ファフナー(Fafner)
『蒼穹のファフナー』及び『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』に登場する機動兵器。
機体の名称は北欧神話に出てくる、竜に変身してしまった巨人「ファフニール」から由来している。
フェストゥムの読心能力を防ぎつつ戦うことのできる唯一の武器。一騎達の乗る竜宮島製のノートゥングモデル、人類軍のメガセリオンモデルとベイバロンモデル、量産型のグノーシスモデル、研究試作型のエーギルモデル、プロトタイプのティターンモデル、最新型のザルヴァートルモデルの7種類が存在する。ティターンモデルは前日談である『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』にのみ登場する為、現時点ではSRW未登場。
ファフナー各機のメカニックデザインはモデル分類に問わず、すべて鷲尾直広氏が担当。
装備・機能
ファフナーの性能は機体ごとに異なるが、ある程度共通の武装を持つ。以下の通り。
射撃兵装
- ゲーグナー
- 小型のレーザー兵器。充分な火力を保有しているがエネルギー装填が必要なのが欠点。
- PSPゲーム版では威力は微妙だが時間と共に弾数が回復していくという継戦能力に優れた武器だった。
- ガルム44
- 携帯式の機関砲。マークザインによって同化した時は弾丸一発で大爆発しており、威力も桁違いである。なお、銃口下にグレネード弾が装填されている。
- レールガン
- 実弾の射撃武器。電磁誘導で加速した弾丸を射出する。
- デュランダル
- 標準装備のハンドガン。小型なので携行性に優れるが威力は低い。
- スコーピオン
- ビームマシンガン。カノンが愛用していた。
- ドラゴントゥース
- 長距離狙撃用のライフル。マークジーベンの主兵装。高い攻撃力と射程を誇り、マークニヒト相手に通用しなかった事(同化が施された状態で投げつけられたルガーランスに弾丸が弾かれた)を除けば百発百中。劇場版ではマークツェーンに回された。
- メデューサ
- 肩のハードポイントに装着する大口径ビームキャノン。劇中ではマークアハトが両肩に一門ずつ装備していたが、PSPゲーム版ではマークフィアーも左肩に一門装備している。
- Kでは「メデューサ」、UXでは「メドゥーサ」と表記揺れしている。
格闘兵装
- マインブレード
- 敵に突き刺した後に爆発する短刀。
- ロングソード
- マインブレードの強化型。敵に突き刺した後に爆発する長剣。
- ピラム
- 伸縮式の刃を敵に突き刺し電流を流し込む電撃兵器。性質上長時間敵に接触し続けるため同化速度が速いフェストゥムに対してはかえって危険な側面もある。
その他
- ルガーランス
- 中世の騎兵が使う槍型の武器で、刀身を展開すればレールガンとなる。ティターンモデルが持っていたものは短剣型。劇場版では改良されたのか、核融合プラズマを打ち込む兵器となった。
- マークザインがこの武器を同化させて使った時はかなり強力になっており、一振りで通常のフェストゥムを撃破できるだけでなく、アルヴィスと人類軍のファフナーを圧倒したプレアデス型をこれ一発で粉砕した。
- ……が、視聴者から本来の用法から大きく外れていると突っ込まれる。蒼穹作戦でルガーランスの二刀流を使用している。
- フェンリル
- ノートゥングモデルに内蔵された時限式の自爆装置である気化爆弾。フェストゥムを殲滅できる威力を有しているが、自爆装置であるがゆえに絶望的状況で使用されることから、パイロットの犠牲が付きまとってしまう。マークザインに搭載されたフェンリルはノートゥングモデルの3倍とケタ違いである。名前の由来は北欧神話で主神オーディンを噛み殺した狼「フェンリル」から。
アルヴィス製ファフナー
ノートゥングモデル
遺伝子操作を施され、「シナジェティック・コード」を形成できる子供達しか操縦することができない。竜宮島の子供たちはほぼ全員が人工子宮で生み出されているが、その時点でファフナーに載れるよう調整が施されている。
