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[[バタラ]]のバリエーション機であるが外装は全く異なり、見た目からはバタラと同系統の[[MS]]には見えない。正面から見ると魚のように平たい形状をしていることから、このように名づけられている(「ペズ(Pez)」はスペイン語で「魚」の意味)。本機はほとんど[[特攻]]兵器であり、胴体部は丸ごと巨大なビームアックス発生装置となっていて、対艦用の強力なビームを発生させられる。これで装甲を破壊・突破して、内部にミサイルを叩き込むのが基本戦法。背部にはシェルフ・ノズル3基を同方向に装備しており、高機動戦は苦手だが木星の高重力を意にも介さないほどの大推力を発揮する。 | [[バタラ]]のバリエーション機であるが外装は全く異なり、見た目からはバタラと同系統の[[MS]]には見えない。正面から見ると魚のように平たい形状をしていることから、このように名づけられている(「ペズ(Pez)」はスペイン語で「魚」の意味)。本機はほとんど[[特攻]]兵器であり、胴体部は丸ごと巨大なビームアックス発生装置となっていて、対艦用の強力なビームを発生させられる。これで装甲を破壊・突破して、内部にミサイルを叩き込むのが基本戦法。背部にはシェルフ・ノズル3基を同方向に装備しており、高機動戦は苦手だが木星の高重力を意にも介さないほどの大推力を発揮する。 | ||
− | + | 一点特化型のゲテモノ揃いな木星帝国を象徴するような機体(性質的にはMSとMAの中間的存在)。大型ビームアックスは実質的に[[ビームシールド]]代わりとなりうるため、被弾面積の少ない異形の外見と相まって真正面からの突撃戦には滅法強く(実際、Iフィールド搭載機にも有効打を与えている)、「攻撃は最大の防御」を体現化した機体と言える。一方で側面に対しては何の配慮もされていない(左腕にはビームシールド発生器にも見える突起があるが、劇中での描写が無いため実際に装備されているのかは不明)ため非常に分かりやすい弱点となっているほか、カメラアイが機体右側にしか配置されていないうえにビームアックス発生器と近すぎるせいで射撃精度などが犠牲になっているようである<ref>ただし、NT能力に目覚めつつあったとはいえトビアがエレファンテ(スパロボ未登場)のビットにビームライフルをかすめることができた事を考えると十分な射撃精度はあると思われる。なおこのビット、'''キンケドゥのX1でもザンバスターをかすめることが精一杯だった'''代物である。</ref>。木星帝国が【一般人や下級兵士 < 生活物資や道具】な価値観だからこそ成り立つ機体なのだろう。なお、不恰好ながらもちゃんと手足は付いているため、携行用武器の装備は普通に可能である。 | |
劇中では[[マザー・バンガード]]攻撃のために2~3個小隊が投入されたが、少々のダメージこそ与えたものの大した戦果は挙げられていない。後に鹵獲・補修された機体が[[トビア・アロナクス]]の乗機として海賊軍に運用されることになり、トビアの高い資質もあって[[量産型|量産機]]とは思えぬ活躍を見せた。本編では最終的には生身の[[カラス]]に破壊されてしまったが、その後、修復されていることが『スカルハート』で判明した(結果的にはマザーバンガードの[[自爆|自沈]]の際に失われたものと思われる)。ある意味では『クロスボーン・ガンダム』本編における、前半の主人公機といえなくもない。 | 劇中では[[マザー・バンガード]]攻撃のために2~3個小隊が投入されたが、少々のダメージこそ与えたものの大した戦果は挙げられていない。後に鹵獲・補修された機体が[[トビア・アロナクス]]の乗機として海賊軍に運用されることになり、トビアの高い資質もあって[[量産型|量産機]]とは思えぬ活躍を見せた。本編では最終的には生身の[[カラス]]に破壊されてしまったが、その後、修復されていることが『スカルハート』で判明した(結果的にはマザーバンガードの[[自爆|自沈]]の際に失われたものと思われる)。ある意味では『クロスボーン・ガンダム』本編における、前半の主人公機といえなくもない。 | ||
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− | : | + | :初登場作品。仮にも主人公の序盤の愛機だったにも関わらず、アイビス編でしか入手できない。ただ、ビームアックスの攻撃力は高く、MSの中でも火力なら上位に食い込める。また、[[射程]]が1–3あるため、[[援護攻撃]]として使いやすい。[[移動力]]と[[運動性]]に難がある代わりに[[装甲]]が厚い点も特徴。敵が乗ってくるものは[[HP]]と装甲が高めに設定されているので、倒し難い嫌な機体になっている。 |
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:バタラ共々、序盤からザコ敵として登場。今回は自軍での運用は不可。 | :バタラ共々、序盤からザコ敵として登場。今回は自軍での運用は不可。 | ||
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:今作でもザコ敵としてのみ登場。 | :今作でもザコ敵としてのみ登場。 | ||
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;ビームアックス | ;ビームアックス | ||
