鉄人28号

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鉄人28号は『太陽の使者 鉄人28号』の主役メカ

鉄人28号
登場作品 太陽の使者 鉄人28号
デザイン 村上克司
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
SRWでの分類 機体
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スペック
全高 20 m
重量 25.8 t
動力 太陽エネルギー転換システム
速度 マッハ4.02
パワー 6200 t
開発者 金田賢太郎
敷島大次郎
所属 ICPO
遠隔操縦者 金田正太郎
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概要

通称「鉄人」。金田正太郎の父親である金田賢太郎博士が開発していたが、金田博士は開発途中の最中、動力である太陽エネルギー転換システムを狙ったブランチに殺されてしまう。その後は敷島大次郎博士が受け継ぎ、完成させた。

鉄人はロボットに直接搭乗する方式ではなく「Vコン(正式名称・ビジョンコントローラー)」と称されるリモコンによる遠隔操縦で動く事が特徴。[1]しかし、初代アニメ版『鉄人28号』の主題歌の歌詞の一節「良いも悪いもリモコン次第」が示すように、悪人にリモコンを奪われて悪用されてしまう事がある。さらに、電波障害により操縦のコントロールが効かなくなったり目視できる範囲でしか操縦出来ない等、リモコン操縦という方式が最大の弱点ともなっている。

普段は敷島邸のテニスコート下の格納庫に収納されている。独立連動システムにより、機体の一部が破壊されても持続的な可動が可能。また、起動する際などに「ガオー」と吠えているかのような音が出る。劇中では身長・体重・パワー・スピードの4部門において、世界一のロボットとして(劇中の)ギネスブックにも認定されている。

原作や初代アニメ版、『FX』、2004年版の『鉄人28号』とは違い、全体的にスマートなフォルムをしており黒目も見られず、両腕部に「28」のマーキングが施されているのが特徴。劇中の活躍もよりスーパーロボットらしいものとなっている。

登場作品と操縦者

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
初登場作品。キャラクターとしては「鉄人28号」名義で登録されている。装甲が高く、運動性もスーパー系にしては高い方だが、その分正太郎の能力もあいまってあまり火力は高くない。
しかし、Vコンシステムのおかげで常に状態異常を無効化し、正太郎がエースボーナスを獲得するとスーパー系にあるまじき脅威の移動・命中・回避能力を得ることになる。挙句の果てに修理装置もあるので、持久力がある上に正太郎のレベルがすぐに上がりやすい。
さらに凄いことに、主題歌の歌詞「だ 地の果てだ」を拾ったのか、地形適応はオールAになっている(実際、原作でも地形を選ばずに戦っていた)。
また、ブランチにリモコンを奪われ悪用されてしまう場面も再現されており、戦闘グラフィックも敵対時専用のものが用意されている(両腕の「28」のマーキングから味方時の単純な反転ではない事がわかる)。
OPムービーでは横山作品つながりでゴッドマーズとの2ショットや、同じく「太陽」が枕詞のソルグラヴィオンソーラーアクエリオンとの3ショットがある。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
今回はキャラクターとしては「鉄人」名義。前作と同じ運用法がだいたい通用するが、有射程かつ全体攻撃である「ローリングアタック」の燃費が大幅に悪化したため立ち回りに注意。カスタムボーナスを取得した後は敵の近くにおいて援護攻撃役にするのも1つの手である。
原作通り太陽エネルギーを解放して特攻するが明神タケルマーグによって救出される。
顔グラフィックが5枚あるが、2枚は没データ。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
今回も「鉄人」名義。ハンマーパンチのカットインが変更されているが性能自体に大きな変化は無い。中央大陸ルート第27話ではティティにリモコンを奪われ暴走するも、グーラの手で救われる。
終盤で必殺技として「太陽エネルギー解放」が武装に追加され、ボス戦への決定力も大幅に上昇する。