フェストゥムの核が組み込まれており、パイロットは乗るたびに同化現象が進む。パイロットと感覚を共有しており、操縦のためには「自分がファフナーになる」という意識が必要なほか、痛みなどがフィードバックされる。クロッシングによりジークフリードシステムのバックアップを受けられる。シナジェティック・コードの影響で搭乗者に一時的な性格変化が現れる。ただし、高い意識を持てば抑え込むことも可能だが例は希である。
- マークアイン(Mk.I)
- 汎用格闘型。日野道生の専用機。
- マークツヴァイ(Mk.II)
- 接近戦仕様。『RIGHT OF LEFT』で登場。本編では出撃前にパイロットを失いマークエルフの修復パーツとなった。SRW未登場。
- マークドライ(Mk.III)
- 汎用格闘型。要咲良の専用機だったが、蒼穹作戦ではカノン・メンフィスが搭乗する。
- マークフィアー(Mk.IV)
- 中距離支援型。春日井甲洋の専用機。
- マークフュンフ(Mk.V)
- 防御特化型。小楯衛の専用機。後に、彼の後輩である堂馬広登へゴウバインヘルメットと共に受け継がれる事となった。
- マークゼクス(Mk.VI)
- 空戦型。羽佐間翔子の専用機。
- マークジーベン(Mk.VII)
- 空戦型。遠見真矢の専用機。
- マークアハト(Mk.VIII)
- 中距離支援型。近藤剣司の専用機。
- マークノイン(Mk.IX)
- 西尾里奈の専用機。マークアハトの同型機。
- マークツェーン(Mk.X)
- 里奈の双子の弟・西尾暉の専用機。マークアハトの同型機。
- マークエルフ(Mk.XI)
- 汎用格闘型。真壁一騎の専用機。
- マークツヴォルフ(Mk.XII)
- 立上芹の専用機で、マークドライの同型機。
- マークドライツェン(Mk.XIII)
- 羽佐間カノンの専用機。
ティターンモデル
ファフナーのプロトタイプ。「L計画」にて運用された。ティターンはギリシア神話に出てくる巨人から。ノートゥングモデルにほぼ倍するサイズで機体色は紅色。
『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』(SRW未参戦)の主役機。
技術的にまだ未成熟で、ジークフリード・システムは内蔵型となっており、武装も内蔵された機関砲とミサイル、短剣型のルガーランスのみと後に開発される装備と比較すると至って心許ない。
活動限界時間もノートゥングモデルよりはるかに短く、囮として長く戦う目的で投入されたにもかかわらず、わずか15分という使い捨てさながらの機体である。そのため、8人シフト制で戦うことが推奨されていた。だが前述のシステム内蔵や未成熟な機体なので搭乗時にパイロットにかかる同化現象の負担は通常の数十倍と戦闘時間と釣り合わないほど大きく、再起不能になる者が立て続けに出始めた。最速6度目で同化の初期症状を患い、人数が減った結果シフト制では賄えなくなり最後は僚と祐未で最終日を迎えてしまった。一名まだ生き残りはいたが、最終的には計画に参加した人間全員がいなくなった。しかも、戦死者より同化現象でいなくなった人間の方が多かった。
残ったのは主人公である僚が乗っていたファフナーのコクピットブロックだけである。これに残されていたメッセージを頼りに、アルヴィスはフェストゥム襲来に対する準備を進めていくことになる――
エーギルモデル
最初に設計されたファフナーで別名「ゼロファフナー」。エーギルとは北欧神話の巨人族のこと。
人類軍製のファフナー
アルヴィスのファフナーとは別に開発されたファフナー。フェストゥムのコアは使用されておらず、その能力はノートゥングモデルに一歩及ばない。
- メガセリオン・モデル
- 重装型。
- トローンズ・モデル
- メガセリオン・モデルの発展型。続編『EXODUS』にて登場予定。
ザルヴァートルモデル
最新型ファフナー。フェストゥムのコアを移植しているため、戦闘力は高いがその分同化速度も速い。サルヴァートルとはドイツ語で救世主の意。
乙姫がいみじくも指摘したとおり、その本質は「人工フェストゥム」に他ならない。