神聖ブリタニア帝国
神聖ブリタニア帝国(Sacred Empire of Britannian)
『コードギアス』世界の3分の1を支配している超大国。
皇帝を頂点とした絶対君主制国家であり、厳しい身分制度の置かれた階級制社会が特徴。下層階級やナンバーズに対する徹底した差別意識や、それらの反抗意志を奪うため麻薬『リフレイン』の密売を行い無力化を図るなど、その振る舞いは現実世界における嘗ての貴族社会や列強諸国を彷彿とさせるものとなっている。
本国は現実世界におけるアメリカ大陸に位置するが、『ブリタニア』というイギリスの属州と同じ名称が指すように元はイングランド王国であり、アメリカ独立戦争の失敗やトラファルガー海戦敗北に端を発するイングランド王国解体というifの歴史を歩んだ結果、新たに建国された国家である。そのため、文化面などは現実世界のイギリスを含むヨーロッパに近い。国内通貨はポンド。
地名
身分
- 皇帝
- ブリタニアを収める者の称号。実質的に世界の3分の1を収める者の称号でもある。
- 皇族・皇位継承者
- ブリタニアの次期皇帝の地位を受け継ぐことができる権威の持ち主。現皇帝であるシャルルが108人もの皇妃を持つため、皇子や皇女は母親の違いによりミドルネームが異なる。また、多数の皇子・皇女が存在する関係上、次期皇帝の地位を狙う皇子・皇女たちによる皇位継承権争いが絶えない。皇位継承順位は基本的には年齢順だが、母親の家柄や本人の資質・実力などにより上下する事もある。皇位継承権の返上や皇籍と引き換えに罪をあがなったり、ブリタニアの大勢に影響を及ぼす大規模な事業の許可を得る事が出来る。なお、皇帝の許しを得れば復帰も可能。
- 貴族
- 大公爵から武勲候までの位に就いている者の呼称。平民であっても一定の条件を果たせば就任することもできる。
- ユーロ・ブリタニア
- E.U.建国に伴い追放されたヨーロッパ出身者を先祖に持つブリタニア貴族の総称。外伝作品『コードギアス 亡国のアキト』に主に登場する。
- 騎士
- ナイトメアフレームのパイロットの呼称でもあるが、本来は皇族の護衛である専任騎士を指す。
- ナイトオブラウンズ
- 皇帝直属の騎士であり、帝国最強の12騎士。
- ナンバーズ
- 占領エリアに元々住んでいる住民をブリタニア側から総称して呼ぶ言葉。ブリタニアの階級制度では最下層に位置している。
- 特に、エリア11に居住する日本人は「イレヴン」という蔑称で呼ばれ、差別待遇を受けている。
- 名誉ブリタニア人
- 各エリアの住民が役所の手続きと試験を受けると得られる称号。ナンバーズと比べて、ある程度の自由と身分が保証されるが、ブリタニア側からの扱いは殆ど変わらず、ナンバーズ側からは『裏切り者』という考えが一般的であるなどで、ある意味一番肩身が狭い階級と言える。反乱防止のため、特例を除き携帯電話を所持することが出来ない。
登場作品
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
- 初登場作品。『機動戦士ガンダム00』に登場する勢力・ユニオンと合併し『ブリタニア・ユニオン』になるという凄いクロスオーバーを果たしている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
- 『ガンダム00』の地球連邦との兼ね合いからか、こちらの名称で呼ばれる事が多くなった。
単独作品
皇族
男性皇族
皇帝
- シャルル・ジ・ブリタニア(ブリタニア皇帝)
- 第98代目皇帝。『不平等においてこそ競争と進化が生まれる』という彼の持論を国是としているが、実際はブリタニアの侵略によって世界に起きている紛争の数々を「俗事」で片付けてしまう程、全てに対して無関心となっている。これが後に、一部の息子達の叛乱を招く事になった。
皇子
- オデュッセウス・ウ・ブリタニア
- 第1皇子。皇族の中でも凡庸な人物で、次期皇帝の座にも興味を示さないが、温厚さや人から恨まれる事の無いある種の人徳を持ってはいた。
- シュナイゼル・エル・ブリタニア
- 帝国宰相にして第2皇子。
- クロヴィス・ラ・ブリタニア
- エリア11の初代総督にして第3皇子。
- ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア(ルルーシュ・ランペルージ)
