グラハム・エーカー
グラハム・エーカー(Graham Aker)
- 登場作品
- 声優:中村悠一
- 種族:地球人(アメリカ出身)
- 性別:男
- 誕生日:9月10日
- 年齢:27歳(1st)⇒32歳(2nd)⇒34歳(劇場版)
- 身長:180cm
- 体重:62kg(1st)
- 血液型:A型
- 星座:乙女座
- 所属:ユニオン(対ガンダム調査隊隊長→オーバーフラッグス隊長)→地球連邦平和維持軍(1st)⇒アロウズ(2nd)⇒地球連邦平和維持軍(ソルブレイブス隊隊長)(劇場版)
- 階級:中尉→上級大尉(1st)⇒ライセンサー(2nd)⇒少佐(劇場版)
- キャラクターデザイン:高河ゆん(原案)、千葉道徳
TVシリーズ1stシーズン
ユニオンに所属するモビルスーツ(フラッグファイター)パイロット。エリート部隊MSWADのエースでユニオンの中でもトップクラスの高い技量を持つ。戦闘機動中に飛行形態からMS形態へ変形する独自のマニューバ「グラハムスペシャル」という技を持つ。
良識的な軍人で、命令は忠実に守り、姑息で卑劣な行いを酷く嫌い、部下には的確な指示を与える。しかし普段は冷静だが戦闘時は熱血漢かつテンションが高く、戦闘中には自分を奮い立たせるためによく突拍子もない独り言を喋るなど、いささか奇矯な面も見られる。パイロットとしての意地と誇りも持ち合わせ、例え自分の行いが他人に否定されてもそれを曲げることなく押し通す。良くも悪くも人間味溢れるものの、不器用な男である。また、バトルマニア的な一面も持ち合わせている(この辺りは小説版で濃く描かれている)。本人曰く、「しつこくて諦めの悪い、俗に言う人に嫌われるタイプ」。 トレミーのガンダム4機とトリニティの行動の差について言及するなど、戦いの中にも独自の理念を持っている。
AEUの新型モビルスーツ完成披露演習に乱入したガンダムの性能に興味を持ちその謎に迫る。強力な性能を持つガンダムと戦うことを楽しみつつも軍人としての職務を果たしていたが、度重なる敗戦による屈辱と恩師や戦友を奪われたことで徐々に狂気に囚われていく。 当初はそれほど極端なフラッグへの拘りは見せていなかったが、フラッグに並々ならぬ誇りを抱いていた部下のハワード・メイスンが戦死し、彼の墓前で「フラッグでガンダムを倒す」と誓ったことを契機として合理性を無視したフラッグへの拘泥を表するようになった。GN-Xへの搭乗拒否にまで至るフラッグへの拘泥と、覆せないガンダムとの性能差という矛盾は、GNフラッグという歪んだ形となって結実した。
いわゆるライバルキャラクターではあるが、その性格と数々の言動から、ファンの間ではネタキャラ扱いを受けることも少なくない。一方でただのネタキャラに留まらない実力と熱い一面も持ち合わせた人物であり、作中でも人気が高いキャラである。
対ロックオン戦において、サーシェスが強引に接近戦に持ち込んで狙撃を不可能にするという奇策を用いて対処したのに対し、グラハムは性能が劣るフラッグでロックオンの狙撃を全弾回避した上で接近し、接近戦に持ち込むというスマートな戦いぶりを披露している。この事からも、彼の技量の高さが窺える。
身長は180cmと長身の部類だが、189cmのビリーを始め、周りに際立って大柄な人物が多い為、画面では実際の高さよりも低く見えてしまう事が多い。
2ndシーズンのグラハムについてはミスター・ブシドーを参照。
劇場版
少数精鋭であるMS部隊「ソルブレイヴス」の隊長となっている。 刹那との長きに渡る戦いから「超えるのはガンダムではなくこの少年だ」との結論に達し、自身を「ガンダムを超えようと愚行を繰り返した男」と評している。 戦いの経験からか言動はTVシリーズと比べて落ち着いたものになっているが、身に秘める熱さは変わらない。
なお、既に23歳である刹那を未だに「少年」と呼んでいる(これは刹那にも当てはまるが)が、そもそもグラハムは刹那の名前をまともに知らないので仕方ない。
(一応ブシドー時代に沙慈をダブルオーライザーごと捕えた時に沙慈が「刹那」と言っているので知っている可能性はある。また、劇場版ではプトレマイオス2改で補給を受ける場面があるため、CBメンバーから聞き及んだ可能性もある。長年「少年」と呼んでたのを急に変えられなかったと言えなくもないし、彼の独特キャラクター性から来るある種の拘りで名前を呼ばないとも言えなくはない)
