『魔法騎士レイアース』は、東京ムービー新社(現・トムス・エンタテインメント)制作のテレビアニメ作品。
魔法騎士レイアース | |
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読み | マジックナイトレイアース |
原作 | CLAMP |
監督 | 平野俊弘 |
シリーズ構成 |
まるおけいこ 中村修 大川七瀬 |
脚本 |
大川七瀬 まるおけいこ |
キャラクターデザイン | 石田敦子 |
メカニックデザイン | 山根理宏 |
音楽 | 松尾早人 |
制作 |
読売テレビ 東京ムービー新社 |
放送局 | 読売テレビ |
掲載誌 | なかよし |
放送期間 | 1994年10月17日 - 1995年11月27日 |
話数 | 全49話 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦T |
概要
CLAMP作の少女漫画を原作とするアニメ作品。少女漫画でありながらファンタジーロボットモノという異色の作風が特徴。
異世界セフィーロへ召喚された三人の女子中学生がセフィーロを救うため冒険を繰り広げる。物語は二部構成[1]で、原作とは展開が異なっており(特に第二章)、結末も原作とは異なる。
序盤は主人公たちが魔法騎士として成長する様を丁寧に描いた、王道とも言える異世界召喚物のファンタジーアニメとして展開していき、ロボットである魔神が登場するのは第一章後半からとやや遅めの登場となる。
テレビアニメ終了から2年後に原作モチーフのテレビシリーズとは異なるパラレルストーリーによるOVA『レイアース』が全3巻でリリースされた。
ストーリー
西暦1994年[2]、東京タワーに社会科見学へやって来た獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の三人は、突如異世界セフィーロへ召喚されてしまう。
導師クレフによってセフィーロの中心である「柱」のエメロード姫が神官ザガートに攫われ、セフィーロに迫る危機を救うため伝説の「魔法騎士」として召喚された事を聞いた三人はセフィーロを救うため、冒険の旅へ出発する。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
主要人物
セフィーロ
- エメロード
- 祈りによってセフィーロを支える「柱」。
- クレフ
- セフィーロの最高位導師。
- プレセア
- セフィーロの最高位創師。
- フェリオ
- 光達が沈黙の森で出会った少年剣士。
- ランティス
- セフィーロの魔法剣士。ザガートの弟。第二章より登場。
- プリメーラ
- ランティスを慕う小妖精。第二章より登場。
- シエラ
- プレセアの双子の妹。アニメオリジナルキャラクター。第二章より登場。
ザガート一派
- ザガート
- エメロード姫を攫った神官。
- アルシオーネ
- ザガートを恋慕う女魔操士[3]。
- アスコット
- 召喚士である幼い少年。
- カルディナ
- 踊り子であり幻惑師。チゼータの出身。
- ラファーガ
- 剣闘師。エメロード姫の親衛隊長。
- イノーバ
- ザガートの副官。アニメオリジナルキャラクター。
オートザム
ファーレン
- アスカ
- ファーレンの第一皇女。
- サンユン
- アスカのお側役。
- チャンアン
- ファーレンの摂政。
チゼータ
- タトラ
- チゼータの第一王女。
- タータ
- チゼータの第二王女。タトラの妹。
その他
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
魔法騎士
- 炎神レイアース
- 光が操る炎の魔神。普段は一角を持つ炎の獅子のような姿をしている。
- 海神セレス
- 海が操る水の魔神。普段は青い龍の姿をしている。
- 空神ウィンダム
- 風が操る風の魔神。普段は緑の鳳凰の姿をしている。
- 合体魔神レイアース
- レイアース、セレス、ウィンダムが合体した姿。
ザガート一派のメカ
オートザムのメカ
ファーレンのメカ
- 童夢
- ファーレンの移動要塞。
- 巨大サンユン
- アスカの符術で産み出されたサンユンに似た式神。
チゼータのメカ
- ブラヴァーダ
- チゼータの移動要塞。
- ラシーン
- タトラが操る「ジン」と呼ばれる守護精霊。ランプの精に似た姿をした筋骨隆々の巨人。
- ラクーン
- タータが操る「ジン」と呼ばれる守護精霊。ランプの精に似た姿をした筋骨隆々の巨人。
その他のメカ・魔物
用語
