「ビーム兵器」の版間の差分

 
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現実に存在する代表的なビームとしては、光のビームであるレーザー、各種粒子のビームである粒子ビームなどがある。レーザーなど一部のビームは既に実用化されているものの、兵器として用いるには出力の問題や加速器の小型化の問題など課題が山積しており、現実世界で兵器として採用されるには至っていない。
 
現実に存在する代表的なビームとしては、光のビームであるレーザー、各種粒子のビームである粒子ビームなどがある。レーザーなど一部のビームは既に実用化されているものの、兵器として用いるには出力の問題や加速器の小型化の問題など課題が山積しており、現実世界で兵器として採用されるには至っていない。
  
== SF作品・ロボットアニメにおけるビーム兵器 ==
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ロボットアニメにおけるビームを使用した兵器は『[[マジンガーシリーズ]]』の光子力ビームや『[[ゲッターロボシリーズ]]』のゲッタービームなどに代表される超エネルギー然としたスーパー系ビーム兵器と、『[[ガンダムシリーズ]]』の[[ビームライフル]]などに代表される現実世界の理論に極力紐付けられたリアル系ビーム兵器に大別され、SRWにおいてビーム属性の付与などがされるのは基本的に後者となる。
現実世界では実用化の道は険しいビーム兵器であるが、SF作品においてはビーム兵器は兵器の中でもとりわけメジャーなジャンルといって過言ではない。
 
 
 
フィクション作品におけるビーム兵器は、大概が「光条・光束が敵に向かって照射される」「光条・光束はそれ自体が破壊力を有し、敵機に触れると大抵爆発する」のように演出される。何がしかの光る物体を飛ばして相手にダメージを与えるという基本設定は、ヒーローや怪獣の超常的な能力の表現に非常に効果を発揮し、また粒子を飛ばすなりレーザーを撃つなりといった点は、現実世界の延長線上で考え得る中でも特に映像化して映える兵器としても使い勝手の良いものであったため、作品のジャンルを問わず幅広く採用され、その地位は揺ぎ無いものとなっている。
 
 
 
うち、SFやロボットアニメにおけるビームの扱われ方としては、概ね以下の2パターンが存在する。
 
 
 
;スーパー系光線
 
:原理は厳密に説明されていないビームを指す。
 
:「とある超エネルギー」に基づいてビームを放つと一応説明されているものもいるが、設定が厳密ではないというか都合主義というか、あくまで黒箱技術に名前を付けただけで、SF的よりもおとぎ話的な感じがする。
 
:ただビームに名前を付くだけで原理は全く説明されていないものも、[[スーパーロボット]]作品の敵機や、ウルトラシリーズの怪獣が放つ名前さえ付けられていないものもいる。後者の場合、SRWでは「破壊光線」「怪光線」などを武装の名前とするのが殆どである。
 
:SRWではこの部類に入るビームは、殆ど「ビーム兵器」属性もなく、一部では[[射撃]]武器でもなく'''[[格闘]]武器扱い'''とされている。
 
:例:
 
::• [[マジンガーZ]]の'''光子力ビーム'''
 
::• [[ゲッター1]]の'''ゲッタービーム'''
 
::• [[グリッドマン]]の'''グリッドビーム'''
 
 
 
;リアル系光線
 
:現実世界風の雰囲気を醸し出すように設定されている。こちらも「とある粒子」など架空物理学を導入することもごく普通であるが、用語や文章の書き方にSF的な感じがする。
 
:リアルと言っても「実在する」「実現可能」「物理学的に精確」という訳ではない。現実中のビームは、大体光速かそれに近く、照準さえ合わせば必中であり、側面からも目で見えず、ビーム同士は相打ちしないという物理性質だが、演出面では殆ど再現されていない。ビームの名称や原理にも関わらず、基本的に目でも捉えるほどの速さの彩色破壊光線となり、ビーム同士の相打ちも時々見られる。
 
:射撃兵器とするだけではなく、ビームで格闘武器を構成するのもかなり多い。ビーム剣同士は互いに受け流すことができるか、受け流せずに通るか、どちらに表現されてもおかしくはない。ビーム剣の出力を上げて延長し必殺技とするのもよくあり、こちらはビーム砲掃射とほぼ同じ表現だが、SRWでは長射程格闘武器として扱いされる。
 