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 初登場作。原作どおりの高い能力で自軍を苦しめる。敵のエースパイロット達の交流により比較的出番は多い。しかし重要な場面の再現はことごとく省かれているのが残念(最たるは、下記にもあるガンダムスローネアインに一矢報いるシーン)。特に最終盤、GNフラッグを駆って刹那たちに単身挑んでくるシーンは、自軍とイマージュの最終決戦の真っ最中の為、前作におけるスカルムーン連合との決戦の際のギンガナムやフロスト兄弟、カイメラとの決戦の際のヘンリーと同レベルの空気の読めない状態になってしまっている(そのあまりの場違いさに刹那のみならず他のキャラたちからも遠回しに『なんだこいつ』みたいなことを多々言われている)。
なお、グラハム役の中村悠一は登場するガンダム毎に専用の台詞を収録したらしい事が杉田智和の口からラジオで明かされている。中断メッセージにも出演を果たし、原作をある意味で超越している。
実は原作では刹那との交戦回数はあまり多くなく、むしろ中盤はトリニティやロックオンと対峙することが多かったが、今作では必ず刹那がいるので原作より多く交戦し、よりライバルらしくなっている。なお、中村氏は本作以前にもZやOGシリーズなどにも音声収録に何度か参加しているが名前有りのキャラクターでの参加は本作が初である。 - 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 本編全編ミスター・ブシドー名義で登場。破界篇で散々刹那と会話していたためか、初戦で刹那に「あの男か…」と正体がバレてしまっている。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 初の劇場版設定で00勢の中でも最速、そして味方メインでの登場。異星人迎撃部隊を指揮し、アニエス・ベルジュとジン・スペンサーの上官として序盤でスポット参戦する。
中盤からは異星人迎撃部隊再編に伴い、原作通りソルブレイヴスの隊長に。2部でキラとアスランと共にUXに合流するが、条件を満たさないと3部終盤で原作同様死亡イベントが再現され、永久離脱してしまう。パイロット能力とブレイヴの性能共々高いので出来れば残留させたいが、彼の死亡シーンは原作での名場面でもあるので出来れば2週目以降に回したいところ。
性格が丸くなり、Zにもあった機体名を元にした対各ガンダム特殊台詞(本作は対SEED DESTINY主人公トリオ限定)や、戦闘台詞も一新された。どこが古風な指揮官台詞や、1st時代の迷言も健在、そしてシンからの援護攻撃台詞はまさかの星座ネタ。残念だが、対CB専用援護台詞対象は刹那とスメラギのみ。
とある場面では声優ネタとしてアルトの女装姿を大絶賛する場面も。後述の名台詞も参照。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
どの能力値も高く、サーシェスに匹敵する。
精神コマンド
加速、突撃、熱血等の彼らしい精神を多数習得。なんと魂も持つ。意外な事に愛を習得しないが、第2次Z破界篇ではエースボーナスでちゃっかり習得。UXでは魂を習得する。集中をどの作品でも習得しないので連続ターゲット補正には弱い。
特殊技能(特殊スキル)
- 第2次Z破界篇
- 底力L6、カウンターL8、気力限界突破、見切り、ブロッキング、ダッシュ
- 愛機の高い移動力とダッシュの相性は良く、あっという間に自軍に接近する。他にもカウンター、気力限界突破、見切り、ブロッキングと厄介なスキルが多いが、底力のスキルLvが6と低め。なお、ダッシュはゲーム序盤では???扱いで未修得状態。
- UX
- 底力、援護攻撃、援護防御、全体攻撃、指揮
戦術指揮
- エネミーフェイズ時の攻撃力10%上昇、防御スキル発動率25%上昇、射程1上昇
- 残念ながらグラハム・スペシャルは別キャラの指揮効果である。
- 射程が伸びる事で融合の間合いから逃れられる確率が上がり、間合いに入られても撃ち落としで防げる確率が上がる等、ELS相手にはもってこいの能力。
- 生存条件達成を除いても、ELS相手の決戦マップである48話の指揮官としてはベスト。
- また、戦闘開始時の台詞はTV版の名台詞を元にしたものが散見されるのも印象的
固有エースボーナス
- HP30%以下で、一度だけ精神コマンド『愛』が掛かる。
