「ドリームキャスト」の版間の差分
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− | '''ドリームキャスト''' | + | '''ドリームキャスト'''は、1998年11月27日にセガ・エンタープライゼス(後のセガ)より発売された家庭用ゲーム機。一般的な略称は「'''[[DC]]'''」や「'''ドリキャス'''」など。本項では「DC」と表記する。 |
== 概要 == | == 概要 == | ||
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− | + | プレイステーション陣営の後塵を拝する状況を打開すべく投入されるも、開発を急いだことによるローンチ時の供給難や『[[プレイステーション2]]』の登場などもあって、結局巻き返しは叶わず2001年3月に生産中止を発表、同時にセガがコンシューマハードウェア事業からの撤退を表明したため、本機が事実上セガ最後のコンシューマゲーム機となった<ref>誤解されがちであるが、2019年にリリースされた復刻系ゲーム機「メガドライブミニ」はあくまで公開されたゲームプラットフォームではないため、オープンプラットフォームのゲーム機としては現在も本機が最後となっている。</ref>。なおこの時に本体価格が投げ売り同然の9,900円に引き下げられ、残った本体の在庫はMORPGの草分けである『ファンタシースターオンライン』のヒットも手伝い爆発的に売れた。2007年にソフト販売も終了したが、他機種へ移植されない名作が多いこともあり根強いファンを持つ。 | |
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+ | コンシューマ機としては短命に終わったが、ドリームキャストとほぼ同一の基板設計となっている業務用システム基板「NAOMI(ナオミ)」は、コストパフォーマンスの高さから多くのアーケードゲームに採用され、結果10年の長きにわたって生産された。ドリームキャストのソフト販売が継続された事もNAOMIの影響が大きい。 | ||
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+ | なおCMでも人気を博した「湯川専務」こと湯川英一氏はその後セガでは常務に降格するも<ref>これは実際のところは話題作りによるネタの為の人事であったらしい。</ref>、最終的にはセガの親会社であったCSKの代表取締役になるなどの出世をしている。ただし、湯川氏によると専務・元専務時代はあまり思い出したくない過去であったという。 | ||
== 商品情報 == | == 商品情報 == | ||
− | + | === スーパーロボット大戦シリーズ === | |
+ | 本ハードで出たスパロボは下記の1作のみとなる。同作の発表自体はPS版の発表とほぼ同時期に行われていたが、開発が遅れた結果発売時点で既にセガはコンシューマー用ゲーム機事業からの撤退を発表した後であり、ドリームキャストも生産中止となっている。 | ||
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*[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]] | *[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]] | ||
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:人気業務用3DロボットアクションゲームのDC移植作で、現在では[[Xbox360]]でもダウンロード販売されている。スパロボでは『[[第3次スーパーロボット大戦α]]』に参戦した。 | :人気業務用3DロボットアクションゲームのDC移植作で、現在では[[Xbox360]]でもダウンロード販売されている。スパロボでは『[[第3次スーパーロボット大戦α]]』に参戦した。 | ||
:[[セガサターン]]に移植された前作の[[バーチャロイド|VR]]と同じように今作のVRの背中にもドリームキャストが装着されているのだが、セガがコンシューマーゲーム機事業から撤退した以降の作品ではこの部分は剥き出しとなってしまった。 | :[[セガサターン]]に移植された前作の[[バーチャロイド|VR]]と同じように今作のVRの背中にもドリームキャストが装着されているのだが、セガがコンシューマーゲーム機事業から撤退した以降の作品ではこの部分は剥き出しとなってしまった。 | ||
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+ | :『1』『2』の移植、『3』『4』と5つのスピンオフタイトルが発売。 | ||
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;サンライズ英雄譚 | ;サンライズ英雄譚 | ||
:DC版『α』の追加参戦作品である『[[機甲武装Gブレイカー]]』の出典元。 | :DC版『α』の追加参戦作品である『[[機甲武装Gブレイカー]]』の出典元。 | ||
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:セガのゲームハードを擬人化した作品。メインキャラクターの一人に[[ドリームキャスト (セハガール)|ドリームキャスト]]がいる。 | :セガのゲームハードを擬人化した作品。メインキャラクターの一人に[[ドリームキャスト (セハガール)|ドリームキャスト]]がいる。 | ||