:[[ガンダムシリーズ]]がこの部類の代表である。後代の[[リアルロボット]]作品のほとんどは、本作で確立された「[[ビームサーベル]]」や「[[ビームライフル]]」といった兵器に少なからず影響を受けていると言える(ビーム剣やビーム銃の発想自体はガンダム以前のSF作品にも既に存在していたが、「戦場で用いられる巨大な人型機動兵器の主兵装がビーム兵器である」というパターンについて言えば、本作が与えた影響は甚大である)。
 
:尚、ガンダムシリーズでも『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ|鉄血のオルフェンズ]]』ではそれまでシリーズで常識化したこのパターンを逆手に取り、[[ハシュマル|唯一の例外]]を除きほぼ全編にわたってビーム兵器は軒並み描かれず、実弾と実体剣、あるいは鈍器が常用されたことで話題を呼んだ。
 
:命名面では、レーザーという名称が「知られ過ぎてダサい」からか、近年の作品では殆ど採用されていない。メーザー(マイクロ波のレーザー)や陽電子、反陽子など実在するが一般観客にとって新鮮的な名称を採用するのもよくある。架空粒子を採用した場合、その粒子の名前をそのままビームの名前を構成するのもよく見られる。
 
:作品によっては、特に[[リアルロボット]]作品では、ビーム兵器対策([[バリア]]・対ビーム装甲など)が設定される場合が多い。そういったビーム兵器対策の能力表現の為に、SRWでは該当の作品におけるビーム兵器にビーム属性を付く。例えビーム対策が設定されていなくても、作品自体がSF風のリアルロボットなら、ビーム属性も付与されやすい。
 
:例:
 
::• [[ガンダムシリーズ#宇宙世紀|宇宙世紀ガンダムシリーズ]]の'''[[ミノフスキー粒子]]に基づいた核融合炉とビーム兵器'''
 
::• [[機動戦士ガンダム00]]の'''[[GN粒子]]に基づいた[[GNドライヴ]]とビーム兵器'''
 
::• [[アークエンジェル]](ガンダムSEED)の'''陽電子破城砲'''
 
 
 
;その他
 
;:実在物理系光線
 
:少数ながら、架空物理学を導入せず、全て実在物理学でビームの原理を構成する作品も存在する。物理表現面では、上述の種類とは違い、ビームは避けられず、反応さえ間に合わないと表現されている。ビーム同士は相打ちせずにそのまま互いに命中するか、相打ちしても跳ね返り、ビーム勝負にはならない。側面からも見えるか否かについては、どちらにも限らない。SRWでは基本的にリアル系光線と同じ扱い。
 
:例:
 
::• [[EVA初号機]]の'''ポジトロン・スナイパー・ライフル'''
 
 
 
;:魔法系光線
 
:そもそもSFではなくファンタジー作品である。原理や用語も物理学的やSF的な名詞も無く、代わりに魔力やマナ、エーテル、オドーなど、魔法的な名詞を採用する。一部の作品ではリアルロボットと似たような構成で、SRWでもリアルロボット扱いとなる。
 
:例:
 
::• [[炎神レイアース]]の'''赤い稲妻'''
 
::• [[イカルガ_(ナイツマ)|イカルガ]]の'''ソーデッドカノン(最大出力)'''
 
  
 
== SRWでの扱い ==
 
== SRWでの扱い ==
 
=== ビーム属性 ===
 
=== ビーム属性 ===
ユニットの[[武器属性]]としてビーム属性が採用されており、「'''B'''」のアイコンによって非ビーム兵器と区別されている。
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ユニットの[[武器属性]]としてビーム属性が採用されており、『'''B'''』のアイコン<ref>『30』では黄色のピクトグラム。</ref>によって非ビーム兵器と区別されている。
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かつては射撃武器にのみビーム属性が付与されていたが、『第3次α』でビーム兵器であるか否かが防御の可否を左右する[[フェイズシフト装甲]](PS装甲)が登場してからは[[ビームサーベル]]のような接近戦用兵器にもビーム属性が付与されることが多い。その『第3次α』では至近距離からビームを放つファンネルなどの[[オールレンジ攻撃]]類が非ビーム兵器扱いのままだったせいでPS装甲で防御されていたが、以降の作品ではビーム属性と同時に[[バリア貫通]]特性を付与することで対処している。
  