- 第2次Z破界篇ゲーム終盤、GNフラッグで自軍を襲撃する際に習得。精神コマンドに愛がないのはこのボーナスがある為だろう。たった一度きりだが、愛の効果は無視出来ない。熱血はひらめき、不屈等で対策しないと危険。発動後のグラハムの気力にもよるが、加速とダッシュの併用によりなんと移動力13という驚異的な数値を発揮する。下手すると刹那が一撃で落とされてしまう。ちなみにこの愛は少々特殊で、努力と幸運が掛からない独自仕様となっている。敵に努力、幸運は不要な為か。なお、第2次OGではサフィーネ・グレイスが同じようなエースボーナスを修得している(ただし発動条件のHPは40%以下。こちらは敵としても味方としても登場するが)。
パイロットBGM
- 「DAYBREAK'S BELL」
- グラハムの機体は全てこのBGM。Gジェネでは「RECOVER」だっただけにこちらを期待していた人もいたとか。
- 「ENVOY FROM JUPITER」
- 劇場版設定のUXではこちら。「FIGHT」のアレンジ曲。
人間関係
- 刹那・F・セイエイ
- 彼でなくガンダムの性能に興味を引かれるが、後にパイロットである彼の事も「少年」と呼んでガンダム共々付け狙う事に。但しライバル関係にしては珍しく、顔を合わせたことがあるにも関わらず1stシーズンではお互いの名前を認識していない(2ndシーズンにてグラハムは勝手に名乗っているが、刹那は名乗っていない)。
- ロックオン・ストラトス
- 1stシーズン中盤ではむしろ彼と対峙する事が多く、OPでもロックオンとグラハムが対決しているシーンがあった。狙撃を全弾回避してみせそのまま接近戦に持ち込んでいたが決着つかず。
- ビリー・カタギリ
- 友人。乗機は彼に改造してもらうことがほとんど。彼のおかげでグラハムは機体の性能を本当の限界まで引き出せているのかもしれない。余談だが、カタギリは1stシーズン小説版でグラハムを侍と評している。
- レイフ・エイフマン
- フラッグの開発者でビリーの恩師。グラハムの要望に応え、カスタムフラッグへの改修を担当した。グラハムからはプロフェッサーと呼ばれている。
- ダリル・ダッジ、ハワード・メイスン
- 部下。特にハワードの死はグラハムの心境を一変させる出来事となった。
- ヴィクトル・レオーノフ、ルドルフ・シュライバー、アキラ・タケイ、イェーガン・クロウ、ネフェル・ナギーブ
- 劇場版における部下でソルブレイヴスの隊員たち。うちアキラはオーバーフラッグス隊の生き残り。
UXでは隊員名は出ないもののソルブレイヴス隊がグラハムに随伴しているため、自軍と行動を共にしていると思われる。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- ゼクス・マーキス
- 第2次Zでは共にガンダムを追うもの同士、また武人として通じ合う、国を越えた戦友。パイロットに多大なGをかける機体に乗る、時期は違うが仮面をつける設定も共通している。彼にはエイフマン教授経由の情報として、秘匿されたトールギスの存在を伝えている。グラハム曰く「国を越えた僚友」。なお、会話しているだけだと気付かないが、グラハムはゼクスより8歳も年上である。
- 曹操ガンダム
- UXでは彼を「武人の鑑」と称し、敬意を表している。また、グラハムは曹操という人間に対して、以前は『三国志演義』における「悪役」としてのイメージを強く抱いていたことを伺わせる発言もしている。
- シン・アスカ
- 同じく乙女座。共闘できたUXには、星座ネタの援攻台詞が用意されていた。当然彼以外にもおとめ座のキャラクターはいるのだが、残念ながらシン以外のおとめ座の人には特殊セリフがない(UXに登場した人物で言えば彼とか)。
- キラ・ヤマト、アスラン・ザラ
- 彼らと共にUXと合流する。
リアル系
- 枢木スザク
- 第2次Zでは同僚として同じマップに数度登場する。また、再世編のifルートでは自身を「全てを失った空っぽの騎士」と称する彼を「ナイトオブゼロ」と呼び、彼の「騎士道」を喰らい、更なる極みへ至るために激突する。
- 藤堂鏡志朗
- 第2次Zでは新兵時代にブリタニア・ユニオンの日本侵攻の際に交戦し、彼の生き様や武士道に強く影響を受け、以来彼には強い敬意を抱く。
- 早乙女アルト
- 第2次Zでは彼からは「空の飛び方を知っている」と警戒される。もちろん声優ネタである。ちなみにこの二人、夢にも共通点がある。(詳しくは後述)
- UXでは共闘可能、そして彼の女装姿を絶讃する。
- 小楯衛
- UXでは彼が死亡した際に、刹那に「自分より若い者が死んでいくのはいつだって辛い」と漏らしている。
- ローニン・サナダ
