量産型ゲシュペンストMk-II改
RPT-007K-P 量産型ゲシュペンストMk-II改(Gespenst Mk-II Mass Product Model Kwai)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 分類:改良量産型パーソナルトルーパー(ゲシュペンストシリーズ)
- 形式番号:RPT-007K-P1・P2・P3
- 全高:21.9m
- 重量:78.5t(1号機),77.0t(2,3号機)
- 動力:プラズマ・ジェネレーター
- 空中浮揚機関:テスラ・ドライブ
- 基本OS:TC-OS
- 開発:マオ・インダストリー社オルレアン工場,カイ・キタムラ,ギリアム・イェーガー
- 所属:地球連邦軍
- 主なパイロット
- カイ・キタムラ【1号機・緑】,アルベロ・エスト【2号機・黒】,ヒューゴ・メディオ【3号機・赤】
- カチーナ・タラスク,ラッセル・バーグマン
- アルバーダ・バイラリン
- メカニックデザイン:谷口欣孝
概要
ゲシュペンスト強化計画であるハロウィン・プランに基づき、量産型ゲシュペンストMk-IIをベースに開発されたバージョンアップ機。
汎用性と整備性が向上している。3つのパターンを短時間で換装可能。また、動力炉はプラズマ・ジェネレーターに換装され、テスラ・ドライブを搭載したことで飛行可能となるなど、各部に近代化改修が行われている。両腕・両脚・バックパックにハードポイントが設置され、各パイロットが武装をカスタマイズできる仕様となっている。量産型ゲシュペンストMk-IIでは固定武装だった左腕のプラズマ・ステークは、オプション装備のプラズマ・バックラーに変更されている。
A.C.E.ポータブルで設定されたハードポイントを活かしたバリエーションは、基本タイプ・重武装タイプ・高機動タイプが存在し、それぞれ5つの武装パターンが存在するため、1機だけなのに15パターンも存在するという特異な扱いとなっている。第2次OGではさすがにそこまで多くはならず、ノーマル・グラップル・キャノンの三種類の換装形態、という形になっている。今後、全バリエーションの長所を合わせた形態が登場することを期待したい。
「改」は量産型と比べて全体的にシャープになっているが、力強く見えるデザインが特徴。なお、ヒューゴ機である3号機だけは指揮官機ではない為アンテナが無いのだが、全高は同じに設定されている為、アンテナを除いて計測しているものと思われる。
先行生産された3機が、量産型ゲシュペンストMk-IIに搭乗していたパイロットに配備されている。
なお、機体名は「改」となっており、ハロウィン・プランの方針から、既存の量産型ゲシュペンストMk-IIに改修を行った機体と推測されるが、作中に登場する3機はそれまで搭乗していた機体を改修した訳ではなく、新たに用意された機体に乗り換える手法を執っている。
1号機 カイ・キタムラ機
ゲシュペンストに拘りハロウィン・プランに参加したカイ・キタムラ少佐の機体。機体色は緑。格闘戦使用に特化しており、改良型プラズマ・ステークである「プラズマ・バックラー」を両腕に装備している。このタイプは「タイプG」と呼ばれている。単純に引き算をするならば、プラズマ・バックラー1基につき1,5tという計算が成り立つ。その為、2号機・3号機と比べると機体重量が重い。 封印戦争直前にロールアウトしたタイプGはこの機体のデータを基にしたもの。
2号機 アルベロ・エスト機,3号機 ヒューゴ・メディオ機
特殊部隊クライ・ウルブズに与えられた機体で、プラズマ・バックラーを左腕のみ装備。2通りの運用が可能な大型ビーム砲「フォールディング・ツーウェイ・キャノン(F2Wキャノン)」を装備している。このF2Wキャノン装備型を「Nタイプ」と呼ばれている。イェッツトレジセイアとの戦闘で3号機であるヒューゴ・メディオ機は破壊され、2号機のアルベロ・エスト機も半壊した。機体色は2号機が黒、3号機が赤。指揮官用ではない3号機には頭部のアンテナが無い。なお、アンテナの有無に関わらず重量が同じである為、2号機は3号機と全く同じという訳ではないようである。タイプNはこの機体のデータを基にしている。
正式量産機
