機動戦士ガンダムAGE

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  • 2011年10月9日 ~ 2012年9月23日(MBS制作・TBS系列) 全49話
  • PSP用ゲーム『機動戦士ガンダムAGE ユニバースアクセル / コズミックドライブ』 2012年8月30日発売
  • 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦BX(2015年)

概要

地球人類と火星人類ヴェイガンの戦いを3世代50年以上、全4部で描いている。全ての始まりを描く「フリット編」、フリットの息子アセムとヴェイガンの一員であるゼハートとの因縁を描く「アセム編」、アセムの息子キオがヴェイガンへの認識を改めていく「キオ編」、三世代それぞれの決着を描く「三世代編」で構成される。

低年齢層取り込みのためゲームメーカー・レベルファイブとの大々的なコラボレーションが行われた異色の作品で、スタッフとしてレベルファイブの人物が関わっているほか、レベルファイブによるゲーム版の制作も行われた。ゲームやホビーと連動した独自要素をアニメに取り入れる一方、歴代ガンダム作品を意識したと思われる要素も作中で多数散見される。

小説版ではアニメで説明不足だったキャラクターの心情描写に焦点を当てるなど工夫されているが、作者による独自解釈が盛り込まれたり一部の展開や結末がアニメと異なっているなど、アニメ版とは別物となっている。

2013年には「アセム編」以降をベースにし、焦点をアセムとゼハートに当てたスペシャルエディションOVA『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』が発売された。ちなみに、『MEMORY OF EDEN』は、『BX』で合体攻撃の名称として採用されている。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

主人公

フリット・アスノ
フリット編の主人公にして、作品通しての重要人物。
アセム・アスノ
アセム編の主人公。フリットの息子。キオ編では当初行方不明となっている。
キオ・アスノ
キオ編以降の主人公。フリットの孫でアセムの息子。

主人公の家族

エミリー・アモンド
全編に登場。フリットの幼なじみ。後に彼と結婚し、アセムとユノアを授かる。
ユノア・アスノ
アセム編より登場。アセムの妹。キオ編ではディーヴァの医療班長となる。
ロマリー・ストーン
アセム編より登場。アセムのクラスメートで後に彼と結婚、キオを授かる。

主人公の友人

ユリン・ルシェル
フリット編に登場。民間人の少女。UE襲撃の最中にフリットと出会い、心を通わせる。
ウェンディ・ハーツ
キオ編より登場。キオの幼なじみ。ディーヴァ乗艦後はユノアの助手となる。

地球連邦軍

ディーヴァクルー

オブライト・ローレイン
アセム編より登場。ウルフ隊の一員。レミに恋愛感情を抱く。キオ編以降もMSパイロットとして活躍する。
ナトーラ・エイナス
キオ編より登場。ディーヴァの3代目艦長。気弱な性格。
アリー・レーン
キオ編より登場。ディーヴァのクルー。眼鏡の女性。
イーサン・シェロウ
キオ編より登場。ディーヴァのクルー。お気楽な性格。
ウォン・カストロファ
キオ編より登場。ディーヴァのクルー。通信技術に詳しい。
エイラ・ローズ
キオ編より登場。ディーヴァのクルー。褐色肌の女性。
オトロ・バンダ
キオ編より登場。ディーヴァのクルー。肥満体で食いしん坊。
カール・ドーソン
キオ編より登場。ディーヴァのクルー。強面な風貌。
セリック・アビス
キオ編より登場。「戦場のホームズ」の異名を持ち、アビス隊を率いるエースパイロット。
シャナルア・マレン
キオ編より登場。アビス隊の一員。隊の紅一点で、キオを気に掛ける。
デレク・ジャックロウ
キオ編より登場。アビス隊の一員。大きな鼻が特徴のベテラン。
ジョナサン・ギスターブ
キオ編より登場。アビス隊の一員。ヴェイガンへの敵愾心が強い。
ウットビット・ガンヘイル
キオ編より登場。アリーサの息子。ディーヴァの整備士。

