ウェンディ・ラスム・イクナート

2013年9月18日 (水) 20:57時点における122.27.236.213 (トーク)による版

ウェンディ・ラスム・イクナート(Wendy Lasm Ikunart)

神聖ラングラン王国所属の若き天才練金学士にして、魔装機計画の中心人物。ジャオームガルガードなどの魔装機の設計を手掛け、その集大成とも言うべき傑作が魔装機神サイバスターである(更に、戦闘能力に限っていえばサイバスターをも上回る禁忌の魔装機・イスマイルも一応、元は彼女の作。テューディによって大分弄られたようだが)。

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』におけるダブルヒロインの一角であるが、ヒロイン役のキャラクターとしては27歳と設定年齢がやや高め(第2部では29歳のアラサーである)で、本人もそれを気にしている様子(それ以上もいることはいるが)。しかしそのような年齢を全く感じさせない抜群のプロポーション、同じ女性からも認められる絶世の美貌(テュッティからはウェンディが美人でなかったら、地球上の美人の8割は美人の定義から外れてしまうと評された)、更に前出の天才的才能を併せ持ち、まさに才色兼備と呼ぶに相応しい女性。また、時折子供っぽいところを見せるところもあり、前述の通り、年齢の話題になるとすぐ拗ねたり、サンドリーブ姉妹に「おばさん」呼ばわりされた腹いせに激甘と激辛のクッキーを渡して懲らしめようとしたこともあった(結局、効果は無かったが)。というか、マサキとの年齢差が10歳以上ということを気にしているようである。

マサキがラ・ギアスに召喚された頃にちょうどサイバスターの開発を手掛けていたこともあり、当初から彼との接触は多かった。やがて秘かに想いを寄せるようになるが、年の差があることを気にしてかその気持ちを彼に伝えることはなかった。しかし次第に打ち解けるようになり、マサキの精神的な支柱として魔装機神第1部においては重要な役割を果たした。

しかし第1部終盤、王都襲撃の際に傷を負い、療養を余儀なくされる(かなりの重傷だったようで、EXにおいても全く出番がなかった)。第2部序盤に復帰するが、復帰後も部隊から離れることが多い。その主因は自身の変調に伴い表面化した姉・テューディの怨念に苛まれている点にあり、苦悩する日々を送る(ライバルとなるリューネの登場により、相対的に出番が減少したという要因も無視できない)。

選択したルートにより結末は異なるのだが、テューディルート、ラセツルートの場合には蓄積した歪みが噴出し、テューディに自身の身体を乗っ取られるという事態に陥る。その場合、彼女を救い出せるかどうかは第1部でのマサキの行動にかかっているのだが、敵からの寝返りというわけでもないのに生存させるのに条件が必要というヒロインは歴代のスパロボでも珍しい。彼女はスパロボで初めて三角関係を演じたヒロインとして有名であるが、64レラ(必ず死ぬ)やDグラキエース(生存に条件が必要な上、その場合も余命が短い)に先駆けて登場した悲劇のヒロインでもあるのである。一方で、邪神ルートではイブンに相談したことにより、(かなり無茶な方法だったらしいが)あっさりと助かる。またスパロボの傾向として非常に多い「主人公の年上の恋人」の先駆けとなっている。

LOEの邪神ルートEDでシュウが同性愛者ではないかと言う話題にリューネ共々盛り上がったり、ROEでは年齢制限ありのBLゲームをプレイ済みだったりする等、いわゆる「腐女子」の一面を垣間見せている。

才色兼備の女性であるが料理の経験は少ないらしく、ROEでプレシアの手ほどきを受けて料理に挑戦。調味料の分量や火加減など細かく計測してレシピ化する。ゆえに失敗は少ないはずだが、料理の仕上げに必ずプレシアのレシピに無い「オリジナルアレンジ」を加えるため、大概ものすごい味になる(前述のサンドリーブ姉妹に渡したクッキーも本来マサキに味見してもらうために持ってきたのだが、プレシアが止める前に姉妹に渡りギドも犠牲になった)。これは以前セニアに受けたアドバイスを忠実に守ったことが原因でもあるが、彼女の生真面目かつ頑固な一面も感じられる、(同じくプレシアに料理を教わり大ざっぱながら美味しいものを作り上げた)リューネとは対照的なエピソードである。