先行試作型1.2.3号機に次ぐ、正式量産機。オプション装備が一式完成している。いずれの機体もベテランパイロットが登場し、カイ機、カチーナ機、ラッセル機、ラーダ機の計4機が登場。OGDPではアルバーダ機が加わった。
- カイ機
- カラーリングは1号機の時と同様に緑。タイプNを中心に運用する。
- カチーナ機
- カラーリングは赤。格闘戦仕様であるタイプGを中心に運用される。
- ラッセル機
- カラーリングは通常の量産型同様の青。砲撃戦仕様であるタイプCを中心に運用される。
- ラーダ機
- カラーリングはかつて搭乗していたシュッツバルト2号機の時と同じく白。基本性能は同じだが、第二次OGではなぜかタイプCの射程が他の機体と違い空きがある。MDでは射程の穴がなくなり、完全に他の機体と同じ性能になった。
- アルバーダ機
- カラーリングは褐色。光学センサー類が強化された偵察任務仕様。頭部のデザインが異なる。設定上はセンサー類が強化されてるが、OG2nd本編に登場するMK-II改と機体性能的は同じ。
登場作品と操縦者
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦 OG外伝
- 3機が登場し、カイ機を自軍で使用可能。クライ・ウルブズの2機はスポット参戦でのみ登場。
WP数値160、パーツスロット4(カイ機の数値)という本家ゲシュペンストの汎用性はそのままに、オリジナルのゲシュペンストMk-IIを凌駕するのみならず、ゲシュペンストシリーズ中でも最高クラスの機体性能を誇る。長く使えば使うほど味が出て、有り難みを実感できる。パイロットはデフォルトのカイのままでよく特に乗り換える必要性は無いが、汎用量産型という言葉通りPTに乗り換え可能なパイロットなら誰でも乗れる。換装武器によって多岐にわたる運用が可能だが、固定武装だけでも十分強い。OG外伝の強力な対抗馬達とも渡り合える性能。換装武器で強化する場合、弾数制の武器や射程の長い武器、全体攻撃が可能な武器を選ぶと良い。
なお、ゲーム序盤にはカイの量産型ゲシュペンストMk-IIが登場し改造も可能だが、改型登場後も自軍に残るためか、改造は引き継がれないので注意が必要。寺田Pも発売前のインタビューで注意を促していた。 - 第2次スーパーロボット大戦OG
- 正式量産機であるカチーナ・タラスク機、ラッセル・バーグマン機、カイ・キタムラ機、ラーダ・バイラバン機が登場。本作では換装可能。本作でも優秀な機体性能とWP値を持ち、換装によってどのようなパイロットとも相性を合わせられる。3タイプ存在することから武装の種類もなかなか豊富なのだが、改造パターンは費用が安めで上昇値が高い設定になっている。見事に4機存在するため、マキシマムブレイクでゲシュペンスト祭り、なんてことも出来る。なお、カチーナ・ラッセルからも好評な模様。カスタムボーナスが破格の性能と機体換装によるユニットタイプの変更でパイロットを選ばない優秀な機体で余裕で最後まで使える。カイやカチーナも能力が高い上、希少な精神コマンドを習得するためパイロット共々一軍から外せないだろう。
- ただし、タイプGは固定武装で支援武器を持っていないため、そのままだとマキシマムブレイクが使えない点に注意。換装武器でのフォローを忘れずに。
- スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
- チーム・ジェルバにも配備されていたようで、本作ではアルバーダ・バイラリン機が登場。なお、デフォルトではタイプGが選択されている。基本的には第2次OGと同様の性能で、やはり固定武装の改造効率の高さが魅力。デフォルトパイロットのアルバーダはもっと相性の良いグルンガスト弐式に乗り換えたほうが良いが、セレーナやヨンはデフォルトの乗機よりもこちらを選んだほうが有効な場合もある(ゲシュテルベン改は固定武装が2つしかないのに改造費が高く、プファイルIIIは最強武器が格闘なので射撃型のヨンと噛み合わないという難点がある)。ただし、タイプCは相変わらずヴォルクルスとの相性が最悪である。
- 余談だが、最初から3タイプに換装可能。OG2ndに登場した機体らは戦艦とともに転移してたためパーツがあっても不思議ではないが、こちらは機体のみで転移しているので、他タイプのパーツはどうやって入手したのだろうか…?そして、ハンガー等もないため、どうやって換装してるのだろうか…?