- 第11皇子だがシャルルによって皇籍は剥奪され、日本に送り込まれた後、極東事変の際に記録上は死亡扱いとなる。その後ランペルージ姓を名乗り別人として生きる事に。自分と妹ナナリーを見捨てた上に、唯一の親友である枢木スザクの母国である日本まで蹂躙した父と帝国に怒りと憎悪を抱き、仮面のテロリストゼロとなって父への復讐と帝国の打倒を目指している。後に父シャルルを抹殺した後、ギアスを用いて帝位を簒奪し、ブリタニアの文化を徹底的に破壊する行動にでる。
- キャスタール・ルィ・ブリタニア/パラックス・ルィ・ブリタニア
- 本編未登場で、ニンテンドーDSのゲームソフト版に登場。第15皇子で双子の兄弟でもある。兄のキャスタールはアクイラ、弟のパラックスはエクウスという専用KMFに搭乗し、レガリアへの合体機構も持つ。二人とも傲慢で残忍な性格をしている上に、ギアス能力まで持っているという危険さも持っている。
その危険な性質は幼い頃から既に顕著であったことから一族に『鬼子』と呼ばれ危険視され、5歳の時にはキャスタールがパラックスを殺害してしまったことから、皇位継承権を剥奪されナリタの研究施設にずっと幽閉されていた。しかし、実際は2人とも生存しており、殺害の件も危険人物である彼らを公の場から遠ざけるため、皇帝シャルルが仕組んだ偽装工作であった。シャルルからは『生きて脱出することが出来たら皇位継承権を返してやる』と言い含められており、生への執念とギアスの力で暗躍を始める。
女性皇族
皇帝
- クレア・リ・ブリタニア
- 本編未登場で、外伝漫画『漆黒の蓮夜』に登場。当初は日本某所の隠れ里にかくまわれ、日本名の「カルラ」と名乗っていた。すべてが終わった後、皇帝に即位。ミドルネームから、コーネリア及びユーフェミアの先祖と思われる
皇妃
- マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア
- 第5皇妃。庶民の出だが、「閃光のマリアンヌ」という異名を持つ凄腕の騎士であった経緯を持ち、ナイトオブラウンズでもあった。
皇女
- ギネヴィア・ド・ブリタニア
- 第1皇女。前線で指揮を執るのでは無く、権力を振るうことを好む。
- コーネリア・リ・ブリタニア
- 第2皇女。クロヴィスの死後、エリア11の総督に任命され、武力によって反抗勢力の排除に当たる。
- ユーフェミア・リ・ブリタニア
- 第3皇女。クロヴィスの死後、エリア11の副総督に任命され、ルルーシュとの再会を機に、皇女の立場を捨ててまで「行政特区日本」の設立を決意するが…。
- カリーヌ・ネ・ブリタニア
- 第5皇女。わがままで高慢ちきな皇女として、ある種の有名になっており、自分よりも先にエリアを任されたナナリーに辛く当たる。しかし、スピンオフ作品の『双貌のオズ』では、高い推理力や別人かと思えるくらい意外な一面も見せている。
- ナナリー・ヴィ・ブリタニア
- ブラックリベリオン後、第12皇女として皇族に帰属し、カラレス総督の死後、エリア11の新総督に就任。行政特区日本の再度の設立を宣言し、失敗に終わるが、エリア11を「矯正エリア」から「途上エリア」にまで戻す実績を出してはいる。
- マリーベル・メル・ブリタニア
- 本編未登場で、スピンオフ作品である『双貌のオズ』に登場。第88皇女(ナナリーやカリーヌよりも年上だが家が没落したために順位が下がった模様)。一見すると温和な美人であるが、切れ者で、対テロリスト遊撃機甲部隊「グリンダ騎士団」の騎士団長を務める。なお、テロにより母と妹を失った過去を持ち、それによる諍いで、父・シャルルの事も憎んでいる。これらの点からも、異母兄であるルルーシュの女性版ともいえる。とはいえ、何から何までルルーシュと同じと言うわけではなく、母と妹を暗殺されたことでテロリストの存在を許さないという思想を持つようになった。このあたりは自らを「仮面をつけたテロリスト」と評したルルーシュとは明らかに異なる。また、ルルーシュのようにブリタニアの破壊を考えているようにも見えない、親友であり『双貌のオズ』の主人公の一人であるオルドリンにも嘘をついていないなど相違点はそれなりにある。また、士官学校に入学した経緯もあるのでこの点はコーネリアに似ている。