バスコ・タ・ジョロキア

バスコ・タ・ジョロキアは『海賊戦隊ゴーカイジャー』の登場人物。

バスコ・タ・ジョロキア
登場作品

スーパー戦隊シリーズ

俳優 細貝圭
浅井宏輔(スーツアクター)
デザイン 韮沢靖(完全体)
初登場SRW スーパーロボット大戦X-Ω
SRWでの分類 NPC
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プロフィール
種族 宇宙人
性別
身長 203cm(完全体)
体重 160kg(完全体)
職業 宇宙海賊
所属 赤き海賊団 → フリー
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概要 編集

宇宙帝国ザンギャックから公認されている私掠宇宙海賊。かつてはキャプテン・マーベラス / ゴーカイレッドと同じ「赤き海賊団」に所属していたが、宇宙最大のお宝を独占するため海賊団を裏切る

生身の人間の姿をしており、当初は直接戦闘には参加せず、金色のトランペット「ラッパラッター」でレンジャーキーを戦士として実体化させたり、巨大戦時にはサリーの腹の中にいる「巨大戦闘疑似生命体」を呼び出したりして戦わせていた。だが、物語後半(番外戦士奪還後)から怪人態であるバスコ完全体となり、専用剣カリブレードと専用銃カリブラスターを使いマーベラスに酷似した戦闘スタイルで直接戦うようになる。ラッパラッターにはスーパー戦隊の大いなる力の接収能力もあり、『太陽戦隊サンバルカン』『電撃戦隊チェンジマン』『超新星フラッシュマン』『光戦隊マスクマン』『地球戦隊ファイブマン』の5戦隊の大いなる力を奪っていた。戦闘力の高さから赤き海賊団のアカレッドも恐れたと語られ、かつては300万ザギンの賞金がかけられていた。

当初はザンギャックとは利害の一致により協力していたが、互いを信用してはいなかった。終盤では、ザンギャックと決別する結果となり1,000万ザギンの賞金首になりゴーカイジャーとの最終決戦となる。その後、サリーを利用してマーベラスを罠にはめ、ゴーカイジャーのものを含め全てのレンジャーキーを手に入れることに成功するが、結局は5戦隊以外のレンジャーキーを奪還される。最終的にはマーベラスに直接対決を挑み敗れる。

その後、『特命戦隊ゴーバスターズVSゴーカイジャー』や『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』、『劇場版機界戦隊ゼンカイジャー』で復活する。『ゴーバスターズVSゴーカイジャー』では大幅に弱体化されているが、『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』ではキュウレンジャーのメンバー達と互角以上に戦う。また、『機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い! オール戦隊大集会!!』ではスーパー悪者ワルドの力で歴代幹部や歴代怪人と共に再登場するが、内心ではトジテンドの恐怖政治に全員腹を立てていたらしく、撃破後、(一応助けてくれた礼として)感謝を述べた。

