「ロームフェラ財団」の版間の差分
(→概要) |
|||
(7人の利用者による、間の11版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
− | + | ロームフェラ財団(Romefeller Foundation)とは、『[[新機動戦記ガンダムW]]』に登場する財団。 | |
− | |||
− | [[ヨーロッパ|欧州]] | + | == 概要 == |
+ | [[ヨーロッパ|欧州]]の特権階級の[[貴族]]らによって設立された名門や財閥の複合体。元々は本来の目的は、財力を駆使して美しい自然や古き良き伝統の保護を目的とした組織だったが、既得権益の保護と拡大を目的とする傾向が強くなった。その巨大な財力を背景に世界中で多大な影響力を有している。 | ||
+ | |||
+ | 作中に置いては世界最大規模の経済力を持つ勢力で、かつてA.C.133年の地球圏統一連合の創設にも関わるなど影響力を誇ったが、次第に統一連合軍を操り地球と宇宙の対立を深めさせ、同時に[[OZ]]が開発したモビルスーツを統一連合軍にも普及を促進。財団の利益を確保するなど、次第に利益重視で世界の対立を形成していく。地球圏統一連合上層部がコロニーとの対立を問題視し、宇宙コロニーへの和解と軍縮を検討し始めると、OZにクーデターを起こさせ、地球圏統一連合軍の首脳部や主要基地に壊滅的な打撃を与えて解体に追い込むなど、自己利益のためにやりたい放題な状況下にあった。 | ||
+ | |||
+ | 劇中では詳しく語られていないが、指導者ヒイロ・ユイが暗殺したのも彼の完全非武装の考え方が地球圏統一連合にとって存在を根底から否定しかねない考え方に加え、彼らが地球圏で非武装を軸にした外交政策で僅か2年の間に既得権の譲渡寸前の状態であったため「既得権の保護」という面で組織にとって危険な存在だったからである。 | ||
+ | |||
+ | ロームフェラ財団は連合に代わる新たな統治機構としてOZを全面的に支援し、宇宙コロニーの取り込みを図りコロニーの独立と自主防衛権容認による武装化、更に地球国家が宇宙の武装化に危機感を覚えるように扇動。自社兵器を地球国家にも売り込むことでの更なる利益拡大を目論んだが、[[トレーズ・クシュリナーダ]]が[[モビルドール]]導入に反対した事で権限剥奪と幽閉に至ると、トレーズ支持のOZ兵士が一斉に反乱を開始。事実上のトレーズ派と[[デルマイユ]]・財団派の派閥に二分される事になり、世界の混乱は加速していく。 | ||
+ | |||
+ | 宇宙革命集団[[ホワイトファング]]も地球からの独立自治確立のための反地球テロリストであったが、物語終盤は反ロームフェラ財団としての立場も取っており、勢力拡大のために、かつての敵対組織であった旧地球圏統一連合残党やOZトレーズ派も受け入れている。 | ||
名前の由来は、石油王となったアメリカの大富豪ジョン・ロックフェラー氏が1913年に設立した、世界最大規模の慈善事業団体である民間財団・ロックフェラー財団である。 | 名前の由来は、石油王となったアメリカの大富豪ジョン・ロックフェラー氏が1913年に設立した、世界最大規模の慈善事業団体である民間財団・ロックフェラー財団である。 | ||
27行目: | 35行目: | ||
=== 携帯機シリーズ === | === 携帯機シリーズ === | ||
;[[スーパーロボット大戦D]] | ;[[スーパーロボット大戦D]] | ||
− | : | + | :本編開始時点で統合政府([[マクロスシリーズ]]の新統合政府)へのクーデターを成功させて地球圏統一政府を樹立し、トレーズは幽閉されている。 |
+ | :地上ルートでは[[オイ・ニュング|オイ・ニュング伯爵]]の遺志を継いだ[[リガ・ミリティア]]の依頼を受けた[[ロジャー・スミス]]とトレーズの会談が行われ、トレーズが代表に復帰する。その後はリガ・ミリティアと協力する。 | ||
