「ブラックホールエンジン」の版間の差分

 
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== ブラックホールエンジン(Blackhole Engine) ==
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[[ブラックホール]]の現象を動力として利用した[[エンジン]]。半永久機関。別名「'''ブラックホール機関'''」。
  
ブラックホールの現象を動力として利用したエンジン。半永久機関。別名『'''ブラックホール機関'''』。
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== 概要 ==
 
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どのように開発したかは不明で、詳細を知っているのは[[ゾヴォーグ]]([[ゲスト]])と、[[シュウ・シラカワ]]のみである。
ブラックホールは恒星物質などを吸収し、降着円盤を形成。「ジェット」と呼ばれるエネルギーや、ガンマ線、X線を放出する。中心部には[[特異点]]が存在する。量子力学におけるエネルギーと時間との相対性理論により、時空間すら歪めてしまう。これをどのように開発したかは不明で、詳細を知っているのは[[ゾヴォーグ]]([[ゲスト]])と、[[シュウ・シラカワ]]のみである。
 
 
 
記載に関しては、『[[第4次スーパーロボット大戦]]([[第4次スーパーロボット大戦S|S]])』と『[[OGシリーズ]]』のそれぞれの扱いについて記載する。
 
  
 
=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===
[[ゲスト]]と地球人との技術提携によりもたらされた技術。これを動力として最初に採用したのが[[グランゾン]]であり、後に[[ヒュッケバイン]]にも採用された。
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==== [[グランゾン]] ====
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[[ゲスト]]と地球人との技術提携によりもたらされた技術。これを動力として最初に採用したのがグランゾン(対消滅エンジンも採用されている)である。
  
しかし、[[ゲスト]]から提供された技術は[[地球]]側に明かされていない部分(ブラックボックス)が存在していた。[[グランゾン]]のブラックホールエンジンにはそのブラックボックスの中に[[ゲスト]]側によって細工が施されており、[[特異点]]の相違をずらすことで時空間(次元)を歪め、本来は発生する確率が低い偶発的な事件や事故が多発するように仕組まれていた。この欠陥を利用して地球圏を混乱させ、それに乗じて地球圏の軍事力を独占することが[[テイニクェット・ゼゼーナン]]の狙いであった。
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しかし、ゲストから提供された技術は[[地球]]側に明かされていない部分(ブラックボックス)が存在していた。グランゾンのブラックホールエンジンにはそのブラックボックスの中にゲスト側によって細工が施されており、[[特異点]]の位相をずらすことで時空間(次元)を歪め、本来は発生する確率が低い偶発的な事件や事故が多発するように仕組まれていた。この欠陥を利用して地球圏を混乱させ、それに乗じて地球圏の軍事力を独占することが[[テイニクェット・ゼゼーナン]]の狙いであった。
  
欠陥を内包したエンジンを[[グランゾン]]に搭載したシュウはゼゼーナンに利用される格好となったが、後にシュウはそのことに気づき、[[スーパーロボット大戦EX|EX]]で出会った[[ゴーショーグン]]のエネルギー・[[ビムラー]]を利用して[[特異点]]を抑えることを思いつく。そして、[[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]においてゼゼーナンや[[ロンド・ベル|ロンド・ベル隊]]の前で[[特異点]]を崩壊させてみせた。
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欠陥を内包したエンジンをグランゾンに搭載したシュウはゼゼーナンに利用される格好となったが、後にシュウはそのことに気づき、『[[スーパーロボット大戦EX|EX]]』で出会った[[ゴーショーグン]]のエネルギー・[[ビムラー]]を利用して特異点を抑えることを思いつく。そして、『[[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]』においてゼゼーナンや[[ロンド・ベル|ロンド・ベル隊]]の前で特異点を崩壊させてみせた。
  
なお、シナリオ「特異点崩壊」でのシュウの言葉を以下に記載する。
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なお、シナリオ「特異点崩壊」でのシュウの言葉を以下に記載する。このときの最初の早とちりな人とは[[マサキ・アンドー|マサキ]]のことである。
  