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 第2次OGと変わらず、4機が入手可能。同じタイプ同士で組むことが多いので、自然とトロフィー「これが本当のツインユニット」を入手できる場合が多い。また、ラーダ機のタイプCの射程が他の機体と同じになり、射程の穴がなくなった。
- アルバーダ機は第33話「草燃ゆる」でのみ登場。なので今回はタイプGのみ。
その他
- アイドルマスター シンデレラガールズ
- OGシリーズとのコラボイベント「スーパーロボット大戦CG-奏鳴の銀河へ-」にて登場。サイバスター、ダイゼンガーと共に本機の登場がコラボイベント告知時点からなされていた。
- OG世界のパイロットが登場しないため、アイドルマスター世界のアイドル達が運用する。1話時点でメインストーリー上での登場はないが、資金で買い入れることで攻略進行に用いることが可能。カラーリングはカイ機と思しき緑色だが、戦闘デモではメガ・ブラスターキャノンを発射している。
装備・機能
上述の通り、カイ機は両腕のプラズマ・バックラーによる格闘戦を得意とする代わり、フォールディング・ツーウェイ・キャノンを持たない。アルベロ機、ヒューゴ機はフォールディング・ツーウェイ・キャノンによる射撃戦を得意としている代わり、プラズマ・バックラーは1基のみ。後の正式量産機は全てオプション兵装となった。
武装・必殺武器
共通
- スプリットミサイル
- 背中のウェポンラックに装備されたクラスターミサイル。特筆点として、空適応Aである事が挙げられる。他の全ての機体の『スプリット・ミサイル』が空適応Bである事を考えると快挙である。
1号機
- ジェット・マグナムS
- プラズマ・バックラーにより強化されたジェット・マグナムと、背負い投げのコンボ。別名「背負い投げジェットマグナム」。Mk-II改よりもサイズが大きい機体をも背負い投げでやってのける為、Mk-II改のパワーが凄いのかは謎である。もっとも量産型Mk-IIで既に行っている為、カイの戦闘センスとモーション構築の凄さがわかる。
- ジェット・ファントム
- 両腕のプラズマ・バックラーを用いた打撃の連続コンボ。なお、マグナムの上位技がファントムという事から、スターガオガイガーと同じく、漫画『リングにかけろ』が元ネタと思われる。戦闘演出も同作の作者・車田正美先生の伝統的な演出(必殺技見開き→吹き飛んだ相手は脳天落下)を見事に踏襲している。なお、Mk-II・Sの「究極!ゲシュペンストキック」と異なり、乗り換えによるパイロットの悪ノリセリフは少ないが、悪ノリが入る場合『リングにかけろ』ネタがほぼ確実に入る。
2,3号機
- Hiビームカッター
- 近接用のプラズマソード。使用頻度は低め。
- ジェット・マグナム
- プラズマ・バックラーによる攻撃。2号機、3号機が使用。
- フォールディング・ツーウェイ・キャノン(F2Wキャノン)
- 長身の大型ビーム砲。R-2の標準武器「マグナ・ビームライフル」の発展型で、2号機、3号機に装備された。
速射の「ショートレンジ・S」と、単射・高出力の「ロングレンジ・L」の2種類の攻撃方法の使い分けが可能。ロングレンジにはバリア貫通能力あり。きっちりトドメ演出も用意されている。
銃身を折りたたんで2種類の攻撃方法を使い分けるという点で、ラピエサージュの武装「O.O.ランチャー」と類似している。
換装形態
タイプN
基本形態。修羅の乱で投入されたアルベロ機・ヒューゴ機の運用データをもとに開発されている。射程も最大攻撃力も他形態どちらかに劣るが、移動力が1高いので武装換装で補ってやれば決して不遇というわけでもない。継戦能力も高く、雑魚戦で扱いやすく様々な機体とツインを組みやすい反面、前述の通り決定打に欠ける。
- ジェット・マグナム
- 量産型ゲシュペンストの伝統武器。構えがさらに洗練されている。
- フォールディング・ツーウェイ・キャノン(F2Wキャノン)
- 長身の大型ビーム砲。全体攻撃武器となっており、マキシマムブレイクに参加できないのが痛い。だが威力の割に弾数が多く、扱いやすい。引き続き、砲身を折りたたむことで中距離射程のP武器にもなる。こちらは長距離版より弾数が倍近くに増えており、しかも別武器扱い。タイプNの肝とも言える武器となっている。
タイプG
格闘戦形態。カイ機の運用データをもとに開発されている。このままだと支援武器がないので、ブレイク狙いなら換装武器を用意。移動後でも強力な攻撃が可能だが、当然射程は短い。3形態のうちで最も運動性が高い。また、固定武装は全てEN消費型なので、Eセーブ一つで継戦能力を上げられる。なお、ラッセルは「自分向けで、お前には似合わないから」という理由で、カチーナから冗談で使用禁止を喰らった(ラッセルは少し本気だったと認識しているが)。だが実際のところ攻撃面ではラッセルは格闘のほうが伸びるので相性が良い。装甲防御ならば下記のタイプCのほうが良いのだが。