登場作品と役柄

魔装機神シリーズ

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
前述の通り、第1部では非常に重要な役割を果たす。第2部で彼女を生存させたければ、#21(または#22、#23)クリア後の選択で「OK」を選ぶこと。あるいは第2部で邪神ルートに進めば必ず彼女は生き残るが、その場合の彼女はあまり目立たない。尤も、シャワーシーンがあったり、EDで爆弾発言をしたりする。なお、阪田プロデューサーの当時の発言では本作品のヒロインと定義付けられておりリューネは「スーパーロボット大戦本編のヒロイン」という扱いらしい。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
設定の補足に伴い、マサキとの初対面時の年齢は26歳であった可能性が浮上(マサキは15歳)。
PSP版では音声の追加にともない、彼女を演じる大原氏がシナリオタイトルのナレーションを行っている。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
今回はインターミッションのナビゲートを担当。また、何度かサイバスターに同乗することがあり、その時は戦闘中にマサキと掛け合う台詞パターンが用意されている。
真・魔装機神 PANZER WARFARE
ア・ゼルスの魔装機技術の基となった「神の腕」に「ラスム・イクナート」と、彼女の物と推測できる単語が記されていた。そのため状況証拠的に「神の腕」がサイバスターの腕であるという推測が成り立つこととなった。ただし明言はされていないため詳細は不明。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
直接登場はしないが、マサキの会話の中で名前のみ出てくる。
スーパーロボット大戦α外伝
サイバスターの整備のため、テュッティ、セニアらと共に地上へ出る。初登場は第8話『ヌビアは笑う』のマップイベント。マップクリア後のイベントでマサキやリューネとの会話がある。その後は魔装機関係の改修で活躍するが、版権作品との絡みはカミーユコウと共にアンセスターの使用する機動兵器の分析をするくらいである。身体があまり強くないにも関わらず未来世界に飛ばされてしまったことで、全体的に体調を崩しがち。

OGシリーズ

名前が出たり、存在が示唆される程度で未だに本シリーズには登場していない。 よって、今の所鋼龍戦隊のメンバー達は彼女の事は勿論、マサキがリューネ以外の・・・それも絶世の年上美女からベタ惚れされている事実も知らない。

スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION
直接は登場しないが、マサキが年上の美人にアプローチを受けているかもというエクセレンの台詞があり、ウェンディのことを暗示している。
スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATIONS
同じく直接登場はしないが、OG2.5でリューネからマサキは年上の美人に弱いという台詞がある。
第2次スーパーロボット大戦OG
今回も直接は登場しないが、マサキが彼女の安否を心配している所をエクセレン達にからかわれる(無論、エクセレン達がそれがどんな相手なのか知る由も無いが)一幕がある。OGシリーズで名前がはっきり出てきたのは初めて。また、オリハルコニウムに関する話題でシロが「マサキにも覚えがあるニャ」とかつてウェンディにペンダントを渡したことを示唆する発言をしている。

人間関係

魔装機神シリーズ

マサキ・アンドー
年下の彼候補だが、年下過ぎることで踏ん切りがなかなかつかない様子。サイバスターを通じて絆を深めていく。なりゆきだが彼とのキスもした。
リューネ・ゾルダーク
恋のライバルである一方で慕われる。ウェンディを救うには彼女の力も必要になる。
テューディ・ラスム・イクナート
誕生前に死んだ彼女の双子の姉。その思念がウェンディに残留しており、次第にこの世に対する怨みを露わにして彼女の意識を浸食するようになる。
セニア・グラニア・ビルセイア
研究者仲間として親交が深いが、マサキとの関係をからかわれることの方が多い。最終的には彼女の投じたまさかの変化球が事態を決着させることに。
シュウ・シラカワ
邪神ルートEDでは何とマサキとシュウでカップリングしようとする。また、ヴォルクルスの支配が強まる前の彼の性格も知っていた。
ミサキ・シラカワ
シュウの母親。親子ほど年齢は離れていたが、二人はとても仲が良かったという。
ギド・ゼーホーファー
魔装機神IIのヤンロンルートではたびたび彼からアプローチを掛けられる。
ライコウ・ゼフェンバー
優れた錬金学者としてウェンディを尊敬しており、出会って早々サインを求める。
マンジ・フィールドナウ
エリアル王国の技術者。以前、彼女にプロポーズするが、冗談だと思い相手にされなかった。
ニコ・サンドリーブ / リコ・サンドリーブ
魔装機神IIのヤンロンルートにて彼女達から「おばさん」呼ばわりされたことに憤慨し、嫌がらせのため激甘のクッキーと激辛のクッキーを渡すが、前者がニコの、後者がリコの味覚にドンピシャだったため彼女達に懐かれる(それに伴い呼び方も「ウェンディさん」になった)。

他作品との人間関係

カミーユ・ビダン / コウ・ウラキ
α外伝にて彼らやセニアと共にアンセスターが使用する機動兵器の解析を行った。

関連機体

サイバスター
ガルガード
イスマイル
レオゲイラ
デルギラン

名台詞

戦闘台詞

「はあぁ、ま、マサキ! あぁあ、あぶ、あぶ」
サイバスターのサブシートに搭乗したときの台詞。主に回避を選択したときにみられる(「斬り返し」や「幻影」発動時などでも)。

