スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
- 発売日:2005年2月3日
- 機種:ゲームボーイアドバンス
- 開発:バンプレソフト
- 発売:バンプレスト
- 定価:6,090円(税込)
- CERO区分:全年齢対象
- 前:スーパーロボット大戦GC(GC)
- 次:第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~(PS2)
概要
『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION』の続編。本作の実現により、スパロボのシリーズ作品に『OGシリーズ』が新たに加えられた。主人公選択はないが、ゲーム開始時から登場するキョウスケ・ナンブとエクセレン・ブロウニングがストーリーの中心にいることが多い。またラミア・ラヴレス、アラド・バランガ、ゼンガー・ゾンボルト、ギリアム・イェーガーらが随所で活躍している。
今作では、スーパーロボット大戦α外伝や第2次スーパーロボット大戦α・スーパーロボット大戦Aの主要人物及びユニット、スーパーロボット大戦COMPACT2やスーパーロボット大戦IMPACTの敵勢力アインストが加わり、第3次スーパーロボット大戦で登場したインスペクターが、事前情報無しでサプライズ参戦した。さらに前作では登場しなかったスーパーロボット大戦αの主人公乗り換えユニットや、新規オリジナルユニット・キャラクターも登場している。また設定の根幹にヒーロー戦記が関わっており、往年のファンを驚かせた。
前作はリュウセイ編とキョウスケ編で異なるシナリオが展開されたが、シャイン・ハウゼンが保護される経緯については明確に語られておらず、キョウスケ編のみのイベントだった「エアロゲイターによるエクセレンの誘拐」については「誘拐は無かった」とは言及されていない。また、リュウセイ編でのみ再合体が可能になるSRXについても、キョウスケ編終了後に改修が行われたととれるため、本作はどちらの続きとしてでもプレイ可能なシナリオになっている。ただし、カール・シュトレーゼマンらが南極で死亡する点のみ、リュウセイ編のみのイベントでキョウスケ編では直接語られていない出来事である。
OVA作品『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION THE ANIMATION』は、本作の後日談という設定になっている。
後に発売された『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』には、リメイクされた本作がOG1とカップリング収録された。システムとストーリーに細部の変更点が多く、中にはGBA版までの設定を覆すようなものもあった。
新システム
- 連続攻撃
- Dで登場したコンボを名称変更して採用。詳細はリンク参照。ただし、OGシリーズでの採用は本作限り。
- エースボーナス
- 敵を50機以上撃墜すると、従来の『気力+5』『獲得資金1.2倍』に加え、パイロット別に様々な固有の能力ボーナスが加わるようになった。
- カスタムボーナス
- 機体の全項目を最大まで改造した時のフル改造ボーナスで、共通ボーナスに加え、ユニット別に設定された固有のボーナス1種類を選択可能になった。
- EX-HARDモード
- 難易度がHARDに固定され、更に『武器改造不可』『パイロット養成の消費PP2倍』『全敵ユニットの改造段階+3、撃墜数+30』の変更が課せられた高難易度モード。2周目以後、ゲーム開始時に選択可能。一見理不尽な難易度設定に思えるが、武器以外は強化可能であるし、計画的に精神コマンドを使っていけばちゃんとクリアできるように作られている。
- スペシャルモード
- 全機体の改造段階が最高の10段階になり、最初から強化パーツや換装武器を大量に所持してゲームを開始できるモード。難易度の変化はノーマルモードと同じ。EX-HARDモードをクリアすると、ご褒美としてゲーム開始時に選択可能。最速でも選べるのは3周目以降となる。なお改造段階の増加に伴って、フル改造ボーナスに必要な資金も増加する点には注意。
主な既存システムと変更点
- パイロット養成
- 基本は前作と同じだが、ゲームバランスの変化に伴いアタッカーやSP回復、地形適応S化の重要性が高まった。EX-HARDモードでは先述の制約がつく。
- 換装武器(ウェポンセレクトシステム)
- 今作も全機がバンプレストオリジナルという事で、リアル系と一部のスーパー系のユニットは、一部固定武装を除いて武器の付け替えが自由というのが大きな特徴となっている。ほとんどのスーパー系は固定武装のみというのは前作と同様だが、換装武器の種類がかなり増えたため、射撃仕様のユニットを強引に格闘仕様にするなど、こだわりを反映できるようになった。
- 熟練度
- 基本はOG1と同じだが、第2次αのように獲得時にPPボーナスを得られるようになった。また今回も、熟練度を一定値以上獲得しないと真の最終話に進めない(OGsでは、この縛りはなくなった)。
- 合体攻撃
- OG1より種類が増加。本作ではバリア貫通効果が付加され、後に援護攻撃を繋げられるようになり(合体攻撃→通常武器援護。合体攻撃→合体攻撃は不可能)、大幅に強化された。
- 援護攻撃、援護防御
- OG1では『援護』技能1つで両方可能だったが、本作では分離した。またOGシリーズで初めて、連携攻撃が採用された。
- ショップ
- OGシリーズでは本作から、不要な強化パーツを売却可能になった。Dよりも売却額がかなり上昇しており、重要な資金源として活用できる。換装武器の売却はできない。
- 精神コマンド
- 消費SPは個別制。信念が初登場。一方、脱力は本作では登場しない。
- 特殊武器
- Dの様に攻撃力を持つようになった。改造できないのはOG1同様。