- 魔法騎士(マジックナイト)
- セフィーロに伝えられる伝説の救世主。「セフィーロに危機が迫った時に異世界から召喚され、魔神の力を借りてセフィーロを救う存在」とされるが…。原作では、『導師』が『グル』、『魔法剣士』が『カイル』と、セフィーロの言葉の読みになっているが、魔法騎士だけは『マジックナイト』と英語で呼ばれている。この謎は、後半で明かされることになる。
- セフィーロ
- 光たちの世界と次元を隔てたところに存在する異世界。空に浮かぶ島や魔法が存在する所謂中世ファンタジーRPG世界。
- オートザム
- 第二章にてセフィーロに侵攻した国家の一つ。高度に機械化された文明を持つ。精神エネルギーを数値化する技術を持ち、様々な機械の動力として使っている。一方、機械化の代償として原作では深刻な環境汚染、アニメでは精神エネルギーの枯渇により滅びの危機を迎えている。
- ファーレン
- セフィーロに侵攻した国家の一つ。古代中国風の文化を持つ。経済・環境的にも豊かであり、セフィーロへ侵攻する必要は全く無く、侵攻した理由もアスカの子供らしいワガママによるもの。
- チゼータ
- セフィーロに侵攻した国家の一つ。アラブ風の文化を持つ他、関西弁に似た方言があり、国民たちは褐色の肌を持つ。領土が猫の額ほどしかない程に大変狭いなど、オートザムとは別の方向で危機を抱えている。
- 柱
- 祈りの力でセフィーロを支えるセフィーロそのものと言える存在。
- 沈黙の森
- セフィーロに存在する、魔物が徘徊する森。創師プレセアはここに住んでいる。特殊な結界により魔術の類は一切使えない為、自らの知識と武術のみで進まなければならない。ここを抜けた先に伝説の泉エテルナが存在するとされている。アニメでは最終的に結界はなくなる。『T』では展開省略の為、魔法が使えるようになっている。
- エスクード
- セフィーロで唯一成長する武器が作れるという鉱物。伝説の泉エテルナに眠っており、魔法騎士達の武器の材料となる。
- 魔神(マシン)
- セフィーロに存在する巨大ロボット。魔法騎士専用で普段は動物の姿を持つ。セフィーロの人間の技術でも作れない事はないが、こちらは動物の姿は持たない。
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「ゆずれない願い」
- 作詞・歌 - 田村直美 / 作曲 - 田村直美、石川寛門 / 編曲 - 鷹羽仁、井上龍仁
- 第一章OP。当時ミリオンセラーを記録し、NHK紅白歌合戦でも歌われた人気曲。
- 『T』で採用。『T』限定版には原曲も収録。
- 「キライになれない」
- 作詞・作曲・編曲 - 高橋研 / 歌 - 中村あゆみ
- 第二章OP1。
- 「光と影を抱きしめたまま」
- 作詞 - 田村直美 / 作曲 - 田村直美、石川寛門 / 編曲 - 鷹羽仁、井上龍仁 / 歌 - 田村直美
- 第二章OP2。作画枚数6000枚と言われる、迫力あるOPアニメが特徴。
- 『T』限定版にて原曲を収録。
- エンディングテーマ
-
- 「明日への勇気」
- 作詞・作曲 - 前田克樹 / 編曲 - 根岸貴幸 / 歌 - 吉成圭子
- 「ら・ら・ば・い〜優しく抱かせて」
- 作詞 - 有森聡美 / 作曲 - MIO / 編曲 - 富田素弘 / 歌 - 本田美奈子
- 「いつか輝く」
- 作詞 - 及川眠子 / 作曲 - 湯川トーベン / 編曲 - 松尾早人 / 歌 - 吉成圭子
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦T
- 初参戦作品。第二章の国家はオートザムは登場するが、ファーレンとチゼータは登場しない。
- 原作ストーリーを反映してか第16話治安維持ルートで魔法騎士たちが顔見せした後、第19話にて正式に自軍入りするなど、やや遅めの参戦となる。
- また、スパロボとの相性の問題もあってか魔神が出てくるまでの展開がだいぶ省略されている他、元々巨大な敵が少ない作品である為か、全体的に敵のサイズが大幅に引き上げられているなど、本作の参戦作品の中でも特にスパロボ補正が強い。
- 同じ異世界を舞台とした『聖戦士ダンバイン』『New Story of Aura Battler DUNBINE』との絡みも多い。
- 基本的にアニメ版通りの展開だが、原作の設定[4]やOVAの展開[5]も含まれているなど、ストーリー上ではメインとして優遇されている。
- ユニットとしては剣以外の武器を使用するには気力を上げる必要があるなど癖が強めだが、戦闘アニメーションは凝っており、特に人物カットインが非常に滑らかに動くため一見の価値あり。