装備・機能

武装・必殺武器

鉄人は金田賢太郎博士の「鉄人は平和の使者である」という設計思想故に内蔵武器や固定兵装を持たないため、基本的な攻撃はその怪力を活かした格闘戦である。操縦者の格闘センスが良いのか、パンチやキックなどの基本技はもちろん、鋭いチョップで敵の腕や翼を切断したり、体当たりで相手を吹っ飛ばしたりといった攻撃も繰り出していた。武器は前述の通り携行したり内蔵しておらず、相手から奪ったり、岩を投げつけるなどを何度かした程度。

格闘
基本的にはこれで戦う。相手に接近し、掴んで投げ飛ばす。
ハンマーパンチ
主題歌にも歌われている鉄人の必殺技の一つ。初期には決め技になる事もあった。
第3次Z時獄篇』まではパンチ1発だったが、『第3次Z天獄篇』ではワンツーパンチに演出が変化している。
フライングキック
武器を持たない鉄人の必殺技にして、最大の決め技。
初期はジャンプしてポーズを取りそのままキックを決めていたが、中期からはより必殺技としての性格を強めるためか、正太郎のカットイン演出が入るようになった。また、中期以降も「カットインの入らないフライングキックは痛め技」「カットインが入った場合は決め技」という使い分けが見られた。
ローリングアタック
腕を伸ばしてきりもみ状に回転しながら相手に体当たりする技。名前の付いている技の少ない鉄人の中では貴重な名前付きの技だが、本編での使用回数は少ない。
SRWの戦闘アニメでは技を食らった敵機のグラフィックが痛々しいものに変わる(形容するならば「ドリルで大穴をあけられた鉄の塊」といった様相になる)。特にATや生物系ユニット等に使うと悲惨な光景を連想させてしまう。鉄人の武装では唯一射程が5を超えるため反撃でよく使われる。
第3次Z』では全体攻撃属性だが、消費ENが倍以上に増加している
鉄人フルパワー
第2次Z再世篇』の中盤の追加武装。連続攻撃から投げに繋ぎ、フライングキックを繰り出す。トドメ演出はOPの最後のシーンを意識した物となっている。
太陽エネルギー解放
原作最終話で使用。太陽エネルギーを収束させて敵に特攻する、鉄人最後の手段。これで宇宙魔王を葬った。
『第3次Z時獄篇』ではイベントで再現。『第3次Z天獄篇』では武装として実装され、最強武器となる。トドメ演出は地平線の向こうから現れる鉄人と正太郎たちのカットインで締めくくられる。
ちなみに消費ENは驚愕の110である。カスタムボーナスである程度フォローできるものの無駄撃ちは厳禁。

特筆機能

太陽エネルギー転換装置
「太陽の使者」の2つ名の通り、太陽光をエネルギーとする鉄人の動力装置。太陽光だけで鉄人の巨体を長時間動かすことが出来るほどのエネルギー効率を誇るシステムで、この装置のある施設を奪おうとする敵との戦いが初期のメインテーマとなっていた。
第3次Z時獄篇』ではカスタムボーナスの効果でこのシステムが再現されており、昼間および宇宙のマップ限定で「EN回復(中)」を得ることができる。
独立連動システム
鉄人は動力の補助装置を四肢に内蔵しており、またそれぞれ独立しているそれを連動させる事が可能というシステム。このシステムにより機体の一部が破壊されても持続的な可動が可能、らしい。鉄人は内蔵武器が無く基本的には四肢を用いた格闘が戦法であるため、四肢のどれか一つでも欠ければ大幅に戦力ダウンすると思うのだが。
SRWではこの要素は拾われておらず、能力としては未採用。ただ、フライングキック使用時に右足以外の補助装置からもエネルギーを集中させる演出がある。

特殊能力

Vコンシステム
遠隔操縦である鉄人を表現した能力。パイロットに効果がある特殊効果連続ターゲット補正プレースメント補正を常時無効化する。
これのおかげで、鉄人の操縦者である正太郎精神耐性を習得せずに済む。また、システム上は「脱力」の制限も含まれているが、これは実質的に飾り。
天獄篇ではELSの「侵食」命中時の気力低下がVコンの耐性を貫通して受けてしまうので突出は危険。
修理装置
鉄人自体に修理装置があるわけではないが、Zシリーズではサポートロボ「08」が同伴している旨が説明されている。

