概要
エゥーゴの主要メンバーで、アーガマのクルーの一員であり、階級は少尉。
クワトロ・バジーナ大尉に協力する。まだ若いながら、一年戦争の頃より既に反ジオンゲリラとして戦いの日々に身を投じていた経験から、諜報活動に重用されていた。
南米のジャブロー基地を偵察するために単身地球に降り立つ。その際、ティターンズに捕らえられてしまうが、カミーユ・ビダンの手で救出される。しかし、劇中では明確に描かれていないが、捉えられた時に兵士から辱めを受けたらしく、この傷はレコアの男性への見方に影響を及ぼしたと思われる。なお、小説版ではクワトロのリック・ディアスを奪おうとしたカミーユの父のフランクリンを、やむを得ず射殺した事から、この辱めを自分への戒めとして受け止めている。
レコアは自分を戦士としてではなく女性として受け止めてくれる男性を求めクワトロに好意を寄せるが、彼はレコアの想いを受け入れなかった。日に日に募る男性不信とともに自分を受け入れてくれる男性への希求が抑えられなかったのか、ジュピトリス潜入時のパプテマス・シロッコとの出会いが、彼女をティターンズへの裏切りという選択肢に走らせてしまう。その後、ヤザン・ゲーブルに撃墜され、ティターンズに連れ去られたのを切っ掛けにエゥーゴを離反する。
シロッコ目当てで離反したのはいいものの、バスク・オムがティターンズへの忠誠心を試すために、スペースコロニーサイド2の21バンチに毒ガスを注入し住民を虐殺する作戦をレコアに任せることになり、エゥーゴのアーガマ隊が阻止してくれるのを期待しながらも彼らが間に合わなかったため、彼女はやむなく作戦を実行する。これでもうレコアは後に引けなくなっていく。
シロッコにより「安心」を得たレコアは以前よりも強力な戦士となっていく。しかしその後もアーガマ隊に対しては非情になり切れない態度を示すこともあった。そしてグリプスIIをめぐる最終決戦で、エマ・シーンのガンダムMk-IIと刺し違えて戦死した。レコアの乗るパラス・アテネのビームサーベルはMk-IIの肩を刺し抜いたが、エマの乗るMk-IIのビームサーベルはパラス・アテネのコクピットに直撃していた。
なお、小説版では途中で軍を辞め、裏切る事もない。なお。本作の監督である富野由悠季氏は「本作の中では、一番まともなキャラ」と評している。
現在、ガンダムエースで連載中の北爪宏幸氏による漫画作品『機動戦士ΖガンダムDefine』では、映像媒体では放送コードに引っかかって描かれなかったクワトロとの関係が明確な形で描写されており、彼と肉体関係を持っている様子が描かれている。
登場作品と役柄
登場した場合は総じて離反が確定済みなので、復帰フラグが存在するか強制出撃などの例外を除けば、彼女の離反を知っているプレイヤーが積極的に使おうとする事は無いと思われる。
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦
- DC所属。シロッコやサラと共に登場。
- 第2次スーパーロボット大戦G
- 第3次との統合性を持たせるためか、未登場。没データには存在している。
- 第3次スーパーロボット大戦
- 『第2次』でシロッコ配下だったことは無かったことにされ、連邦軍所属として改めて登場。進行ルートによってはシロッコに惹かれ強制出撃で戦いを挑み撃墜され、原作どおりに離反する。最後の戦いでエマ・シーンで撃墜すると死亡会話が発生する。前述のとおり、本作では最後まで仲間に残る場合もあり。必中・熱血・幸運の三つを揃える数少ないパイロットで、最後まで仲間にいるならばMAP兵器要員として活用できる。
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 『第3次』で敵となり死んだルートが正史となっており、カツとサラの会話で名前のみ出てくる。
- スーパーロボット大戦コンプリートボックス
- 音声を初収録。第2次と第3次の矛盾はそのまま残されている。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α(DC)
- 能力的にはアポリー、ロベルトと同程度。レア精神隠れ身を覚えるのが特徴か。初めは仲間にいるが、本作では必ず離反するので、一切育てないという人も多いだろう。デフォルトユニットはメタスでバイストン・ウェルルートでは一時的にコアブースターに乗り替えその後はGディフェンサーに落ち着く。とある選択肢で主人公がシャピロの命令を断った場合、シャピロの密談を主人公に代わり聞くことになる(離反の遠因になったともとれるイベントである)。敵対後はパラス・アテネに搭乗。何故かエンジェル・ハイロゥでの戦闘を最後に登場しなくなり(死亡した?)パラス・アテネをサラに取られてしまう。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 最初は仲間にいるが、途中で離反する。その後、ルートとフラグ次第ではサラを伴って投降し、再びZEUTHに参加する。音声は新規収録されている。主に応援で自軍のレベルアップに貢献するが、それ以外は小隊長としても小隊員としてもいまひとつ。復帰の際には自軍メンバーからは裏切りについて言及され、激しく非難の言葉を浴びせられる事になる。勿論、レコアが自分の意思でZEUTHの敵となって立ちはだかったのは事実である為非難されてしまうのは仕方ないのだが、同じく一度ZEUTHを裏切ったミヅキやシリウスは一切のお咎めもなくZEUTHへの復帰を認められた事と比較すると、レコアの扱いは相当不憫に思える。セツコルートではセツコとの交流が何度か描かれるなど、離脱前のシナリオの扱いは決して悪くはない。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- Z
