セシル・クルーミー

セシル・クルーミーは『コードギアス 反逆のルルーシュ』および『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の登場人物。

セシル・クルーミー
外国語表記 Cecile[1]
登場作品

コードギアスシリーズ

声優 井上喜久子
デザイン 木村貴宏
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
SRWでの分類 サポートユニット
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プロフィール
種族 地球人(ブリタニア人)
性別
生年月日 皇暦1993年9月7日
星座 乙女座
年齢 24歳
髪色
血液型 O型
所属 神聖ブリタニア帝国
役職 特派(特別派遣嚮導技術部)→キャメロット
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概要編集

神聖ブリタニア帝国所属の特派(特別派遣嚮導技術部)の研究員。ロイド・アスプルンドは上司であり、黒の騎士団に所属する事になる科学者であるラクシャータ・チャウラーとも旧知の間柄となっている。

人物編集

基本的に温厚な性格をした大人の女性であるが、軍人としての厳しい決意や覚悟についても理解している。ナンバーズに対する偏見や差別意識も特に持たず、特派に新型の第七世代ナイトメアフレームであるランスロットのデヴァイサー(搭乗員)として配属されてきた枢木スザクの事も、世話好きのお姉さんの様に優しく接している。一方、かつてナイトメアのパイロットに想い人がいて死別したらしく、ロイドによるとその人物とスザクを重ねているとの事。

ロイドとはブリタニアの大学時代よりの腐れ縁であるらしく、それ故に彼がインドからの留学生であったラクシャータと不仲になり、「プリン伯爵」と呼ばれるようになった経緯についても知っている模様(セシル曰く「些細な行き違い」との事)。自身もまた上司であるロイドから色々とストレスを溜め込まされている模様で、色々と容赦の無い態度に出る事が多く、時には鉄拳制裁も辞さない過激さも見せる。また、学園祭の際には、モグラ叩きゲームにてロイドに似た顔をしたモグラ役の男子生徒の頭ばかりをピコピコハンマーで叩いてもいる。

特派での立場はデータ収集や庶務を担当しており、スザクの配属後はランスロットの専属オペレーターも務めている。ロイドの助手というイメージがつきまといがちだが、自身も研究者としても熱心かつ優秀な人物で、特にフロートシステムの技術に精通し、『R2』後半には、ランスロット・アルビオン紅蓮聖天八極式に搭載されたエナジーウィングの開発者となっている(ラクシャータが「セシルのエナジーウィング」と発言しており、ラクシャータとの交流がある時点で本技術の構想があったと思われる)。また、ナイトメアの操縦も出来、ブラックリベリオン時には専用カラーで塗装されたサザーランド・エアに自ら登場して出撃している。

なお、料理が趣味である等、家庭的な面も持ち合わせるが、凄まじいまでの味覚音痴で、「ジャムおにぎり」や「わさびサンドイッチ」など彼女の作る料理はまず本人以外の大半にとって口に合わない代物となり、主にロイドやスザクが、『R2』ではギルバート・G・P・ギルフォードも犠牲になっている。ただ一人、ジノ・ヴァインベルグのみは平然と食している。一方、普段からは想像できないが、ストレスの解消も兼ねてギャンブルにもはまっており、ビリヤードもジノが唸る程の腕前である。

ちなみに、清楚な美人の外見に加えて中々のプロポーションをしており、肌の露出に対する抵抗が無いのか、やたらと露出度の高いドレスを着た事もあった。他にも私服姿や中華連邦でのチャイナドレス姿。婚礼の儀での正装等、ヒロインのC.C.紅月カレンに劣らず劇中でのファッションのバリエーションが多い。

来歴編集

無印編集

物語の当初、テロリストである扇グループが医療機器を強奪した事件を知る事になるが、当時のエリア11の総督であったクロヴィス・ラ・ブリタニアの直属部隊が出撃し、ナイトメアまで駆り出されていた事から、強奪されたのがただの医療機器では無いと推測している(実は、C.C.の入っていたカプセルであった)。

その後、特派に異例とも言える形でランスロットのデヴァイサーとして配属されてきたスザクの面倒を見る事になり、年若い彼の事を気遣ってか、彼がアッシュフォード学園に学生として通学出来るよう手配している。一方、彼が「間違った方法」について過剰なまでに忌避し、「正しい方法」に固執するあり方については不安を感じており、彼が日本解放戦線の降伏宣言を無視して攻撃する命令に抵抗を示した際は、その信条に理解を示しながらも、彼の立場が危うくなってしまう事を危惧し、職業軍人として従わなければならない事を説いて叱咤している。

