アトロス(Atros)
ネオスゴールドがイクサー3より強奪したイクセリオ・エネルギーから生み出したクトゥルフの戦士。その経緯からイクサー3に酷似した容姿を持つが、性格は真反対で強気にして苛烈。戦いに敗れた;ビグロとイオタを躊躇なく粛清している。
自身とイクサー3を「バトルタイプ」と呼び、戦う事こそが存在意義であると考えている。その戦闘力は武器や技も含めイクサー3とまったく同等であり、イクサーボムすら使いこなす。当初はネオスに忠実な戦士であったが、誕生の経緯から渚を慕う心が根底にあり、そのため何が正しいのかに苦悩することとなる。
最終的にはネオスに対して反旗を翻し、イクサー3と肩を並べて戦ったが、ネオスの本拠に攻撃をかける際に最前線に飛び出し、進攻を阻んでいたバリアを破壊。その直後、姿を現したネオスに消滅させられてしまう。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦L
- 23話で初登場。原作設定が『戦え!! イクサー1』に組み込まれているため、原作ではなかったイクサーズとの掛け合いや会話シーンもある。34話で永久離脱してしまうが、条件を満たせばそのステージの終わりで復帰する。イクサー3とPUを組めば機体性能ががっちりかみ合う。イクサーズでただ一人ロボを持たないが、火力が高いためそこまで気にする事もないだろう(ただし、サイズ差無視が必須)。後半参戦にも関わらず、初期撃墜数が0なのが問題か。
装備・機能
武装・必殺武器
- ツインビーム
- 両手から放つ光線。イクサー3と違い振りかぶった両手で投げつけるように放つ。
- ツインイクサーソード
- ビームソード。連結状態で投げつけて切り裂く。
- イクサーボム
- 全身にオーラを纏っての突撃。イクサー3がショルダータックルなのに対し、彼女のものは腕が逆でエルボーアタックになる。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- SS
機体ボーナス
- L
-
- 初期:バリア1000、特殊効果無効
- 5段階:バリア1500、特殊効果無効、移動力+1
- 10段階:バリア2000、特殊効果無効、移動力+2
パイロットステータス設定の傾向
能力値
イクサー3と全く同じで、技量・命中以外の能力が高い。特に防御が高いが、SSサイズ=喰らえば撃墜、なのであまり意味はない。ただ、アトロスはバリア2000があるので、徹底的に強化すれば壁役も出来ない事もない。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
機体(パイロット)BGM
- 「誓い~ICZER3…君と」
- 主題歌。
人間関係
他作品との人間関係
スーパー系
- 式波・アスカ・ラングレー
- 『L』第23話で初登場した者同士。その後も何かと彼女と絡んでおり、第26話ではアスカがLOTUSのメンバーに影響され始めている事を指摘し、第32話(地上ルート側)でアトロスがLOTUSにいる事にツッコミを入れたのはアスカだった。
- ルウ・ルー、剣、ジャック・スミス
- 『L』第23話で戦う事に異様に拘るアトロスに違和感を抱いたメンバー。3人とも「復讐」や「決着を付けるため」など明確な目的を持って戦いに身を投じていたのでなおさらアトロスの戦う姿勢に疑問を抱いたのであろう。
- 草薙剣児、司馬宙、南原ちずる
- 『L』第30話シナリオエンドデモにて第26話の時に自分とイクサー3が戦ったせいで渚がさらわれてしまったことに責任を感じていたところを彼らに励まされている。
ガンダムシリーズ
- シン・アスカ
- 『L』の第23話にて自身の発言(後述)に対して彼から「生まれた瞬間に人生が決まるだなんてそんなことはあるわけがない」と反発されるが、自身が改心してからは彼から大切な仲間の一人として認められる(事実、彼は第34話でアトロスがネオスゴールドに倒された際にネオスゴールドに対して激怒していた)。