 
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なお、『[[スーパーロボット大戦F]]』では、これを基に『[[縮退炉]]』という動力炉を開発し、[[ガンバスター]][[ヱクセリヲン]]に搭載させている。
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[[スーパーロボット大戦F]]』では、後のシリーズのヒュッケバインのように暴走事故を起こさせる罠がグランゾンのブラックホール機関に仕掛けられていた。ゼゼーナンは事故によって技術提携(ゲストが技術を渡し、地球人は実験運用したデータを渡す)の交渉を平和的に進めるゲスト特使を暗殺するつもりだった。3年前、条約調印式が南極で行なわれ、ブラックホール機関を暴走させようとしたが[[南極]]の下に眠っていた[[第1使徒アダム]]と共鳴、謎の大爆発(『F』に[[セカンドインパクト]]はない)が発生してグランゾンを残して南極に居たゲストと地球の政府軍が吹き飛んだ(ちなみに、吹き飛んだ政府軍も技術独占を狙ってゲストを襲う計画を立てていた)。『第4次』と違いシュウに[[南極事件]]を起こす意図はなかったが「グランゾンの反乱」として扱われた。
  
=== [[αシリーズ]] [[OGシリーズ]] ===
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==== [[ヒュッケバイン]] ====
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[[テスラ・ライヒ研究所]]の科学者である[[主人公]]の父親が、ロボット工学の研究と併行して、ミニブラックホールの蒸発エネルギー利用や特異点の研究をして、ブラックホールエネルギーの実用化に成功した。
  
[[αシリーズ]]では[[マクロス]]から発見された[[EOT]]を元に[[イングラム・プリスケン]]が開発を行い、[[OGシリーズ]]では[[メテオ3]]から直接発見された動力炉である。
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リアル主人公の場合、ヒュッケバインに追加武装のブラックホールキャノンが搭載され、資料等にもブラックホールエネルギーについて言及されている。スーパー主人公の場合、ゲーム内では父親のブラックホール研究が詳しく語られる反面、資料等にグルンガストに使われてるといった話はない。
  
開発後[[ヒュッケバイン]]に搭載されることになるが、それぞれ意図的な欠陥が施されており008Rの起動実験時にエンジンが暴走。実験施設の[[月|月面]]基地テクネチウムは消滅し、テストパイロットだった[[ライディース・F・ブランシュタイン]]は左腕を失った。これを基に[[EOT]]技術の見直しと、[[異星人]]との戦いに備えて更なる技術開発が進められていく。残った008Lは厳重に封印され、後に大改修を施して戦線に投入している。
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==== [[縮退炉]] ====
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[[スーパーロボット大戦F]]』では、3年前にゲストから提供されていたブラックホール機関の技術を基本概念として、地球人が[[アイス・セカンド]]という縮退物質を燃料にする「[[縮退炉]]」という動力炉を開発し、[[ガンバスター]]や[[ヱクセリヲン]]に搭載させている。
  
αシリーズでは地球人に[[エアロゲイター]]への恐怖心を植え付ける狙いで、イングラムが開発時に細工を施しており、OGシリーズでは[[インスペクター]]が所属する[[異星人]]勢力が、自らが提供した技術ではなくエアロゲイターの技術を使用した地球側に、協定違反を理由に制裁を与えるために欠陥を施している。
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=== [[新スーパーロボット大戦]] ===
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ソフトバンクパブリッシング刊『新スーパーロボット大戦 パーフェクトガイド』P54-55の「スパロボ裏話」にてライが片腕を失った原因として、「「ヒュッケバイン」の機動テストの失敗らしい……」とあり、ブラックホールエンジン事故であることが仄めかされている。後にαシリーズやOGシリーズに受け継がれた。
  
