リディ・マーセナス

2015年5月7日 (木) 21:47時点における61.26.172.43 (トーク)による版 (→‎他作品の人間関係)

リディ・マーセナス(Riddhe Marcenas)

地球連邦軍ロンド・ベル隊のMSパイロット。『機動戦士ガンダムUC』における、もう1人の主人公

連邦政府初代首相でラプラス事件で非業の死を遂げたリカルド・マーセナスの後裔であり、連邦議会の大物ローナン・マーセナスの嫡男。父ローナンとマーセナス家に反発し、連邦軍に入った。家の七光りではなく、自分の腕だけで名をあげようとパイロットになるも、いつもついてまわる家の影響に辟易している。

内心はモビルスーツよりも航空機に憧れを抱いており、常に伝説的なエースパイロット、マンフレート・フォン・リヒトホーフェンが搭乗していた複葉機のプラモデルを持ち歩ている(既に絶版になっており簡単には手に入らないモデル)。「バンデシネ」ではシナンジュとの最初の戦闘後に自らの手で壊している。OVA版では透明な容器に小さな複葉機が入った「お守り」を左腕に付けているという設定に変更している。

高いニュータイプの素質を持つが、宇宙世紀の物語にはニュータイプとして覚醒した現実を受け入れて順応する人物が多い中、リディはニュータイプを災厄のように忌み嫌い、自分自身がニュータイプである現実さえも全力で否定しようとした数少ない人物である。彼のこの態度はラプラスの箱の秘密を父から知らされたことが起因している。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
初登場作品。最初はリゼル(Cタイプ)に乗るが、途中でデルタプラスに乗り換える。
ただ、今のところニュータイプ技能が無いうえ、原作中盤までの再現ということを考慮してか精神コマンドが完全にサブ要員という「もう一人の主人公」という事を考えるとあんまりな扱いとなっている。当然アムロカミーユといったNTのエース達と比べると明らかに見劣りしてしまうのが難点。それ故、愛機のデルタプラスが序盤の乗機が貧弱すぎるアムロやカミーユに取られてしまう事も……。漫画版『バンデシネ』よろしくバイアラン・カスタムに乗せてもいい。
ストーリー面でも当初こそ友好的な軍人として自軍に溶け込んでいるものの、原作再現が半端なところで終わる上にダカールでの戦闘ではロニを説得しに来たカークスを撃墜するなど、原作以上に汚れ役を担ってしまい、加えてマーセナス家とクロノの関係など、原作よりも重荷を抱えながらストーリーが完結するという扱いを受ける(エピローグでは一人だけ険悪な表情で場の明るい空気をぶち壊す)。
なお、こんな精神状態でもアンチスパイラルの多元宇宙迷宮を突破している辺りから、プレイヤーからはよくないものと取り引きしてそう」と言われる事も。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
蒼の地球ルート第9話でデルタプラスに搭乗して参戦。精神的に追い詰められながらも次の話で立ち直ろうとするが、その矢先にマリーダのバンシィからバナージを庇って撃墜され、行方不明となる。なお、デルタプラスは残るのでありがたく使わせてもらおう。
その後はクロノ保守派の実行部隊隊長として再登場、バンシィ・ノルンに搭乗して敵対する。迷走ぶりは原作以上で、民間人を巻き添えにするような作戦すら実行してくる。正式参戦は原作イベントをこなした第45話で、バンシィ・ノルンは他のパイロットも乗ることができるが、ユニコーンガンダムとの合体攻撃はリディのみしか出来ない。
原作通り途中でニュータイプに覚醒するものの、精神コマンドのラインナップが時獄篇のままであり、攻撃系精神が闘志止まり、追い討ちをかけるようにエースボーナスも時獄篇と同様のチームの獲得資金1.2倍であり、悲しいほど火力が足りないため、素直に熱血or魂持ちにバンシィ・ノルンを譲った方が懸命という時獄篇の悪夢再びとなってしまった。強力な機体が少なかった時獄篇と違い今回は自軍戦力が充実した終盤の参戦なので降ろされにくいのが救いか。
正式復帰後のセリフとグラフィックとカットインは一新されるが、バンシィ搭乗の敵仕様より落ち着いたものの相変わらず怖い表情パターンは多く、目も濁ったままなので瞳の光彩が復活しているカットインとのギャップが凄まじい。

パイロットステータス設定の傾向

能力

本職の軍人だけあり、基礎能力はバナージを上回る部分が多い。

精神コマンド

加速集中直感不屈闘志直撃
第3次Zより。時獄篇天獄篇の共通。構成が完全に戦闘用サブ向け。加速のないキャラと組ませるのが良い。
メインを張る前に原作再現が終了する時獄篇は兎も角、もう一人の主人公としての頭角を現す天獄篇でこのラインナップは不遇の一言。
天獄篇の公判でニュータイプ能力を発揮した影響か、集中が直感へと変わっている。

特殊技能(特殊スキル)