- UXでは北米軍の同僚。
スーパー系
- ジョセフ・カーター・ジョーンズ
- UXでは序盤のスクラッグとの戦いより彼とも共闘する。
- 森次玲二
- 声が同じ人。UXでは彼を一目置いている節があり、カガセオを撃破した森次を「見事な対応」と評している。
- ジャック・スミス
- ある意味で「侍かぶれ」同士。UXでは声が同じである森次と同様、戦闘中ではジャックを「
侍かぶれ 」と呼ぶ他、ジャックはグラハムを「大空のサムライ」「Mr.武士道」称する。 - シュワルツ
- 作中は全く絡みはないが、第2次Zでは同じくフラッグファイターだった。
バンプレストオリジナル
名台詞
何かと特徴的な独り言を吐くが、これは戦闘中に自分を鼓舞するためにわざとやっているらしい。
1st
- 「フッ…好意を抱くよ」
「興味以上の対象と言う事だ」 - グラハムのガンダムに対する印象。この台詞を初め、何かとガンダムを特別視する。しかも、何故か女性扱い(この後も「口説き落とせない」だの、「身持ちが硬い」だの、「眠り姫」だの言っている)。おまけにどこかで聞いたことがある発言のような……
- 「はじめましてだな、ガンダム!」
(刹那「何者だ!?」)
「グラハム・エーカー…君の存在に心奪われた男だ!」 - 刹那との初対決時の独り言。一見会話しているかのようなシーンなのだが、この頃はGN粒子による電波障害で通信できていない。小説版によるとグラハムは刹那が「何者だ!」と言ったのを感じ取ったのこと。
- 「よもやここで君と出会えるとはな。乙女座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられない!」
- 上記の名乗りの後の台詞。何故か自分が乙女座である事に拘る。
- 「MSの性能が、勝敗を分かつ絶対条件ではないさ…」
「当てにしているぞ。フラッグファイター!」 - 部下のハワードとダリルに、機体性能だけが全てではないと語った台詞。恐らく、シャアのオマージュである。この台詞だけなら、ただのオマージュだったのだが……
- 「私は我慢弱く、落ち着きのない男なのさ。しかも姑息な真似をする輩が大の嫌いときている。ナンセンスだが、動かずにはいられない!」
- ソレスタルビーイングの武力介入を理由にテロ行為を行った組織を探している際の台詞。後半の台詞はシャアのオマージュと思われる。
- 「あえて言わせてもらおう…グラハム・エーカーであると!」
- ロックオンに対して叫んだ名乗りだが、この時も通信は出来ていない独り言。しかも相変わらず会話が繋がっているように聞こえてしまう。こちらはギレンのオマージュか?
- 「人呼んで、グラハムスペシャル!」
- 独自のマニューバを独り言でよく喋る。それだけパイロットとしての自信に満ち溢れている。
- 「ようやくガンダムに出会えたというのに……口惜しいが、私も人の子だ!」
- ロックオンと対峙していたところで「アザディスタンでクーデターが発生したので、鎮圧に迎え」という命令が来た際に。決してガンダムに拘るだけでない、グラハムの軍人としての、そして人間としての姿勢が見える一幕である。
- 「抱きしめたいな、ガンダム!!」
「まさに、眠り姫だ!」 - 抵抗できないガンダムデュナメスを押さえつけて。ガンダムに対する興味が一際目立つ。またこの時地面すれすれで突進しながら空中変形を行うという神業を披露した。
- 「プロフェッサー…ハワード……私の顔に何度泥を塗れば気が済むのだ……ガンダム!」
- ガンダムスローネツヴァイにエイフマン教授とハワードを殺害された時の台詞。戦友を失った直後の台詞が嘆きや悲しみではなく、プライドを傷つけられた屈辱というところに、既に狂気に犯されつつあるのが伺える(小説版では明確にグラハムが歪み始めている事が描かれている)。
- 「そうか…彼は私以上に、フラッグを愛していたようだな」
「ならば、ハワード・メイスンに宣誓しよう。私、グラハム・エーカーはフラッグを駆って、ガンダムを倒すと」 - ガンダムに倒されたハワードが自分以上にフラッグファイターとして誇りを持っていたことを知り、隊長として…フラッグファイターの意地としてガンダムを倒すことを墓前に誓った。
しかし、小説版ではこの宣誓も所詮はガンダムと戦う為の建前でしかなかったとグラハム自身が発言している(決してハワードの死を悼んでなかったわけではないが…)。 - 「どれほどの性能差があろうと!今日の私は、阿修羅すら凌駕する存在だ!!」