- ちなみに、魔法騎士には「必ず気合と愛を覚える」「魔神の武装が全て格闘なのに射撃の方が高い」と言う共通点がある。
- なお、『週刊ファミ通』2019年1月3日号でのインタビューによれば、『X-Ω』以降参戦希望作品の幅が広がってきた中で、少女漫画原作という点で異色となる本作についてもそれらの要望に答える形で参戦が決まったとのこと。
- 原作で、異世界人が魔法騎士の名前を呼ぶ際は「ヒカル、ウミ、フウ」とカタカナ表記されていたが、今作では一貫して漢字表記になっている。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
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第一章 | ||||
第1話 | 伝説のマジックナイト始動 | |||
第2話 | 沈黙の森の創師プレセア | ゴーレム | ||
第3話 | 謎の美少年剣士フェリオ | |||
第4話 | 執念の魔操士アルシオーネ | |||
第5話 | 伝説の鉱物エスクード | |||
第6話 | 命をかけたプレセアの武器 | |||
第7話 | 捨て身のフェリオ砂漠の恋 | |||
第8話 | 召喚士アスコットの恐怖の罠 | |||
第9話 | マジックナイト最大の危機! | 本放送時は第8話までの総集編と合わせて1時間スペシャルとして放送 | ||
第10話 | よみがえる伝説の魔神セレス | 海神セレス | ||
第11話 | 異世界セフィーロの魔神伝説 | |||
第12話 | 恐るべき幻惑士カルディナ | |||
第13話 | この世界でいちばん大切なもの | |||
第14話 | 光、海、風のゆずれない願い | |||
第15話 | 第二の魔神・空神ウィンダム | 空神ウィンダム | ||
第16話 | 強敵! 剣闘士ラファーガ | |||
第17話 | イノーバの正体とよみがえる記憶 | 精獣イノーバ | ||
第18話 | 最後の魔神・炎神レイアース | 炎神レイアース | ||
第19話 | 対決! 魔法騎士VSザガート | 魔神ザガート | 本放送時は2話を合わせて1時間スペシャルとして放送 | |
第20話 | 伝説の魔法騎士! 驚異の真実 | 合体魔神レイアース 魔神エメロード |
||
第二章 | ||||
第21話 | 出発と新たな絆 | NSX | OP、ED変更 アイキャッチ挿入 |
|
第22話 | セフィーロと三つの国 | FTO | ||
第23話 | オートザムの侵攻とランティス | |||
第24話 | 魔法騎士と戦艦NSX | |||
第25話 | 光と夢の中のノヴァ | 童夢 | ||
第26話 | 魔法騎士とファーレンのアスカ | |||
第27話 | セフィーロの柱の秘密 | |||
第28話 | 光とランティスの危険な旅 | |||
第29話 | イーグルと捕われた光 | |||
第30話 | ノヴァと悪魔の魔神レガリア | 魔神レガリア | ||
第31話 | チゼータの移動要塞と戦えない光 | ブラヴァーダ ラシーン ラクーン |
||
第32話 | 海・風とファーレン・チゼータ | 巨大サンユン | ||
第33話 | 光の願いとプレセアの秘密 | 半総集編 | ||
第34話 | 光と引き裂かれた友情 | |||
第35話 | 海とタータ・タトラの野望 | アイキャッチ変更 | ||
第36話 | 風対アスカ! 命がけの弓勝負 | |||
第37話 | 甦れ! 光の剣 | |||
第38話 | イーグル・セフィーロ城総攻撃! | GTO | ||
第39話 | セフィーロ城大混戦! | 魔物 | ||
第40話 | 魔法騎士とひとときの安らぎ | |||
第41話 | ノヴァとの戦いと魔物の正体 | |||
第42話 | 巨大サンユン VS NSX! | |||
第43話 | 王冠の部屋と柱の記憶 | OP、ED変更 タイトル表記がマジックナイト・レイアースに変更 |
||
第44話 | 真剣勝負! 海VSタータ・タトラ | |||
第45話 | 絶体絶命! ランティスの危機 | |||
第46話 | 光・衝撃! ノヴァの真実 | |||
第47話 | 真の柱は!? 光か、イーグルか!? | |||
第48話 | 果てしない戦い! | |||
第49話 | 勝利への道! 信じる心が開く明日! |
余談
