コーディネイター

2017年5月3日 (水) 17:20時点におけるナイス (トーク | 投稿記録)による版

コーディネイター(Coordinator)とは、『コズミック・イラ』シリーズに登場する用語。

概要

受精卵に遺伝子操作を加えられて誕生した人間(デザインヒューマン)を指す用語。コーディネイター同士の両親から生まれた人間も含む(この場合は第二世代とも言う。例えば、アスラン・ザララクス・クライン等が第二世代コーディネイターにあたる)。

作中では通常の人間はナチュラルと呼ばれるが、彼らよりも身体能力や頭脳が優れ、また病気に対する抵抗力も持ち合わせる。しかし、先天性の盲目など治せないものもあり、必ずしも万能というわけでもない。またムウ・ラ・フラガなど、戦闘面においてコーディネイターに比肩するナチュラルや、能力的にナチュラルと大差が無い者も稀ながら存在する。

一方で、第三世代以降のコーディネイターの出生率が遺伝子を改良した故の弊害によって急速に低下しているという問題がある。そのため、プラントにおいては「相性の良いコーディネイター同士しか結婚できない」という婚姻統制が敷かれているという現実がある。このコーディネイターの出生率低下問題をめぐって、ナチュラルと交配による回帰を唱えるシーゲル・クラインと遺伝子技術の進展による解決を唱えるパトリック・ザラが対立することになる。

なお、劇中ではハーフコーディネイターというナチュラルとコーディネイターの間に産まれた者も少なからず存在する。ちなみにコーディネイターと付いているが【遺伝子操作をしていない】ということで種族としてはナチュラルになる。今のところはエリカ・シモンズの息子であるリュウタ・シモンズがハーフコーディネイターだと判明している。

最初のコーディネイターすなわち『ファーストコーディネイター』は、科学者グループによって誕生させられたジョージ・グレンなる人物である。彼はC.E.15年に自らがコーディネイターであることを明かし、人類と新たに生まれるであろう新人類との架け橋という事を願い、調整者(=コーディネイター)という名称を作った(その後キャプテンG・Gとして復活した彼の弁によれば、これは遺伝子の調整をされた者に限ったことではないと思い直している)。

この告白後、コーディネイターとしての出生は違法とされながらも、密かに違法出生は増え続けることになる。そして、コーディネイターは急増する事になるが、C.E.53年のジョージ・グレン暗殺に代表されるように、ブルーコスモス等のナチュラルによる反コーディネイターの機運が次第に高まっていく。さらにコーディネイターは、プラントとコーディネイターの居住を容認していたオーブ連合首長国のような一部のみに追いやられ、結果的にはヤキン・ドゥーエ戦役の一因となってしまう。

また、逆にコーディネイターの中にもナチュラルを見下す者が多く存在しており、パナマ攻防戦において抵抗力を失ったナチュラルの投降を一切認めず一方的に虐殺した一件などは、両者の埋まらぬ溝を如実に表している。

最後になるが、表記は「コーディネーター」ではなく「コーディネイター」なので、注意。

登場作品での設定

αシリーズ』では、世間での混乱を防ぐ為にコーディネイターの存在は隠蔽されたものとなっており、地球連邦政府ティターンズの上層部、一部のスペースノイド、そしてブルーコスモスの支持者だけしかその存在は知らなかった。しかし、『第3次α』に発生した血のバレンタイン後のプラントが行った宣戦布告にて、初めて一般世間でもコーディネイターの存在が公になっている。なお、居住に関しては、L5宙域で存在を隠匿されているプラント、あるいは地球の中立国家であるオーブのみで認められている。

やはり原作と同様に、ナチュラルを見下したり憎んでいるコーディネイターが多いが、スパロボの世界観では、「ナチュラル=地球に在住するコーデイネイターでは無い人間」という定義になっている節があり、スペースノイドや火星木星居住者等はナチュラルと扱われていない事が多い。たとえば、『L』のストーリーで、血のバレンタインでナチュラルを憎んでいるザフト脱走兵のサトーは、ホワイトファングを結成したスペースノイドであるカーンズと地球排除を掲げた同志という間柄になっている。また、『W』のストーリーで、プラント最高評議会議員(後に議長)であるパトリック・ザラは、木星居住者の木連や、木連残党で結成された火星の後継者に、援助を行っている(その結果、地球にプラントを攻撃する理由を自分達で作る結果になったが…)。