なお旧シリーズと異なりグランゾンにはシュウ・シラカワ自らが開発した『対消滅エンジン』を搭載している(αの攻略本によればブラックホールエンジンの技術を元にしてはいる)。αシリーズでは事前にこの欠陥を把握していたシュウがあえてブラックホールエンジンを搭載していないが、OGシリーズではゲストの存在が示唆されており、ロボット大図鑑でも「エアロゲイター以外の異星人の技術が使われている」と記載されていることから、何らかの細工が施されている可能性はありうる。
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ゲーム内で触れない裏設定にした理由は、[[ヒュッケバイン]]の名前を登場させるとユーザーを混乱させかねないため。
  
ちなみにαシリーズでは、ライの負傷が'''左腕を失うだけで済んだ'''のは、事を見越したシュウがあらかじめパイロットの命が助かる様にコックピットに細工を施したためである(つまりシュウは'''ブラックホールエンジンが欠陥品である事を見抜いていた'''。にも関わらず、コックピットに細工をするだけで静観していた事をリュウセイに非難されているが、シュウ曰くここでブラックホールエンジンの欠陥を直すような事をすれば、地球の技術力がさらに高く評価される結果となり、エアロゲイターの来襲が早まるだけだったという)。OGシリーズではシュウがヒュッケバインシリーズに関わっている描写はないので、この辺りがどうなっているのかは不明。
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=== [[αシリーズ]]  ===
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[[イングラム・プリスケン]]が[[マクロス]]から発見された[[EOT]]を元に基礎開発を行ったとされる動力炉。「人類第2の縮退機関」(人類初はマクロス落下以前に開発された[[縮退炉]])。
  
[[特異点]]の記事も参照していただきたい。
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開発後[[ヒュッケバイン]]2機に搭載されることになるが、ブラックボックス部に設計段階で意図的な欠陥が仕込まれており008Rの起動実験時にエンジンが暴走。実験施設の[[月|月面]]基地[[テクネチウム基地|テクネチウム]]は消滅し、生存者が[[ライディース・F・ブランシュタイン]]少尉、[[イルムガルト・カザハラ]]中尉、[[カーク・ハミル]]博士の3人だけという大惨事を引き起こし、[[テストパイロット]]だったライディース・F・ブランシュタインはこの大事故で左腕を失った。これを基に[[EOT]]技術の見直しと、[[異星人]]との戦いに備えて更なる技術開発が進められていく。残った008Lは厳重に封印され、[[ヒュッケバインEX|後に大改修を施して戦線に投入している]]。
  
==== メモ ====
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実は解析して開発できないような価値のない文明かどうか地球人の技術力を量る狙いでユーゼスがイングラムに託したものであり、解析できても戦力として使われないよう欠陥を仕組んだ設計になっていた。また、もしもの場合に備えて最新技術(量子波動エンジン)ではなくバルマーでは型落ち技術のブラックホールエンジンを選んでいた(なお旧シリーズと異なりグランゾンはシュウ・シラカワ自らが開発した「対消滅エンジン」を搭載しているが、αの攻略本によればブラックホールエンジンの技術を元にしている。欠陥は事前に解析済み)。
OGシリーズでは、通常起こりえない事件を頻発させる特異点の存在について現状では触れられてないが、グランゾンのエンジンが欠陥品のブラックホールエンジンでなく、自己開発した対消滅エンジンであることから、第4次スーパーロボット大戦の展開が再現されるかは不明である。OG世界でもう一つのブラックホールエンジンを搭載したヒュッケバインもまた、大規模な改修を経て実戦で運用されているので、欠陥がそのまま放置してあるとは考えにくい。
 