- ハワードなど多くの同僚の命を奪い、さらには武器も持たない人間に対しても攻撃を行うトリニティに対して。この台詞と共にスローネアインのビームサーベルを奪い、それで同機体の片腕を切り落とした。この台詞と共に、前述の「モビルスーツの性能差が勝敗を分かつ絶対条件ではない」という事を、初代ガンダムから約30年の時を経て本当に実践して見せた。
- 「私はフラッグでガンダムを倒す……ハワード・メイスンの墓前にそう誓ったのだよ」
「男の誓いに、訂正はない」 - GN-Xのパイロットになる事を「断固辞退」して。他の各国のエースパイロット達はこぞってGN-Xに乗り換えたのに1人フラッグに拘る。そしてその想いを汲みとった親友の手により、グラハムはガンダムと戦う為に更なる改造を施されたフラッグを手にする事になる。
- 「やはり私と君は運命の赤い糸で結ばれていたようだ!」
「そうだ、戦う運命にあった!」
「ようやく理解した!君の圧倒的な性能に、私は心奪われた!」
「この気持ち、まさしく愛だ!」 - エクシアとの最終決戦にて、ガンダムに対する強い執着を現す台詞。思いがけない言葉に刹那も驚いていた。それまではシリアスな方向で目立っていた分、それが全部この台詞でぶっ壊れたと言えなくもない。
一方、この直後にグラハムは「だが愛を超越すればそれは憎しみとなる」とも言っており、ガンダムに対する憎しみもあっての行動だと明言している。
ただ、刹那はノベライズ版でグラハムの行動は自分の自己満足のための行動を愛や運命で理論武装しているだけと判断している。 - 「ハワード、ダリル……仇は……」
- 刹那と相打ちになって。こうして、グラハム・エーカーは物語から姿を消した。しかし……
劇場版
- 「ソルブレイヴス隊、スタンドマニューバと共に散開! 弔い合戦だ!」
「全機、フルブラスト!」 - 火星圏のELSとの接触で全滅した地球連邦軍先遣部隊の仇討ちと、ELSの大群に追われ窮地に立たされたソレスタルビーイングの救援に駆けつける。
- 1st時代における、颯爽としたMS隊の隊長だった頃のグラハムを思い起こさせる熱い台詞。
- 「ソルブレイヴス隊の精鋭に告ぐ。これから出向く戦場では諸君らの命を賭けてもらうことになる」
「だが、あえて言おう。死ぬなよ!」 - ELSとの最終決戦前にソルブレイヴス隊のメンバーにかけた言葉。しかし……
- なお、とある作品の小隊長も部下に対して、グラハムと似た趣旨の言葉をかけている。
- 「あえて言ったはずだ…」
- ソルブレイヴスのメンバーが戦死した際に漏らした言葉。彼の願いは叶わなかった……
- 「うろたえるな!」
「…とはいえ、相手がガンダムタイプとは!」 - GN-X IVに擬態したELSを見た時の反応。昔の血が騒ぐのか、手強い相手だったガンダムとは戦ってみたかったらしい…。
- ちなみに、劇場版の初期の脚本ではダブルオーライザーに擬態したELSと戦う展開があった。この台詞は、その時の名残である。
- もっとも、GNドライヴ[Τ]を搭載したGN-X IVも、広義で言うガンダムタイプの機体ではある。
- ロックオン「来たのか」
ハレルヤ「遅ぇんだよ!」
「待ちかねたぞ、少年!」 - 昏睡状態にあった刹那・F・セイエイが戦線復帰し、ダブルオークアンタに乗って登場した時の三者の反応。
- 三者、特にグラハムの台詞は、この時の視聴者の気持ちを最も代弁した台詞であろう。
- なお、ロックオンは粒子ビームを目視した事で、アレルヤは脳量子波で刹那の到着に気付いたが、グラハムは愛で気付いたという公式設定がある。尤も、ノベライズ版での暴走っぷりを考えると特に不思議でもないのが……
- 「何を躊躇している!?生きる為に戦えと言ったのは、君の筈だ!」
「例え矛盾をはらんでも存在し続ける それが、生きることだと…!」
「行け、少年! 生きて未来を切り開け!」 - ELSとの対話に臨もうとするが、道を阻まれ動揺する刹那を叱咤激励して。
- かつて、グラハムが道に迷った時に、刹那から掛けられた台詞を返す流れが、実に心憎い。
- 「未来への水先案内人は、このグラハム・エーカーが引き受けた!」
「これは、死ではない!人類が生きるための…!!」 - 最期の台詞。侵食される中、自爆による特攻によりELS中枢部への道が開かれ、その言葉通りに彼は「未来への水先案内人」となったのであった。
- 劇場の名シーンのひとつとして、多くの観客に大きな衝撃と話題となった。
その他媒体
- だが、私はしつこくてあきらめも悪い、俗に言う人に嫌われるタイプだ!