その他の軍人

フレデリック・アルグレアス
アセム編より登場。ビッグリング基地参謀。フリットの右腕的存在。キオ編では連邦軍総司令となる。

マッドーナ工房

ララパーリー・マッドーナ
全編に登場。年の離れたマッドーナの妻。
ロディ・マッドーナ
アセム編より登場。マッドーナ夫妻の息子。キオ編ではディーヴァの整備士長となる。

宇宙海賊ビシディアン

キャプテン・アッシュ
キオ編より登場。ビシディアンの首領。
ラドック・ホーン
キオ編より登場。ビシディアンの幹部。キャプテン・アッシュを補佐する。

UE / ヴェイガン

ゼハート・ガレット
アセム編より登場。優秀なXラウンダー能力を持つヴェイガンのエースパイロット。
フェザール・イゼルカント
アセム編より登場(フリット編でも名前のみ登場)。火星の民を束ねるヴェイガンの首魁。
ドレーネ・イゼルカント
キオ編より登場。イゼルカントの妻。
ザナルド・ベイハート
キオ編より登場。イゼルカントの側近であり、部隊を率いる指揮官。
ファントム3
キオ編より登場。3人で構成された精鋭部隊。「ファントム3」の名は連邦側の呼称。
ゴドム・タイナム
ファントム3の隊長。部下思いな性格。
グラット・オットー
ファントム3の一人。武骨な風貌をしている。
デモン・ラージ
ファントム3の一人。部隊では最年少。
フラム・ナラ
キオ編より登場。ゼハートの部下。紫色のツインテールが特徴な美少女。ドール・フロストは兄。
レイル・ライト
キオ編より登場。ゼハートの部下。フラムと共に彼を補佐する。
ダレスト・グーン
キオ編より登場。ゼハートの部下。シャナルアと繋がりを持つ。
ディーン・アノン
キオ編より登場。コロニー「セカンドムーン」に住む少年。
ルウ・アノン
キオ編より登場。コロニー「セカンドムーン」に住む少女。ディーンの妹。
ジラード・スプリガン
三世代編より登場。連邦軍のエースパイロットである大佐。ヴェイガンへ寝返る。
アローン・シモンズ
三世代編より登場。連邦軍基地ルナベース司令官。ヴェイガンへ寝返る。
ファルク・オクラムド
三世代編より登場。宇宙要塞ラ・グラミス司令官。
ゼラ・ギンス
三世代編より登場。ヴェイガン最強と言われるMSパイロット。

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

ガンダム

ガンダムAGE-1(ノーマル / タイタス / スパロー)
フリット編での主役機。
ガンダムAGE-1フラット
アセム編でのAGE-1。AGEシステムを取り外し、AGEデバイス無しでも運用可能にした。
ガンダムAGE-1グランサ
キオ編以降のAGE-1。全身に追加装甲を装着した、所謂フルアーマー形態。
ガンダムAGE-1フルグランサ
グランサに追加装備を施したAGE-1の最終形態。
ガンダムAGE-2(ノーマル / ダブルバレット)
アセム編での主役機。可変機構を持つ。
ガンダムAGE-2ダークハウンド
キオ編以降のAGE-2。宇宙海賊ビシディアンにより修復され、より格闘戦に特化している。
ガンダムAGE-3(ノーマル / フォートレス / オービタル)
キオ編での主役機。
ガンダムAGE-FX
ガンダムAGEの最終進化系。
ガンダムレギルス
鹵獲したガンダムAGE-3のデータを基に、ヴェイガンのMS技術の全てを注ぎ込んで建造された、ヴェイガン製ガンダム。

