リ・ブラスタ

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リ・ブラスタは『バンプレストオリジナル』の登場メカ

リ・ブラスタ
登場作品

バンプレストオリジナル

デザイン 小野聖二
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
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スペック
分類 DMバスター(対次元獣用機動兵器)/スフィア搭載機
動力 VX(スフィア「揺れる天秤」)
開発者 トライア・スコート
所属 アクシオン財団スコート・ラボ
主なパイロット クロウ・ブルースト
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概要

ブラスタ」の戦闘データを反映して造られた後継機。

独自の換装システムにより射撃型の「リ・ブラスタB」と格闘型の「リ・ブラスタR」へと機体コンセプトを特化させることができる。射撃型のBは青系統のカラーリングで見た目もブラスタの正統発展系と言える。格闘型のRはカラーリングが赤系統になり手足も巨大化するため見た目の印象が変わっている。ちなみに、2形態存在する主人公機としては珍しく、そのどちらも最強必殺技がただ一撃に全力をこめるタイプである。

この機体の能力を最大限に発揮するには、覚醒した「揺れる天秤」の力が必要であるため、その反作用によってクロウが暴走しない様に「CDS(コインドロップシステム)」が組み込まれている。これは、VXの出力が規定値を突破した場合、コックピットに硬貨の落ちる音が鳴るというシステム。筋金入りの守銭奴であるクロウは、「揺れる天秤」の反作用で判断力が消失していてもこの音だけは聞こえるため、それを逆手にとって正気を保つためにクロウの発案でトライアが用意したシステム。効果は確かに絶大だったが、あまりにも情けない方法だったためにZEXISメンバーは総出であきれ返っていた。

なお、このシステムは1度の作動に1Gのコストがかかるため、リ・ブラスタ受領から100万回使用したクロウは、またも100万Gの借金を背負うハメになってしまった。ショックの所為かクロウはそのことを否定しなかったものの、100万回というのは365日間毎日、2時間の戦闘を10回やったとしても、1分間に2,3回という過労死レベルのペースでやってもまず不可能な回数のため、本当にそんなに使ったかどうか極めて怪しい。人の悪いトライアがクロウに好意を持っているらしいため、クロウを逃がさないようにでっち上げた可能性も十分ありうる(無論、クロウのことなので金の音を聞きたいがためにどうでも良いタイミングでCDSをガン回ししていた可能性も否定できないが)。

『連獄篇』・『天獄篇』では「リ・ブラスタB」、「リ・ブラスタR」を統合した最終完成形である、「リ・ブラスタT」が登場する。

登場作品と操縦者

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
第31話から登場。なお、2周目以降はBとRとの換装が可能(ほとんど全とっかえに近い変わりっぷりだが)。換装しても機体情報から大図鑑を見るとシナリオ上で選んだ方の項目が表示されるというバグがある。
第3次スーパーロボット大戦Z連獄篇
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
BとRを統合並びに新たなアプローチを組み込んだ最終完成体としてリ・ブラスタT(Tは「Trial」の略)が登場。