:手持ちの武器ではなく、胴体部のビームアックス発生装置から巨大なビーム刃を形成して敵に突っ込むという荒っぽい使い方をする。ビーム・ザンバーと鍔競り合い出来るほど出力は高い。その性質上、モビルスーツの、それも量産機にしては珍しい「必殺技」のような扱いとなっており、特にトビアはこの武器を強敵相手に何度か使用し、大きな戦果を挙げている。 | :手持ちの武器ではなく、胴体部のビームアックス発生装置から巨大なビーム刃を形成して敵に突っ込むという荒っぽい使い方をする。ビーム・ザンバーと鍔競り合い出来るほど出力は高い。その性質上、モビルスーツの、それも量産機にしては珍しい「必殺技」のような扱いとなっており、特にトビアはこの武器を強敵相手に何度か使用し、大きな戦果を挙げている。 | ||
− | : | + | :『第2次α』では射程が1–3と結構長く攻撃力も高めな点が良いのだが、消費ENが30とやや燃費が悪いのが難点。パイロットには[[小隊長能力]]に消費EN減少を持つ[[ウモン・サモン|ウモン]]がオススメだが、原作でカッコ悪いからと搭乗を拒否していた彼としては微妙な気持ちであろう。彼に[[Eセーブ]]を習得させれば、燃費が大幅に改善される。 |
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:左腕に装備。 | :左腕に装備。 | ||
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== 対決・名場面 == | == 対決・名場面 == | ||
;星の王女様 | ;星の王女様 | ||
:短編連作『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]』より。 | :短編連作『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]』より。 | ||
− | :木星帝国の鉱山小惑星であるネバーランドに囚われた[[トビア・アロナクス|トビア]]。処刑直前に[[キンケドゥ・ナウ|キンケドゥ]]が助けに入るも、トビアを探すために一晩中木星帝国と戦い続けていた[[ | + | :木星帝国の鉱山小惑星であるネバーランドに囚われた[[トビア・アロナクス|トビア]]。処刑直前に[[キンケドゥ・ナウ|キンケドゥ]]が助けに入るも、トビアを探すために一晩中木星帝国と戦い続けていた[[クロスボーン・ガンダムX1改|X1]]はここでザンバスターのエネルギーが尽きてしまう。一方で脱出に成功したトビアが乗り込んだペズ・バタラは機体異常のため援護すらできないという事態に。だが運良く本機のビームアックス自体は機能していたことから、トビアは咄嗟にビームアックスを起動させたまま機体を脱出。その意を汲んだキンケドゥによってペズ・バタラはX1の武装代わりとして使用され、見事逆転を果たした。 |
:なお、このときの光景はガンダム作品というよりも、むしろ[[ゴルディーマーグ|勇者シリーズ]]に近いものがある。 | :なお、このときの光景はガンダム作品というよりも、むしろ[[ゴルディーマーグ|勇者シリーズ]]に近いものがある。 | ||
== 関連機体 == | == 関連機体 == | ||
;[[バタラ]] | ;[[バタラ]] | ||
− | : | + | :いちおう原型機。なお「バタラをぺズ・バタラ仕様にできる大型オプション」が設計中という設定だったが、結局登場することはなかった。 |
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== 余談 == | == 余談 == | ||
*長谷川裕一氏が『クロスボーン』以前に描いた漫画『機動戦士VS[[伝説巨神イデオン|伝説巨神]] 逆襲のギガンティス』(SRW未参戦)には、キタラというペズ・バタラに酷似したMSが登場している。 | *長谷川裕一氏が『クロスボーン』以前に描いた漫画『機動戦士VS[[伝説巨神イデオン|伝説巨神]] 逆襲のギガンティス』(SRW未参戦)には、キタラというペズ・バタラに酷似したMSが登場している。 | ||
− | *『機動戦士ガンダム MS | + | *『機動戦士ガンダム MS IGLOO』(SRW未参戦)に登場するMS「ヅダ」は型式番号がEMS-10であり、本機と重複している。 |
== 脚注 == | == 脚注 == |
2024年6月5日 (水) 14:45時点における最新版
ペズ・バタラは『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の登場メカ。
ペズ・バタラ | |
---|---|
登場作品 | |
デザイン | 長谷川裕一 |
初登場SRW | 第2次スーパーロボット大戦α |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
---|---|
分類 | モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | EMS-10 |
開発 | 木星帝国 |
所属 |
木星帝国 クロスボーン・バンガード |
主なパイロット | トビア・アロナクス |
概要編集
バタラのバリエーション機であるが外装は全く異なり、見た目からはバタラと同系統のMSには見えない。正面から見ると魚のように平たい形状をしていることから、このように名づけられている(「ペズ(Pez)」はスペイン語で「魚」の意味)。本機はほとんど特攻兵器であり、胴体部は丸ごと巨大なビームアックス発生装置となっていて、対艦用の強力なビームを発生させられる。これで装甲を破壊・突破して、内部にミサイルを叩き込むのが基本戦法。背部にはシェルフ・ノズル3基を同方向に装備しており、高機動戦は苦手だが木星の高重力を意にも介さないほどの大推力を発揮する。