地球連邦軍

ディーヴァ
AGE全編を通して活躍する主役戦艦。強襲揚陸形態という変形機構を持つ。

キオ編以降

クランシェ
アビス隊などで運用されている新型量産可変MS。
クランシェカスタム
セリック・アビスが搭乗するクランシェの指揮官仕様機。
ジェノアスOカスタム
オブライト・ローレイン専用機。ジェノアスIIのカスタム機。
アデルマークII
クランシェと並んで使われている量産型MS。
ディヤウス級航宙戦艦
ダーウィン級の代替となる新型戦艦。
ディーヴァ級宇宙戦艦
ディーヴァと同型の量産艦。
ウェイボード
SFS(サブフライトシステム)。

宇宙海賊ビシディアン

シャルドール ローグ
ビシディアンが運用する量産型MS。シャルドール改がベース。
Gエグゼス ジャックエッジ
ビシディアンが運用する量産型MS。Gエグゼスがベース。
バロノーク
ビシディアンの母艦。

UE / ヴェイガン

キオ編以降

ダナジン
ガフラン、ドラドに次ぐ主力量産機。
ゴメル
ファントム3が運用する陸戦用MS。
ウロッゾ
ゴメルに似た水陸両用機。
ウロッゾR
ウロッゾのゼハート専用機。
レガンナー
デファースの量産仕様機。
ザムドラーグ
ザナルド・ベイハートが搭乗する大型機。
ギラーガ
Xラウンダー専用機。ゼイドラの後継機。
ギラーガ改
ギラーガの改修機。
フォーンファルシア
Xラウンダー専用機。ファルシアの改良機。
ジルスベイン
Xラウンダー専用機。ゼイドラの改良機。
グルドリン
異形の試作MS。
ヴェイガンギア
旧コロニー間戦争時代に建造されたヴェイガン製MSのアーキタイプ。ゼラが搭乗する。
ヴェイガンギア・シド
ヴェイガンギアとシドが合体した姿。
ティエルヴァ
連邦軍がGバウンサーをベースに開発した、Xラウンダー専用機。搭乗者のジラードの寝返りと共にヴェイガン所属となる。
ファ・ゼオス、ファ・ザード、ファ・ガンタ
ヴェイガンの新型戦闘艦。宇宙のみならず大気圏でも運用可能。

その他

シド
EXA-DB防衛用の、自律稼動型巨大MS。「銀の杯条約」締結以前の技術で作られているため、桁外れの性能を持つ。

用語

A.G.(エイジー / アドバンスド・ジェネレーション)
AGE世界における元号。
AGE(エイジ)デバイス
アスノ家に代々受け継がれてきた小型メモリーユニット。ガンダムの胸の部分に埋め込まれているコアユニット「AGEシステム」と敵との交戦データを元に武装を設計するユニット「AGEビルダー」との三位一体構成である。
地球連邦軍
UE / ヴェイガン
突如、地球圏へと襲来してきた謎の敵勢力。その正体は、遥か昔に火星へと入植した人類の末裔。
Xラウンダー
人の脳に存在する未知の領域「X領域」を自在に扱いこなせる人間の事。
マーズバースディ計画
地球連邦政府による火星への移住計画。しかし、死病マーズレイの発生で計画が頓挫し、地球連邦政府は生存者を火星圏に置き去りにしたままこの計画を隠蔽、移民の存在を抹消した。
マーズレイ
火星圏内にて発生する磁気嵐による火星特有の風土病。罹患者の生存率は低い。
モビルスーツ鍛冶
モビルスーツの整備を担当する技術者の総称。主人公フリットらが出自を持つアスノ家は、モビルスーツ鍛冶の家系である。
マッドーナ工房
ムクレド・マッドーナ夫妻を中心とした宇宙の技術者集団。モビルスーツの生産やカスタマイズなどを生業としている。
宇宙海賊ビシディアン
キオ編以降から登場。地球連邦軍・ヴェイガン両軍の戦力を拮抗させる事を目的としている宇宙海賊
銀の杯条約
前大戦「コロニー国家戦争」後に締結された戦争用に作られた技術を一切破棄する条約。しかし、ヴェイガンの侵攻に伴い条約は半ば破棄されつつある。
EXA-DB(エグザ・ディービー)
「銀の杯条約」以前の軍事技術情報が収められたデータバンク。