登場作品と役柄 編集

単独作品 編集

スーパーロボット大戦X-Ω
初登場作品。シナリオNPCカンゼンゴーカイオーのユニットシナリオから登場。初登場時点から完全体となっている。

人間関係 編集

協力者編集

サリー
相棒だった。彼からは強く懐かれているが、バスコにとっては都合のいい道具でしかない。第47話では非常に悪辣な形でバスコに裏切られ、無残な最期を遂げた(名台詞の欄で後述)。
ダマラス
一時的に共闘していたが、利用するだけの共闘関係である。当然ながらダマラスの方もバスコを信用していなかった。だが、「宇宙最強の軍師」の異名を持つ彼に対しては流石のバスコも正面から戦うことは避けている。
エンター
『特命戦隊ゴーバスターズ』に登場した敵組織ヴァグラスの幹部。『ゴーバスターズVSゴーカイジャー』で再生怪人としてダマラスと後述のエスケイプと共に蘇る。
宇宙忍デモスト
『キュウレンジャーVSスペーススクワッド』に登場する、同作の事件の主犯である宇宙忍者の長。下記のスーパー戦隊ヴィランズと共にバスコを再生させる。
メレ、腑破十臓、エスケイプ(スーパー戦隊ヴィランズ)[1]
それぞれ『獣拳戦隊ゲキレンジャー』『侍戦隊シンケンジャー』『特命戦隊ゴーバスターズ』の敵幹部。『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』にて一時的に彼等共々復活し共闘するも、やはり信用していない。
このうちメレはレジェンド戦隊の番外戦士でもあるためにレンジャーキーが存在し、バスコはラッパラッターで怪人態を使役したことがある。
スーパー悪者ワルド
機界戦隊ゼンカイジャー』に登場するトジテンドのワルド。体が歴代戦隊の悪の組織の首領、または最高幹部を混ぜたものとなっており、その力を使いバスコを含む歴代戦隊の悪役たちを蘇らせた。
十六夜九衛門、巨獣ハンターバングレイ、ザミーゴ・デルマ
それぞれ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』、『動物戦隊ジュウオウジャー』、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に登場した歴代戦隊の宿敵達。スーパー悪者ワルドの配下として共に蘇る。

赤き海賊団関係者編集

アカレッド
元上司。だが、欲あって彼を裏切る。
マーべラスとの最終決戦では自らの所業を棚に上げて「最初から俺達を裏切っていた」とまで吐き捨てた。
ゴーカイレッド / キャプテン・マーベラス
赤き海賊団の仲間だったが裏切り、裏切った後は彼からは強い敵意を向けられている。

その他編集

レッドバスター / 桜田ヒロム、ブルーバスター / 岩崎リュウジ、イエローバスター / 宇佐見ヨーコ
『特命戦隊ゴーバスターズ』の初期メンバー3人。『ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』で彼らに企みを阻止される。

