星の屑作戦とは、『機動戦士ガンダム0083』に登場した作戦。
概要
ジオン公国軍残党のデラーズ・フリートによって決行された大規模作戦。最終的な目的としては「北米の穀倉地帯を壊滅に追いやる事で、コロニーへの食糧依存度を高め、地球連邦に対するスペースノイドの発言権を高める」というもの。作戦は大まかに三段階に分かれる。
ガンダム強奪
地球連邦軍により極秘裏に開発された、戦略核搭載型MS・GP02Aの強奪。連邦仕官の制服を着たアナベル・ガトーが工作員ブラウ・エンジェルの手引きによって連邦基地に潜入し、堂々とGP02Aに乗り込んで逃走する。その後、連邦の追っ手を連れたままアフリカまで海中を進み、ノイエン・ビッター少将率いるジオン軍残党の支援を受けてキンバライド基地で連邦追撃隊の迫る中、HLVによって宇宙へと持ち出される。
観艦式強襲
最終段階であるコロニー落としの陽動として、強奪したGP02Aで宇宙要塞コンペイ島で行われている観艦式を襲撃する。事前情報により観艦式が行われることを知っていたデラーズ・フリートは複数の少数MSによる散発的な陽動をかけて連邦の目をそらし、ガトーおよびGP02Aは連邦の防衛網を潜り抜けることに成功。戦術核によって連邦艦隊の約2/3を葬り去った。
コロニー落とし
観艦式強襲の隙に輸送中のコロニーを強奪し、北米に落下させる計画。当初は月のフォン・ブラウンが狙いのように見せかけながら[1]、裏取引を行っていた同市からのレーザー照射で推進剤を起爆させ、地球へと軌道を変更。この軌道修正により、コロニーを追撃していた連邦艦隊の大半は推進剤不足に陥って航行不能となり、落下阻止に向かえなくなった。これこそが星の屑作戦の大本命であり、第一・第二段階はこれを確実に遂行すべく、連邦軍の宇宙戦力を弱体化させるための下準備にして、同時に連邦軍の注目を逸らさせる囮作戦でしかなかった。
連邦軍のソーラ・システムによるコロニー破壊も失敗に終わり、本作戦は多大な犠牲を払いつつも完遂され、コロニー落としの影響で穀物地帯である北米は焦土と化した。地球連邦政府はコロニー落下を輸送中の事故と偽り、一連の事件(いわゆるデラーズ紛争)そのものを隠蔽すると共に、ガンダム開発計画の記録をも抹消した。その後、連邦軍内部において、デラーズ紛争を口実にティターンズが結成され、30バンチ事件等のスペースノイドへの苛烈な弾圧を経て、グリプス戦役へと突き進んでいくことになる。結果としてデラーズ・フリートは本作戦の戦術目標を完璧に達成しながら、戦略的にはそれが裏目となる結果を招いたのだった。
スパロボにおいて
スパロボでは核攻撃までは成功することが多いが、コロニー落下はコロニーがブラックホール・クラスターに破壊されたり、プリベンターの工作員により軌道を逸らされたりと、中々成功していない。 『スーパーロボット大戦A』ではデラーズ・フリートによって星の屑作戦が実行されるが、実はそれ以前にティターンズは既に壊滅してしまっている。GP03もノイエ・ジールも完成しておらず、GP01FbとGP02で原作最終回を行うことになる。
『スーパーロボット大戦Z』には『0083』は参戦していないものの、用語集に過去の出来事として収録されている。