  
しかし、現にOGシリーズでも複数の異星人から立て続けに侵略を受け、さらに様々な存在が[[平行世界]]から次々と転移してくるなど、大事件が多発している。[[OGs]]では[[ユーゼス・ゴッツォ]]らしき存在が確認されていることから、彼が開発した[[クロスゲート・パラダイム・システム]]がOG世界にも存在していると見ることは可能であるが、ともあれ今後の展開は続編次第である。
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ちなみにライ、イルム、カークが助かったのは、欠陥が仕組まれていると解析して事を見越したシュウがイングラムと共謀して、これから必要となるスタッフを最低限の人数選んで失われるのを防いだおかげ。ライの負傷が'''左腕を失うだけで済んだ'''のはシュウがあらかじめパイロットの命が助かる様にコックピットに「超重力結界」を施しておいたためである。つまりシュウは'''ブラックホールエンジンが欠陥品である事を見抜いていた'''。にも関わらず、最低限の人数を助けただけで静観していた事をリュウセイに非難されているが、シュウ曰くここでブラックホールエンジンの欠陥を直すような事をすれば、地球の技術力がさらに高く評価される結果となり、エアロゲイターが当初から本格的な地球制圧作戦を始めてしまう所だったという(なおシュウは解析したことが原因でエアロゲイターにマークされるようになった)。
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[[ヒュッケバイン]]が失敗したため、「人類初の縮退炉機動兵器」は[[グランゾン]][[ガンバスター]]
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=== [[OGシリーズ]] ===
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[[メテオ3]]から直接発見された動力炉。α同様にヒュッケバインに事故が発生。本体だけでなくブラックホールキャノンにも内蔵されている。
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[[インスペクター]]が所属する[[異星人]]勢力が、自らが提供したブラックホール機関の技術ではなくメテオ3から発見されたエアロゲイターのブラックホール機関を使用した地球側に、協定違反を理由に制裁を与えるために欠陥を施していた(逆に『[[スーパーロボット大戦OG Record of ATX|スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- Record of ATX BAD BEAT BUNKER]]』では、欠陥はエアロゲイターが仕込んでいた物とされている)。
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グランゾンの心臓部である「対消滅エンジン」も、ロボット大図鑑でも「エアロゲイター以外の異星人の技術が使われている」とゲストの存在が示唆されていたが、第2次OGで[[特異点]]の話がついに登場した。このときのシュウの台詞については[[シュウ・シラカワ#名台詞|シュウの記事の「名台詞」の項目]]を参照のこと。
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=== [[スーパーロボット大戦30]] ===
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[[神文明エーオス]]の遺産として、[[オルキダケア]]が[[ドライストレーガー]]の素体となる艦と共に[[ファイクス・ブラックウッド]]に与えた動力炉。[[ヒュッケバイン30]]1号機に搭載されたが制御が難しいため封印されており、[[ヒュッケバイン30th|改修]]された際に封印を解除されているが、作業を行った[[ジークン・リュー]]は「命がけだった」と発言しているためOGシリーズとほぼ同様の仕様の可能性もある。
  
 
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[[Category:動力・エンジン・エネルギー]]
 
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2023年9月25日 (月) 22:55時点における最新版

ブラックホールの現象を動力として利用したエンジン。半永久機関。別名「ブラックホール機関」。

概要編集

どのように開発したかは不明で、詳細を知っているのはゾヴォーグゲスト)と、シュウ・シラカワのみである。

旧シリーズ編集

グランゾン編集

ゲストと地球人との技術提携によりもたらされた技術。これを動力として最初に採用したのがグランゾン(対消滅エンジンも採用されている)である。

しかし、ゲストから提供された技術は地球側に明かされていない部分(ブラックボックス)が存在していた。グランゾンのブラックホールエンジンにはそのブラックボックスの中にゲスト側によって細工が施されており、特異点の位相をずらすことで時空間(次元)を歪め、本来は発生する確率が低い偶発的な事件や事故が多発するように仕組まれていた。この欠陥を利用して地球圏を混乱させ、それに乗じて地球圏の軍事力を独占することがテイニクェット・ゼゼーナンの狙いであった。

欠陥を内包したエンジンをグランゾンに搭載したシュウはゼゼーナンに利用される格好となったが、後にシュウはそのことに気づき、『EX』で出会ったゴーショーグンのエネルギー・ビムラーを利用して特異点を抑えることを思いつく。そして、『第4次』においてゼゼーナンやロンド・ベル隊の前で特異点を崩壊させてみせた。