移動タイプ

宇宙
飛行可能。でも特に問題無く戦う場面もある。ちなみに宇宙で戦うようになるのは終盤になってから。

サイズ

M

カスタムボーナス

全ての武器に「バリア貫通」が付加される
第2次Z再世篇』。斬月と同じボーナス。本作では敵が使う殆どのバリアが無効効果なので、実質効果があるのはバリア・フィールド持ちのボスユニットか、全機エネルギーフィールド持ちのアンチスパイラル勢となる。
特に後者との戦闘においてはサイズ差補正無視もあれば、常に最大級の攻撃効果を発揮出来るのは大きい。さらに真価を発揮するのならば援護攻撃も欲しい。
昼間及び宇宙のマップでは、EN回復(中)を得る
第3次Z』。太陽エネルギー転換装置の再現で夜間以外の戦場でENが毎ターン回復する。
前作・前々作に登場していたガンダムエックスザンボット3と同様、マップの昼夜を参照するという稀有かつマップによっては完全に腐る能力。
とはいえEN消費武装ばかりかつ夜間マップはさほど多くはない(だいたい全シナリオの1/4程度)ため、主力起用するなら真っ先に取得しておきたい。
また、上記の2作品とは『第3次Z天獄篇』にて同席する事になった。
夜を参照するあちらと異なりこちらは昼を参照するため、宇宙でないと双方の真価は同時に発揮できない事に注意。

機体BGM

「太陽の使者 鉄人28号」
OPテーマ。

名台詞(?)

「ガオー」
有名な鉄人28号の機動音。同じ「ガオー」でもイントネーション等が微妙に違っており、感情表現をしているようにも見える。SRWでは「!」と表記。

関連機体

偽鉄人28号
敵が開発した鉄人そっくりの偽物ロボット。
見た目は完全に鉄人そのもの(Vコンも似せている)であり、正太郎でさえも見分けがつかなくなる程だった。しかし、性能面では本物の鉄人よりも大きく劣っている。
ブラックオックス
不乱拳博士が製造したロボット。鉄人との息の合った攻撃は強敵メカを木端微塵にする。
Vコンにより動く鉄人とは違い、自分で物事を判断して動く「心を持ったロボット」。鉄人にとって最大の敵であり、最高の戦友。
08(ゼロハチ)
鉄人の修理、研究所の警備などで敷島博士のサポートをする人間サイズのロボット。ある意味アナライザーロペットの枠だが特に心のある描写はない。動けなくなった鉄人を救う回もあり、鉄人の後方支援役として活躍した。逆に研究所の警備で侵入者に出し抜かれたこともある。