その後、ユーフェミア・リ・ブリタニアによる「行政特区日本」の式典にて起きた虐殺事件を機に、エリア11全体を巻き込む「ブラックリベリオン」が勃発した際は、テストパーツを組み込んだサザーランド・エアに搭乗して出撃。黒の騎士団と交戦しつつ、ゲフィオン・ディスターバーによって動きを封じられたスザクのランスロットを救出し、エネルギー補給などの応急処置を行っている。しかし、スザクがゼロガウェインの追撃へ向かった直後、アッシュフォード学園の地下からニーナ・アインシュタインの搭乗する旧式ナイトメアであるガニメデが現れ、彼女が自らの理論で完成させた核爆弾でゼロと自爆による心中に出ようとする騒動に、ロイド達と共に鉢合わせる事になる。『無印』では描かれなかったが、『R2』ではその顛末が描かれており、ニーナの開発した核爆弾は不発に終わり、その直後にセシルの搭乗するサザーランド・エアが取り押さえている。

R2編集

スザクがナイトオブラウンズの「ナイトオブセブン」に就任した結果、彼の専属ナイトメア開発チーム「キャメロット」の一員となり、立場こそ逆転していると言えるが、関係性に関しては前作と同様となっている。

ロイドと共に、ランスロット・エアキャヴァルリーランスロット・コンクエスターへの改修を行い、後に最初からスザクの搭乗を前提としたランスロットタイプの発展型であるランスロット・アルビオンの開発も行っている。また、行政特区日本に関するゼロとの協議や中華連邦におけるオデュッセウス・ウ・ブリタニア天子の結婚祝賀会等にも、スザクに同席する形で出席している。しかしその後、黎星刻の搭乗する神虎によって鹵獲された紅蓮可翔式を、ロイドと共に興味本位紅蓮聖天八極式へと改修してしまい、搭乗者であったカレンに奪取されてしまった為、結果的に敵対する黒の騎士団に強大な戦力を与えてしまうという問題に発展させてしまった。エリア11を舞台とする「第二次トウキョウ決戦」の開戦直前、実直な騎士であったギルフォードが裏切り、黒の騎士団側についてしまった事には、彼の人柄を知っていた事もあって驚愕を隠せずにいた(ゼロのギアスによって操られていたのが原因)。

第二次トウキョウ決戦が終結し、皇帝がシャルル・ジ・ブリタニアからルルーシュ・ヴィ・ブリタニアへと移行してスザクがその筆頭騎士である「ナイトオブゼロ」に就任した後は、シュナイゼル・エル・ブリタニアの元から離反してルルーシュ達の元へと合流。そこでルルーシュとスザクの二人からギアスを始めとする真相の数々や、今後実行に移す「ゼロレクイエム」の内容を聞かされた結果、ロイドと共に協力する事を決意する。また、その際にルルーシュがかつてアッシュフォード学園の学生でスザクと幼なじみの間柄であった事も聞かされている模様。ロイドによってフレイヤの件で追われる身となっていたニーナが保護された後、彼女に協力する形でフレイヤを無効化する「フレイヤ・エリミネーター」を完成させた。なお、C.C.の専用機として、ランスロットの余剰パーツで組み立てたランスロット・フロンティアも開発している[2]

フジの上空を舞台とした最終決戦では、アヴァロンでオペレーターを担当。アヴァロンが航行不可能になったのを機に、ルルーシュとの手筈通りに皇神楽耶や天子を始めとする超合衆国の首脳陣達を解放し、アヴァロンに突入してきた星刻の指揮する黒の騎士団の突入部隊に、自分達がルルーシュに脅迫されていたという芝居を行い、自分達も被害者である事を演じきった。決戦後は、反逆者としてロイドやラクシャータ、ニーナ、篠崎咲世子と共に投獄される身となっていたが、スザクの扮するゼロによってルルーシュが討たれた事でゼロレクイエムが完遂された結果、解放される事になっている。エピローグでは、扇要ヴィレッタ・ヌゥの結婚式にも出席している。

小説版では数年後にはいろいろと思うところがあったらしく、ロイドとも袂を分かってKMF博物館の館長に就任している。ただし、後に制作された『コードギアス 復活のルルーシュ』ではナナリー救出チームに加わり、ロイドのサポートを行う。

登場作品と役柄編集

Zシリーズ編集

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
初登場作品。ほぼ原作通りの役回り。一時的にスザク、ロイドと共にZEXISに出向しているが特には目立たない。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
音声初収録。皇帝ルルーシュがダモクレスで出撃する際には掛け合い要員で喋る。そのため、黒の騎士団ルートでは戦闘で声を聴く機会はない。

単独作品編集

スーパーロボット大戦Operation Extend
第1章時点では追加ミッション「白き騎士」に登場。スザクやロイドと共に惑星Ziに飛ばされている。ランスロットの掛け合い要員としてボイス有り。
スーパーロボット大戦X-Ω
Rサポートユニット。
スーパーロボット大戦DD
序章ワールド3から登場するシナリオNPC。