- ノベライズ版でのロックオンとの戦闘中の地の文。自分で人に嫌われるタイプとか言っているが、直す気はさらさらないようである。
- ――だが、認めよう。宣誓も矜持も、行動の源であるが、所詮は建前でしかなかった。この感情はごまかしようもない。
私グラハム・エーカーは、この機体をもってガンダムと戦えることに、これ以上もなく――悦びを感じているっ……! - ノベライズ版でGNフラッグを駆った際の地の文。ご覧のとおり、明らかに悪すぎる方向へ暴走している。
- フラッグの力で勝ち取ったものは私の物。お前の物はおれの物!
- 上記の直後の発言。ノベライズ版ではグラハムの心情を描写した地の文は多いが、何故かジャイアニズムを言っている事で読者に衝撃を与えた。
- 「娘さんを傷つけた事は、謝罪の仕様もありません。しかし私は、それ以上に空に魅せられていたのです。」
「孤児であり、金銭的余裕もない私が空を飛ぶには、軍に入るしかありませんでした。その空を、誰にも渡したくはなかったのです。」 - ドラマCD「ROAD TO 2307」(未参戦)にてかつての上官であり、コンペの相手であるスレッグ・スレーチャー少佐との会話にて。かつて少佐の娘と交際していたが、別れたこと、孤児であったことなど意外な過去が明かされたが、空に対する夢については同じ声の某主人公を彷彿とさせる。尤も、孤児であることや、夢の為に女性関係をきっぱり断ち切る点など彼との大きな違いはあるが。
迷台詞
- 「柔肌を晒すとは、破廉恥だぞ!ガンダム!」
- ゲーム「ガンダムマイスターズ」にて装甲をパージしたガンダムナドレを見ての発言。ナドレを見て女性的だと思ったのかは不明だが、どうしてもシュールに聞こえてしまう。
- 「グラハム・スペシャル!アンドリバース!!」
- これも「ガンダムマイスターズ」での発言。エクシアの攻撃で頭から落下するが、この言葉と共に空中変形を行い体勢を立て直した。
- 「私の名前はグラハム・エーカー。御覧の通りただの男色家だ。」
「君、萌えが足りんのだよ。」
「私はノンケな美少年が嫌がりながらも私に屈服していく状況を所望している。」
「さらばだ、少年! ちょりーっす!!」 - ドラマCDより。とうとう自らホモネタを吹っかけてしまっている。
- 「坊やだからさ」
- グラハムというよりは声優の中村悠一氏の発言。元ネタは無論シャア・アズナブル。ラジオ・ソレスタルステーション00第11回にてグラハム声で中村氏がリスペクトした。発言時、ラジオのパーソナリティである沙慈・クロスロード役の入野自由氏、クリスティナ・シエラ役の佐藤有世氏の両名は、台詞元を全く知らなかった。その後、本人から「これは“ガンダム”の番組だよ」と言われた。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「この間合い…君の吐息すら聞こえてきそうだ!」
- ブレイドでの戦闘台詞。いかにもそれっぽい。
- 「ダンスが無理なら、恋文を贈らせてもらう!」
「この気持ち!銃弾に乗せて君に届け!」 - ライフルで攻撃した時の戦闘台詞。ちなみに担当声優の中村氏は『君に届け』というTVアニメに出演している。
- 「姿をくるくる変えるとは移り気なガンダムだな!」
- Ζガンダムとの特殊戦闘台詞。ウェイブライダー突撃のない第2次Z破界篇ではまだしも、使えれば必殺攻撃のたびにくるくる変えるのだから反論しにくい。
- 「自由とは時としてその身を縛る鎖となる!」
- ストライクフリーダムガンダムとの特殊戦闘台詞。彼にしては意外とパイロットの心を突いた台詞かも知れないが、それ以上にこの人が聞いたらどう思うだろうか。
- 「ヒゲのガンダムか!なんという雄々しさだ!」
- ∀ガンダムやガンダムダブルエックスとの特殊戦闘台詞。こういうデザインのガンダムも嫌いではないらしい。
これら以外にもガンダムタイプ汎用、ガンダム搭乗のガンダムW勢汎用台詞などが複数あり、ガンダム相手には実にバリエーション豊かに喋る。 - 「その自由さに一筋の光彩を加えよう!」