V』においては『クロスアンジュ』に登場する古の民が世界を裏から操る黒幕を倒すために生み出した存在で、ブルーコスモスやロゴスは黒幕の手先としてコーディネイターを殲滅しようとしていた。クライン家は古の民の持っていた知識を受け継ぐ家系で、ストライクフリーダムガンダムも反抗の象徴であるビルキスをベースに開発されている。

特殊技能での実装

SRWでは特殊技能として主に任天堂携帯機の『J』『W』『K』にて採用され、据置機の『第3次α』とZシリーズでは未採用となっている。また、携帯機シリーズでも『L』以降は仕様変更の結果これまで以上の猛威を振るうようになったSEED技能との兼ね合いやムウカガリらナチュラルとの差を埋めるためか、未採用となった。

一定の気力を超える度に能力(格闘・射撃・技量・防御・命中・回避)が少しずつアップしていく。SEED所持者の場合、そちらの効果とも重複して更に能力値が上昇する。メインパイロットになれないキャラの場合は、コーディネイターであることを示す意味しか持たない。

スーパーロボット大戦J

気力 能力値
110~119 +2
120~129 +4
130~139 +6
140~149 +8
150 +10

スーパーロボット大戦W

Jの時より基本効果が若干上がった。特殊技能の『気力限界突破』の習得で気力上限を170にすると、より能力値を伸ばせる。

気力 格闘・射撃・
防御・技量
命中・回避
110~119 +3 +5
120~129 +5 +8
130~139 +7 +10
140~149 +9 +13
150~159 +11 +15
160~169 +13 +18
170 +15 +20

スーパーロボット大戦K

気力 能力値
110~119 +3
120~129 +5
130~139 +7
140~149 +9
150~159 +11
160~169 +13
170 +15

主な所持者

ガンダムSEED系のコーディネイター全般が所持。以下、特筆点のあるキャラを明記。

キラ・ヤマト
人工子宮によって、特に優れた遺伝子を持つ存在として生み出されたスーパーコーディネイター。ただしSRWでは、特殊技能としては通常のコーディネイターと同様に扱われている。スーパーたる所以は高水準の初期能力値とSEEDの存在で表現されているのだろう。
ラウ・ル・クルーゼ
原作設定上ではナチュラルの筈だが、『J』では設定ミスなのか、或いはまだ「クルーゼはナチュラル」設定がちゃんと広まっていなかったためか、この技能がある(『W』では未所持。ちなみにレイも『K』では未所持)。
イライジャ・キール
設定上ナチュラル並の能力しか無い筈なのだが、この技能はしっかり機能する。そのおかげか、原作同様凡庸な能力値とはいえ「ズバ抜けて使えないお荷物」キャラではなく、使おうと思えばそれなりに活躍させられる。
キャプテンG.G.ジョージ・グレン
本体は脳しかないとはいえ、流石にファーストコーディネイターだけあってしっかりこの技能を持っている…が、サブパイロットなので全く役に立たない。
リーアム・ガーフィールド
彼もサブパイロットのため効果は発揮されない。原作ではモビルスーツに乗る場面もあったのだが…。

関連用語

スーパーコーディネイター
人工子宮によってデザイン通りに生まれてきた完全なるコーディネイター。その唯一の成功例がキラ・ヤマトである。
ナチュラル
コズミック・イラの世界観において、出生前に遺伝子操作を受けていない通常の人間のことを指す。
ブルーコスモス
コーディネイター反対を旗印に掲げる過激な思想団体。
デザイナーベビー
遺伝子操作を受けた人物の総称。コーディネイターもまた、それに該当する。

他作品の関連用語

古の民
クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』に登場する、旧世界の生き残りであるマナが扱えない人類。
V』では、エンブリヲに対抗する為の優れた能力を持つ者を生み出す為に、彼らによる遺伝子改造によって生まれたとされている。

資料リンク