ミケーネ帝国(Mycenae Empire)とは、『グレートマジンガー』、『マジンガーZ対暗黒大将軍』、『マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍』等に登場する敵勢力。『真マジンガー 衝撃! Z編』に登場するオリュンポス(ミケーネ)の神々についても、ここで記述する。
概要
数千年前のギリシャにて、機械の巨人(後の機械獣)を使役する闇の帝王が、アレス王国やミケーネ王国といった国々を征服して興した一大帝国。
大地震によって滅びたと思われていた。 しかし、ミケーネ人はその高度な技術力を使い、エーゲ海の地下深くに逃げ延びる事に成功。地底の広大な空洞に本拠地を置き、人工太陽を据え付け、身体を機械化する事によって生き延びた。
時は流れて現代、豊富な鉱物資源を用いて巨大サイボーグ「戦闘獣」を主力とする軍を創設。再び地上を我が物にせんと企む。
マジンガーZ
第68話より、ゴーゴン大公率いる先遣隊が登場。一応は、Dr.ヘル一派に組み込まれ、妖機械獣を提供する形式をとっている。
第89話より、先遣隊はDr.ヘル一派から離脱する。そして最終話にて、暗黒大将軍の号令で戦闘獣グラトニオスと戦闘獣ビラニアス(SRW未登場)がマジンガーZを倒すが、グレートマジンガーの出現により、戦略を見直すこととなる。
グレートマジンガー
暗黒大将軍率いる7つの軍団や、アルゴス長官率いる諜報軍が、地上侵略の邪魔になる科学要塞研究所を攻撃する。
最後は、地獄大元帥をはじめとする主だった幹部を失ったため、地上征服を断念。そして、ミケーネ帝国本土への通路を封鎖した。 しかし、闇の帝王自身およびミケーネ帝国の国土は無傷であるため、「ミケーネ帝国が滅びた」と表現するには語弊がある。
なお、後日談設定の小説『スーパーロボット大戦』では「生き残った闇の帝王が世界を支配する」という衝撃の未来が語られた。
桜多吾作の漫画版
幾つもの惑星にまたがり栄えた「シグマ文明」の流れをくむ文明。シグマ文明の頃より劣化していたものの、他文明よりも高度な技術力を有していた。だが、新興勢力(シグマ文明の流れをくんでいるのかは不明)に敗れて地底に逃れた。
現代、戦闘獣による軍勢を用いて地上侵略を行う。桜多氏の漫画版では日本を占領する事を成し遂げたが、剣鉄也の命を捨てた攻撃で7つの軍団を滅ぼされ、地上侵略を断念する。
その後、同作者の『グレンダイザー』でも残存勢力が生き延び、ベガ星連合軍に対抗する為甲児やデュークの力を借りようと目論むも、その最中に闇の帝王が死んだ事で足並みが崩れ、ベガ星人の猛攻により完全に滅亡する末路を辿った。
なお、ミケーネ帝国の壁画には守護神「ナーガ」の姿が描かれており、これが終盤の伏線となることに。
マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍
Dr.ヘル一派の滅亡から月日を置いて、唐突に地上侵略を開始する。
真マジンガー 衝撃! Z編
太古の昔に起きた星間戦争において、戦略上の重要拠点であった地球に降り立った異星人(機械神)という設定になっている。
ウラヌスを筆頭に、三大神ゼウス・ハーデス・ポセイドンが属する。
本編でDr.ヘルが使用した兵器は、ミケーネ帝国の遺産を流用・改造したものである。
ハーデスの生まれ変わりである闇の帝王を筆頭に、暗黒大将軍とその配下に七大軍団を持ち、ゴーゴン大公も存在。これらは『グレートマジンガー』や『マジンカイザー』とは異なり、いずれも「神」というカテゴリーに属している。
反乱を起こしたゼウスとの戦いに敗れ、封じられていたが、後にあしゅら男爵として改造されたミケーネ人の夫婦トリスタンとイゾルデが行った「血の儀式」によって復活。マジンガーZを窮地に追い詰めたが、その後は物語終了により不明。
登場作品
現在の所、OVA版で登場した際はあまり良い扱いを受けていない。
旧シリーズ
暗黒大将軍ら主なメンバーがDC幹部として登場するが、組織としては出てこない。攻略本によっては、「DCに戦力を提供している」との記述がある。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- この時点では様子見の為、暗黒大将軍を指揮官、ゴーゴン大公を参謀に据えた小規模な軍団を派遣。妖魔帝国やDr.ヘル一派と結託する。
- しかし、前述のとおり「結託」と言っても戦闘獣を送る建前の元、ゴーゴンが情報収集しているだけであった。
- スーパーロボット大戦α外伝
- 未来の世界において生き残りが登場。組織としては衰退し、暗黒大将軍とゴーゴン大公くらいしか主なメンバーは残っていない。恐竜帝国の客分(外人部隊のようなもの)として扱われる。
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 地下勢力の敵組織の一つとして登場。闇の帝王、暗黒大将軍、地獄大元帥、アルゴス長官、ゴーゴン大公、そして七大将軍のうち、ハーディアス、バーダラー、ユリシーザーが登場。会話により他の将軍も存在しているようだが、αナンバーズ以外のメンバーに倒されたらしい。