名台詞編集

「何かを得るためには、何かを捨てなきゃ」
口癖であり信条。この言葉通りバスコは本編にて多くの物を己が目的のために切り捨てている。
この言葉が最終回直前のゴーカイジャーを苦悩させることとなる。
「いらっしゃいませぇー!!」
サリーの腹から巨大戦闘疑似生命体を召喚する際の掛け声。
「ったくマベちゃんさぁ、弱いんだからかっこつけて、アカレッドのマネしてると死んじゃうよ?」
マーベラス「うるせえ!自分だってたいして強くねえくせに」
「まあね。でも俺が飯つくんないとみんな飢え死にしちゃうよ?せっかく仲間なんだからさ、自分のできることをやればいいじゃないの」
第47話回想の赤き海賊団時代、前線で戦い無茶をしたマーベラスの手当をしながらの軽口の叩きあいの様子。この頃は今の険悪な仲が考えられないほどの優しい言動をしているが…
「何かを得るためには、何かを捨てなきゃ。オレ…アンタ達を捨てるよ」
第15話回想の赤き海賊団時代、赤き海賊団をザンギャックに売り飛ばし、彼の信条通り大いなる力を得るために仲間を捨てた。結局は赤き海賊団もまた彼の野心のための道具にすぎなかったのである。
「悪いな。俺…人信じてねぇんだわぁ」
アイム「信じてないって…何故?」
「何故って、人信じて何か得することあんの? うっかり信じた相手が俺みたいな奴だったら色んなもの失っちゃうよ~…マベちゃんみたいに」
第16話。バスコに捕まるも取り入るフリをして皆を助けようとするルカだが、鼻から他人を信じていないバスコには通用しなかった。そしてアイムは人を信じる事を損得で考えるバスコに衝撃を受ける。
「マベちゃん、なかなかやるじゃん。でも…まだあったりして♪」
同話ラスト。ゴーカイジャーに所持していた追加戦士のレンジャーキーを奪われるも、番外戦士のレンジャーキーも隠し持っていた事を明かす。もしものときの非常手段は常時用意している、それがバスコ流である。
「終わり?……笑わせないでよ!マベちゃん程度が、俺をなんとか出来ると思ってんの?」
31話にて。ゴーカイジャーによって番外戦士のレンジャーキーを奪われて追い詰められるも余裕の態度を崩さない斬り掛かってきたマーベラスを弾き飛ばし…。
「マベちゃんには見せたことなかったけねぇ。これが、アカレッドも恐れた俺の真の姿さぁ」
ゴーカイレッド「真の姿…!」
「まさか、ガレオンでメシ作ってるだけで、俺の首に300万ザギンの賞金が掛けられるワケないっしょ」
「さぁてマベちゃん、どうする?」
同上。怪人形態を初めて披露した時の台詞。
「前も思ったけど……うるさいなぁ、君は」
直後に攻撃してきたゴーカイシルバーをあっさり返り討ちにし、腕をへし折りながら時の台詞。後半の発言から、鎧に自身の邪魔をされた事[2]を根に持っている様にも聞こえる。
「言ったろ? そいつらを生かしておくのは事情があるって。宇宙最大のお宝を手に入れるには、そいつらの力が必要なの!」
ダマラス「おのれぇぇぇ…」
「油断は禁物だよ、オッサン! 宇宙で一番強いだなんて思ってるから、あんな弱っちい奴に一杯食わせられるんだ」
第43話。ダマラスと共闘する中で大いなる力を手に入れるためにゴーカイジャーたちを敢えて助けていた事がダマラスにバレた際にすかさず背後から剣を突き刺した。だが、後半の台詞は後々自分にも返ってくる事となる。
「いいなサリー。やつらの船に入って、宝箱を盗んでこい。宝箱だ。た・か・ら・ば・こ。」
「そうすれば宇宙最大のお宝が手にはいる。バナナだって食い放題だ!」
「じゃあ、頼んだよ。サリー♪」
第47話にて。いよいよゴーカイジャーとの決戦となった際にサリーをわざとゴーカイジャーに回収さててレンジャーキーの入った宝箱を盗ませようとした際の作戦司令。この時「お守りだ」と首飾りを渡すが、この首飾りがサリーに最悪の悲劇をもたらす。
「サリー。ロイドが品切れになった以上、君に食べさせるバナナはないよ」
その後、サリーをゴーカイジャーに回収させるためわざとサリーを銃撃する。この時相当徹底的にやったらしく、ルカ曰く「手当してなきゃ死んでいた」らしい。バスコにとってサリーがただの道具でしかないことが嫌というほどわかるシーンである。
「関係ないね!そんなこと。サリーは俺が苦労してここまで仕込んだんだ。傷つけようがどうしようが、俺の命令に従うこと、イコールサリーの幸せなんだ」
上記の所業を鎧になじられた際の返しがコレ。バスコのド外道節ここに極まれり。
「ハッハッハッハッ!!…マベちゃん。人を裏切り続けてきた俺が猿を信じてるとでも思う?」
「サリーよくやったよ! あいつら全員ガレオンから引き離した上に、一番面倒なマベちゃんも簡単に片付けられる!!」
「…何かを得るためには、何かを捨てなきゃ」
会話の末、バスコを裏切りサリーがゴーカイジャー側についた際の台詞。なんと直後にバスコはサリーに渡した「お守り」に仕込まれていた爆弾を起爆させマーベラスをサリーもろとも抹殺しようとした。この仲間を仲間と思わぬ外道の所業とマーベラスを傷つけられたことでゴーカイジャーの怒りはついに頂点に達し、いよいよバスコとの決戦が始まる。
「何のエネルギーの供給もなく動き続ける永久機関。宇宙の物理法則を無視したイレギュラーな存在。ナビちゃん、君が宇宙最大のお宝への、扉なんだよ」
第48話。ナビィの正体に言及して。
「じゃあ最後にいいことを教えてあげる。マベちゃんが懐いてたアカレッド、実はこの星の奴だったんだよ」
「俺達は宇宙最大のお宝をエサに、レンジャーキーの回収の手伝いをさせられてたんだよ」
「あの赤いオッサンは、俺達が命がけで集めたレンジャーキーを、この星の連中にタダでくれてやるつもりだったんだよ……こんなチンケな星を守るためにね!」
「いいかいマベちゃん…俺が裏切ったんじゃない。あのオッサンが、最初から俺達を裏切ってたんだよ」
第48話、マーベラスと一騎打ちをした際にアカレッドの真意である「回収したレンジャーキーを全てスーパー戦隊に返す」事を暴露して。この期に及んで自らの所業を平然と棚に上げる辺り、バスコの身勝手な幼児性が分かる台詞であるが、マーベラスには精神的ダメージはなく不敵に返されてしまう。
「ふ~ん、言うようになったじゃん…なんだか嬉しくなってきたよ。じゃあ決着つけようかマベちゃん。いや、マーベラス!」
自分達ゴーカイジャーの夢を邪魔するならばアカレッドだろうとぶっ潰すとマーベラスから聞かされて。それまでのおちゃらけた態度を完全に消した。
その言葉から一人の船長として認めたのかこれ以降でマーベラスをちゃん付けすることは無くなった。
「正気!? ……無茶苦茶やるねぇ、マーベラスゥ……!」
同上、マーベラスが自分の足ごとバスコの足をゴーカイサーベルで貫き動きを止めるという決死の行動に対する驚愕。
「……なるほどね、そういうことか……!」
上記の直後、互いに最後の一撃を放つ。しかしバスコの弾丸は彼がサリーに仕掛けていた爆弾の首飾りによって防がれてしまう。
多くの物を裏切り自らの覇道を突き進んでいた男が、自らのことを信頼していた部下に間接的に殺されるという皮肉極まりない末路には本人も失笑せざるを得なかった。
余談だが、ゴーカイジャーはまさにバスコの信条を行わせる宇宙最大のお宝を破壊、自力でザンギャックの大部隊を壊滅させ、皇帝や親衛隊を倒し、レンジャーキーも元の持ち主に返却したので、バスコはゴーカイジャーに完全敗北することとなった。

