巴里華撃団
概要
帝国華撃団による都市の霊的防衛が成功を納め、各国の主要都市がその重要性を痛感。それを受け、賢人機関が次の華撃団実用化の候補地を3ヶ所に選定、更に同機関に属する占星術師達が巴里で大規模な霊的災害が起こる事を予見、1924年春に起こった巴里市内の教会にある聖母像が次々と血を流す怪現象が決め手となり、巴里華撃団の誕生となった。
本部は、モンマルトルに位置する「テアトル・シャノワール」で、凱旋門に支部を持つ。シンボルマークは「シャノワール」の名に相応しい黒猫[1]の顔とフランスの国旗を掛け合わせた文様。光武F2の背面部等に刻印されている。
帝国華撃団と同じく秘密防衛組織だが、表の顔であるシャノワールは飲食と共に歌とダンスを楽しむキャバレー方式を採用、個人を重んじる国柄を反映し劇場での共同生活は行わず、各々が自身の居住地で暮らしている。また、「降魔戦争」のような大規模災害が直前に起こらなかった為か、組織としての規模は帝撃と比較するとかなり小さく、部隊も前線での戦いを主とした花組しか存在しない。ただし、「欧州防衛構想」に基づきその防衛範囲は欧州一帯を想定しており、それを実現可能とする秘密兵器も保有している。
『新サクラ大戦』では、太正十九年に勃発した「降魔大戦」にて帝国、紐育華撃団と共に壊滅した事が語られている。
登場作品
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 初登場作品。「永遠の歌に花束を」は『4』終了後に帝国華撃団と巴里華撃団が交換留学を行ったという設定の為、登場するのは巴里花組の5名と一部のサブキャラクターのみとなる。
人物
司令部
- グラン・マ
- 本名はイザベル・ライラック。ライラック伯爵夫人とも呼ばれる。夫のライラック伯爵は既に他界している。米田一基と違い軍人ではないが、社交界・政界に強い発言権を持つ実力者であり、欧州和平会議によって巴里華撃団総司令に任命された。
- 迫水典通
- 在仏日本大使(駐在武官)。欧州和平会議のメンバーでもあり、グラン・マと共に巴里華撃団の発足に尽力。グラン・マの右腕的存在だが肩書は副司令ではなく、凱旋門支部の支部長を務める。SRW未登場。
- メル・レゾン
- グラン・マの秘書。シャノワールのMC及び経理、有事の際のオペレーターを担当。劇場内外で情報収集も務める。趣味は詩集を読む事。リヨンの名家の令嬢で、シャノワールに入る前はソルボンヌ大学に通っていた。シーとは大学時代からの付き合い。
- シー・カプリス
- グラン・マの秘書。シャノワールのMCと及び事務と広報、売店、有事の際のオペレーターを担当。劇場内外で情報収集も務める。菓子作りが得意で、未経験でありながらパティシエとして採用される程。グラン・マとひと悶着起こした末にその度量を買われ、現在の地位に落ち着いた。
構成員
花組
霊子甲冑を用いて、霊的戦闘に赴く実働部隊。主要メンバーはここに所属。表の顔であるシャノワールでは、大神を除いて踊り子を担当。隊員は大神以外は全員女性。女性は全員『3』では攻略対象のヒロインとなる。帝国華撃団の花組と区別する為、便宜的に巴里花組とも呼ばれる。
- 大神一郎
- 主人公。2度の大戦で帝都花組を勝利に導いた実力を買われ、巴里花組の隊長に就任。その時点での階級は帝国海軍中尉。シャノワールでもモギリ(チケット係)及び雑用全般を担当。彼の不在時は任意の隊員が隊長代理を務める。
- エリカ・フォンティーヌ
- 担当声優は日高のり子氏。モンマルトルにある教会の見習いシスター。機銃による射撃と霊力によるヒーリングを心得ている。シャノワールには本名のまま出演。担当演目は「黒猫のワルツ」。
- グリシーヌ・ブルーメール
- 担当声優は島津冴子氏。バイキングの血を引く名門貴族、ブルーメール家の一人娘。戦斧を常に携帯している。シャノワールには「ブルーアイ」のステージネームで出演。担当演目は「海(ラ・メール)」。
- コクリコ
- 担当声優は小桜エツコ氏。サーカス「シルク・ド・ユーロ」の軽業師。日頃から培った軽快な身のこなしやマジックが得意技。シャノワールにはサーカスでも使用している「マジカルエンジェル・コクリコ」のステージネームで出演。担当演目は「魔法使いの弟子」。
- ロベリア・カルリーニ
- 担当声優は井上喜久子氏。殺人以外のあらゆる犯罪を犯している懲役1000年の大悪党。霊力による炎であらゆるものを焼き尽くす。シャノワールには「サフィール」のステージネームで出演。担当演目は「ラ・ボヘミエンヌ」。
- 北大路花火
- 担当声優は鷹森淑乃氏。生粋の大和撫子で、様々な日本の芸事を得意とする。弓道は七段相当の腕前。シャノワールには「タタミゼ・ジュンヌ」のステージネームで出演。担当演目は「タタミゼ・ダンス」。
整備班
霊子甲冑や弾丸列車「エクレール」の整備、兵器開発を担当。
- ジャン・レオ
- 班長。シャノワールのショーの大道具も担当。かつてはノイギーア社に所属しており、アイゼンクライトIIIの開発にも関わっている。堅物な性格だがその腕は確か。SRW未登場。
その他
巴里華撃団に所属しながらも隊が不明な人物や、一時的に身を置いていた人物等。
- ナポレオン
- グラン・マの愛猫である黒猫。シャノワールのマスコット的存在。奔放な性格で、時折逃げ出してはメンバーを困らせている。原作のグラン・マは立ち絵の1つでナポレオンを抱きかかえており、『X-Ω』にもこの立ち絵が流用される形で登場している。
- ジュルジュ、ドミニク
- バーテンダーとドアボーイ兼アテンダント。
- この2人はシャノワールのスタッフとしての姿でしか登場せず、そもそも巴里華撃団の正体を知っているのかどうかも劇中の描写ではハッキリしない。SRW未登場。
- 明智ミキ
- 『ミステリアス巴里』の主人公。見習いダンサー。SRW未登場。
- エルザ・フローベール
- 見習いダンサー。ミキのルームメイト。SRW未登場。
- 明智小次郎
- 『ミステリアス巴里』のもう1人の主人公。ミキの兄。かつては帝国海軍に在籍しており、大神の事も一方的に知っていた。帝劇の演目『紅蜥蜴』の主人公と同姓同名であり、そのモデルとなった私立探偵。自身が乗車していた巴里行きの列車で起こった殺人事件に容疑者として巻き込まれ、真相を探るうちにミキと共に巴里華撃団の正体を知り、一時的に協力する事になる。SRW未登場。