概要
連邦軍(ティターンズ)所属のMSパイロット。濃い顔で、頭髪が後退しており、額が広い。
同じティターンズ所属であるジェリド・メサとは友人で、行動を共にすることが多い。ジェリドと比較して大人の部分を持ち、中々の知恵者でもあるが、バスク・オムに抗議したブライト・ノアを自分よりも階級が高いながらもティターンズ所属であることを傘に着て殴打したりという傲慢さも持つ。
ジャブロー降下作戦でカミーユ・ビダンと対峙したが、引き際を見誤ってマラサイのバリュートを破られ、地球の引力に引かれた事により搭乗していたマラサイもろとも、大気圏の摩擦で死亡。アメリアという恋人がおり、最期は彼女の名を叫んでいた。
独特なネーミングの多い富野作品の中でも、ひときわ目立つ名前である。
現在、『ガンダムエース』で連載中の北爪宏幸氏による漫画作品『機動戦士ΖガンダムDefine』では、TV版や劇場版とやや設定が異なっている。『Define』版のカクリコンはパイロットとして抜きん出て優秀というわけではなく、ティターンズへの選考試験を何回か受けるものの悉く落選している。そこで、「選考に関する書類を閲覧できるアメリアに協力を仰いで、『内部データを盗み見る』というインチキまでやってようやく入隊を認められた」という経緯がある。そのため、『Define』版のカクリコンは、原作以上に粗暴で『原隊』へ降格される事を非常に恐れているキャラクターとして描かれている。
登場作品と役柄
大抵は原作通りにジェリドとコンビを組んで登場し、原作よりは退場が遅い為、バイアランやバウンド・ドック等の多様なMSに乗ってくる。
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦
- 初出演作品。DCに所属し、乗機はマラサイ。ジェリドとペアでよく登場する。
- 第4話「ストライク・バック」では黒い三連星のガイアから「ふン! ジェリド!! カクリコン!! おれたちのじゃまだけはするなよ!」と言われてしまっている。ここで撃墜すると戦死を匂わす台詞を吐くのだが、次のシリーズで何食わぬ顔で再登場している。
- 第2次スーパーロボット大戦G
- DC所属。マラサイに乗っている。シナリオ「マリオネット・フォウ」ではバウンド・ドックにも乗る。なお、『第2次』における戦死時の台詞は、後シリーズの繋がりを考えて削除されたようだ。
- 第3次スーパーロボット大戦
- DCに所属し、ジェリドと一緒に序盤からマラサイに乗って登場する。本作からライラも加わり、「ティターンズトリオ」を結成する(TV版におけるライラはティターンズメンバーではないが)。中盤にギャプランに乗り換える。
- スーパーロボット大戦EX
- マサキの章とシュウの章に登場。
- マサキの章では、序盤でお馴染みのマラサイに乗ってジェリドと共にバゴニアの傭兵となっている。なお、マサキとは今作が初対面。
- シュウの章ではいつもの三人組で登場。今回は隠し要素でバウンド・ドック付きで味方に出来る。戦闘力はそれほど高くはないが、絶対的な戦力そのものが不足しているシュウの章では貴重な頭数である。
- 第4次スーパーロボット大戦
- ティターンズに籍を移して、いつもの3人組にヤザンも加えて登場。今回はバイアランに乗っている。序盤はNPC、後半は敵として戦うことになる。シナリオ「栄光の落日」ではバウンド・ドックに乗り換える。
- 第4次スーパーロボット大戦S
- 第4次と同じだが、「栄光の落日」で倒された際にアメリアの名を叫び、戦死する。
- スーパーロボット大戦F
- 本作でもライラ、ジェリドと三人仲良く登場。ティターンズとはまだ戦闘にならないので、本作では顔見世程度。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 敵として戦うことになる。シナリオ「新しい力」または「完成!超闘士」にてライラと共に戦死する。二人とも死ぬ台詞があるが、恋人アメリアの名は叫ばない。
- 攻略本に「いつの間にか死んでいた」といわれるが実際はオリジナル主人公の専用メカお披露目で死亡するので、少しはマシなのだろう。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- シナリオ「黒いガンダム」デモ冒頭でジェリドと一緒にティターンズのメンバーとして登場。ティターンズカラーのガンダムMk-IIに乗っている。その後のシナリオ「死神と呼ばれたG」からはマラサイに乗りかえる。
- その後もリアル系&ガンダム系ルートを通って行くと多様なMSに乗って最後はジェリドらティターンズのメンバーとネルフ本部を襲撃するが、弐号機に撃墜されて今作では出番終了。バイアランに乗っている割合が多い。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 新規EDルートではバウンド・ドックに乗って再登場。『α外伝』と同じ断末魔を吐いて戦死する。
- スーパーロボット大戦α外伝
- 援護を持つ為、早めに倒した方がいい。24歳なのにJ9のキッドに「おっさん」呼ばわりされる挙げ句、豹馬にも「デコスケ」と呼ばれる。