余談

  • オンエア時に発売された「超金属 鉄人28号」は全高41cm、重量1.4kg、パーツの厚さ1.2mmと従来の超合金フィギュアを遥かに凌駕するスペックを誇る。
    • 変形合体などのギミックを持たない鉄人のロボットらしさを「重量感や金属感で徹底的に表現する」というコンセプトの下に開発された本商品は、フランスのルーブル美術館にも展示されていたという(出典:講談社『THE超合金』)。
    • 一方で「背面のロケットエンジンが戦闘機に変形する」というバンダイらしい発想の初期デザインも存在する。
  • 原作では当初完全に悪役で、ただひたすらに暴走し続けて人々を殺傷し、町を破壊するだけの怪獣のような扱いだったが、予想以上に人気が出て「主人公の仲間にしろ」と編集部や読者から圧力がかかったため、正太郎の所有物となりヒーロー漫画に路線変更したという伝説がある。
    • 「28」というネーミングも、太平洋戦争で日本を蹂躙したアメリカ軍爆撃機B-29がモデルになっている。
    • また原作では全くサイズが安定せず、当初は人間の倍くらいの大きさしかなく、自動車がぶつかっただけで海に転落する有様であったが、話がロボットアクションものになるにつれ徐々に巨大化していき、最終的に戦車を踏み潰し人間を掌に載せるくらいの現行我々がよく知るサイズとなった。
    • この悪役だった28号は路線変更によって、実は27号だったという設定を新たに作られて別機体になっている。
      • ちなみに、1960年に放映された実写特撮ドラマ版の鉄人は着ぐるみという事もあり等身大サイズとなっている。
  • 鉄人28号は、マジンガーZの生みの親である漫画家・永井豪氏に多大な影響を与えたロボットとしても知られる。
    • 永井氏はインタビュー記事にて「小学生時代に手塚治虫先生の鉄腕アトムや横山光輝先生の鉄人28号に出会わなかったら、『マジンガーZ』を描くことは無かったに違いない」と深い思い入れを語っている。
      • 特に「良いも悪いもリモコン次第」という操縦する人間次第で善にも悪にもなり得る兵器である鉄人28号の設定は、永井氏が生み出した「にも悪魔にもなれる」マジンガーZにも大きな影響を与えている。
    • なお、鉄人28号は『第2次スーパーロボット大戦Z再世篇』において(真マジンガー版準拠の)マジンガーZと夢の共演を果たしている。
    • マジンガーZが「元祖スーパーロボット」であるなら、鉄人28号は日本アニメ史における「元祖巨大ロボット」と呼べる存在だろう(なお、広義の「ロボット」という意味では日本初の連続TVアニメである『鉄腕アトム』もロボットである)。
      • 原作漫画や旧作における「軍隊が開発したロボット兵器」という点ではリアル系寄りの設定と言えなくもない。
  • 鉄人28号は、『機動戦士ガンダム』TV版最終話および劇場版第3部におけるア・バオア・クー攻防戦の場面(より詳しく言うと、ガンダムリック・ドムとの交戦シーン)にて(一瞬ではあるものの)登場している。
    • これは当時、『機動戦士ガンダム』の原画スタッフの一人だった板野一郎氏によるお遊びである。なお、上記の鉄人28号が登場する場面は流石に版権上マズかったのか、後年発売されたDVD版等では修正されている。
  • 兵庫県神戸市長田区に所在する若松公園に鉄人28号の実物大のモニュメントが建てられている(2009年9月29日に完成)。
    • ただし外観デザインはスパロボに参戦した『太陽の使者』版ではなく原作漫画・初代アニメ準拠で、全長18メートルスケール。これはお台場等に展示されていた1/1ガンダム(及び2020年12月より横浜で公開の歩行モデルガンダム)と同スケールとなる[2]
  • 『太陽の使者』版の鉄人28号は他の作品と異なり設計段階から飛行可能という設定が存在する(他の作品では後付)。
  • ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』の外伝OVA『鉄腕Gin Rei』には鉄人28号がモチーフの「JINTETSU」が登場する。
    • その他、角川スニーカー文庫の小説版では「日本支部の28号」なる国際警察機構所属の機体が存在するとされる。
  • 『鉄人28号』の原作者である横山光輝氏は、元々現代を舞台にリメイクした『太陽の使者』版の制作に前向きではなかったが、村上克司氏の鉄人28号のデザインを見て企画にゴーサインを出している。
  • 藤子・F・不二雄作のSF短編漫画及び漫画原作のテレビドラマシリーズの一作『鉄人をひろったよ』に登場するロボット・鉄人は本作及び旧作の鉄人28号のパロディであり、デザインは若干本作寄りとなっている。

脚注

  1. 操縦には7つの電波を一つにまとめた「レインボーウェーブ」と呼ばれるものが使用されている。これにより多少の妨害電波では操縦を妨害することは不可能。
  2. ただし実際の鉄人モニュメントは膝を曲げてポージングしているため18mより低く15m程である模様。ガンダムで言ったらF91Vガンダムに近い高さという事になる。

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