楽曲

オープニングテーマ
「明日へ」(フリット編)
作詞:尾崎雄貴 作曲:尾崎雄貴、岩井郁人 編曲・歌:Galileo Galilei
「sharp ♯」(アセム編)
作詞:蒼山幸子 作曲:沙田瑞紀、蒼山幸子 編曲・歌:ねごと
「REAL」(キオ編)
作詞:シン 作曲:イヴ 編曲:ViViD、宅見将典 歌:ViViD
「AURORA」(三世代編)
作詞:Eir、重永亮介 作曲:重永亮介 編曲:下川佳代、重永亮介 歌:藍井エイル
BX』で採用。
エンディングテーマ
「君の中の英雄」(フリット編)
作詞・作曲・歌:栗林みな実 編曲:飯塚昌明
EDとは思えない曲調が特徴で、実際に「OPとしても使えるような曲」として作曲されている。曲名および歌詞に、英語やカタカナ語が一切使われていない点も特徴。
また、本曲にはバラード調にアレンジされた「君の中の英雄(ballade version)」も存在しており、こちらは本作の三世代編最終話の挿入歌として使用された。
本曲中には、本作の主人公であるフリット・アスノの置かれた境遇や人生を想起させる歌詞が見られ、「フリットおよび『機動戦士ガンダムAGE』という作品全体を象徴する曲」であると言える。
『BX』で採用。また、『BX』第41話のサブタイトルも「君の中の英雄」である。
「My World」(アセム編)
作詞:MOMIKEN 作曲:UZ 編曲・歌:SPYAIR
「WHITE justice」(キオ編)
作詞・歌:飛蘭 作曲:上松範康 編曲:藤田淳平
「forget-me-not 〜ワスレナグサ〜」(三世代編)
作詞:川村結花 作曲:三橋隆幸 編曲:Jin Nakamura 歌:Flower
劇中BGM
「ガンダムAGE~100年の物語」
「ガンダムAGE-2~運命の先へ」
「ガンダムAGE-3~覚醒」
『BX』で採用。
「ガンダムAGE-FX」

登場作と扱われ方

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦BX
初参戦作品。第3部となるキオ編以降が扱われるが、ミンスリーやトルディアなど一部フリット編やアセム編、小説版などの要素も入れられている。
マクロスシリーズと共に舞台設定の主軸の一つとなっており、『機動戦士ガンダムUC』、『絶対無敵ライジンオー』、『機動戦艦ナデシコ』とのクロスオーバーが多く見られる。

主要スタッフ

制作
サンライズ(第3スタジオ)
監督
山口晋
シリーズ構成
日野晃博
キャラクターデザイン
長野拓造(原案)
千葉道徳(アニメーション用デザイン)
メカニックデザイン
海老川兼武
石垣純哉
寺岡賢司
音楽
吉川慶

余談

  • OVAである『MEMORY OF EDEN』にも言えることだが、小説漫画と多くの派生作品において大まかな粗筋こそ共通しているものの、描かれている内容の細部が異なっている事が多く別作品のような印象も見せている。
    • その意味では、本作はマクロスシリーズと同様の手法を持ち込んだ作品であるとも言える。
  • 「アセム編」の主人公アセム・アスノおよび「キオ編」の主人公キオ・アスノの髪色は、それぞれのからの遺伝である。
    • そのため、当時の視聴者には「どのヒロイン主人公と結ばれるのか」容易に展開の予想が付いた。
  • 本作以降、ガンダムシリーズは小学館より刊行されている児童向け漫画雑誌である『月刊コロコロコミック』でも本格的に取り扱われる事となる(それまで掲載されていた『コミックボンボン』や『ケロケロエース』が既に休刊してしまっているという事情もある)。

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