装備・機能

AX-98 RAPTOR
本機のスフィアによって生成された次元力をエネルギー弾として射出する。射撃型のB用の装備。
RAPTORは英語で「猛禽」のこと。ただ、ブラスタのEAGLE、ブラスタEsのFALCONと合わせてアメリカの戦闘機「F-22 ラプター」が由来と思われる。ちなみにF-22はF-15イーグルの後継機である。
AX-99 RAPTOR
リ・ブラスタTの装備。次世代兵器研究向け新型電磁加速銃精度試験モデルでもある。
SPIGOT
「スピゴット」と呼称されるリング状の随伴装備。RAPTORのエネルギー弾を増幅・軌道変更・転送する役目を持つ。B、Tの場合は上記RAPTORの銃身に嵌められる小型のものが四基、更にTは膝部にも半分に分割された大型のものが一基装備されている。Rの場合は四肢の足首手首に小型のものが四基と半分に分割され両肩に装着される大型のものが一基装備されている。
CDS
「コイン・ドロップ・システム」の略。リ・ブラスタの出力を(理性が保てる範囲での)極限まで発揮するためのシステムで、VXの出力が規定値まで達すると同時に金の落ちる音が鳴り、無意識的に金の音を察知できるクロウの心を繋ぎ留めるというシステム。過剰出力によるスフィアの侵食を止めるための、「出力を必要以上発揮しないためのリミッター」でもある。これによりスフィアの反作用である「一つの物事に執着し、一切の躊躇がなくなる」という現象を解消できる。事実上クロウにしか効果のない、画期的と呼ぶにはあまりにもバカバカしいシステムとなっている。なお、このアイデアはトライアではなく、クロウによるもの(リ・ブラスタ初出撃時はクロウも不安がっており、この方法で上手く行くかはクロウ自身一か八かだったようだ)。
スフィアの力を使う武装を使用した場合、戦闘デモできっちり小銭の音(かなり聞き取りづらいが)が鳴っており、それを聞き取るクロウのカットインが表示される。また、リ・ブラスタ初登場時にも、戦闘デモに入る前にも鳴っているのを聞くことができる。クロウが本物の小銭の音か否かを無意識に聞き分けられることとトライアが「生の金の音」と言っていることを考えると、録音などではなく実際に小銭を落としていると思われる。ちなみに落としたコインの再利用はできない仕様になっているため使えば使うほど借金が増える。挙句の果てに、パイロットの影響か、リ・ブラスタもコインの音が大好きらしく、真化融合するとクロウがドン引きするレベルでCDSが発動しまくる
ぱっと聞くと阿呆なシステムであるが、実はかなり奇跡的な仕組みだと思われる。「揺れる天秤」の厄介なのはありとあらゆる行動阻害の要素を拒絶し、それを判断基準に織り込めなくなるところで、仲間たちの説得にも欠片も止まる様子を見せなかった。その為、普通であれば外部からのアプローチでは行動不能レベルのダメージを与えて力づくで止めるしかなく、恐ろしく扱いづらいものである。一方で、行動を阻害しないものであれば認識できる。例えば、「コインを装置が落下させて発せられただけの音」であればクロウを阻む意思などあるはずがない。そう、CDSは外部干渉が極めて困難な揺れる天秤のわずかなスキをピンポイントで突くことができるもので、コインの音を聞いたクロウが自らの意志で余計なこと(借金)を考えることで、活性条件が未達となって自滅的に停止すると思われる。加えて言うなら、その借金は彼自身が要因となって発生したものであり、スフィアの力を発揮しようとする理由とは決して重なることがないため、「借金」は常にスフィアの活性化と相反するファクターであり続けることも大きい。

必殺攻撃

アンブレイカブル・フルクラム
「揺れる天秤」のスフィアの力を極限まで引き出した状態で放つ一撃必殺攻撃。クロウは「揺れる天秤」の力を引き出すと反作用で思考が固定されてしまい、それを防ぐためにCDSを使用しているのだが、この技は「敵を倒すために攻撃する」という一点に思考を集約することで反作用を事実上無視し、かつスフィアの力を最大に行使するという技である。機体の欠点を補う一撃必殺技という意味では、大雷鳳の「神雷」と似ている。
タイプRは本体をそのまま、タイプBは最大出力のビームを放つ。直前に入る機体カットインでは各部のクリスタルが点灯するが、よく見るとてんびん座を象っている。意味は「折れない支柱」。スフィアを持つ機体の最強武装なのだが、名前に定冠詞(The)がつかない。なお、これは『時獄篇』で登場した3機(ジェミニア、ジェニオン・ガイ、尸逝天)も同様。