かつては射撃武器にのみビーム属性が付与されていたが、『第3次α』でビーム兵器であるか否かが防御の可否を左右する[[PS装甲]]が登場してからは[[ビームサーベル]]のような接近戦用兵器にもビーム属性が付与されることが多い。その『第3次α』では至近距離からビームを放つ[[ファンネル]]などの[[オールレンジ攻撃]]類が非ビーム兵器扱いのままだったせいでPS装甲で防御されていたが、以降の作品ではビーム属性と同時に[[バリア貫通]]特性を付与させることで対処している。
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格闘と射撃で、ゲーム内では「ビーム属性」という表記は同一だが、実際に対応するバリア等は異なる。対応のバリアが多いビーム(射撃)に対し、ビーム(格闘)が軽減・無効化されるのは[[ラミネート装甲]]などごく一部で、どちらかと言えばPS装甲の類を貫通できるメリットの方が大きい。
  
 
=== 使い勝手 ===
 
=== 使い勝手 ===
原作的には、「ビーム兵器が強いからビーム対策が立たれた」といったことが珍しくないが、SRWにおけるビーム兵器は基本的に対策されしやすく、一部の作品では全くメリットがなく完全なデバフであり、[[直撃]]や「[[バリア貫通]]」を付与する強化パーツで補強したい。
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原作的には、「ビーム兵器が強いからビーム対策が立てられた」といったことが珍しくないが、SRWにおけるビーム兵器は基本的に対策されやすく、作品によってはほとんどメリットがないデバフともなる。[[直撃]]や、バリア貫通を付与する強化パーツで補強したい。
  
 
==== ビーム属性のメリット ====
 
==== ビーム属性のメリット ====
*射撃の場合は原則[[切り払い]]で無効化されないことが多い。
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*射撃の場合は[[切り払い]]で無効化されないことが多い。
*SEED系参戦の作品では、[[PS装甲]]を貫通できる。
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*SEED系参戦の作品ではPS装甲を貫通できる。
*敵の回避を低下させ、[[クリティカル]]時のダメージ増加率も上昇する(『[[スーパーロボット大戦Operation Extend|OE]]』のみ)。
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*敵の回避を低下させ、[[クリティカル]]時のダメージ増加率が上昇する(『[[スーパーロボット大戦Operation Extend|OE]]』のみ)。
  
 
==== ビーム属性のデメリット ====
 
==== ビーム属性のデメリット ====
*射撃の場合は[[対ビームコーティング|ビームコート]]や[[Iフィールド]]といった、バリアによって軽減・無効化されしやすい。敵機の特殊能力を確認しておこう。近年のSRW作品では、バリアの数値がやや控えめ(1000軽減など)と設定されることが多く、あまり気にしなくても大した問題はない。
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*射撃の場合は[[対ビームコーティング]]や[[Iフィールド]]といったバリアによって軽減・無効化されやすい。敵機の特殊能力を確認しておこう。近年のSRWでは、バリアの数値が古い世代から据置の値(1000軽減など)に対して、武器の攻撃力はインフレし(強化労力も落ち)、相対的な影響度は低くなっている。[[無双]]プレイで障害になる事は少ないが、HP調整が必要な局面では厄介という按配が目立つ。
*一部の作品には「[[ビーム吸収]]」を持っている敵ユニットもおり、[[旧シリーズ]]では[[直撃]]が無い為、ビーム属性の武装が主体である場合、完全に役に立たなくなってしまう。
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**格の高いボスユニットは、ビーム兵器のみならず全攻撃を軽減・無効化するバリアを張るケースが増えており、敵のバリアそのものが弱体化したとは言い難い。
*射撃の場合は[[海]](水中)に対する適正が低い事が大半で、[[地形]]を選んでしまう。また、『α外伝』等においては大気圏内のビーム減衰設定を取り入れたのか定かではないが、宇宙世紀作品のビームライフルやメガ粒子砲の多くが主役機体も例に洩れずに[[空]]・[[陸]]適正「B」という作品もあった(しかも『α外伝』のマップは大半が地上である)。
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*一部作品では'''[[ビーム吸収]]'''を持つ敵ユニットも登場。[[旧シリーズ]]では直撃が無い為、ビーム属性の武装が主体である場合、完全に役立たずになってしまう。
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*射撃の場合は[[海]](水中)に対する適性が低い事が大半で、[[地形]]を選んでしまう。また、大気圏内のビーム減衰設定を取り入れたのか定かではないが『α外伝』等、[[宇宙世紀]]作品のビームライフルやメガ粒子砲の多くが主役機体まで含め、'''[[空]]・[[陸]]適性B'''という作品もあった(しかも『α外伝』のマップは大半が地上)。
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== 脚注 ==
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2024年7月30日 (火) 15:04時点における最新版