- また、後半から恐竜帝国や邪魔大王国の残党を吸収する。ある意味で歴代で最も強大で、かつ最も扱いが良い作品。また、原作TV版の闇の帝王との決着がようやく実現した作品でもある。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 地獄大元帥と残存戦力が地底帝国に併合されている。また、闇の帝王と後半で倒される地獄大元帥が他のボスキャラと共にムゲ・ゾルバドスによって復活する。
- サブシナリオでは、洸や忍達が『第2次α』時に戦っていたことが語られる(この事は『第2次α』内でも「αナンバーズのかつての仲間達が各地でミケーネと戦っている」と触れられている)。
Zシリーズ
いずれも『真マジンガー』設定。
- 第2次スーパーロボット大戦Z(破界篇/再世篇)
- 破界篇では原作再現が最終話まで進まず、再世篇でもあしゅら男爵による血の儀式が見送られたため、名称だけの登場。
- 第3次スーパーロボット大戦Z(時獄篇/天獄篇)
- 時獄篇においてあしゅら男爵の血の儀式によりミケーネの神々が復活するが、暗黒大将軍では無くハーデス神が復活、そしてハーデス神を阻むためにゼウス神も復活するというオリジナル展開となる。なお、本作では暗黒大将軍や七大将軍は登場せず、ハーデス神と勇者ガラダブラ以外はモブキャラクターのミケーネ神のみで構成されている。
- 天獄篇では倒されたハーデス神が闇の帝王として暗躍し、再度復活して版権最後の敵として決着をつける。今作ではオリジナル設定と絡めてミケーネの神々は高次元生命体と呼ばれる真化を果たした「神」の一種として扱われる。また、ゼウス神以外の神々はハーデス神の力によって冥府から蘇った存在とされており、力の源であるハーデス神が敗れたことで滅びることになった。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 敵組織の一つとして登場。百鬼帝国と結託しており、鉄甲鬼や胡蝶鬼を指揮下に入れている。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 敵組織の一つとして登場。暗黒大将軍と地獄大元帥の二頭体制をしいている。今回は敵組織の数、そしてシナリオの関係上影が薄い。なお本作ではあしゅら男爵、ブロッケン伯爵も所属している。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 敵組織の一つとして登場。暗黒大将軍と地獄大元帥の二頭体制をしいている。ベガ星連合軍、百鬼帝国と協力体制をとる。
- スーパーロボット大戦R
- 敵組織の一つとして登場。闇の帝王と暗黒大将軍が登場。恐竜帝国、キャンベル星人、ボアザン星人と協力体制をとる。
- スーパーロボット大戦J
- OVA版が初登場。終盤のルート分差でオルファンルートを選択すると登場するが、ジョナサンに七大将軍の4人を倒されたり、宇宙ルートを選択すると出番が地獄城での伏線台詞のみで存在すら語られないなど扱いは悪い(しかもマジンガーチームは何故か宇宙ルートにも同行する)。
- スーパーロボット大戦W
- OVA版が登場。パリを占拠する。占拠と同時に世界各地に攻撃を仕掛けるので、別ルートのオーブにも戦闘獣が現れるが、七大将軍のうちの4人はオーブルートのメンバーに(オーブルートだと名前すら登場しないままシナリオデモで)倒されてしまう。Jよりは申し訳程度にはマシといったところ。
- スーパーロボット大戦L
- OVA版。物語開始時点で既に壊滅している。
- スーパーロボット大戦BX
- 真マジンガー版。物語開始時点では壊滅しており、ケドラが見せた記憶の世界の中でエルドラン、ゼノン、ゴーグ、ファルセイバーらにより神々の殆どが倒された事が判明する。しかし、ミケーネ人のDNAをもとに作られたエルプスユンデだったキバにより、暗黒大将軍が復活するも、二機の魔神により討ち取られた。今作においては血の儀式が阻止された事により暗黒大将軍以外の神々は降臨できなかったが、現存はしているため、ミケーネ自体は健在である。また、オリジナル設定の「境界の力」とのクロスオーバー要素として、今作のミケーネは異世界の住人になっている。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 初めて本来のミケーネ帝国として登場。百鬼帝国と一応の同盟関係にあり、また現時点では唯一ヤヌス侯爵が登場している。
- スーパーロボット大戦MX
- 原作終了後の為、既に壊滅済み。同時に地上征服を企んだ恐竜帝国と妖魔帝国と共に「三大帝国」の一角として記憶されている。
- スーパーロボット大戦NEO
- 既に壊滅済み。彼らに続く新たな地底の侵略勢力としてドラゴ帝国が台頭し、物語の戦いの火蓋を切る事となる。
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- OVA版。
- スーパーロボット大戦V
- 真マジンガー設定。古の時代において、ドラグニウム=ゲッター線を巡ってエンブリヲと戦っていた。
人物
七大将軍は「7つの軍団」の項を参照。