- 周回引き継ぎ
- OG1と違い、2周目からすぐ資金やPPを引き継げる。周回数が増えると、引き継ぎ率も上昇していく。ただし本作では、3周目以降は前周回で獲得した分しか引き継ぎ対象にならない。
難易度
全体的に火力や敵HPのインフレが激しくなっており、OG1の感覚で無理に味方を突っ込ませると撃墜されやすい。特にボスユニットの強化は著しく、HPと装甲をフル改造したユニットでも精神コマンドがないと、最強技1発で撃墜されてしまうことがある。
撤退ボスの撃墜が非常に困難、或いは不可能な状況も多い。逆に言えば、ボスでも最終対決以外では大抵回避可能である。後半の大ボス戦は長期化しやすいので、SP回復は必須と言える(寺田氏も本作のインタビューでSP回復の重要性を語っていた。どうせなら取扱説明書に表記してほしかったものだが)。
命中率・回避率の計算式や、地形適応の設定などの影響から味方の基本命中率の悪さも際立っており、地形適応S化がかなり重要。放置していると、必中無しではザコにさえまともに攻撃を当てられなくなってしまう。 それゆえに本作は必中とひらめきがほぼ必須という、旧シリーズを髣髴させる極端で紙一重なバランスになっており、それを示すかのように殆どのキャラは両方、或いは片方を所持している。 ゲームバランス的には妥当な調整だが、各パイロットごとの個性が薄れてしまったとも言えるだろう。
敵のパラメーターだけ見るとOG1より難しそうに思えるが、前作以上にこちらを強化する手段も充実して合体攻撃も増えており、それらをフル活用していけばクリア自体は決して遠くはない。 だが、これは言い換えると「本作はハードル高めの玄人仕様で、初心者や二軍愛好家はお断り」とも受け取れるため、版権作品を使わないがゆえの間口の狭さ・BGM劣化などのマイナス要素と相まって、第2作にして携帯機OGシリーズを疑問視させる元凶になってしまった(ゆえに据え置き機『OGs』で仕切り直す必要性が生まれたとも言える)。
隠し要素は特定パイロットのレベルや撃墜数が絡むものが多く、それらを全て獲得しようとすると主要メンバーをほぼ固定する必要が生じてくるため、やりこみ派にとっては自由度が制限されてしまいがち。 なお攻略本によっては、アシュセイヴァーとヴァイサーガの入手方法が載っていない場合がある(後者は機体データ自体が載っていない場合も)。
演出面
OG1から更に戦闘アニメーションの演出が強化され、据え置き機作品により近いアニメ演出となった。当時の携帯機作品としては珠玉の出来映えであったが、前述の高難易度化がそれを楽しむための妨げとなる一因にも。
一方でその煽りを食らって、メモリの関係でBGMに使える音数がOG1より減っているため、互いの同曲を聞き比べるとどうしても「前作よりも劣化」と言わざるを得ないのが惜しまれる(極力それを感じさせないよう苦心・工夫したのは分かるが、差を埋め切れてはいない)。
またBGM設定システムが特殊で、2周目以降は関連する敵側の機体のBGMを設定できるようになる(例:ダイゼンガーにスレードゲルミルの「THE GATE OF MAGUS」、ヴァルシオーネにBGM「ヴァルシオン」)。
話題
- 上述したように機体カスタマイズの自由度自体は高いが、高難易度がそれを阻害してしまった。またインターミッションで調整可能となる前に未改造のまま出撃しないといけないMAPがある機体が多数存在し、2周目以降のプレイテンポ悪化にも繋がっている。周回前提の作品仕様でこれらの調整はいささか不評だったようで、本作の中古相場が早々に値崩れする原因にもなった。開発中に終始一貫してのテストプレイはちゃんとしていたのだろうか?
- 「他作品におけるイージーモード」とも受け取れるスペシャルモード解禁の条件が、よりにもよって「複数周回+最高難易度クリア」という矛盾(隠しコマンド入力による解禁、などの救済措置は存在しない)。製作スタッフは「歯応えのある骨太SLG」にしたかったのか「爽快感溢れる演出と奥深い物語に重比率」としたかったのか、甚だ疑問である。
- 『A』主人公の一角であるラミア(乳揺れ要員だからか?)が大々的に持ち上げられている反面、もう一方の主人公であるアクセルは救いようが無いほどに扱き下ろされている(専用機ソウルゲインの特徴が敵ボス向けなので順当な配役ではあるが、作中での扱いの悪さ・フォローの少なさが大きく災いした)。これにより『A』プレイ経験者と非経験者の温度差が激しくなる要因を生み出してしまった。
- 敵ボスが一定HP以下で撤退する場合の%表示がなくなった。
- 没機体として、アルトアイゼン・ナハトがROMデータ内に存在する。後のOGsや無限のフロンティアでは正式登場を果たした。ただし、登場作品によって設定は異なっている。
- DS用スパロボシリーズのWスロットシステム対応作品のひとつ。他作品と比べて本作を用いた場合の恩恵は上位に位置するため、上述の中古市場における在庫過剰&値崩れも相まって、色々と好都合だったプレイヤーは多いと思われる。(『K』発売の2009年あたりだと、A・R・OG2がほぼ底値、OG1はそれらより少々上。その一方でD・Jは定価の60%以上をキープしていた)
世界観
「世界観/OGシリーズ」を参照。
関連記事
ゲーム中データ
分類 | 記事 |
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強化パーツ | 強化パーツ/OG2 |
特殊能力 | 特殊能力/OG2 |
特殊技能 | 特殊技能/OG2 |
メカ&キャラクターリスト | メカ&キャラクターリスト/OG2 |
合体攻撃 | 合体攻撃/OG2 |
エースボーナス | エースボーナス/OG2 |
関連用語
OGシリーズ以外の他作品で登場済みのものでも、OGシリーズでは意味合いが異なる場合がある。
商品情報
ゲーム本体
攻略本
コミックス