- 登場人物や魔神の名前の多くは実在する自動車から取られており、舞台となる異世界セフィーロの名前も自動車の名前が由来である。
- CLAMPによれば「カタカナの名前は覚えにくいので、どこかで聞いたことのある名前だといいだろうな思った」とのこと。
- 実際、大人になって車を買う際にレイアースの固有名詞の元ネタが車だったと驚くファン(特に車の名前に疎かったであろう当時の少女ファン)が多かったらしい。
- 一部では「『レイアース』がスパロボに参戦できないのは、商標登録などによる関係だろうか」との推測が立てられていた。
- レイアースの固有名詞に選ばれた車は高確率でカタログから消えるとのジンクスがあり、ファンの間でレイアースの呪いと言われている。その為、今回のレイアース参戦決定に際しても「カタログ落ちして商標が安くなったから参戦できた」などと言う噂も…
- レイアースのスパロボ参戦発表と同日「セフィーロ(の元ネタの車)を創造した(会社の)柱(会長)が消える」と言う事件が起こり、「呪いは健在である」「セフィーロ(を造った会社)を救済する為、スパロボに召喚された」と散々ネタにされた。
- 現状残っているのはNSX、エスクードの2つ。また童夢は元ネタが車でなくレーシングカー製造会社ではあるが存続中。
- OP・ED曲には全て「光」、「海」、「風」の魔法騎士の名前が歌詞に含まれているという共通点がある。
- 当時の変身ヒロインブームを反映している為、主人公たちが魔法騎士の武装を纏うための変身バンクシーンが存在し、OPにも挿入される。そしてご多分にもれず変身シークエンス時には裸になる(地上波規制の範疇レベルだが)。
- 第2章後期OPの「光と影を抱きしめたまま」は、前述した様に6000枚ものセル画を使ったヌルヌル動くアニメーションで、現在でも通用すると言われる程である。因みに、これがどれ程のものかと言うと「当時の30分アニメが大体3000枚」であり、「OPだけでアニメ2話分に相当する」と言う事である。
- 関係者曰く「これでも間に合わなかった箇所がある」「これ以上やると死人が出る」との事であり、もっとセル画の枚数が増える予定だった様である(設定資料集やBlu-ray BOX収録の絵コンテではランティスとイーグルの髪とマントも動くよう指示が入っているのが確認できる)。
- 番組の最後にはルーレットで登場するキャラクターを予想するおまけコーナー「今日はだーれだ?」が放送されていた。『T』の中断メッセージでも再現されている。
- 原作では、CLAMPの他の作品にも影響を与える重要設定が登場した作品であり、後のセルフクロスオーバー『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』などに繋がっていった。
- また本作が初登場となるモコナも、上記の『ツバサ』や『XXXHOLiC』に「レイアースのモコナを元にして地球で生み出されたモコナ=モドキ」が登場するなど、CLAMPを代表するマスコットキャラクターとなる。
- 本作はCLAMPの別作品『ANGELIC LAYER』の世界に漫画として存在していることが示唆されている。
- 一部サンライズのファンタジーロボットアニメ『魔動王グランゾート』(SRW未参戦)との類似点が散見される。
- 火・水・風の属性を持ち光の三原色が配された魔法戦士とロボット、最終局面で融合する主役メカ、異世界を支える「柱」と呼ばれる存在、搭乗ロボには自我が有りパイロットと意思疎通が出来る(『魔動王グランゾート』は主役機のグランゾートのみ)、同系列局での放送など。
- 原作者のCLAMPは、自身の作品を安易にアニメ化やゲーム化せず(良い意味で)一切妥協しない事で有名である。故にファンの間では「世界観が違い過ぎる」事や「他作品と関わらせるためにストーリーを大幅に改変しなければならない」事を理由にCLAMPがスパロボへの参戦を拒否しているのでは?と噂されることがあった。
- だが、2015年にCLAMPのメンバーであるもこな氏がtwitter上でその説を否定。逆に『スーパーロボット大戦にレイアースが参戦!が、夢です』『アムロ大尉と絡んで欲しい「光がチャーミングだからさ」とか言って欲しい』『「モコナがチャーミングだからさ」でもいい』と述べ、寧ろ参戦を熱望していた事が判明した(因みにスパロボTに参戦した際、もこな氏のリクエストしたセリフは両方共に採用された)。
脚注
商品情報
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バンダイチャンネル | ○ | |
ビデオマーケット | ○ |