ニュータイプL8)、闘争心気力+ (回避)援護攻撃L1
第3次Zより。時獄篇と天獄篇の共通。ニュータイプとして高い素質を持つ割に、肝心の技能は「?????」ですら存在しない。
天獄篇においてニュータイプが解禁されて戦闘力は上がったが、精神コマンドがついてこない。
???底力L6、ガード闘争心戦意高揚気力+ (ダメージ)気力+ (命中)反骨心
天獄篇における敵対時はこちら。完全な受け型スーパー系のラインナップで、こちらが育っていると反骨心でダメージを上げてくる。

固有エースボーナス

自チームの獲得経験値、資金1.2倍
第3次Z時獄篇で採用。優秀なボーナスだが、デルタプラスを奪われた状態では撃墜数が稼ぎにくい。
敵対する軍勢のフェイズ時に命中率+30%、与ダメージ1.1倍
天獄篇での敵対時はこちら。正直味方の時もこちらの方がよかったのだが。

人間関係

ローナン・マーセナス
父親。連邦政府中央議会議員、移民問題評議会議長。第3次Z時獄篇ではローナンからマーセナス家が代々クロノ13人評議会の一員を務めてきたことを知らされ、家に深く失望する。
バナージ・リンクス
当初は信頼関係を築くが、やがてオードリーとの関係や意見の相違によって憎しみを抱く。
オードリー・バーン
自身と同じく血の呪縛に囚われている彼女に対して好意を寄せるが、拒絶される。
ブライト・ノア
ラー・カイラムに着任した際「自分を特別扱いしないでほしい」と伝えるも、「それ自体が自分を特別扱いしている証拠だ」と一喝されている。
アルベルト・ビスト
終盤には共犯関係じみた繋がりになる。

他作品の人間関係

ガンダムシリーズ

宇宙世紀ガンダムシリーズ

アムロ・レイ
DLC「新世代とニュータイプ」では彼から「(ニュータイプの)素質はあるが、頭のほうはオールドタイプ」と評される。奇しくもこの評価、原作後半のリディそのまんまである。
カミーユ・ビダン
第3次Zでは同じロンド・ベルに配属されている。当初は先輩と後輩としてフランクな関係を築いていたものの、リディがバナージに対して負の感情を抱き始めた事にカミーユは気付いてしまう。
カツ・コバヤシ
第3次Zでは同じロンド・ベルに配属されている。リディとは(劇場版での)声優が同じ。
ハサウェイ・ノア
ブライトの息子。

その他のガンダムシリーズ

ヒイロ・ユイ
時獄篇の17話Aでは彼より女心を分かっていると自慢する(直後にデュオから比較対象が低過ぎると突っ込まれた)。
キラ・ヤマト
天獄篇においてミネバやカガリを守るためにオーブで行動を共にし、戦う理由について諭された。
シン・アスカ
時獄篇においてカミーユから彼の事を知った。17話B「後の祭りのフェスティバル」において、ルナマリアへの連絡を忘れていた彼と比較して女心を分かっていると主張する。こちらはまだ説得力がある。
ラクス・クライン
第3次Zでは彼女のファン。彼女がキラと付き合っていることを知ると落胆する。

スーパー系

シュレード・エラン
中の人が同じ為か、援護攻撃時に特殊戦闘セリフが発生する。
ジン・ムソウ
時獄篇DLC「新世代とニュータイプ」において彼の死に動揺していたのだが、アムロの教えの元で同じ状況だったバナージ、カツ、ハサウェイと共に乗り越えた。

リアル系

テレサ・テスタロッサ
時獄篇では、彼女を見て彼女のような少女がトゥアハー・デ・ダナンの艦長だったことを知り驚愕している。
ちなみのリディは彼女の兄と中の人が同じである。

バンプレストオリジナル

AG
時獄篇にて、デルタプラスに乗ることになった事に対して「知らない事はいい事だ」と呟いた。
西条涼音
時獄篇では、彼女の人格の変化についてストレスが原因ではないかと分析した。
天獄篇ではアムブリエルとしての彼女と共闘し、お互いに「自分の知るお前はこんな人間ではなかった」と訝しんでいた。
アドヴェント
天獄篇にて、バンシィに撃墜され宇宙を漂っていたところを彼に回収されラプラスの箱の真実とクロノの教義について聞かされることに。

名台詞

小説

(やはり、こいつとは勘が合う)
「一点突破だ!お前の打撃力と、俺の機動力。二つを合わせて奴の土手ッ腹をぶち抜く!」
小説6巻「重力の井戸の底で」より。
言うまでもないが「主人公の兄貴分」の先達(時系列的には未来だが)のオマージュ的な台詞である。