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2023年8月23日 (水) 05:33時点における最新版
ドリームキャストは、1998年11月27日にセガ・エンタープライゼス(後のセガ)より発売された家庭用ゲーム機。一般的な略称は「DC」や「ドリキャス」など。本項では「DC」と表記する。
概要編集
セガの7代目にして同社最後の家庭用ゲーム機(据え置き型ゲーム機としては第6世代に相当)。名前の由来は「Dream(夢)をbroadcast(広く伝える)」という想いが込められたもので、公募によって決められた[1]。前機種であるセガサターン(以下SS)との互換性はないが、性能は同機を大きく上回り、初期販売価格も29,900円と前機種のセガサターンと比較して低めに抑えられた。
SSの反省からサードパーティとユーザーの意見を多く取り入れ、「ソフト開発のしやすさ」や「本体サイズの小型化」「3Dグラフィック表示能力の強化」等様々な点で気を使って開発された経緯がある。競合他社のプレイステーションやNINTENDO64を大きく上回るスペックとなった。SSに引き続き日立製CPU「SH-4」が採用された。
ソフトの供給媒体は、「GD-ROM」と呼ばれるCDと同じ形状の独自メディア[2]。外部記憶媒体には簡易ゲーム機としての機能も持つ「ビジュアルメモリ」が採用されたが容量不足という欠点を抱えていたため[3]、後に記憶容量を増やした純粋な記録媒体として「メモリーカード4X」(記憶容量512KB)も発売されている。
33.6Kbpsのアナログモデムを内蔵し、コンシューマゲーム機としては初めて標準でインターネット接続を可能とした点が最大の特徴。これによって、ゲームデータのダウンロードや多人数によるオンラインゲームをコンシューマプラットフォームで本格的に実現させ、後のゲーム業界にも多大な影響を与えた。
プレイステーション陣営の後塵を拝する状況を打開すべく投入されるも、開発を急いだことによるローンチ時の供給難や『プレイステーション2』の登場などもあって、結局巻き返しは叶わず2001年3月に生産中止を発表、同時にセガがコンシューマハードウェア事業からの撤退を表明したため、本機が事実上セガ最後のコンシューマゲーム機となった[4]。なおこの時に本体価格が投げ売り同然の9,900円に引き下げられ、残った本体の在庫はMORPGの草分けである『ファンタシースターオンライン』のヒットも手伝い爆発的に売れた。2007年にソフト販売も終了したが、他機種へ移植されない名作が多いこともあり根強いファンを持つ。
コンシューマ機としては短命に終わったが、ドリームキャストとほぼ同一の基板設計となっている業務用システム基板「NAOMI(ナオミ)」は、コストパフォーマンスの高さから多くのアーケードゲームに採用され、結果10年の長きにわたって生産された。ドリームキャストのソフト販売が継続された事もNAOMIの影響が大きい。
なおCMでも人気を博した「湯川専務」こと湯川英一氏はその後セガでは常務に降格するも[5]、最終的にはセガの親会社であったCSKの代表取締役になるなどの出世をしている。ただし、湯川氏によると専務・元専務時代はあまり思い出したくない過去であったという。
商品情報編集
スーパーロボット大戦シリーズ 編集
本ハードで出たスパロボは下記の1作のみとなる。同作の発表自体はPS版の発表とほぼ同時期に行われていたが、開発が遅れた結果発売時点で既にセガはコンシューマー用ゲーム機事業からの撤退を発表した後であり、ドリームキャストも生産中止となっている。
参戦作品編集
- 電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム
- 人気業務用3DロボットアクションゲームのDC移植作で、現在ではXbox360でもダウンロード販売されている。スパロボでは『第3次スーパーロボット大戦α』に参戦した。
- セガサターンに移植された前作のVRと同じように今作のVRの背中にもドリームキャストが装着されているのだが、セガがコンシューマーゲーム機事業から撤退した以降の作品ではこの部分は剥き出しとなってしまった。
- サクラ大戦
- 『1』『2』の移植、『3』『4』と5つのスピンオフタイトルが発売。
関連作品編集
- サンライズ英雄譚
- DC版『α』の追加参戦作品である『機甲武装Gブレイカー』の出典元。
- セガ・ハード・ガールズ
- セガのゲームハードを擬人化した作品。メインキャラクターの一人にドリームキャストがいる。
脚注編集
- ↑ https://sega.jp/history/hard/column/column_06.html
- ↑ 通常のCD-ROMと同様のフォーマットに高密度で記録する事で、容量は約1GB程度となる。
- ↑ ビジュアルメモリの記憶容量は128KBであり、これは前世代機のセガサターンの記憶媒体であったパワーメモリーの4分の1となる。
- ↑ 誤解されがちであるが、2019年にリリースされた復刻系ゲーム機「メガドライブミニ」はあくまで公開されたゲームプラットフォームではないため、オープンプラットフォームのゲーム機としては現在も本機が最後となっている。
- ↑ これは実際のところは話題作りによるネタの為の人事であったらしい。