- ジェット・マグナムS
- プラズマ・バックラーにより強化されたジェット・マグナムと、背負い投げのコンボ。別名「背負い投げジェットマグナム」。元々はカイが量産型Mk-IIで使用したモーションがモデル。
- メガ・ブラスターキャノン
- ゲシュペンストMk-II・タイプSの武器を換装武器にしたと思われるものでALL属性武器。胸部の増加装甲へ内蔵している。殴り飛ばした敵をブラスターで吹き飛ばす、というモーションで、構築にはカチーナが協力している。
- ジェット・ファントム
- 両腕のプラズマ・バックラーに加え、両膝に追加されたプラズマ・ステークを用いている。敵を殴り飛ばした後拳⇒脚の順で連撃を加え、トドメにアッパーで殴り飛ばす、という全く別のモーションになっている。止めを刺すと、相手を殴り飛ばして星にする。
タイプC
砲撃戦形態。シュッツバルトのデータをもとに開発されている。穴のない長射程であるほか、装甲なども高くなっている。ただし、第2次OGのラーダ機だけ何故か近距離に穴があり扱いづらい(ちなみにラーダ機でもタイプN・タイプGは他の機体とまったく変わらない)。またビーム吸収持ち相手にこの形態のまま出撃してしまわないよう注意が必要(特にヴォルクルスと対峙するカチーナとラッセル)。お約束通り一番運動性が低いが、移動力はGと同じ。
- ファンナウト・ミサイル
- 4連装ミサイルポット。脚部のハードポイントに装着される。各形態で唯一のマップ兵器。移動後には使えず範囲も狭いがそこそこ威力はある。
- ツイン・ビームカノン
- シュッツバルトの装備を換装武器にしたと思われるもの。背部のウェポンラックに装着される。全体攻撃の速射モードと単体攻撃の集束モードが存在する。
- 3連マシンキャノン
- シュッツバルトの装備を換装武器にしたと思われるもの。腕部のハードポイントに装着される。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- M
カスタムボーナス
- 地形適応の『空』以外をSにする
- 元々の地形適応が海以外Sと高い為、残った海がSになるだけで有用性がとても低い。カイの量産型ゲシュペンストMk-IIの同ボーナスと同じで武器にも適用されない。他のボーナスを選択した方が良いだろう。その場合、運動性かENを上げるのが無難。第2次OGではフル改造した時点で適用される上に機体の適応が最高でもAになったので、相対的にこのボーナスもパワーアップしている。空適応はB止まりだが、そちらも汎用ボーナスでSにしてしまえば、S-アダプター無しでの地形適応オールSを達成できる。
- 第2次OG、DP、MDに登場した機体は全て共通のカスタムボーナスになっている。
- 射撃武器の攻撃力+200
- アルベロ機、ヒューゴ機のボーナス。改造できるタイミングが第16、17話終了後のインターミッションのみで還元されるのが第30話終了後なのでほぼ趣味の範囲でしか無い。
関連機体
- ゲシュペンストシリーズ
- 本機が属する機動兵器群の総称。
- 量産型ゲシュペンストMk-II
- 本機の開発のベースとなった量産機。旧式機と化しておりスペックは低い…が、高い拡張性を持つ。
- ゲシュペンスト・タイプRV
- 同じハロウィン・プランの機体で、兄弟機に当たる。
- ゲシュテルベン、ゲシュテルベン改
- FDXプロジェクトで開発された拡張性を高めた量産型ゲシュペンストMk-IIの改造機およびその改修機。本機に似た特徴を持つ。
- ブローウェルカスタム
- 伸ばした方向性こそ違うものの、「パイロットの熱意により強化改造を施され、試作機を超える性能を手に入れた量産機」という点においては良く似ている。
メモ
関連作品『Another Century's Episode Portable』では、本機は「Another Century's Episodeオリジナル」名義で参戦をしている。作中登場の本機はノーマル、キャノン、グラップルの3種に大別されており、更にそれぞれ5種の装備パターンがある。本体の違いは増加装甲とアンテナのみ。パーソナルカラーは、青・緑・赤・黄・灰・白。パイロットは作中オリジナルを担当している(パイロットスーツは「OGシリーズ」のものに準拠しているが)。
なお、本編OGシリーズにはまだ登場していない換装武器が数種類ある。詳しくは下記。
- リープ・ミサイル
- ヒュッケバインMk-IIIのアーマードモジュールAMガンナーの搭載武器。背部のウェポンラックに装着される。
- T-LINKスラッシャー
- 量産型ゲシュペンストMk-II・タイプTTの「T-LINKリッパー」の改良型。
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