迷台詞編集

バスコ・タ・ジョロキア「俺たちの世界もトジテンドから解放されたんだよね~♪」
バングレイ「これからは、また元の世界で、バリバリ悪いことができるぜ!!」
ザミーゴ・デルマ「また会ったら、本気の勝負をしてやってもいいぜ?」
十六夜九衛門「セイバイバイ…☆」
『赤い戦い!オール戦隊大集会!!』にて、スーパー悪者ワルドが破れた後、他のヴィラン共々妙にフレンドリーな言葉を残して去っていった。もっとも本人達にしてみれば、今回の状況は気に入らなかったのかもしれないが。
なお悪者達が去った後、「ひょっとして、全部の悪者を開放した、世界初の戦隊になっちゃった!?」と気付いて頭を抱える介人達だったが、その事に対してセッちゃんは「まあ、別の世界には別のスーパー戦隊がいるから、大丈夫チュン」と言って励ますのだった。

搭乗機体編集

フリージョーカー
バスコがたびたび使用するタコ型の私掠船。
巨大戦闘疑似生命体
巨大戦でバスコ逃走用にがサリーの腹から出す巨大生命体。「○○ロイド」という名の7種を所持しており、それぞれの能力を駆使してゴーカイジャーを苦戦させる。

余談編集

  • 名前の元ネタは唐辛子の一種「ブート・ジョロキア」および調味料「タバスコ」。
  • 私掠船とは、16世紀中旬頃から存在する国家公認の海賊であり、対立する国家や組織に攻撃や略奪が容認されている。場合によっては、戦争へも招集される。
  • 怪人態は、公式サイトや撮影台本では「バスコ完全体」と表記されているが、超全集などの設定資料では「真の姿」と表記されているものもある。

脚注編集

  1. 『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』の発表前にあったエープリルフール企画での名称。
  2. 20話にて。ヒュウガの力を奪うついでにマーベラスを始末しようとするも鎧によって阻止され、あからさまな舌打ちをするなど、普段の余裕綽々な態度を崩していた。