なお、シナリオ「特異点崩壊」でのシュウの言葉を以下に記載する。このときの最初の早とちりな人とはマサキのことである。

「相変わらず、早とちりな人ですね。今のはグラビトロンカノンではありませんよ。特異点の位相をずらし、崩壊させたために発生した余波です」
「あまいですね。原理自体は、それほど難しいものではありませんでしたよ。ただ、発動させるキーとなるエネルギーが不明だったのが、ネックでしたがね」
「ともかく、これで、あなたがたの切り札は、無効になったわけです。これからは、今までのようにうまく行くとは限りませんよ」
「何しろ、これ以上、偶然は続かなくなったわけですからね」
「では、説明してさしあげましょう。私のグランゾンの心臓部には、ゲストの技術を使った特異点…つまり、ブラックホールが使用されています」
「ところが、この心臓部は、ブラックボックスのためどのような原理で動いているのか、わからないしくみになっていました」
「それをいい事にゲストは、私のグランゾンに、ひとつのしかけをほどこしていたのです。特異点の位相をずらしむき出しの特異点を作り出すしかけ…」
「普通の特異点は、時空をゆがめるだけですが、ある一定の位相を持たせる事により、事象の発生確率の密度をも、ゆがめることが可能になるのです」
「ええ。グランゾンが存在する限り、この地球では通常では起こりえない事件が多発し、混乱が支配する…そういうしくみになっていたのです」
「そして、その混乱を利用し、あわよくば地球の技術を独占しようとしていたのが、そこにいらっしゃるゼゼーナン卿です」
「さすがに、私も、理論は理解できたのですが、実際に行うとなると、特異点をおさえこむだけの特性をもったエネルギーが見つからず、こまっていたのです」
「そんな時、あのゴーショーグンの利用しているエネルギー…ビムラーの特性に気がつきました」
「タキオンと似た性質を持ち、なおかつ成長までする特殊エネルギービムラー…これがなければ、今のような事はできませんでしたよ」

スーパーロボット大戦F』では、後のシリーズのヒュッケバインのように暴走事故を起こさせる罠がグランゾンのブラックホール機関に仕掛けられていた。ゼゼーナンは事故によって技術提携(ゲストが技術を渡し、地球人は実験運用したデータを渡す)の交渉を平和的に進めるゲスト特使を暗殺するつもりだった。3年前、条約調印式が南極で行なわれ、ブラックホール機関を暴走させようとしたが南極の下に眠っていた第1使徒アダムと共鳴、謎の大爆発(『F』にセカンドインパクトはない)が発生してグランゾンを残して南極に居たゲストと地球の政府軍が吹き飛んだ(ちなみに、吹き飛んだ政府軍も技術独占を狙ってゲストを襲う計画を立てていた)。『第4次』と違いシュウに南極事件を起こす意図はなかったが「グランゾンの反乱」として扱われた。

ヒュッケバイン編集

テスラ・ライヒ研究所の科学者である主人公の父親が、ロボット工学の研究と併行して、ミニブラックホールの蒸発エネルギー利用や特異点の研究をして、ブラックホールエネルギーの実用化に成功した。

リアル主人公の場合、ヒュッケバインに追加武装のブラックホールキャノンが搭載され、資料等にもブラックホールエネルギーについて言及されている。スーパー主人公の場合、ゲーム内では父親のブラックホール研究が詳しく語られる反面、資料等にグルンガストに使われてるといった話はない。

縮退炉編集

スーパーロボット大戦F』では、3年前にゲストから提供されていたブラックホール機関の技術を基本概念として、地球人がアイス・セカンドという縮退物質を燃料にする「縮退炉」という動力炉を開発し、ガンバスターヱクセリヲンに搭載させている。

新スーパーロボット大戦編集

ソフトバンクパブリッシング刊『新スーパーロボット大戦 パーフェクトガイド』P54-55の「スパロボ裏話」にてライが片腕を失った原因として、「「ヒュッケバイン」の機動テストの失敗らしい……」とあり、ブラックホールエンジン事故であることが仄めかされている。後にαシリーズやOGシリーズに受け継がれた。