+ | :宇宙ルートでは[[アクシズ]]の譲渡からアクシズ落とし阻止までの『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』の[[地球連邦軍]]の役割も担っている。アクシズ落とし後も[[ネオ・ジオン]]、[[ザンスカール帝国]]と戦争を続けていたがデルマイユでは地球消失と[[ギシン帝国|異星人]]襲来に対応できないと判断したレディ・アンの手引きでネオ・ジオンと協力者によるバルジ攻略戦が行われ、暫定代表になったレディ・アンの希望でネオ・ジオンと協力体制になる。 | ||
+ | :トレーズが[[ブルー・スウェア|味方部隊]]の責任者の一人ということもあり、最後まで地球圏統一政府が正統政府になっている。 | ||
+ | :なお、地球圏統一政府という組織は原作に存在しない本作オリジナルの名称である(原作ではクーデター前までは地球圏統一連合、トレーズが代表に復帰してホワイトファングと戦っていた時期は世界国家、戦後に地球圏統一国家。一応、地球圏統一国家という用語は出るので「地球圏統一国家の政府組織」の略称と思われる)。 | ||
=== 単独作品 === | === 単独作品 === | ||
;[[スーパーロボット大戦64]] | ;[[スーパーロボット大戦64]] | ||
− | : | + | :地球人でありながら、占領直後から[[ムゲ・ゾルバドス帝国]]に取り入って率先して協力を始めた組織。[[マナミ・ハミル]]と[[シモーヌ・ルフラン]]は本編開始時点でロームフェラ財団に所属しながらレジスタンスに情報を流していた。中盤でOZにムゲへのクーデターを起こさせ地球圏の支配を目論むも、OZがトレーズ派とロームフェラ派に分裂する。そして[[アイシャ・リッジモンド]]もロームフェラ派の行いは許せないという理由でマナミと共闘する。 |
+ | :再終盤(トレーズ死後)ではレディ・アンが地上の復興を主導し、ロームフェラ財団がそれに資金をだしていると語られる。OZルートはもちろん独立軍ルートでも[[マーチウィンド|味方部隊]]はレディ・アンを通してロームフェラ財団と繋がりがあるので、コロニー側から信用を得ることができず、シャアの台頭をコロニー側に隠されてしまった。 | ||
== 人物 == | == 人物 == |
2024年8月15日 (木) 15:04時点における最新版
ロームフェラ財団(Romefeller Foundation)とは、『新機動戦記ガンダムW』に登場する財団。
概要編集
欧州の特権階級の貴族らによって設立された名門や財閥の複合体。元々は本来の目的は、財力を駆使して美しい自然や古き良き伝統の保護を目的とした組織だったが、既得権益の保護と拡大を目的とする傾向が強くなった。その巨大な財力を背景に世界中で多大な影響力を有している。
作中に置いては世界最大規模の経済力を持つ勢力で、かつてA.C.133年の地球圏統一連合の創設にも関わるなど影響力を誇ったが、次第に統一連合軍を操り地球と宇宙の対立を深めさせ、同時にOZが開発したモビルスーツを統一連合軍にも普及を促進。財団の利益を確保するなど、次第に利益重視で世界の対立を形成していく。地球圏統一連合上層部がコロニーとの対立を問題視し、宇宙コロニーへの和解と軍縮を検討し始めると、OZにクーデターを起こさせ、地球圏統一連合軍の首脳部や主要基地に壊滅的な打撃を与えて解体に追い込むなど、自己利益のためにやりたい放題な状況下にあった。
劇中では詳しく語られていないが、指導者ヒイロ・ユイが暗殺したのも彼の完全非武装の考え方が地球圏統一連合にとって存在を根底から否定しかねない考え方に加え、彼らが地球圏で非武装を軸にした外交政策で僅か2年の間に既得権の譲渡寸前の状態であったため「既得権の保護」という面で組織にとって危険な存在だったからである。
