トウマ・カノウ
トウマ・カノウ(Touma Kanou)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 声優:加瀬康之
- 種族:地球人(日本人)
- 性別:男
- 年齢:19歳(もうすぐ20歳)
- 生年月日:8月10日
- 血液型:A型
『第3次スーパーロボット大戦α』の男性主人公の一人。
真っ直ぐな努力家で、悪党を許せない正義感あふれる好青年。高校では空手部に所属。卒業後は数々のバイトを転職(それも普通じゃないものばかり)経験を持ち、その行動範囲は東京浅草、北は北海道函館、果ては宇宙スペースコロニーまで猪突猛進。妄想癖があり、まま自分の中でストーリーを構築して悶々としてしまう。ゆえに周りの物事が見えないことがあるのが玉に傷。
戦乱の中、ミナキ・トオミネが熱心に研究していたDGG(ダイナミック・ゼネラル・ガーディアン)三号機になるはずだったロボット、雷鳳に偶然乗り合わせる。封印戦争時(或いは修羅の乱時)にゼンガーの駆るダイゼンガーに命を救われた事があり、それ以来、ダイゼンガーの事を『夏の日の巨人』としてパイロットのゼンガーに憧れているが、助けられる場面が続くために自分の面子に拘るようになっていき、増長してしまう時期があった。しかし最終的には完全に吹っ切り、自分が何のために戦うのかを自覚する。
他が濃すぎるせいでもあるが、バンプレストオリジナルの主人公の中でも見た目が一際地味なイメージがあるが、戦闘アニメが非常に派手な事と王道の熱血ロボット物ストーリーから人気は高い。また、何の軍事訓練も受けず、特殊な才能も能力も持たずに実践と特訓だけで終戦まで戦い抜いたスパロボシリーズの中では非常に珍しい主人公(この手の主役としては、他にLの主人公である南雲一鷹がいる)。余談だが彼はバイトしてるのでフリーターなのだが、バイトを投げ出して(成り行きだが)αナンバーズに参加した経緯からか、ファンからは「無職」と呼ばれている。
登場作品と役柄
αシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- トウマ編の主人公。雷鳳及び大雷鳳の機体特性はボス戦に特化しているが、雑魚戦も射程は短いが強力なALL攻撃を持つ事と小隊員で補える。慣れない操縦、システムLIOHの暴走、増長、システムの限界を超える超必殺技の開発、ライバルとの決闘。更にルート次第では最終ボスを一撃で倒すイベントが用意されているなど、あらゆる燃えをてんこ盛りにしたようなバカ真っ直ぐな王道物語を展開していく。
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦OG外伝
- OGシリーズ初登場だが、本作では雷鳳には搭乗せず戦闘にも参加しない。
『スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS』の『OG2.5』では登場しなかったが、OG2.5完全版OG外伝において浅草で焼きそばのバイトしているシーンが追加された。その後は函館で重震のマグナスに人質として捕らわれているところを、ゼンガーに助けられた。走馬灯が走った時にバイトの思い出しかない事を嘆いていた。 - 第2次スーパーロボット大戦OG
- 前日談「カラテ・ボーイ」に登場。また、第四弾PVのトリでも登場。
- 本編でもやっぱりバイトに明け暮れているが、マグロ漁船に乗っていたところ嵐で遭難、ルスランに拾われてそこで働いていた。その後、ジンライ襲撃に伴いヒリュウへと避難し、L&Eコーポレーションに雇われることに。ジンライの非道を悲しむミナキを見て、ジンライを彼女の望む姿に変えたいと望むようになる。終盤で鹵獲したジンライを改修した雷鳳のパイロットとなり、鋼龍戦隊に参加。αシリーズとは違い、展開が前倒しになる形で封印戦争に参戦する事となった。ライジングメテオの凄まじい挙動ゆえ、ネット上で「実は修羅じゃないのか」などと言われている。
- 中断メッセージではOGシリーズの主要な事件には一通り巻き込まれていることが明らかになっている。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
空手を学んでいるとはいえ、実戦経験はゼロ。なので格闘は標準より高いが、技量は低い。後半に伸び上がりに成長する大器晩成型。そして大雷鳳にパワーアップ時に格闘+5、技量+10アップする。
精神コマンド
- 直感 気合 不屈 熱血 覚醒 勇気
- 第3次αのラインナップ。初期特殊技能が乏しい代わりに、スーパー系とリアル系の超一流精神コマンドが混在するという素晴らしいラインナップ。その分精神ポイント(SP)の消耗率は高い。第3次αではある人物から幾らでも補充が可能。OGシリーズではどんなラインラップとなるか?