ゲーム内で触れない裏設定にした理由は、ヒュッケバインの名前を登場させるとユーザーを混乱させかねないため。

αシリーズ編集

イングラム・プリスケンマクロスから発見されたEOTを元に基礎開発を行ったとされる動力炉。「人類第2の縮退機関」(人類初はマクロス落下以前に開発された縮退炉)。

開発後ヒュッケバイン2機に搭載されることになるが、ブラックボックス部に設計段階で意図的な欠陥が仕込まれており008Rの起動実験時にエンジンが暴走。実験施設の月面基地テクネチウムは消滅し、生存者がライディース・F・ブランシュタイン少尉、イルムガルト・カザハラ中尉、カーク・ハミル博士の3人だけという大惨事を引き起こし、テストパイロットだったライディース・F・ブランシュタインはこの大事故で左腕を失った。これを基にEOT技術の見直しと、異星人との戦いに備えて更なる技術開発が進められていく。残った008Lは厳重に封印され、後に大改修を施して戦線に投入している

実は解析して開発できないような価値のない文明かどうか地球人の技術力を量る狙いでユーゼスがイングラムに託したものであり、解析できても戦力として使われないよう欠陥を仕組んだ設計になっていた。また、もしもの場合に備えて最新技術(量子波動エンジン)ではなくバルマーでは型落ち技術のブラックホールエンジンを選んでいた(なお旧シリーズと異なりグランゾンはシュウ・シラカワ自らが開発した「対消滅エンジン」を搭載しているが、αの攻略本によればブラックホールエンジンの技術を元にしている。欠陥は事前に解析済み)。

ちなみにライ、イルム、カークが助かったのは、欠陥が仕組まれていると解析して事を見越したシュウがイングラムと共謀して、これから必要となるスタッフを最低限の人数選んで失われるのを防いだおかげ。ライの負傷が左腕を失うだけで済んだのはシュウがあらかじめパイロットの命が助かる様にコックピットに「超重力結界」を施しておいたためである。つまりシュウはブラックホールエンジンが欠陥品である事を見抜いていた。にも関わらず、最低限の人数を助けただけで静観していた事をリュウセイに非難されているが、シュウ曰くここでブラックホールエンジンの欠陥を直すような事をすれば、地球の技術力がさらに高く評価される結果となり、エアロゲイターが当初から本格的な地球制圧作戦を始めてしまう所だったという(なおシュウは解析したことが原因でエアロゲイターにマークされるようになった)。

ヒュッケバインが失敗したため、「人類初の縮退炉機動兵器」はグランゾンガンバスター

OGシリーズ編集

メテオ3から直接発見された動力炉。α同様にヒュッケバインに事故が発生。本体だけでなくブラックホールキャノンにも内蔵されている。

インスペクターが所属する異星人勢力が、自らが提供したブラックホール機関の技術ではなくメテオ3から発見されたエアロゲイターのブラックホール機関を使用した地球側に、協定違反を理由に制裁を与えるために欠陥を施していた(逆に『スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- Record of ATX BAD BEAT BUNKER』では、欠陥はエアロゲイターが仕込んでいた物とされている)。

グランゾンの心臓部である「対消滅エンジン」も、ロボット大図鑑でも「エアロゲイター以外の異星人の技術が使われている」とゲストの存在が示唆されていたが、第2次OGで特異点の話がついに登場した。このときのシュウの台詞についてはシュウの記事の「名台詞」の項目を参照のこと。

スーパーロボット大戦30編集

神文明エーオスの遺産として、オルキダケアドライストレーガーの素体となる艦と共にファイクス・ブラックウッドに与えた動力炉。ヒュッケバイン301号機に搭載されたが制御が難しいため封印されており、改修された際に封印を解除されているが、作業を行ったジークン・リューは「命がけだった」と発言しているためOGシリーズとほぼ同様の仕様の可能性もある。

関連用語編集

特異点
次元力
グランゾン
ヒュッケバイン
ゲスト