袖付き
袖付き(The Sleeves)とは、『機動戦士ガンダムUC』に登場する組織。
概要
同作におけるネオ・ジオン残党軍の通称であり、資源小惑星に逼塞していた残党達をフル・フロンタルが纏め上げることで成り立っている。通称の由来は、使用するモビルスーツの腕部に装飾が施されていることから。
過去の反連邦勢力の寄せ集めに近い組織であるため、残党軍の割には大規模な戦力を持つものの、一枚岩とは言いがたい。また、懐事情もかなり厳しく、モビルスーツの整備も儘ならない状態であり、戦力はシナンジュやクシャトリヤなどの最新鋭機から、ゲルググなどの一年戦争当時の旧式機が混在している状態である。
ダカール襲撃事件後は、袖付きが単なる残党ではなく明確なジオン残党軍とネオ・ジオンの系譜に連なる組織であるとの見方が強まっており、地球連邦政府高官のジョン・バウアーを中心に、宇宙世紀0096年に起きた「ラプラス戦争」を「第3次ネオ・ジオン抗争」と認定する動きが出ている。
登場作品
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 初登場作品。本作では時系列がCCAと同時進行である為、シャア率いるネオ・ジオン軍のうち、フロンタルの統括する一部隊という扱い。ただしフロンタル個人の思惑から、中盤以降シャアの思惑を外れて独自の行動を取るようになる。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- サイデリアル(新地球皇国)に協力的な姿勢を見せ、影武者のミネバを利用した「地球人類継承宣言」により、自分達こそが地球人類の正当な後継者であると宣言する。ただ、コロニー共栄圏(宇宙世紀世界のサイドの他に、コズミック・イラ世界のプラントやADWのコロニーも含むためこう呼称されている)の構築により、コロニー側の体勢が盤石になった後には皇国とも(軍事的な戦争とは別の形で)戦う旨の発言をしていたが、その真相はアマルガムの主導する時空修復によってサイデリアルのない地球を作り上げることだった。
- 最終的にはインダストリアル7での戦いでフロンタルが死亡し、消滅していった。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- やはりラプラスの箱を確保するために動いているが、他の勢力と連携するような事もなく、原作再現が中盤からである事もあり、影が薄い感は否めない。
- 多種多様なMSが登場していた第3次Zと違い、ほぼ全ての戦力がギラ・ズールとなっている。
単独作品
- スーパーロボット大戦V
- 用語としての袖付きは登場しない(一貫してネオ・ジオンとしか呼ばれない)。
人物
首魁
フロンタル親衛隊
フロンタル直属の親衛隊。全員がギラ・ズールに搭乗しており、それぞれの特性に合わせた調整や武装となっている。OVAの外伝作品『戦後の戦場』では、まだフロンタルの実力への信頼性が無かった事もあってか、ネオ・ジオンの兵士達からは「お稚児さん部隊」と酷評されていた。
- アンジェロ・ザウパー
- 親衛隊隊長。フロンタルに心酔し、常に彼の傍らに仕えている。
ガランシェール隊
- スベロア・ジンネマン
- ガランシェール隊指揮官。一年戦争後捕虜となり、家族を連邦兵によって殺害された過去を持つ。部下のマリーダを何かと気遣う。
- マリーダ・クルス
- 強化人間である袖付きの女性パイロット。ガランシェール隊に配属されている。ジンネマンを「マスター」と呼ぶ。
- フラスト・スコール
- ガランシェール隊のメンバー。ガランシェールの操舵手で、ジンネマンとは付き合いが長い。
- ギルボア・サント
- ガランシェール隊のメンバー。妻と3人の子供達がおり、ジンネマンの計らいでマリーダもそこに居候している。
- アレク
- ガランシェールの予備操舵手。ギルボア死亡後はガランシェールの操舵手。
- ベッソン
- ガランシェールの乗組員。
協力者
運用機体
以下の他、旧式のMSに袖付き特有の装飾を施したうえで多数運用している。原作小説では古い機体でも第1次ネオ・ジオン抗争のもので種類も少なく、比較的新型MSの比率が大きかったのだが、OVA版では欠陥を抱えていたはずの機体や戦時設計の急造機体、さらには一年戦争当時のMSまで引っ張り出してきており、原作よりもより困窮している印象を受ける(メタ的なことを言うのなら、様々なMSを映像作品に登場させたいという製作側の遊び心や、再販ガンプラの宣伝もあったものと思われる)。
- MSN-06S シナンジュ
- NZ-666 クシャトリヤ
- AMS-129 ギラ・ズール
- 主力MS。
- アンジェロのパーソナルカラーである紫色に塗られており、ランゲ・ブルーノ砲・改を装備している。
- 袖付き所属の航宙貨物船。民間船にカモフラージュされているが、大気圏突入および地球の重力下でも飛行できる能力を持つ。
その他,一年戦争や第二次ネオ・ジオン抗争時期の機体
- ピンク色に塗装されている。