- 努力 直感 気合 不屈 熱血 信念(ツイン)
- OGシリーズではこんなラインナップとなった。意外や意外、「闘志」を覚えないという結果になったが……。
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- 「格闘武器の攻撃力+10%」⇒「格闘武器の攻撃力+20%」
- 全武器が格闘なので最大限に活かせる。努力家の彼の性格が良く出ている。後半大雷鳳にパワーアップすると隊長能力が変更となり、より攻撃的になる。
エースボーナス
- HP20%以下で、自軍フェイズ開始時に「闘志」がかかる
- 闘志はこっちに来た。底力を最大まで上げ、「Eセーブ」「カウンター」を覚えさせれば無双も狙える。
- 気力130以上で、自軍フェイズ開始時に「努力」がかかる
- 実は「闘志、炎に燃ゆる」での暴走時はこちらになっている。要するに「がんばり屋」の効果なのだが、なぜ暴走時にこうなるのか?
専用BGM
- 「闘志、果てなく」
- 序盤におけるトウマのテーマ。
- 「疾・風・神・雷」
- 後半における大雷鳳のテーマ。「神・雷」は大雷鳳の最強技「神雷」。言うまでもなく元ネタは四字熟語の「疾風迅雷」であり、師であるゼンガーの「剣・魂・一・擲」(乾坤一擲)とは共通する元ネタである。
人間関係
- ミナキ・トオミネ
- トウマが一目惚れした相手で、雷鳳の開発者・カオル・トオミネの娘。後に大雷鳳を完成させる。かなりの天然だが戦いを経て相思相愛になっていく。
- ゼンガー・ゾンボルト
- 封印戦争、または修羅の襲撃の際、彼を救った『夏の日の巨人』(αではグルンガスト参式、OGではダイゼンガー)のパイロット。第3次αでは彼に弟子入りし、己を磨く事になる。後にトウマを認め、友として接する。
- レーツェル・ファインシュメッカー
- ゼンガーの友。ゼンガー同様、成長した彼に友として接する。レーツェル曰く「素敵な男」。
- バラン・ドバン
- 序盤あたりで宿命のライバルとなり、後に共闘する。アルマナ組であるため、このルートでの行動が公式設定扱い。
- アルマナ・ティクヴァー
- ゼ・バルマリィ帝国の巫女。4人の主人公の中ではベストペアとして名高い。ミナキと三角関係になる。スペシャルシナリオの内容の件もあり、トウマルートがアルマナ組(ルリア、バラン、アルマナ)の公式設定となっている模様。
- ブルックリン・ラックフィールド
- 第3次αのスペシャルシナリオにおける兄弟子。OGシリーズではブリットの師はリシュウなので、あまり絡みは見られなかった。
- ケイサル・エフェス
- αシリーズにおける最悪の悪党(トウマ曰く)。強大な念動力を使う霊帝に対しトウマは己の闘志、そしてミナキへの愛で対抗する。ルートによってはイベントで一撃で倒す。
- マグナス・アルド
- 修羅界の1人。通称・重震のマグナス。OG外伝においてトウマを人質にとった。
なお、マグナスの声優がバランと同じ人である。 - ルスラン・マカロフ
- OG2ndでは彼のホテルでアルバイトをしていた。
- ラウル・グレーデン
- 修羅の乱における恩人の一人。ヒリュウ乗船後は彼の会社でアルバイトを始めることに。
- アクセル・アルマー
- 似たような機体に乗る彼から雷鳳のDMLを使いこなすための特訓を受ける。第3次αにおける鉄也達のポジションを担っている。
- リューネ・ゾルダーク
- DMLシステムを使いこなせる体作りのため、トウマにリストバンド(重り入り)を貸した。
- カオル・トオミネ
- 搭乗機の開発者にして想い人・ミナキの父親。OGでは必殺の「ライジングメテオ」で彼の目論見を木端微塵に粉砕した。
- エルデ・ミッテ
- 第2次OGで敵対。彼女の正気の沙汰とは思えぬ悪辣な振る舞いにはトウマも戦慄を隠しきれず、声を震わせながらも例によって「外道」と評した。
- イルイ・ガンエデン
- 第3次αのキーパーソンだが、トウマ本人はそれほど関わりがない。第2次OGでは記憶を失った彼女の面倒を見ていることが多い。
版権作品との人間関係
スーパー系
- 剣鉄也
- 基本的に彼と行動する事が多く、凱や宙と共にトウマのコーチ役を務める。
- ボス
- 中盤でバランに固執して力に溺れるトウマを叱咤した。
- 獅子王凱
- 鉄也や宙と共にトウマのコーチ役を務める。
- 司馬宙
- 鉄也や凱と共にトウマのコーチ役を務める。
- 竜崎一矢
- 彼と組み手を行い、格闘家としての素質を認められる。中盤にトウマが力に溺れ、増長していた際には、トウマに対して不快感を露わにしていた。
リアル系
名台詞
- 「外道っ!」
- トウマが非道な敵に対してたびたび使う言葉。某漫画家が描いた数多くのバイオレンス漫画の主人公達もこの言葉を使うが、特に70年代後半にジャンプで連載された刑事漫画の主人公はトウマの姓と同じ読みである。