魔装機神シリーズ

魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL

「そんなことはありません!」
「地底での遭遇」にてサイフラッシュを2回使った場合の台詞。プラーナの補給のためにマサキにキスしたウェンディに対して、シモーヌが「ウェンディさんのような大人の女性がマサキみたいなガキに惚れるわけないもんね」と言った際のガチ否定。既にベタ惚れらしい。
「今はまだ、よくわからないかもしれないけど、あなたは自分の信じた道を進めばいいの」
「他の誰が、何と言おうと、私はあなたを信じています、マサキ」
「知ってるもなにも、わたしの専門分野よ。魔装機の装甲に使われている金属ですもの。精神感応性があるから、魔装機の装甲にはうってつけなの。
 それにね……うふふ。オリハルコニウム製の装飾品って、恋人たちの間で人気があるのよ。離れていても心が通じ合えるって。
 最近じゃ、プロポーズの代わりにオリハルコニウム製の小物をプレゼントするのが流行ってるらしいわ」
オリハルコニウムに関する会話。彼女も言っているが、オリハルコニウムの装飾品は絆の証。後々彼女を救いたければ、必ずここでペンダントをあげること(詳細は隠し要素/魔装機神参照)。
「あなたを笑いに来た……って言ったらどうする?」
「絶望の淵で」のシナリオデモにてゼオルートの死で落ち込んでいるマサキに対して。どことなく後に旧シリーズやαシリーズでマサキと共と戦うことになるサングラスの人を彷彿とさせる台詞である。
「いい?あなたが自分を責めるほどには、誰もあなたに期待なんてしていないのよ」
「私達は、あなたに何かを押しつけるつもりなんてないわ。ただ、信じてるだけ」
こちらも「絶望の淵で」でのシナリオデモにて。ウェンディらしからぬ冷たい物言いだが、ゼオルートの死について自責の念に駆られるマサキの心の重荷を降ろさせるためあえてこのような言い方をし、その意図を酌んだマサキの再起を促す結果となった。まあその後、言い過ぎたことを気にしてフォローのためサイバスターに乗り込んでしまうのが彼女らしいのだが(もっとも、そのお陰で精霊憑依プラーナを使い過ぎたマサキが一命を取り留めているわけだが)。
「しゃべっちゃダメ! じっとしてて。今、プラーナを補給してあげるから」
ポゼッションプラーナを消耗したマサキにマウストゥマウスでプラーナを補給…つまりはキスである。
「王都が壊滅したあの日、私は大ケガをして……それ以来、幻聴や頭痛に悩まされていたわ……私の体力が落ちて、プラーナが下がると……次第に私の中の姉の人格が顔をだし始めるようになったの。」
姉テューディの怨念が自身の意識を浸食し始めていることの告白。この悲劇の迎える結末は…。
ウェンディ「姉さん……私はいつまでも姉さんと一緒よ……」
テューディ「そうか……ありがとう……ウェンディ……」
ウェンディ「姉さん……マサキ……リューネ……みんな……ありがとう……これで、私達……ひとつに……」
既にテューディに意識を取り込まれてしまっていたウェンディであったが、最期の瞬間に自意識を取り戻す。フラグ立てに失敗した場合はこの結末。
セニア「ふっふ~。リューネが知らないのはしょうがないけど、ウェンディ、大事な事、忘れてない?」
ウェンディ「大事な事?」
セニア「マサキはね、ランドール名義で、ラングランの国民になってるのよ。階級は『ザン』つまり、戦士よね」
マサキ「ああ、そういやそうだったが……それとこれと、何の関係があるってんだよ?」
セニア「ラングランの法律では、王族、貴族、戦士階級のものは……」
ウェンディ「あ……」
セニア「そう、配偶者を二人、もてるのよね~」
こちらはフラグ立てに成功した場合のエンディング。三角関係の結末としては非常に画期的な複婚可能という展開に、当時吹いた人も多いはず。
ウェンディ「えっ!? クリストフって、そうなの?」
リューネ「なんか、ぽくない?」
ウェンディ「あらあらあら、どうしましょ」
マサキ「バカ。なんでこう女って、そういう話題が好きなのかね。俺にしてみりゃ、気持ち悪いだけだぜ」
リューネ「ヘヘー、じつはあたしも」
ウェンディ「あ、私、ちょっと興味あります」
こちらは邪神ルートのエンディング。テューディルート、ラセツルートがセニアの変化球なら、こちらはウェンディによるまさかのやおい爆弾投下。最も悲壮感漂う彼女と死別した場合のEDと比べると、ギャップが激しすぎる。

余談

  • 2010年6月現在、公式サイトの「プレミアムメンバーズクラブ」では、ウェンディ&マサキのツーショットが壁紙として配信されている。
  • 『電撃Playstation Vol.510』2012年1月26日号(2012年1月12日発売)で、ウェンディのプラーナが不安定になった経緯が欄外で補足されている。それによれば、シュウとの一騎打ちで精霊憑依(ポゼッション)を起こして生命の危機に陥ったマサキを救うために、口づけでプラーナを供給して治療したことがそもそもの発端であるらしい。文章自体は、「この事件以降、彼女にテューディの人格が現れるようになってしまう。」という一文で締め括られている。これが原作者の公認設定で書かれたものであった場合、デューディの暗躍は『LOE』第一章終了後からではなく、『LOE』第一章の終盤から既に始まっていたことになる。