OVA

「そうさ…囚われているんだよ、逃れられない血の呪縛にな……」
父の恨みを晴らすべく破壊活動を行うロニに対して。自身と照らし合わせた台詞。
「可能性に殺されるぞ! そんな物、捨てちまえぇ!!」
ロニが乗るシャンブロの撃破を躊躇うバナージに対して。この台詞を言ったのはまさに撃ち合う直前の状況なので、街の被害やロニの救出以前の問題である。しかし、この直後にシャンブロのリフレクタービットが……。
「降りろバナージ、そのガンダムには捕獲命令が出ている。」
(お前さえ居なければ、こんな事にはならなかったんだ……)
結局、奪ったビームマグナムで自らシャンブロを撃破した後にバナージに降りるよう命令しながら心中で漏らした独白。バナージが「撃てなかった」ことで心中に秘めていた憎悪や嫉妬を爆発させる。
時獄篇でも再現されているが、プレイヤーの選択次第ではよりにもよってバナージがロニを死なせずに止めてみせた直後に言う。
「バナァァジィィィ!!」
EP6ラスト、戦場に現れたバナージを見て。
「その仮面の下にあるものを吐き出せ! フル・フロンタル!」
EP7において、和解したバナージと共にネオ・ジオングに立ち向かったときに言った台詞。
「そんなんでミネバを抱けるのかよ! オードリーを盗っちまうぞ、バナージ!!」
EP7ラストにおいて、覚醒し結晶化したユニコーンを追いかけるときに出た台詞。

その他

「親が子の生き方を決める権利はない! 子は自分で自分の生き道を決めていくもんだ!」
『真・ガンダム無双』オリジナルシナリオ「空中の救出作戦!」の最終戦シナリオパートにより。オードリーを救出し、ジオン側の騒動首謀者が倒され、それでも「ミネバを泣かす奴を叩く」ために地球侵攻をやめないドズルに対しての非難。
後述の迷台詞(ボイス付き)の方は印象的かもしれないが、この事態と家庭事情に関してはリディの方が適任のなだめ役だと言える(この会話に参加した仲間はバナージとジュドーだけ)。

迷台詞

「お父様!自分が援護します!」
(ドズル「なんだ、貴様はぁ!俺はお前にお父様などと呼ばれる筋合いは…」)
「バナァジィィィ!!!」
『真・ガンダム無双』により。バナージ(とオードリー)が親バカ爆発のドズルに襲われたミッションが発生した後、リディがドズルに加勢した時の会話。ギャグイベントで原作後半の叫びが登場とは、シリアス一遍の原作よりはマシかもしれないが……
ちなみにあの叫びはDLCシナリオ「虹の彼方に」でも使用する。

スパロボシリーズの名台詞

「音楽が…聞こえる…?」
第3次Z時獄篇より、シュレードへの援護攻撃における台詞。
「男として生まれたからには家の力ではなく、自分の力で道を切り拓くべきだろ?」
宇宙ルート第40話にて、ラプラス史跡においてマーセナスの名が出た際に。
アルテア軍MIXがさらわれていたことで落ち込んでいたアンディからも、「いい台詞」と言われて「自分の進む穴は自分で掘り進む」と元気を取り戻したが、後の事を思うと…
「そんな風にうまくいけばいいと思うけどな」
バナージ「リディ少尉…」
「俺は現実を言ったまでだ」
エピローグにて、地球とコロニーの問題がひとまず解決した事で明るい雰囲気になるハサウェイ達に対して、一人険しい表情で言い放った。
カミーユの言葉で引き下がってはいたものの、彼の心の闇は晴れぬままであり、アムロはそのリディの心の闇の深さを察すると共に、危ういものを感じていた。そして、天獄篇では案の定敵に回ってしまった……(更に言うと、天獄篇では地球がサイデリアルによって制圧されるという事態に……)。

スパロボシリーズの迷台詞

「嘘だろ!? どう見てもティーンエイジャーじゃないか!!」
第20話にて、テッサを見ての驚愕。顔グラも凄い事になっている。
ちなみにティーンエイジャーとは、英語で13歳から19歳までの若者を意味している。
(どうなってるんだ…?ロンド・ベル成長株の俺が挙がらないなんて…)
DLC「力持ちアンダーグラウンド」にて。リディに限った事ではないが、ここ登場する男性はどうも自意識過剰な気がする。
「許さん!!」
同シナリオでガドライトが「やる気が出ない」と後退したのを受けて。この時、表情がOVAのEP6のような激昂顔になる
「画面の前を見てみろ、ミネバ!プレイヤーが、このやり取りを見てるんだぞ!」
「箱の正体を知らないプレイヤーもまだいるはずなんだ…。それなのに俺がネタバレをするわけにはいかないんだよ!」
天獄篇の中断メッセージにて、箱の中身を問い詰めるミネバに対し、このメタ発言である。

搭乗機体

リゼル
本編では一般機に搭乗するが、第3次Z時獄篇ではCタイプ(隊長機)に搭乗する。
デルタプラス
OVA版第3巻以降の乗機。
バンシィバンシィ・ノルン
マリーダが搭乗していたバンシィを改修したもの(バンシィ・ノルン)をリディが乗ることになる。OVA版第6巻から登場。

資料リンク