- 前作に加え、「本作の序盤で戦死する」というαシリーズでのカクリコンやジェリドの扱いは、不遇と言わざるを得ない。妙なこだわりでもあるのか、今回も最後の機体はバイアラン。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- セツコルート序盤から登場。原作よりは長生きする。ハイザック、マラサイの他に、ガブスレイに乗ってくる。
- 戸谷公次氏死去のため、新規収録はされずに過去収録のライブラリ出演となっている。
- スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク
- 013特命部隊に参加し、プレイヤーキャラクターとして操作出来るシナリオがある。PS版の『EX』以来、久しぶりの快挙である。
関連作品
パイロットステータス設定の傾向
能力値
早々と戦死したせいか、同僚のジェリドよりも総合的な能力が劣るケースが多い。
精神コマンド
人間関係
ティターンズ
地球連邦軍
- ライラ・ミラ・ライラ
- 原作では特に話す場面は無いが、スパロボではジェリドと共に彼女の指揮下に入ることが多い。
エゥーゴ
- カミーユ・ビダン
- 結果的に彼を討てなかった為に、死亡する破目になってしまった。
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- 原作では数回ほど交戦した程度で、これといった絡みは無い。
- 北爪宏幸氏による漫画作品『機動戦士ΖガンダムDefine』では、フランクリン・ビダンに代わってバスクからの命令を受け、彼の愛機であるリック・ディアスを奪った。
- ブライト・ノア
- TV版と劇場版では台詞の内容が違うが、自分より階級が上のブライトをティターンズ所属であることを傘に着て殴った。
- なお、北爪宏幸氏による漫画作品『機動戦士ΖガンダムDefine』では、エゥーゴが襲来してきた時のドサクサに紛れてMk-IIでブライトを踏み殺そうとした。
- エマ・シーン
- 元同僚。原作でもエマの反逆に怒っていたため、互いに特殊戦闘台詞がある。
その他
他作品との人間関係
- 木戸丈太郎
- 『スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]』では、彼から「おっさん」呼ばわりされてしまう。まだ、おっさんと呼ばれる年齢(カクリコンは24歳)じゃないのに…。
- 葵豹馬
- 『α外伝』では、彼から「デコスケ」呼ばわりされてしまう。酷い。
- セツコ・オハラ
- ジェリドと一緒に彼女をマスコットガール扱いして小馬鹿にしている。
- スティング・オークレー、アウル・ニーダ、ステラ・ルーシェ
- 『ZSPD』では013特命部隊で行動を共にする。Zの序盤ではネオ同様に彼らにも軽んじられていたようだが、彼らに対して偉ぶる事無く、良き先輩として接していた。
- ガリバー
- 『ZSPD』にて013特命部隊在籍次に彼(?)にビックリしてしまう。ちなみに、カクリコンはガリバーを当初ナマケモノだと思っていた。
名台詞
- 「大佐は黙れと言っている!」
- 第2話より。バスク・オムに抗議しにきたブライトを殴った時の台詞。
- ブライトは中佐で、カクリコンは中尉だったので、当然ブライトは「貴様! 上官に向かって!」と怒っていた。
- なお、劇場版では「あのなぁ! ここは地球連邦軍じゃないっ! ケッ!」という台詞に変更されている。
- 「うわあああああああ!! あ、あぁぁぁぁぁぁ…」
「ア、アメリア…」 - 第11話より。断末魔の台詞。カミーユにマラサイのバリュートを切り裂かれ、大気圏に落ちながら機体ごと燃え尽きて死ぬ直前の最後の呟きは、恋人の名前だった。
- カクリコンは「エゥーゴのMS隊追撃戦後に、恋人が待っている地球に戻れる」とあって作戦前は御満悦な様子だったが、その願いは叶うこと無く生涯を終える。
- スパロボでは一言モードに収録された『F』から「アメリアァァァァァァ!」と叫び声に変更されており、撃墜されるとこの台詞を喋る。
スパロボシリーズの名台詞
- 「俺もこの多元世界で随分ともまれてきたんでな…! 実戦仕込みのテクを見せてやるぞ!」
- 『ZSPD』アナザーサイド レコード第1話「発令」に於ける初戦闘時に発生する戦闘前会話。
- ニューアーク基地へ搬入されてきたばかりの新型機のお披露目とばかりに、エゥーゴ&ザフトの混成MS部隊を迎え討つ。
- 「それで隊長…俺達の判定はどうだったんです?」
「とぼけなくてもいいんですよ。俺達を好きに戦わせたのは、力量を試すためだったんでしょう?」 - 同上。ニューアーク基地での戦闘が、「013特命部隊」に所属するメンバーを選抜する為の実戦テストも兼ねていた事を看破し、ネオへと真意を問い質す。『ZSPD』のカクリコンは「切れ者」としての側面も垣間見せていたが…。
- 「や、やめろ、少尉! いきなり噛み付くかも知れないぞ!」
- 『ZSPD』アナザーサイド レコード第2話「接触」より。イズモ艦の格納庫内で出くわしたガリバーに悲鳴を上げた直後、何ら警戒心を抱く事無くガリバーを愛でようとするマウアーを大慌てで制止する。
- 「そんな事はどうでもいい…! 作戦行動中の軍艦にナマケモノがいる事が 問題だ!」
- 同上。ガリバーに対する醜態をスティング&アウルから茶化され剥きになって発した反論だが、盟友のジェリドからの苦笑も招く結果に。
- 上述の狼狽振りも含めて、カクリコンがスパロボで初めて晒した「人間臭さ」溢れる一幕である。