアとの併用により防御能力を向上させる事が可能。
ガトリングガンポッド
銃身の長いガンポッド。他機種とは異なり二丁を標準装備しケースレス弾を使用する。
マイクロミサイル
機体内蔵式とファストパック装着分を併用。
ピンポイントバリア
一部分のみカバーするバリア。3つ発生し、バリアパンチとしても利用できる。バトロイド形態のみ使用できる。

オプション装備

超高機動マイクロミサイル
移動後着弾式の2スクエアのMAP兵器。αでのみ採用された。
大型対艦反応弾
第3次αのみの武装。

必殺技

ピンポイントバリアパンチ
ピンポイントバリアを拳に集中させて、敵機に打撃を与える。
第3次αでは両手で放つカットインとなっている。
一斉射撃
スパロボαではバトロイド時の武装。ビームガンとマイクロミサイルを敵機に叩き込む。
第3次αではファイター時の武装となり、マイクロミサイルを多数発射しつつ突撃し、怯んだ所でバトロイド形態へ変形し敵前でジャンプ、逆さになりつつ敵の背後からガンポッドを叩き込む。トドメ演出こそないが撃墜時は専用のセリフが用意されている。
リミッター解除
手足を排除し、エンジンのリミッターを解除してのハイマニューバ・モード。機動力が爆発的に向上するが、同時に極めて高いGによりパイロットへの負担が大きい正に奥の手。エンジンのリミッターは機体の限界ではなく、パイロットの肉体の限界に合わせている。また高G下での操縦にはBDIの恩恵も大きく、劇中ではガルドの眼球が高Gで潰れた後もしっかりとゴーストX-9を視認していた。
ガルドはこのモードをゴーストX-9戦で使用。腕に付いたシールド=尾翼すらも破損し、尾翼の無い状態ではあったが、無人機であるゴーストX-9に匹敵する機動を見せた。長時間高Gに晒された結果肉体が破壊され、ゴーストに特攻し機体が大破し死亡している。
αでは単なる体当たりだが、α外伝では高機動挙動からの体当たりへとグラフィックが進化している。第3次αでは削除され、代わりにダブルピンポイントパンチが追加された。

合体攻撃

ダブルピンポイントバリアパンチ
イサム・ダイソンYF-19との合体攻撃。高威力・射程1~5・移動後攻撃可能・サイズ差補正無視バリア貫通で、気力110で出せる。以下の説明はYF-19の項目と同様。

特殊能力

盾装備
シールド防御を発動。
変形
ファイター、ガウォーク、バトロイド形態に変形可能。
ピンポイントバリア
バリア

移動タイプ

ファイター時。飛行可能。
ホバー
ガウォーク時。
バトロイド時。

サイズ

S

機体BGM

「DOG FIGHT」

関連機体

VF-22S シュツルムボーゲルII
正式採用機。通常の操縦系するなど改良されている。
VF-27 ルシファー
本機の設計思想を更に推し進めた機体。

余談

  • ベースデザインはノースロップ社及びマクドネル・ダグラス社により開発された試作戦闘機YF-23 ブラックウィドウIIである。
  • 原作でリミッター解除をした際には、中に乗っていたガルドは非常に苦しそうな表情を浮かべており、その直後の場面においてはリミッター解除によるGでガルドの肉体が押し潰されて眼球が破裂するというショッキングなシーンであった。当然、最終的にガルドは死亡、YF-21はゴースト撃破後に宇宙へ飛び出してしまい、ガルドを乗せたまま永遠の宇宙の迷子になってしまう。……この場面を思うと、第3次αで削除されたのは当然と思われる。

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