ロームフェラ財団は連合に代わる新たな統治機構としてOZを全面的に支援し、宇宙コロニーの取り込みを図りコロニーの独立と自主防衛権容認による武装化、更に地球国家が宇宙の武装化に危機感を覚えるように扇動。自社兵器を地球国家にも売り込むことでの更なる利益拡大を目論んだが、トレーズ・クシュリナーダがモビルドール導入に反対した事で権限剥奪と幽閉に至ると、トレーズ支持のOZ兵士が一斉に反乱を開始。事実上のトレーズ派とデルマイユ・財団派の派閥に二分される事になり、世界の混乱は加速していく。
宇宙革命集団ホワイトファングも地球からの独立自治確立のための反地球テロリストであったが、物語終盤は反ロームフェラ財団としての立場も取っており、勢力拡大のために、かつての敵対組織であった旧地球圏統一連合残党やOZトレーズ派も受け入れている。
名前の由来は、石油王となったアメリカの大富豪ジョン・ロックフェラー氏が1913年に設立した、世界最大規模の慈善事業団体である民間財団・ロックフェラー財団である。
登場作品編集
旧シリーズ編集
- スーパーロボット大戦F
- 破嵐財閥の乗っ取りを図り、破嵐万丈の参戦を完結編にもちこさせる原因となる。
- スーパーロボット大戦F完結編
αシリーズ編集
- スーパーロボット大戦α
- 後半ではティターンズにも肩入れする。
- スーパーロボット大戦α外伝
- ティターンズの復興に手を貸した事が語られているが、以降のαシリーズにおいての動向は不明。
Zシリーズ編集
携帯機シリーズ編集
- スーパーロボット大戦D
- 本編開始時点で統合政府(マクロスシリーズの新統合政府)へのクーデターを成功させて地球圏統一政府を樹立し、トレーズは幽閉されている。
- 地上ルートではオイ・ニュング伯爵の遺志を継いだリガ・ミリティアの依頼を受けたロジャー・スミスとトレーズの会談が行われ、トレーズが代表に復帰する。その後はリガ・ミリティアと協力する。
- 宇宙ルートではアクシズの譲渡からアクシズ落とし阻止までの『逆襲のシャア』の地球連邦軍の役割も担っている。アクシズ落とし後もネオ・ジオン、ザンスカール帝国と戦争を続けていたがデルマイユでは地球消失と異星人襲来に対応できないと判断したレディ・アンの手引きでネオ・ジオンと協力者によるバルジ攻略戦が行われ、暫定代表になったレディ・アンの希望でネオ・ジオンと協力体制になる。
- トレーズが味方部隊の責任者の一人ということもあり、最後まで地球圏統一政府が正統政府になっている。
- なお、地球圏統一政府という組織は原作に存在しない本作オリジナルの名称である(原作ではクーデター前までは地球圏統一連合、トレーズが代表に復帰してホワイトファングと戦っていた時期は世界国家、戦後に地球圏統一国家。一応、地球圏統一国家という用語は出るので「地球圏統一国家の政府組織」の略称と思われる)。
単独作品編集
- スーパーロボット大戦64
- 地球人でありながら、占領直後からムゲ・ゾルバドス帝国に取り入って率先して協力を始めた組織。マナミ・ハミルとシモーヌ・ルフランは本編開始時点でロームフェラ財団に所属しながらレジスタンスに情報を流していた。中盤でOZにムゲへのクーデターを起こさせ地球圏の支配を目論むも、OZがトレーズ派とロームフェラ派に分裂する。そしてアイシャ・リッジモンドもロームフェラ派の行いは許せないという理由でマナミと共闘する。
- 再終盤(トレーズ死後)ではレディ・アンが地上の復興を主導し、ロームフェラ財団がそれに資金をだしていると語られる。OZルートはもちろん独立軍ルートでも味方部隊はレディ・アンを通してロームフェラ財団と繋がりがあるので、コロニー側から信用を得ることができず、シャアの台頭をコロニー側に隠されてしまった。
人物編集
関連用語編集
- OZプライズ
- 『G-UNIT』(SRW未参戦)に登場するロームフェラ財団直属の戦闘部隊、デルマイユの私兵でもある。