一点特化型のゲテモノ揃いな木星帝国を象徴するような機体(性質的にはMSとMAの中間的存在)。大型ビームアックスは実質的にビームシールド代わりとなりうるため、被弾面積の少ない異形の外見と相まって真正面からの突撃戦には滅法強く(実際、Iフィールド搭載機にも有効打を与えている)、「攻撃は最大の防御」を体現化した機体と言える。一方で側面に対しては何の配慮もされていない(左腕にはビームシールド発生器にも見える突起があるが、劇中での描写が無いため実際に装備されているのかは不明)ため非常に分かりやすい弱点となっているほか、カメラアイが機体右側にしか配置されていないうえにビームアックス発生器と近すぎるせいで射撃精度などが犠牲になっているようである[1]。木星帝国が【一般人や下級兵士 < 生活物資や道具】な価値観だからこそ成り立つ機体なのだろう。なお、不恰好ながらもちゃんと手足は付いているため、携行用武器の装備は普通に可能である。
劇中ではマザー・バンガード攻撃のために2~3個小隊が投入されたが、少々のダメージこそ与えたものの大した戦果は挙げられていない。後に鹵獲・補修された機体がトビア・アロナクスの乗機として海賊軍に運用されることになり、トビアの高い資質もあって量産機とは思えぬ活躍を見せた。本編では最終的には生身のカラスに破壊されてしまったが、その後、修復されていることが『スカルハート』で判明した(結果的にはマザーバンガードの自沈の際に失われたものと思われる)。ある意味では『クロスボーン・ガンダム』本編における、前半の主人公機といえなくもない。
登場作品と操縦者編集
αシリーズ編集
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 初登場作品。仮にも主人公の序盤の愛機だったにも関わらず、アイビス編でしか入手できない。ただ、ビームアックスの攻撃力は高く、MSの中でも火力なら上位に食い込める。また、射程が1–3あるため、援護攻撃として使いやすい。移動力と運動性に難がある代わりに装甲が厚い点も特徴。敵が乗ってくるものはHPと装甲が高めに設定されているので、倒し難い嫌な機体になっている。
VXT三部作編集
- スーパーロボット大戦V
- バタラ共々、序盤からザコ敵として登場。今回は自軍での運用は不可。
- スーパーロボット大戦T
- 今作でもザコ敵としてのみ登場。
装備・機能編集
武装・必殺武器編集
- ビームアックス
- 手持ちの武器ではなく、胴体部のビームアックス発生装置から巨大なビーム刃を形成して敵に突っ込むという荒っぽい使い方をする。ビーム・ザンバーと鍔競り合い出来るほど出力は高い。その性質上、モビルスーツの、それも量産機にしては珍しい「必殺技」のような扱いとなっており、特にトビアはこの武器を強敵相手に何度か使用し、大きな戦果を挙げている。
- 『第2次α』では射程が1–3と結構長く攻撃力も高めな点が良いのだが、消費ENが30とやや燃費が悪いのが難点。パイロットには小隊長能力に消費EN減少を持つウモンがオススメだが、原作でカッコ悪いからと搭乗を拒否していた彼としては微妙な気持ちであろう。彼にEセーブを習得させれば、燃費が大幅に改善される。
- ビームシールド
- 左腕に装備。
- ミサイル
- 胴体横に装備されているが、SRWでは未実装。
- ビームライフル
- 見た目は通常のバタラ用のものと変わらない。
- 『第2次α』では長射程移動後不可になっている。射程が長い分小隊攻撃用武器としては優秀。
特殊能力編集
- 盾装備
- シールド防御を発動。
移動タイプ編集
サイズ編集
- M
カスタムボーナス編集
- 「ビーム・アックス」の射程+1。照準値+15。
- 『T』で採用。
対決・名場面編集
- 星の王女様
- 短編連作『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』より。
- 木星帝国の鉱山小惑星であるネバーランドに囚われたトビア。処刑直前にキンケドゥが助けに入るも、トビアを探すために一晩中木星帝国と戦い続けていたX1はここでザンバスターのエネルギーが尽きてしまう。一方で脱出に成功したトビアが乗り込んだペズ・バタラは機体異常のため援護すらできないという事態に。だが運良く本機のビームアックス自体は機能していたことから、トビアは咄嗟にビームアックスを起動させたまま機体を脱出。その意を汲んだキンケドゥによってペズ・バタラはX1の武装代わりとして使用され、見事逆転を果たした。
- なお、このときの光景はガンダム作品というよりも、むしろ勇者シリーズに近いものがある。
関連機体編集
余談編集
- 長谷川裕一氏が『クロスボーン』以前に描いた漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』(SRW未参戦)には、キタラというペズ・バタラに酷似したMSが登場している。
- 『機動戦士ガンダム MS IGLOO』(SRW未参戦)に登場するMS「ヅダ」は型式番号がEMS-10であり、本機と重複している。
脚注編集
- ↑ ただし、NT能力に目覚めつつあったとはいえトビアがエレファンテ(スパロボ未登場)のビットにビームライフルをかすめることができた事を考えると十分な射撃精度はあると思われる。なおこのビット、キンケドゥのX1でもザンバスターをかすめることが精一杯だった代物である。