- UXでの対ストライクフリーダムガンダム援攻台詞。Zの対各ガンダム戦闘台詞と同様、機体名や特徴を元にしている。
- 「私もかつては武士道を歩んだ男。全力で挑ませてもらう!」
- 対ジャック戦闘台詞の一つ。
- 「私からは愛や憎しみではない!『矛盾の肯定』を君達に贈る!」
- UX終盤の対フェストゥム戦闘台詞。フェストゥムの実態を完全に知った為か、前半の敵意がなくなり、自分の経験談を言っている。神たるミールに逆らうか否か、答えを促している。
- 生存できた場合、対バジュラ(インプラント制御)もこの台詞を言う。
Zシリーズ
- 「私は政治的な動きはよく分かりません。ですが、一人の戦士としてガンダム打倒に生命を懸けるつもりです」
- ゼクスとの通信で互いに新型機の必要性を実感した後、彼に改めてガンダム打倒の決意を述べる。
- 「いたか、我が愛しのガンダムよ!」
「どれだけのガンダムが現れようと私の心を射止めたのは君…!美しき光と共に我が眼前に降り立った君だ!」
「あの日の甘美なときめきが今の私の胸にある…!そう…それこそが私をこうも突き動かす!」 - 破界篇20話、タクラマカン砂漠の決戦にて刹那との戦闘前会話。原作ではロックオンと相対したので夢の対戦カードと言える。しかし刹那は「付き合っていられん」と切り捨てている。
- 「ガンダム!君もここにいたか!」
「意中の相手の代わりというわけではない…!私の中の戦士の魂が、君を好敵手として求めているのだよ!」 - 破界篇エリア11ルート24話でのヒイロとの会話。しかしヒイロも刹那と同様「付き合ってはいられん」と切り捨てた。
- 「奇跡の藤堂!7年前の私は戦いに恐怖する新兵だった!」
「私はあの時の私をここで葬る!あの日、私を震撼させたサムライをこの手で討つことで!」
「さあ見せてもらうぞ、藤堂鏡志朗!私を恐怖させた武士道の真髄を!」 - 上と同話での藤堂との戦闘前会話。グラハムは厳島の奇跡に居合わせたようだ。また求道者・バトルマニアとしての内面も滲み出ている台詞である。
携帯機シリーズ
- (人々のために戦う道を選びながらも、その場に立つ事すら出来ないとは…)
(少年よ、今は君たちに託させてくれ。この世界の、未来を…!) - UX第22話にて、加藤機関と戦うために出撃しようとしたが、許可が下りなかった際の嘆き。ハザード達の策略に振り回され、飛ぶ事すら許されなくなった男は、かつての宿敵に世界の命運を託すしかなかった…。
- しかも、ミスター・ブシドーならば出撃出来た(アロウズ時代はライセンサーだったので独自行動が出来た)というのが皮肉でしかない。
- 「待たせたな、少年!遅ればせながら、地球のため…この私も、協力させていただく!」
- UX第22話にて、核ミサイルの迎撃を行う刹那達の援護に現れた際の台詞。今まで戦いたくても戦えなかったので、物凄く嬉しそうである。
- 「その様な考えはナンセンスだな!私は国や所属にこだわらぬ意志の元に戦っている!」
「あえて言おう!世界のためであると!」 - UX第38話におけるサコミズとの戦闘前会話で、サコミズから「己が祖国を捨てた愛国心なき者」と批難された際の台詞。
- 「今の曹操将軍は、もはや我々の知る三国志の『乱世の奸雄』ではない」
「覇王の風格と、英雄の正大さを併せ持つ、まさに武人の鑑といえよう」
「我々も、学ぶべきところは多いな!」 - UX第42話にて、劉備たちに助言する曹操の姿に、UXの面々が曹操を「初めて会った頃より丸くなった」と評しているところで、グラハムも曹操をこう評し、敬意を露わにする。しかし直後、ロックオンに「妙な仮面をつけるのはもうやめとけよ」と言われてしまい、思わず閉口してしまう事に。
- 「戦慄の暴将よ、己が欲望のために修羅と化すか…」
「ならば私は、その修羅さえ凌駕してみせよう!」 - UX第42話にて、呂布との戦闘前会話。
- 「見せてもらったぞ、少年。君が存在し続けた先に見つけた、未来への答えを…」