- 敵対時に能力が強化されるが、自軍に再加入した場合は以前の状態に逆行する。
- 味方時
- クリティカル率+10%
- 敵対時
- クリティカル率+20%
パイロットBGM
人間関係
家族
- レコアの両親(SRW未登場)
- 原作未登場なので顔や素性は分からないが、レコアの話によれば月に住んでいた時に一年戦争が勃発。被曝して2人とは離れ離れになってしまい、現在でも行方不明のままで生死さえわかっていない様子。
エゥーゴ
- カミーユ・ビダン
- 彼がエゥーゴに入った頃は、彼の面倒を良く見ていた。しかし、ジャブローの一件があってからは彼を一人の男性として意識するようになり、辛く当たり出す。
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- 上官であり恋人関係だったが、その煮え切らない態度は離反のきっかけをつくった。
- ファ・ユイリィ
- 彼女がMSパイロットとなってからは、メタスを取り合うようになる後輩。エゥーゴのメンバーの中では、唯一自分の心情を理解してくれていた節があった。
- エマ・シーン
- 互いに軍を裏切った者同士で、ライバルともいうべき存在。
- ヘンケン・ベッケナー
- 上官。中盤では、ラーディッシュの艦長の仕事で忙殺される彼から想い人であるエマへのプレゼントを託され、彼女に渡してくれるよう頼まれる事に。
- ブレックス・フォーラ
- 上官。彼が暗殺され、後継者となったクワトロが今まで以上に多忙となった事から、彼の死がエゥーゴ離反の遠因の一つとなった。
ティターンズ
- ヤザン・ゲーブル
- レコアのメタスを撃墜し、連れ帰った。
- バスク・オム
- 忠誠心を試すためにレコアに虐殺を強要する。TV版48話において、パラス・アテネに乗って彼の指揮するドゴス・ギアのブリッジを撃ち抜いて殺害する。
- パプテマス・シロッコ
- ジュピトリス潜入時に出会い、惹かれる。
- サラ・ザビアロフ
- 恋敵?Zでは色々と彼女を気遣う場面もある。
地球連邦軍
- フランクリン・ビダン(SRW未登場)
- カミーユの父親。TV版本編ではこれといった絡みはないが、小説版ではクワトロのリック・ディアスを彼が盗もうとしたので射殺した。
その他
他作品との人間関係
名台詞
- 「はい、ブレックス准将」
カミーユ「敵ですか?」
「そうね、現在この空域で展開しているのは私たちだけだから、他はすべて敵と見なしていいわね」 - 3話で初登場した際の最初の台詞。クワトロたちが付いてきたカミーユと共にアーガマに帰還した際の最初の台詞。
- 序盤はカミーユの世話係というイメージが強かったが、物語が進むに連れて腕の立つ兵士であることが判明していく。
- 「誰の帰りも待っていない部屋だわ、ここは…」
- 34話で病室から抜け出した後、手伝ってくれたファに栽培しているサボテンを見ながら自分の過去と思想を語った後で、ファが自室を去った後にポツリと一人で呟いた台詞。ゲリラ兵士として過ごした青春時代、ジャブローで受けた辱しめ、想いを寄せていたクワトロへの失望、潜入したジュピトリスでのシロッコとの出会いなど様々な事が重なり、もはやエゥーゴに自分の居場所を見出せなくなっていた。彼女の心は既に決まっていたのだろう。
- αでは、勝生氏のDVEが収録されている。
- 「大尉、あなたはいつもそうして……いつも自分だけ高いところに居ようとする!」
- 41話で再会したクワトロに対して。似たようなセリフを後にアムロも口にしていることを考慮すれば、やはりその通りなのだろう。
- 「世界が自分を中心にして動くと思うな、シャア!!」
- 上記の台詞の後、クワトロから「それが理由か、レコア少尉。ならば、せめて私の手でその業を払わせてもらう!」という彼の「お前の事など、とっくの昔に吹っ切れたわ」と言わんばかりの高慢な言葉に怒りが頂点に達した台詞。この後、今まで鬱憤を晴らすかの如く暴れ回る。もはや、レコアとエゥーゴと間にあった亀裂が修復不可能になった瞬間だった。
- αでは、勝生氏のDVEで収録されている。
- 「わたしは……あなたに賭けたのです」
- 最終決戦時、レコアとシロッコの会話の中で。まるで自分を説得するかのような言葉は、シロッコも所詮は自分を利用しているだけではないかというかすかな疑念が生まれていたことの表れなのだろうか?
- 「エマ中尉、わかってよ……男たちは戦いばかりで、女を道具に使うことしか思いつかない。もしくは女を辱めることしか知らないのよ!!」
- エマのガンダムMk-IIと刺し違えた後の最期の台詞。自分がかつての仲間を裏切った理由を理解してくれと言わんばかりであるが、そのために毒ガス作戦にまで手を染めておいて「わかってよ」とは、自分に甘い態度であろう。
- なお、ここで言う男たちとは、自分に素っ気なかったクワトロだけではなく、エゥーゴの男性全員を指す。
- 「今は私の男になってくれているけど…権力を手に入れたら、女なんていらなくなる男なんだよな、あの白い顔は」
- 劇場版で追加された台詞。TV版と比較して明確に自分がシロッコに利用されているという自覚があるようで、陰口まで叩いている。