ステータス編集

サポートアビリティ編集

料理の腕前
R。クリティカル率アップ。

人間関係編集

ロイド・アスプルンド
同僚で、上司。上手く彼を垂らしこめている。
枢木スザク
彼を引き取り、弟的な世話をしている。彼が人間としては心がどこか壊れていることを察している。
ロイドからは「彼のこと誰かに重ねて見てない?」と指摘されており、世話を焼くのも何か過去の出来事が関係していた様だが、ドラマCDにてKMFパイロットだった想い人と死別した過去が明かされている。
シュナイゼル・エル・ブリタニア
上司。
ラクシャータ・チャウラー
学生時代の同僚。第1期EDの過去のシーンではラクシャータの髪は短く、セシルはロングヘアーと現在と逆である。一体何があったのだろうか?
ジノ・ヴァインベルグ
小説版の記述ではセシルの手料理は彼の好みに合っていたらしい。その事をスザクが知った際には絶句された。
ミレイ・アッシュフォード
ロイドが彼女とのお見合いを軍の基地で行なった際に知り合う。ロイドがまともな交際などできる人間ではないのでその婚約者になった彼女に同情している。

名台詞編集

「教えて差し上げましょうか?」
空気の読めない言動を行うロイドに対して彼女が良く行うセリフ。大抵笑顔で語っているが、内心で怒っている事が多く、ロイドを「ありがとう、遠慮します」と仏頂面で返すのがお決まりとなる。ちなみにここで「はい」と言ってしまったら鉄拳が飛んでくる模様。ちなみにロイドが「その矛盾はさ、いつか君を殺すよ」というスザクの矛盾に対して指摘した時には警告なしで胸倉を掴み、殴り飛ばしている。彼女自身は本気で怒ったら「口より先に手が出るタイプ」なので、このセリフの時点では本気で怒っているという訳ではない模様。
「楽しいですね、学園祭って」
21話でモグラ叩きに興じていた際の台詞。ロイドの世話で相当ストレスが溜まっているようで、柄が折れるまでロイド似の子だけを笑顔で叩いていた。特派の同僚たちからは「ロイドの世話役をセシルのみに任しているのは酷なのでは」と同情されてしまう。
ロイド「この……」
セシル「朴念仁!!」
トウキョウ租界での決戦時において、スザクがランスロット・コンクエスターで紅蓮聖天八極式と戦闘に陥った際の台詞。
両機のスペック差は絶対的なものであり、開発者である二人はそれを知るがゆえにスザクに撤退を促したのだが、当のスザクは「目の前にゼロがいる」と応じなかったために飛び出した台詞がこれ。なお「朴念仁」は恋愛漫画などで自身の恋愛沙汰に疎い人間に対してよく使われる言葉だが、本来は「頑固で物分かりの悪い人」「わからずや」という意味であり、ここでの台詞の意味もこちらに該当する。
「スザク君、あなたはフレイヤを撃たない覚悟も必要だと言っていたわね。」
スザク「セシルさん、兵器とはそもそもなんでしょう?」
「枢木卿…子供の議論をするつもり?」
トウキョウ決戦後、スザクがフレイヤを撃ったことで大惨事を引き起こしたにもかかわらず、当人が開き直ったような態度で帰投してきたため、この台詞で嗜めた。ギアスのことをしらないセシルからすれば、スザクの一連の行動はニーナを窘めておきながら、自分たちの撤退指示を意地を張って無視した挙句に追い詰められてフレイヤを撃ったようにしか見えないため、スザクのこの態度が意地を張っている子供のように見えたのだろう。しかし、相手がスザクとはいえ、「核などの大量破壊兵器の存在意義(スザクは言外に「兵器は撃つために使うもの」と言っているようなものである)」を「子供の議論」で一蹴するセシルのこの台詞は地味に考えさせられる台詞である。
スパロボ参戦作品のキャラには、それこそスザクの言う「兵器は撃つために使うもの」という理屈で核兵器それに準ずる兵器躊躇なくバカスカ使用した人間が何人もいるので…。

迷台詞 編集

「どうですか?ライ麦パンに、ウコンと和三盆を練りこんでワサビペーストを……」
『R2』7話で、病院を訪ねたロイドが食べたサンドイッチの中身を紹介する。思いっきり組み合わせを間違えており、口にしたロイドは部屋を飛び出し、ベッドで寝ているギルフォードは顔をしかめて目を逸らしていた。

搭乗機体・関連機体編集

サザーランド・エア(特派仕様)
無印の最終回でセシルが搭乗した白いカラーリングのサザーランド・エア。行動不能となったスザクのランスロットを救出・修理した。
ランスロット・アルビオン
彼女が開発したエナジーウイングを採用。
紅蓮聖天八極式
ロイドと共に改造したアルビオンの採用技術を転用、結果的アルビオン以上の機体性能を発揮。
ムーサ
民間用KMFの試作機。SRW未登場。

余談編集

  • キャラクターデザイン初期の段階では他のキャラクター同様にCLAMP側から原案があがっていたが、作中での扱いに変更があったため、木村貴宏氏がデザインし直している[3]

脚注編集

  1. キャラクター、コードギアス 反逆のルルーシュ 公式サイト、2022年2月17日閲覧。
  2. 第23話のエンドクレジットでは、C.C.にランスロット・フロンティアのピンク色への塗装を注文されて、泣きながら塗装を行っているギャグ描写がある。
  3. メインスタッフインタビュー第3回「木村貴宏」