- UXでグラハムの生存フラグが成立した場合の第48話ラスト、ELSとの対話を果たした刹那に対して惜しみない称賛の言葉を贈る。直後、遂に刹那は、グラハムに対して初めて「グラハム・エーカー」と彼の名を呼ぶ。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「奴の想い…これはもはや、愛!」
- UX第35話にて、久嵩の気迫に驚愕して。嘗ての自分を重ねたためか、何かがおかしい。しかも誰も突っ込まない。刹那が聞いていたら「愛!?」と突っ込んでくれたかもしれないが、残念ながらこの時刹那は昏睡状態であった。
- 「素晴らしい! あれこそは究極の美…まさに、姫だッ! 抱きしめたいなッ!」
- UXにて女装したアルトに対して喝采をあげた。声優ネタなのだが、それ以前に何かがおかしい。ちなみに、ラッセがこの時のグラハムに対してドン引きしていた。
- 「フ、こうして君と同じ部隊に立つことになろうとは…」
「やはり君とは、センチメンタリズムな運命を感じずにはいられない」 - UX第38話にて刹那が無事回復した際の台詞。こんな事を言われても刹那は困るだろうが、普通にこの発言はスルーした。
- 「かつて世界に悪として対峙した少年が、異星体との対話の道を歩むとは…」
「それもひとつの君の愛の形…。その世界への想い、必ずや成就させる!露払い役は私が担おう!」 - UX第48話にて、刹那出撃後のELSとの戦闘前会話。…グラハム本人は間違った事を言ってないはずなのだが、結局「愛」が出てきている。
- 「なるほど…。ならばそこのプレイヤー!」
「あえて言おう!1秒でも早く再開すると信じている!」
「何故ならば、君ともまた運命の赤い糸で結ばれているのだからなあ!」 - UX中断メッセージにて。明らかにTVシリーズの方のグラハムになっている(というか、この前に「邪険にあしらわれた」だの「所望する」だの一番歪んでいた頃の台詞まで言っている)。隣にいた刹那はどう思っていた事やら…
搭乗機体・関連機体
グラハム自身が左利きとなっていることもあり、機体面からも専用に調整されている。
- ユニオンフラッグ
- ガンダムエクシアと交戦するが、機体性能差から押し返される。
- グラハム専用ユニオンフラッグカスタム
- 通称「カスタムフラッグ」。ガンダムに対抗するため改修した機体。パイロットの安全を無視した機体だが、技量もあってガンダムを追い詰める。
- グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII
- 通称「GNフラッグ」。カスタムフラッグに更なる改修をした機体。1stラストにて搭乗。エクシアと激しい戦闘を行う。だが実際は、ビームサーベルを使用できることを除くとフラッグカスタムの長所をかなり殺している。
第2次Zでは固有カットインが2種類も用意されているが、武装がビームサーベルのみで、受けに回った際の射程がいまいち。 - ブレイヴ指揮官仕様
- 劇場版での乗機。マスラオの後継機と呼べる機体。
余談
- 声優の杉田智和氏は『アニメージュ』でのインタビューの際にグラハムがハワードの墓標に誓うシーンを名シーンとして挙げている…が、何故か『銀魂』という全く関係の無い番組のインタビューでこのシーンを挙げていた(一応、制作が同じサンライズ繋がりではある)。ちなみに中村悠一氏は2012年に『銀魂』に坂田金時役で出演した。
- 担当声優の中村氏は『機動戦士ガンダムUC』(SRW未参戦)で地球連邦軍のMS部隊「トライスター」の隊長であるナイジェル・ギャレットを演じているが、階級が大尉、金髪の白人、部下の一人の名前が「ダリル」などグラハムとの共通点が多く見受けられる(こちらはガンダムをサポートする立場だが)。
- 前述のとおり、ドラマCDでは主に刹那にホモネタを振っているが、刹那役の宮野真守氏が(ついでにソーマ役の小笠原亜里沙氏も)所属している「劇団ひまわり」には子役が多い(「こども店長」や「金曜ロードショー」で有名な加藤清史郎君とか)ためか、公式でエロい展開に持っていけないだろう。(同事務所のとある声優も某ネットラジオの賞品である「亀甲縛り」のトロフィーを「持って帰れない」と発言している)