- 「おい…。文句があるんならイヤミじゃなくて直接来いよ…」
「確かにお前らの立場には同情する…。だがな、地球だって相変わらず滅茶苦茶なんだよ…」
「わかるか?ここにいる子供達と同じ様に親のいない子供達が世界中にいるんだ」
「全ては戦いのせいだ。俺達はそれを無くすために精一杯戦っているつもりだ…」
「お前達とだってせめて仲良くしたいと思ってるのに、それなのに…!」 - 地球連邦政府に対する苛立ちと憤りを、半ば八つ当たりに近い形でαナンバーズの面々にぶつけてくるコスモに対し、トウマなりに彼を咎めていた。トウマの言葉に説得力があったのか、他のオリジナル主人公の時とは異なり、一喝されたコスモは何も言い返せずに黙っていた。
- (さらば、幻の師……さらば、あの夏の日の巨人……)
- 大雷鳳に乗り換えた戦闘終了時、去って行くゼンガー達を見送ってのモノローグ。この一戦を経て、トウマは追い続けていた「夏の日の巨人」に別れを告げ、はっきりと己が道を見定める。
- 「名づけて……神雷!」
- 神雷を初披露した際に放った台詞。闇を貫く神の雷の如く宿敵ハザルを一蹴したと同時に、特別な力を持たない一般人がシステムの限界を超えた瞬間でもある。
- 「俺の……勝ちだ!!」
- 大雷鳳の最強必殺技「神雷」が決まった際の勝ち名乗り。
- 「外道! ミナキは返してもらうぞ!」
- 通常ルート最終話「終焉の銀河」にて。ヱルトリウムへ突撃するという最後の悪あがきをするケイサル・エフェスに対して叫んだトウマは、ゼンガーと共に超強烈な一撃をもって引導を渡す。なおここで見られる戦闘は、「斬艦刀・雲耀の太刀」を「神雷」で援護するという、本編では絶対に見られないデモ(どちらも射程が1)。
- 「銀河に消えろ……ケイサル・エフェス!」
- 雲耀の如き一刀の後に舞い降りた神の雷は、怨霊を身にまとう悪魔を一撃の元に消滅させた。本来はケイサル・エフェス戦で神雷を使ってトドメを刺した際に聞けるセリフだが、ラストイベントで聞くとこれ以上ない鮮やかな〆で終わる。
- 「あ、あんた……ミナキが一人で生きていけないと言ったな……」
「ミナキは悲しんだんだ……あんたがシステムLIOHにあんな物を仕込んでいたと知って……」
「だけど……そこで悲しみに呑み込まれはしなかった……」
「そして、自分の手でシステムLIOHを壊して俺と雷鳳を助けてくれた……」
「それは……ミナキがあんたから離れて生きていけるって証だ……!」 - OG2ndにてシステムLIOHが破壊された事に憤るカオルを、トウマは否定する。
- 「昔ながらの特訓……とでも言っておくぜ」
- トウマがライジングメテオを初披露し、システムLIOHなしでそんな動きを実現した事に驚愕するカオルの問いへの答えがコレである。まさに昔ながらの直球過ぎる解決策に、カオルも「そんなアナログな方法で!?」と混乱していた。
- 「だが、それだけじゃない。誰が作った機体でも、そのまますぐに全ての力が発揮できるわけじゃないだろう……」
「その機体を実際に調整して、送り出す人がいるから動く、戦えるんだ!」
「例え、これがあんたの手で作られた機体でも……今のこいつを動かしているのは、調整や改造をしたミナキ達の力!」
「俺を鍛え、力を貸してくれた人達の力! 俺を信じ、共に戦ってくれる人達の力!」
「そして、俺の力だ!!」 - 飽くまで今の雷鳳を認めようとしないカオルにトウマは真っ向から啖呵を切る。ある意味、人が動かす機械の本質をついた言葉と言えるかもしれない。
- 「飛べ! 雷より速く! 強く!」
- ライジングメテオ使用時の台詞。一見なんともない台詞であるが、UXにてミナキ役の松来女史が演じたキャラが戦闘台詞の一つにこれと似た言い回しをしている。
- 「やったバイトの数は100を越えるけど、その中で特に危険だったのは……」
「幕張でのバーニングPT全国大会のグッズ販売、お台場のバルトールお披露目式典の警備……」
「そのどちらも戦闘に巻き込まれたけど、函館のイカ焼き売りでは、走馬灯を見る所まで行ったな……」 - 前述の第2次OGの中断メッセージの発言。さすがに南極にはいなかったが重要な事件を目撃していることが分かる(更にジ・インスペクターでは浅草で最終決戦を目撃している)。
関連機体
余談
第3次αにおいてルネ・カーディフ・獅子王と卯都木命から「そのうち他人のやる事に『日本じゃ二番目だ…』って言い出さなきゃいいけどね……」、「古いわよ、ルネ。今はトウマ・カノウの2000の特技ってやつよ」と言われているが、これらは前者は『快傑ズバット』の主人公・早川健、後者は『仮面ライダークウガ』の主人公・五代雄介に因んだネタである(両方とも特撮ヒーローネタ)。