- ギルバート・デュランダル
- 『L』の第34話にてアトロスが単身ネオスゴールドに挑む際に、直後に行わなければならなかったクトゥルフ要塞のバリアの破壊をメサイア落としという形で引き受けた。
リアル系
バンプレストオリジナル
名台詞
- 「ハハハハ、見ちゃいられないね。それでもネオス様の戦士なの?」
「ネオス様の仰せだよ。弱い奴はこうしろってね!!」 - 第3話ラスト間際、戦いに敗れたビグロを始末した際の台詞。
- 「渚……。 無事…だ、ね……」
- 第6話、ネオス城のバリアに囚われ、押しつぶされそうになるクイーンフジ。アトロスはクイーンフジを、そして渚を守るために全エネルギーを開放しバリアを中和した後、ネオスゴールドの攻撃を受け、この台詞と共に消滅する。
迷台詞
スパロボシリーズの名台詞
- 「真実は一つだけさ。あたしの方が強いってコト!」
「勝利者はいつもひとり! さあ、戦おうじゃないか!」
「見た目が子供だからって、なめやがって…」 - 戦闘台詞及び『L』第23話「戦士たちの邂逅」より。アトロスの声優である高山みなみ氏の演じた代表的なキャラクターである『名探偵コナン』の主人公・江戸川コナンの声優ネタである。
- 「そう言えば、ネオス様から聞いたよ? 戦うためだけに造られた存在があんた達の中にいるって」
「邪魔大王国って奴らもそうだったんだろ? 戦うために作られて、そして滅んだ。人間達の手によってね」
「少なくとも、あたしと邪魔大王国…そして、あんた達は同類だって事さ」 - 『L』第23話「戦士たちの邂逅」より。この台詞にクラン・クランは戸惑った。
- 「どうしてだ…? この前のイクサー3も、あの渚も…どうして自分からビームを…」
「わからない! わからないよぉぉーっ!!」 - 『L』第26話「それぞれの願い」より。加納渚が霞渚を庇ってゴーレムに連れ去られたのを目の当たりにして。
- 「みんな優しいんだよ」
- 『L』第32話「奏でられた曲は」シナリオエンドデモより。部隊に馴染めずにいた悠に対して。実にそのとおりである。
- 「…!! 妹…。」
「おねえ…さま…。お姉様って…呼んでいいの…?」 - 『L』第34話「イクセリオの輝き」シナリオエンドデモより。イクサー1とイクサー3に助けられた後、イクサー1の「妹を助けるのに理由がいりますか?」という言葉を聞いて。アトロスのこの言葉をイクサー1も受け入れており、アトロスも改めてイクサー姉妹の一員になれたのであった。
- 「お姉様、イクサー3…。あたし、負けないよ! ビッグゴールドにだって勝ってみせる!」
- 『L』第35話「永遠のソルジャー」に於けるビッグゴールドとの戦闘前会話より。全ての元凶であるに闘志を燃やす。
- 「人造人間だろうと何だろうと渚達は優しくしてくれた…!」
- 『L』最終話「希望の光」に於けるイクサー3とグロリアの戦闘前会話より。「人造人間風情が人の心を語るなぞ、おこがましい」と言う言葉に反発して。
- 「虫さんじゃなくてあい君! あたしも友達だよね、あい君!」
- 『L』エンディングより。
余談
- イクサー1とイクサー2の関係は、特撮『人造人間キカイダー』のキカイダーとハカイダーのそれがモチーフとなっていると思われるが、彼女とイクサー3の関係は、その名前の類似性から手塚治虫先生の名作『鉄腕アトム』の登場キャラクターで、『アトム』のアニメ第2作では「悪のアトム」と言える存在であったロボット「アトラス」とアトムの関係を髣髴とさせる。
- 総監督の平野俊弘氏によると、高山みなみ氏をキャスティングした理由はカセット文庫『黄金の戦士 イクサー1 第一部』の少年アム役で初めから声のイメージが頭の中にあったからとのことである。
- 作画ミスのため、死亡した直後にもかかわらず、クイーンフジのブリッジに彼女の姿を確認できる場面がある。