対決・名場面

ジ・アンブレイカブル
第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇』第31話より。ブラスタの生まれ変わった姿、リ・ブラスタに乗り込んだクロウはZEXISに、もし「揺れる天秤」に飲み込まれたら自分を殺せと嘆願した。敵はアークセイバー最強、ジェラウド。そして何より、リ・ブラスタはVXをフル稼働させなければ動かすことが出来ない。意を決してVXを起動したが、トライアがあらかじめ組み込んだ「CDS」によって、クロウの意思はスフィアに支配されることなく自意識を保つことに成功した。その力は見事にジェラウドを撃破するものの、あまりにも情けない対処法にZEXISの面々はあきれ返るのであった…。
アンブレイカブル・フルクラム
第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇』第45話より。ZONEを守護する人造次元獣を撃破したZEXISであったが、程なくしてZONEの稼働が始まった。それを止めるためにクロウは妨害を試みるアイムを余所にZONEに向かう。だが、そこに現れたカルロスは、「ZONEブレイカー」を摘んだ輸送機でZONEに特攻。結果としてZONEは機能停止したものの、カルロスは落命。そして、それはクロウの怒りと哀しみによって「揺れる天秤」の真なる覚醒を招き、強大な力を得たリ・ブラスタはアリエティスを瞬殺したのであった。

関連機体

アクシオ
ガンレオン・マグナバルゴラ・グローリーアリエティス聖王機ジ・インサージェミニアジェニオン・ガイ尸逝天プレイアデス・タウラアン・アーレス次元将ヴィルダーク(次元将形態)シュロウガ・シン
その他のスフィア搭載機。機械的にスフィアの力を引き出すリ・ブラスタとジ・インサー、ジェニオン・ガイ以外の機体は生物あるいは有機的な特徴を備えている。
ブラスタ
この機体のデータを基に創られたのが本機。
ブラスタEs
ブラスタの量産試作機。今後、量産に関連してリ・ブラスタの運用データを反映することが予測されるが、果たして?

余談

  • 本機に乗り込む直前にカルロスがクロウの借金100万Gの債権を放棄、晴れてクロウの借金はゼロとなった。…が、それも束の間、今度はトライアによってリ・ブラスタの開発費として200万Gの借金を背負わされてしまう…。なお、スコート・ラボという「組織」の開発費をクロウという「個人」に請求するのは「クロウがスポンサーとしてリ・ブラスタの開発をスコート・ラボに委託した」という形にも解釈できる。つまりクロウはリ・ブラスタが自分の個人所有機体だと主張することも可能であり、逆にトライアの「スコート・ラボを辞めるならリ・ブラスタは置いていってもらう」という主張は通用しない(これは自動車の購入や家を建てることと同じ理屈)。ロジャーがトライアに対して「破綻した論理を押し通す」とつぶやいたのはそのため。もっとも借金である以上当然支払われていないので、リ・ブラスタが担保になっている可能性はある。
  • ただ、リ・ブラスタの場合、スフィアの項も書かれてある通り、動力源である「揺れる天秤」の反作用は「強い思考に支配され、周囲の事が見えなくなる」上に自身の意思で反作用に対処する事が出来ないというスフィアの中であまりにもヤバいものであり、クロウの守銭奴ぶりを逆手にとって開発された前述のCDSにより制御できたが、借金を背負わなかったら当然制御できない。そう考えるとトライアの言っている事はある意味当然というべきであろう。実際、クロウ本人もこの場面で借金がないとCDSが使えない事を認めている。よって、効果を十全に発揮するためには借金が必要不可欠なCDSを使うと借金が増えるという仕様は非常に理にかなっている事になる。
  • プレイヤーからは使い勝手の良さブラスタの正当進化的なデザイン版権作品側に踏み込んだ演出からBの人気が高い。公式ラジオ第431回にて杉田智和氏が「どちらか選べるんだけど、大抵射撃タイプに行く」と言及しており、事実上公式でBの人気の高さを認めた形になっている(直後に「敢えて格闘に行ってもそれはそれで強い」「アグレッシブなクロウが見れてカッコイイ」とフォローしている)。