ビーム兵器とは、SF作品に登場する兵器。

概要編集

ビームとは、粒子や波等のある一方向への淀みない流れを指す物理用語であり、ビーム兵器とは、そのような性質を持つビームを兵器に転用したものである。

現実に存在する代表的なビームとしては、光のビームであるレーザー、各種粒子のビームである粒子ビームなどがある。レーザーなど一部のビームは既に実用化されているものの、兵器として用いるには出力の問題や加速器の小型化の問題など課題が山積しており、現実世界で兵器として採用されるには至っていない。

ロボットアニメにおけるビームを使用した兵器は『マジンガーシリーズ』の光子力ビームや『ゲッターロボシリーズ』のゲッタービームなどに代表される超エネルギー然としたスーパー系ビーム兵器と、『ガンダムシリーズ』のビームライフルなどに代表される現実世界の理論に極力紐付けられたリアル系ビーム兵器に大別され、SRWにおいてビーム属性の付与などがされるのは基本的に後者となる。

SRWでの扱い編集

ビーム属性編集

ユニットの武器属性としてビーム属性が採用されており、『B』のアイコン[1]によって非ビーム兵器と区別されている。

かつては射撃武器にのみビーム属性が付与されていたが、『第3次α』でビーム兵器であるか否かが防御の可否を左右するフェイズシフト装甲(PS装甲)が登場してからはビームサーベルのような接近戦用兵器にもビーム属性が付与されることが多い。その『第3次α』では至近距離からビームを放つファンネルなどのオールレンジ攻撃類が非ビーム兵器扱いのままだったせいでPS装甲で防御されていたが、以降の作品ではビーム属性と同時にバリア貫通特性を付与することで対処している。

格闘と射撃で、ゲーム内では「ビーム属性」という表記は同一だが、実際に対応するバリア等は異なる。対応のバリアが多いビーム(射撃)に対し、ビーム(格闘)が軽減・無効化されるのはラミネート装甲などごく一部で、どちらかと言えばPS装甲の類を貫通できるメリットの方が大きい。

使い勝手編集

原作的には、「ビーム兵器が強いからビーム対策が立てられた」といったことが珍しくないが、SRWにおけるビーム兵器は基本的に対策されやすく、作品によってはほとんどメリットがないデバフともなる。直撃や、バリア貫通を付与する強化パーツで補強したい。

ビーム属性のメリット編集

  • 射撃の場合は切り払いで無効化されないことが多い。
  • SEED系参戦の作品ではPS装甲を貫通できる。
  • 敵の回避を低下させ、クリティカル時のダメージ増加率が上昇する(『OE』のみ)。

ビーム属性のデメリット編集

  • 射撃の場合は対ビームコーティングIフィールドといったバリアによって軽減・無効化されやすい。敵機の特殊能力を確認しておこう。近年のSRWでは、バリアの数値が古い世代から据置の値(1000軽減など)に対して、武器の攻撃力はインフレし(強化労力も落ち)、相対的な影響度は低くなっている。無双プレイで障害になる事は少ないが、HP調整が必要な局面では厄介という按配が目立つ。
    • 格の高いボスユニットは、ビーム兵器のみならず全攻撃を軽減・無効化するバリアを張るケースが増えており、敵のバリアそのものが弱体化したとは言い難い。
  • 一部作品ではビーム吸収を持つ敵ユニットも登場。旧シリーズでは直撃が無い為、ビーム属性の武装が主体である場合、完全に役立たずになってしまう。
  • 射撃の場合は(水中)に対する適性が低い事が大半で、地形を選んでしまう。また、大気圏内のビーム減衰設定を取り入れたのか定かではないが『α外伝』等、宇宙世紀作品のビームライフルやメガ粒子砲の多くが主役機体まで含め、適性Bという作品もあった(しかも『α外伝』のマップは大半が地上)。

脚注編集

  1. 『30』では黄色のピクトグラム。