- 1993年1月30日 ~ 1994年1月22日(名古屋テレビ) 全47話
- 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦V(2017年)
概要
サンライズ制作の勇者シリーズ第四弾。前作までの谷田部勝義が監督から退き、本作以降の三作は高松信司が監督を務めている。 化石燃料の枯渇により鉄道網が発達した近未来を舞台に、正義のヒーロー「勇者特急隊」とさまざまな悪党たちの戦いを描く。
谷田部監督シリーズにおける勇者はエネルギー生命体の宇宙人や地球の分身など超越的存在が機械に憑依していたのに対し、本作の勇者は「超AI」を搭載し科学技術で作られた純粋なロボットである。 この「超AI」という設定は次作『勇者警察ジェイデッカー』(未参戦)で作品の根幹を為す設定としてクローズアップされた。また後のシリーズ作品である『勇者王ガオガイガー』にも取り入れられている。
作中の年代は昭和125年と設定されており、西暦2050年にあたる。
作品全体にメタフィクションの要素が取り入れられており、特に最終回で明らかにされる黒幕の正体と目的は話題となった。
ストーリー
世界の鉄道網を一手に握る「旋風寺コンツェルン」の若き総帥旋風寺舞人は、父の遺言を元に正義の秘密組織「勇者特急隊」を結成。自らも現場に赴き、社長業の傍ら日夜悪と戦い続けていた。
そんな勇者特急隊の敵は、マッドサイエンティスト、中華系マフィア、時代錯誤のテロ組織、国際的窃盗団など。 だが舞人の父が警戒していた「巨大な悪」も暗躍を始めており、世界全体がその脅威に晒されようとしていた。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
舞人とその周辺人物
- 旋風寺舞人
- 本作の主人公。
- 吉永サリー
- 本作のヒロイン。家計を助けるため様々な場所でアルバイトしており、その先々で舞人に出くわす。
- 浜田満彦
- 舞人の親友。
- 青木桂一郎
- 旋風寺家の執事でダジャレ好き。
- 松原いずみ
- 舞人の秘書。
- 旋風寺裕次郎
- 舞人の祖父。
- 大阪次郎
- 旋風寺鉄道の青戸工場長。勇者特急隊のメカ開発と整備を行う。
- 旋風寺旭
- 舞人の父親で故人。エグゼブによって事故に見せかけ暗殺された。
- 旋風寺ルリ子
- 舞人の母親で故人。夫共々エグゼブに暗殺された。
- 吉永テツヤ
- サリーの弟。勇者特急隊に憧れている。
敵対勢力
ウォルフガング一味
- ウォルフガング
- 自身の技術力を誇示するため様々なロボットを作り出すマッドサイエンティスト。
- イッヒ
- ウォルフガングの部下その一。
- リーベ
- ウォルフガングの部下その二。
- ディッヒ
- ウォルフガングの部下その三。
アジアンマフィア
- ホイ・コウ・ロウ
- マフィアのボス。
- チンジャ・ルース
- ホイの右腕となるナンバー2。
ショーグン・ミフネ一味
- ショーグン・ミフネ
- 江戸時代の文化にかぶれており、現代を江戸化し自分がショーグンとなって君臨しようとする。
窃盗団ピンク・キャット
- カトリーヌ・ビトン
- 強欲かつ傲慢で、「美しい宝石は美しい自分にこそふさわしい」と窃盗を行う。それ以外にも納豆が嫌いなので根絶しようとしたりするなど、傲慢で気まぐれな犯罪を繰り返す。
- オードリー
- カトリーヌ・ビトンの忠実な部下。
ブラック・ノワール一派
- エグゼブ
- 表向きの顔はTR(トレジャー・ロボテック)社の社長ケン・エノモト。
- パープル
- エグゼブの部下。表の顔は人気のロックミュージシャン。
- ブラック・ノワール
- エグゼブを背後で操っていた正体不明の黒幕。
その他
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
勇者特急隊
敵対勢力
楽曲
OP
- 『嵐の勇者(ヒーロー)』
- 作詞 - 横山武 / 作曲・編曲 - 樫原伸彦 / 歌 - 岡柚瑠
ED
- 『危険なゴールド』
- 作詞 - 横山武 / 作曲 - 前田克樹 / 編曲 - 鶴由雄 / 歌 - Marie Cochrane
- 前期ED。内容は悪役たちがメイン。
- 『Black diamond』
- 作詞 - 横山武 / 作曲・編曲 - 樫原伸彦 / 歌 - PURPLE
- 後期ED。劇中ではパープルが歌う曲として使われた。
挿入歌
- 『レッツ・マイトガイン!!』
- 作詞 - 横山武 / 作曲・編曲 - 工藤隆 / 歌 - 露湖藻雷蔵
- 『グレート・ダッシュ!!』
- 作詞 - 横山武 / 作曲・編曲 - 工藤隆 / 歌 - 露湖藻雷蔵 & 海蔵
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦V
- 初参戦作品。ティザームービーで舞人・マイトガイン・ジョー・飛龍・ティーゲル5656が公開されている。
主要スタッフ
- 企画 - サンライズ
- 原作 - 矢立肇
- 監督 - 高松信司
- チーフライター - 小山高生
- 脚本協力 - ぶらざぁのっぽ
- キャラクターデザイン - 石田敦子、オグロアキラ
- メカデザイン - 大河原邦男
- デザイン協力 - デザインメイト、岡田有章
- チーフメカ作画監督 - 山根理宏
- 美術監督 - 岡田有章
- 色彩設計 - 歌川律子
- 撮影監督 - 杉山幸夫、森夏子
- 音響監督 - 千葉耕市
- 音楽 - 工藤隆
- プロデューサー - 今井慎、加古均、小原麻美、古沢文邦、吉井孝幸
- 製作 - 名古屋テレビ、東急エージェンシー、サンライズ
余談
舞人やその周辺人物の名前は、昭和30年代の青春映画や邦画スターから取られている。
勇者シリーズは『トランスフォーマー』からのデザイン流用が多いことでも有名だが、本作ではジョーが搭乗する飛龍、轟龍の2体が『トランスフォーマーZ(ゾーン)』からの流用となっている。